JPS588911B2 - 樹脂被覆金属材の製造方法 - Google Patents
樹脂被覆金属材の製造方法Info
- Publication number
- JPS588911B2 JPS588911B2 JP4165380A JP4165380A JPS588911B2 JP S588911 B2 JPS588911 B2 JP S588911B2 JP 4165380 A JP4165380 A JP 4165380A JP 4165380 A JP4165380 A JP 4165380A JP S588911 B2 JPS588911 B2 JP S588911B2
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- resin
- primer
- adhesion
- coated metal
- adhesive
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Description
【発明の詳細な説明】
この発明は、密着性をはじめとする皮膜の諸性質がきわ
めて良好な樹脂被覆金属材の製造方法に関する。
めて良好な樹脂被覆金属材の製造方法に関する。
近時、この種被覆金属材の使用条件の多様化や耐久性改
善の要請に伴い、とりわけ樹脂被覆鋼管の具備すべき性
能が年を追って高度化する傾向にある。
善の要請に伴い、とりわけ樹脂被覆鋼管の具備すべき性
能が年を追って高度化する傾向にある。
本発明者らは、こうした傾向に対処すべく、従来の樹脂
被覆方法についていま一度改めて検討を行なった。
被覆方法についていま一度改めて検討を行なった。
その結果、次のような事実が確認された。
周知の如く樹脂被覆は、樹脂被覆しようとする金属素材
表面をまずブラスト処理によって清浄化したあと、これ
に粘接着剤として変性ポリオレフイン樹脂等の有機樹脂
材料を塗布し、しかるのち防食層としてポリエチレン、
ポリプロピレン、塩化ビニール、ナイロン等の樹脂を被
覆する手順で行われる。
表面をまずブラスト処理によって清浄化したあと、これ
に粘接着剤として変性ポリオレフイン樹脂等の有機樹脂
材料を塗布し、しかるのち防食層としてポリエチレン、
ポリプロピレン、塩化ビニール、ナイロン等の樹脂を被
覆する手順で行われる。
この場合上記ブラスト処理は、単に素材表面の清浄化の
みならず、その後塗布される樹脂材料に対する、いわゆ
る投錨効果を発揮する素材表面への凹凸の形成をも、そ
の目的としている。
みならず、その後塗布される樹脂材料に対する、いわゆ
る投錨効果を発揮する素材表面への凹凸の形成をも、そ
の目的としている。
ここで、皮膜密着力を確保するための上記粘接着剤は、
一般に高分子樹脂成分を多く含有し凝集力が高い反面、
流動性をはじめ、付着性や濡れ性等に劣ることが多い。
一般に高分子樹脂成分を多く含有し凝集力が高い反面、
流動性をはじめ、付着性や濡れ性等に劣ることが多い。
この劣る性質を補う方法として、ブラスト処理後粘接着
剤塗布前に流動性、付着性、濡れ性等に優れたプライマ
ーを塗るというのがあるが、この方法によると、プライ
マー自身の性質そのものに起因する弊害は避けられない
。
剤塗布前に流動性、付着性、濡れ性等に優れたプライマ
ーを塗るというのがあるが、この方法によると、プライ
マー自身の性質そのものに起因する弊害は避けられない
。
プライマーは一般に、凝集力が低く、そのためブラスト
処理によって素材表面に付された折角の凸凹がプライマ
ー塗布によって埋まってしまい、その後の塗布層に対す
る接触面積が減少し、いわゆる投錨効果が減殺され、ま
たプライマーは高分子樹脂系の粘接着剤との相容性も決
して良いとは云えず、その間の密着に不安があり、その
結果プライマー処理のない場合に較べても皮膜密着力は
僅かに向上するに過ぎない。
処理によって素材表面に付された折角の凸凹がプライマ
ー塗布によって埋まってしまい、その後の塗布層に対す
る接触面積が減少し、いわゆる投錨効果が減殺され、ま
たプライマーは高分子樹脂系の粘接着剤との相容性も決
して良いとは云えず、その間の密着に不安があり、その
結果プライマー処理のない場合に較べても皮膜密着力は
僅かに向上するに過ぎない。
高分子樹脂系粘接着剤に近いタイプのプライマーの使用
も考えられるが、この種のものは素材表面凸部の上方に
のみ塗布され易く、素材表面との間にボイドを形成する
ため、投錨効果どころか、プライマ一本来の効果さえ期
待できない。
も考えられるが、この種のものは素材表面凸部の上方に
のみ塗布され易く、素材表面との間にボイドを形成する
ため、投錨効果どころか、プライマ一本来の効果さえ期
待できない。
本発明者らは、このような問題を解決するには、プライ
マーを素材表面の凹凸に沿って薄く均一、かつ強固に形
成させればよいと考え、その形成方法を見出すべく種々
実験、研究を重ねた。
マーを素材表面の凹凸に沿って薄く均一、かつ強固に形
成させればよいと考え、その形成方法を見出すべく種々
実験、研究を重ねた。
その結果、素材表面にプライマーを塗布したあと、ブラ
スト処理を行ってプライマーに物理的な力を与えること
により、ブライマーを凸部だけでなく凹部にも、均一か
つ強固に付着させ得るということが判明した。
スト処理を行ってプライマーに物理的な力を与えること
により、ブライマーを凸部だけでなく凹部にも、均一か
つ強固に付着させ得るということが判明した。
一般には、このようにプライマー塗布後、プラス1・処
理を行うと、プライマーは完全に除去され何らの影響も
ないように考えられがちだが、実際には凹凸面にミクロ
的な残渣となって付着しており、これが特に粘着性物質
の場合、その後塗布される粘接着剤との相容性によって
は充分な投錨効果が得られるのである。
理を行うと、プライマーは完全に除去され何らの影響も
ないように考えられがちだが、実際には凹凸面にミクロ
的な残渣となって付着しており、これが特に粘着性物質
の場合、その後塗布される粘接着剤との相容性によって
は充分な投錨効果が得られるのである。
すなわち本発明の方法は、樹脂被覆鋼材の製造において
、素材表面に下記の如きプライマーを塗布したのち、ブ
ラスト処理を行い、しかるのち常法により樹脂被覆を行
う点を特徴とする樹脂被覆鋼材の製造方法を要旨とする
。
、素材表面に下記の如きプライマーを塗布したのち、ブ
ラスト処理を行い、しかるのち常法により樹脂被覆を行
う点を特徴とする樹脂被覆鋼材の製造方法を要旨とする
。
プライマーとしては、その上に塗布しようとする有機樹
脂材料の有効成分の1種または2種以上からなる樹脂を
使用する。
脂材料の有効成分の1種または2種以上からなる樹脂を
使用する。
本発明方法に基く樹脂被覆の手順例を詳しく云えば、
(1)素材の表面に、後述の粘接着剤の主組成物の1種
または2種以上の混合物を溶剤に溶かしてつくったプラ
イマーを薄く塗布する。
または2種以上の混合物を溶剤に溶かしてつくったプラ
イマーを薄く塗布する。
この場合、素材表向は、通常工程のミルスケールのまま
でよいが、特に重い錆や付着物の多い場合は、予めブラ
ッシングや軽い酸洗またはブラスト処理を実施しておく
方が好ましい。
でよいが、特に重い錆や付着物の多い場合は、予めブラ
ッシングや軽い酸洗またはブラスト処理を実施しておく
方が好ましい。
(2)プライマー塗布後、ショット、或いはグリッドな
どのブラスト処理を行う。
どのブラスト処理を行う。
プライマーはここで、素材表面の凹凸に沿って均一かつ
強固に付着する。
強固に付着する。
(3)次いでその上に先にも述べた変性ポリオレフイン
樹脂等の粘接着剤を塗布し、最後にポリエチレン等を防
食層として被覆する。
樹脂等の粘接着剤を塗布し、最後にポリエチレン等を防
食層として被覆する。
前記プライマーの表面には、素材表面の凹凸がそのまま
反映されており、つまり十分な投錨効果があり、従って
粘接着剤の密着はきわめて強固なものとなる。
反映されており、つまり十分な投錨効果があり、従って
粘接着剤の密着はきわめて強固なものとなる。
以上のようにして、素材とプライマー、そしてプライマ
ーと粘接着剤の何れの界面も強く密着した、すなわち皮
膜密着性がきわめて良好な樹脂被覆金属材が製造される
。
ーと粘接着剤の何れの界面も強く密着した、すなわち皮
膜密着性がきわめて良好な樹脂被覆金属材が製造される
。
この本発明の方法は、素材として、鋼材をはじめ、これ
にZnメッキ、Cuメツキ或いはAlメッキを施したも
の、更にZn,Cu,Al材など、何れを用いても−ヒ
記の好ましい結果が得られるものである。
にZnメッキ、Cuメツキ或いはAlメッキを施したも
の、更にZn,Cu,Al材など、何れを用いても−ヒ
記の好ましい結果が得られるものである。
以下、本発明の実施例について説明する。
実施例 1
外径24“の鋼管を素材として用い、素材表面をグリッ
ドブラスト処理し、次いで第1表に示す組成の粘接着剤
を塗布し、その後ポリエチレンを押出し被覆する手順で
樹脂被覆するに際し、本発明方法に基いて上記グリッド
ブラスト処理に先立ち、まず第2表に示すブライマーの
塗布を実施した。
ドブラスト処理し、次いで第1表に示す組成の粘接着剤
を塗布し、その後ポリエチレンを押出し被覆する手順で
樹脂被覆するに際し、本発明方法に基いて上記グリッド
ブラスト処理に先立ち、まず第2表に示すブライマーの
塗布を実施した。
この塗布量としては、揮発残渣分で0.5〜1,4g/
m2であった。
m2であった。
得られた被覆鋼管について密着力及び剥離形態、耐水性
を調査した。
を調査した。
密着力は、管軸方向にlcTL巾のナイフスリットを入
れ、皮膜を1800方向に引き剥がし、そのときの抵抗
力をバネ秤りで測定し、これを密着力とした。
れ、皮膜を1800方向に引き剥がし、そのときの抵抗
力をバネ秤りで測定し、これを密着力とした。
剥離形態は、上記密着力測定の試片の剥離状況を目視観
察して調査した。
察して調査した。
耐水性は、室温の5%食塩水に1ケ月浸漬して端面から
の浸水長さを測定する方法によった。
の浸水長さを測定する方法によった。
また比較のために、第2表のプライマー処理を行なわな
い以外は上記と同様の常法により、被覆鋼管をつくり、
この被覆鋼管について上記と同じテストを実施した。
い以外は上記と同様の常法により、被覆鋼管をつくり、
この被覆鋼管について上記と同じテストを実施した。
第3表にこれらの調査結果をまとめて記す。
実施例 2
外径20“の鋼管を用い、粘接着剤として第4表に示す
組成のものを使用する他は〔実施例.1〕と同じように
して被覆を行うに際し、前記粘接着剤塗布に先立って第
5表に示すプライマーの塗布とグリッドブラストを行う
本発明方法を実施した。
組成のものを使用する他は〔実施例.1〕と同じように
して被覆を行うに際し、前記粘接着剤塗布に先立って第
5表に示すプライマーの塗布とグリッドブラストを行う
本発明方法を実施した。
また、上記前段だけの常法によっても被覆鋼管を製造し
た。
た。
この2種類の鋼管について前記同様密着力、剥,′離形
態を調査した結果を第6表として示す。
態を調査した結果を第6表として示す。
以上2つの実施例において、本発明例では、密着カレベ
ルが従来例に較べて大巾な向上をみせており、剥離形態
をみても従来例が鋼面、或いはポリエチレン皮膜との界
面剥離になっているのに対し、本発明では何れも、鋼面
側、ポリエチレン皮膜側の両方に粘接着剤が残存する、
いわゆる凝集剥離を示し、界面での密着が非常に強固で
あることが判る。
ルが従来例に較べて大巾な向上をみせており、剥離形態
をみても従来例が鋼面、或いはポリエチレン皮膜との界
面剥離になっているのに対し、本発明では何れも、鋼面
側、ポリエチレン皮膜側の両方に粘接着剤が残存する、
いわゆる凝集剥離を示し、界面での密着が非常に強固で
あることが判る。
更に〔実施例1〕での耐水性でも本発明例は極めて小さ
い値となっており、優れた耐久性が得られる証明である
。
い値となっており、優れた耐久性が得られる証明である
。
以上の説明から明らかな如く本発明の方法は密着力、耐
水性など、皮膜の諸性質に著しく優れた被覆鋼材の製造
が可能であり、しかも格別変った処理を要しないから、
その実施も容易でコスト的にも問題なく量産向きと云え
る。
水性など、皮膜の諸性質に著しく優れた被覆鋼材の製造
が可能であり、しかも格別変った処理を要しないから、
その実施も容易でコスト的にも問題なく量産向きと云え
る。
Claims (1)
- 1 樹脂被覆金属材の製造において、素材表面に、その
上に塗布しようとする樹脂材料の有効成分の1種または
2種以上からなるプライマーを塗布し、次いでブラスト
処理を行い、しかる後常法により樹脂被覆することを特
徴とする樹脂被覆金属材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4165380A JPS588911B2 (ja) | 1980-03-31 | 1980-03-31 | 樹脂被覆金属材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4165380A JPS588911B2 (ja) | 1980-03-31 | 1980-03-31 | 樹脂被覆金属材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS56139178A JPS56139178A (en) | 1981-10-30 |
JPS588911B2 true JPS588911B2 (ja) | 1983-02-18 |
Family
ID=12614315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4165380A Expired JPS588911B2 (ja) | 1980-03-31 | 1980-03-31 | 樹脂被覆金属材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS588911B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02137009U (ja) * | 1989-04-13 | 1990-11-15 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009271483A (ja) * | 2008-05-02 | 2009-11-19 | Akimi Sato | ひらがな・カタカナの読み書き学習教材 |
-
1980
- 1980-03-31 JP JP4165380A patent/JPS588911B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02137009U (ja) * | 1989-04-13 | 1990-11-15 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS56139178A (en) | 1981-10-30 |
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