JPS6047902B2 - スパツタリング用合金 - Google Patents
スパツタリング用合金Info
- Publication number
- JPS6047902B2 JPS6047902B2 JP11666081A JP11666081A JPS6047902B2 JP S6047902 B2 JPS6047902 B2 JP S6047902B2 JP 11666081 A JP11666081 A JP 11666081A JP 11666081 A JP11666081 A JP 11666081A JP S6047902 B2 JPS6047902 B2 JP S6047902B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- alloy
- sputtering
- test
- film
- present
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、特に軟質材料製よりなるプラスチック成形
品の表面にスパッタリングによつて装飾用としての光輝
処理を施すのに好適な皮膜となり得る合金に関するもの
である。
品の表面にスパッタリングによつて装飾用としての光輝
処理を施すのに好適な皮膜となり得る合金に関するもの
である。
従来技術としては、硬質材料製プラスチック成形品の
表面にスパッタリングによる光輝処理を施したものはあ
る。
表面にスパッタリングによる光輝処理を施したものはあ
る。
しかしながら、当該技術のものは光輝処理材としてCr
を用いるものであつて、本願の対象とする軟質材料製の
プラスチック成形品に該Cr材を適用するとすると、プ
ラスチック成形品の伸びの変化にCrによる皮膜が追従
しきれず、皮膜に粗大なりラックを生じたり、剥離を
起したりしてしまうものであつた。(実用に供し得ない
ものであつた。) そこでこの発明では、前記軟質プラ
スチック成形品の伸びに追従することのできる材料とし
てCrにFeを混入させ、それによつて生ずる錆を防
ぐためとしてNiをも混入させてCr−Ni−Feより
なる三元合金につき実用性を検討することにした。
を用いるものであつて、本願の対象とする軟質材料製の
プラスチック成形品に該Cr材を適用するとすると、プ
ラスチック成形品の伸びの変化にCrによる皮膜が追従
しきれず、皮膜に粗大なりラックを生じたり、剥離を
起したりしてしまうものであつた。(実用に供し得ない
ものであつた。) そこでこの発明では、前記軟質プラ
スチック成形品の伸びに追従することのできる材料とし
てCrにFeを混入させ、それによつて生ずる錆を防
ぐためとしてNiをも混入させてCr−Ni−Feより
なる三元合金につき実用性を検討することにした。
Cr)Ni) FeよりなるΞ元合金はSUSとして既
知のものが存在していることは言うまでもないが、当該
既知のものはFeの成分がCr・Niの合成成分に比し
て多いものであるから、給湿性が高まる関係で錆が発生
し易くなり、それに伴つて密着率が大巾に低下すること
となつて剥離現象が促進され、実用範囲から外れてしま
うものであつた。・本発明は前記した背景のもとに提案
されたものであつて、その目的とするところは、軟質材
料製のプラスチック成形品にスパッタリングしても該成
形品の伸びに十分追従することができ、かつ耐ク ラッ
ク性・耐剥離性ともに優れた皮膜となり得るフことにあ
る。 このためにクロム色を呈する非磁性金属であつて
、割れずかつ耐食耐剥離に優れる経済的な合金を種々研
究の結果、本発明は、添付図面に示すように点A(Cr
3O%、Ni2O%、Fe5O%)、B(Cr5O%、
Nl2O%、Fe3O%)、C(Cr5O%、Ni3O
%、Fe2O%)、D(Cr3O%、Ni6O%、Fe
lO%)、E(Cr2O%、Ni4O%、Fe4O%)
、F(Cr2O%、Ni3O%、Fe5O%)て囲まれ
る範囲内のCr.sNilFe及び不可避的不純分より
なるスパッタリング合金を提案するものてある。
知のものが存在していることは言うまでもないが、当該
既知のものはFeの成分がCr・Niの合成成分に比し
て多いものであるから、給湿性が高まる関係で錆が発生
し易くなり、それに伴つて密着率が大巾に低下すること
となつて剥離現象が促進され、実用範囲から外れてしま
うものであつた。・本発明は前記した背景のもとに提案
されたものであつて、その目的とするところは、軟質材
料製のプラスチック成形品にスパッタリングしても該成
形品の伸びに十分追従することができ、かつ耐ク ラッ
ク性・耐剥離性ともに優れた皮膜となり得るフことにあ
る。 このためにクロム色を呈する非磁性金属であつて
、割れずかつ耐食耐剥離に優れる経済的な合金を種々研
究の結果、本発明は、添付図面に示すように点A(Cr
3O%、Ni2O%、Fe5O%)、B(Cr5O%、
Nl2O%、Fe3O%)、C(Cr5O%、Ni3O
%、Fe2O%)、D(Cr3O%、Ni6O%、Fe
lO%)、E(Cr2O%、Ni4O%、Fe4O%)
、F(Cr2O%、Ni3O%、Fe5O%)て囲まれ
る範囲内のCr.sNilFe及び不可避的不純分より
なるスパッタリング合金を提案するものてある。
以下、実例によつて詳細に説明する。
本発明に当り、特にスパッタリング膜の割れ感受性を厳
しく選別するために、スパッタリングを施こす基材には
、軟質な板厚3wcmの飽和ポリエステル樹脂にウレタ
ン樹脂塗料(膜厚約20p)を施したものを用いた。
しく選別するために、スパッタリングを施こす基材には
、軟質な板厚3wcmの飽和ポリエステル樹脂にウレタ
ン樹脂塗料(膜厚約20p)を施したものを用いた。
またスパッタ装置には、マグネトロン型低温高速スパッ
タリング装置を用い、上記の基材に下記条件でスパッタ
膜を施した。
タリング装置を用い、上記の基材に下記条件でスパッタ
膜を施した。
真空度 5×10−5T0rTアル
ゴン圧 5x10−3T0rr′電圧
220〜450V電流 0.5〜2.
0A スパッタ時間 150〜32@スパッ
タ膜厚 800〜I5OOA但し、供
試合金中、クロム金属はCr−Ni−Fe2合金とはス
パッタの適合条件が異なり、電流舘、スパッタ時間18
…少を基準とした。
ゴン圧 5x10−3T0rr′電圧
220〜450V電流 0.5〜2.
0A スパッタ時間 150〜32@スパッ
タ膜厚 800〜I5OOA但し、供
試合金中、クロム金属はCr−Ni−Fe2合金とはス
パッタの適合条件が異なり、電流舘、スパッタ時間18
…少を基準とした。
スパッタ用供試合金は、原則として高周波溶製によつた
。
。
一部、念のためプレアロイ粉末による焼結合金製も実施
したが、溶製品と焼結合金のい3,ずれによる対陰極材
も、効果的にスパッタリング膜性状に差がなかつた。供
試合金のスパッタリングを施した試験片は、通常更にそ
の上へ保護膜となるクリア塗料のトップコートを施すも
のであるが、本発明の場合は、3jより厳密なスパッタ
合金の性能評価試験を行なう必要があるので、このトッ
プコートを省略し、スパッタリングのままで耐水、耐塩
水試験を実施した。試験結果を表1に示す。
したが、溶製品と焼結合金のい3,ずれによる対陰極材
も、効果的にスパッタリング膜性状に差がなかつた。供
試合金のスパッタリングを施した試験片は、通常更にそ
の上へ保護膜となるクリア塗料のトップコートを施すも
のであるが、本発明の場合は、3jより厳密なスパッタ
合金の性能評価試験を行なう必要があるので、このトッ
プコートを省略し、スパッタリングのままで耐水、耐塩
水試験を実施した。試験結果を表1に示す。
ここで、 4(1(1)耐水試験では、スパ
ッタリングを施した試験方を温度40℃の純水中に、2
4(ロ)間浸漬後、目視によるスパッタリング面のクラ
ックの有無(クラックを生じたものは×印を、クラック
の なかつたものにO印)並びに密着率を評価し た。
(2)耐塩水試験では、スパッタリングを施した試験片
をJISZ237l塩水噴霧試験方法によつて、 食塩
濃度5%、PH6.5〜7.2、塩水室内温度35℃、
中で、2卸時間試験後、目視によるスパン タリング面
のクラックの有無(クラックを生じ たものは×印を、
クラックのなかつたものにO 印)並びに密着率を評価
した。
ッタリングを施した試験方を温度40℃の純水中に、2
4(ロ)間浸漬後、目視によるスパッタリング面のクラ
ックの有無(クラックを生じたものは×印を、クラック
の なかつたものにO印)並びに密着率を評価し た。
(2)耐塩水試験では、スパッタリングを施した試験片
をJISZ237l塩水噴霧試験方法によつて、 食塩
濃度5%、PH6.5〜7.2、塩水室内温度35℃、
中で、2卸時間試験後、目視によるスパン タリング面
のクラックの有無(クラックを生じ たものは×印を、
クラックのなかつたものにO 印)並びに密着率を評価
した。
ノ(3)耐水試験及び耐塩水試験の密着率判定には、
それぞれの試験後に引出した試験片に付いて工 アプロ
ーで水分を除去後、2T!RIfL間隔のごばん目 が
100個作れるように、刃物で刻み目を入れ、 次にこ
の表面にセロハン粘着テープを貼り付け て剥離試験を
行ない、剥離しなかつたごばん目 を数え、その比率(
%)を示した。
それぞれの試験後に引出した試験片に付いて工 アプロ
ーで水分を除去後、2T!RIfL間隔のごばん目 が
100個作れるように、刃物で刻み目を入れ、 次にこ
の表面にセロハン粘着テープを貼り付け て剥離試験を
行ない、剥離しなかつたごばん目 を数え、その比率(
%)を示した。
例:90ごばん目10嘲中(2)個が密着したまま
で、残る10個が粘着テープにくつ付き剥離、 密
着率としては実用的に良好なことを示す。
で、残る10個が粘着テープにくつ付き剥離、 密
着率としては実用的に良好なことを示す。
表1の結果を、添付図のように三元合金組成図上で示
すと、点A(Cr3O%、Ni2O%、Fe5O%)、
B(Cr5O%、Ni2O%、Fe3O%)、C(Cr
5O%、Nl3O%、Fe2O%)、D(Cr3O%、
Ni6O%、FelO%)、E(Cr2O%、Nl4O
%、Fe4O%)、F(Cr2O%、Ni3O%、Fe
5O%)を結んだ六角形内の本発明組成合金のものが、
耐水、耐塩水いずれの場合にもスパッタ膜に割れがなく
かつ良好なスパッタ膜の密着性を発揮することが分る。
また当六角形ABCDEF内の更に限定された範囲とし
て、各合金NO.2\32、41、42、33を結ぶ組
成内は、割れJ゛かつ密着率100%のより優れた組成
域である。 なお、表1中に示すように、純Crが純N
iはもらろん、これに近い合金、あるいはSUS3O4
やTus3lO等の既知ステンレス鋼では耐クラックあ
るいは密着率のいずれかあるいは両者とも劣つてハるが
、これらはいずれも添付図の三元合金図上1)らみて、
本発明の組成域外に隔つたものであSO本発明合金の組
成は、Cr−Ni−Fe合金である ・く、通常溶製あ
るいは焼結合金とする場合に、原Zl中からの不純分の
混入が避けられず、これら通9の不純分として、CO.
l%以下、P及びSはそtぞれ0.05%以下、SiO
.2%以下、MnO.4%以下と−る。
すと、点A(Cr3O%、Ni2O%、Fe5O%)、
B(Cr5O%、Ni2O%、Fe3O%)、C(Cr
5O%、Nl3O%、Fe2O%)、D(Cr3O%、
Ni6O%、FelO%)、E(Cr2O%、Nl4O
%、Fe4O%)、F(Cr2O%、Ni3O%、Fe
5O%)を結んだ六角形内の本発明組成合金のものが、
耐水、耐塩水いずれの場合にもスパッタ膜に割れがなく
かつ良好なスパッタ膜の密着性を発揮することが分る。
また当六角形ABCDEF内の更に限定された範囲とし
て、各合金NO.2\32、41、42、33を結ぶ組
成内は、割れJ゛かつ密着率100%のより優れた組成
域である。 なお、表1中に示すように、純Crが純N
iはもらろん、これに近い合金、あるいはSUS3O4
やTus3lO等の既知ステンレス鋼では耐クラックあ
るいは密着率のいずれかあるいは両者とも劣つてハるが
、これらはいずれも添付図の三元合金図上1)らみて、
本発明の組成域外に隔つたものであSO本発明合金の組
成は、Cr−Ni−Fe合金である ・く、通常溶製あ
るいは焼結合金とする場合に、原Zl中からの不純分の
混入が避けられず、これら通9の不純分として、CO.
l%以下、P及びSはそtぞれ0.05%以下、SiO
.2%以下、MnO.4%以下と−る。
本発明合金は、特にプラスチツクや軟質エラストマ材の
スパツタリング被膜用合金に好適であるが、金属部品用
にも適用可能である。
スパツタリング被膜用合金に好適であるが、金属部品用
にも適用可能である。
添付図面はCr−Ni−Fe玩合金組成図で、うち点A
,B,C,D,E,Fで囲まれた範囲が本発明合金であ
る。
,B,C,D,E,Fで囲まれた範囲が本発明合金であ
る。
Claims (1)
- 1 添付図面の三元合金組成図において、点A(Cr3
0%、Ni20%、Fe50%)、B(Cr50%、N
i20%、Fe30%)、C(Cr50%、Ni30%
、Fe20%)、D(Cr30%、Ni60%、Fe1
0%)、E(Cr20%、Ni40%、Fe40%)、
F(Cr20%、Ni30%、Fe50%)で囲まれる
範囲内のCr、Ni、Fe及び不可避的不純分よりなる
スパッタリング用合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11666081A JPS6047902B2 (ja) | 1981-07-24 | 1981-07-24 | スパツタリング用合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11666081A JPS6047902B2 (ja) | 1981-07-24 | 1981-07-24 | スパツタリング用合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5819460A JPS5819460A (ja) | 1983-02-04 |
JPS6047902B2 true JPS6047902B2 (ja) | 1985-10-24 |
Family
ID=14692736
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11666081A Expired JPS6047902B2 (ja) | 1981-07-24 | 1981-07-24 | スパツタリング用合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6047902B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61200112U (ja) * | 1985-06-01 | 1986-12-15 |
-
1981
- 1981-07-24 JP JP11666081A patent/JPS6047902B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61200112U (ja) * | 1985-06-01 | 1986-12-15 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5819460A (ja) | 1983-02-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US2162618A (en) | Coating metal | |
JPS60262961A (ja) | 時計の側 | |
CA2128246A1 (en) | Water Based Coating Composition with Improved Process Resistance | |
US3716348A (en) | Method of forming abrasion-resistant self-lubricating coating on ferrous metals and aluminum and resulting articles | |
JPS6056420B2 (ja) | 亜鉛−アルミニウム合金被覆鉄鋼製品 | |
JPS6047902B2 (ja) | スパツタリング用合金 | |
US3923471A (en) | Lubricated metallic container stocks and method of preparing the same and applying an organic coating thereto | |
US3201211A (en) | Stainless steel trim member | |
KR19980020581A (ko) | 가공후 내흑화성이 우수한 수지처리 전기아연도금강판의 제조방법 | |
US3201212A (en) | Trim member | |
JPS575870A (en) | Decorating method by sputtering | |
USRE31349E (en) | Lubricated metallic container stocks and method of preparing the same and applying organic coating thereto | |
Winnicki et al. | Microstructure and corrosion resistance of aluminium and copper composite coatings deposited by LPCS method | |
JP3069489B2 (ja) | 耐摩耗性、耐疵付き性および成形加工性に優れた透明フッ素樹脂被覆ステンレス鋼板およびシャッタ−スラツト | |
JPH03240942A (ja) | 水栓器具の表面処理方法 | |
Kayaba et al. | The Lubricating Properties of Friction-Coating Films of Pb--Sn Alloys in High Vacuum | |
JPS57140872A (en) | Projection plating method | |
JPS588911B2 (ja) | 樹脂被覆金属材の製造方法 | |
JPH01166A (ja) | 変成エポキシ樹脂塗料 | |
Nowak et al. | Corrosion Resistance of Ion-Plated Metallic Films | |
Kotegawa et al. | Effects of Fe exp 2+ or Fe exp 3+ in Bath on Zn--Ni Alloy Coating | |
Kazemi et al. | Development of corrosion-resistant equipment for tomato paste production using nanoparticle coating | |
JPS6024368A (ja) | 樹脂材料の光輝処理法 | |
Biestek | EFFECT OF THE PRESENCE AND THICKNESS OF THE COPPER SUBLAYER ON THE CORROSION RESISTANCE OF PROTECTIVE-DECORATIVE COPPER-NICKEL-CHROME COATINGS, PART 11, RESULTS OF CORROSION TESTS PERFORMED UNDER NATURAL CONDITIONS | |
Dubiel | Properties and tribological behaviour of chromium nitride coatings on soft materials |