JPS6046705B2 - 切抜きマスク版の作成方法及び装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、遮光性のある剥離層をもつたピールオフ
フィルムの如きフィルム材を用いて写真製版用のマスク
を作製するための切抜きマスク版の作成方法及び装置に
関するものである。

通常写真製版における合成写真等の作用においては、
画像見本の不要部分をカットするために該部分を塗りつ
ぶすかマスクで被う手段を講じる。

一方、上記マスクの作成にあたつては前記のピールオ
フフィルムが近来使用されるようになつてきた。そして
このピールオフフィルムを印版画像に対応して忠実に切
抜くためにパンタグラフを用いることが知られている。
ところが、従来でのパンタグラフに取り付けてある切
抜き用カッターは切込み向きの多様性から針を用いてな
り、これがため切抜き部分のカット面がどうしても粗雑
になつてしまつていわゆるきれない切抜きのマスクが得
られない欠点があつた。

また、パンタグラフで切抜く針部にカッターを取り付
けたものも見られるが、この場合でのカッターは切抜き
方向の自在性に欠け、これがためカッターの向きをベル
トを介して転向させている。

よつて、このようにベルトでカッターの向きを変えるも
のはトレース側でのハンドル操作を必要とする欠点があ
り、機構を複雑である。 この発明は上記従来例の欠点
を解消してカッターの動きに自在性を保たせ、パンタグ
ラフによる原画トレースに対応して移行するカッターの
刃形向きがピールオフフィルムの被覆層切抜きにおいて
３６００の全方向に自在にして適切に転向でき、これに
よつてマスク構成にピールオフフィルムを使用するもき
れない切抜きのマスク版が極めて容易に得られる新規な
切抜きマスク版の作成方法及び装置を開発したことにあ
る。

次にこの発明を図示の一実施例について説明する。

１はパンタグラフで一端に切抜きマスク構成用のカッタ
ー２″を有するカッター部２が取り付けてあるうえ、他
端に原画トレース用のペン先３″を有すトレース部３が
取り付けてあり、４はパンタグラフ１の伸縮可動を保持
する支点である。

パンタグラフ１は使用にあたつては原画５の投影面６を
有する台盤７のテーブル面７″に載置してなり、カッタ
ー部２との対応位置には切抜きマスク構成用のビールオ
フフィルム等のフィルム材８が配置してある。なお９は
レンズ、１０は光源を示す。上記において、カッター部
２及びトレース部３は第２図で明らかなようにフィルム
材８面に接するカッター２″の刃先及び投影面６と接す
るペン先３″とがそれぞれ点接触できる形状をなしてい
て、しかもその点接触Ｐｌ，Ｐ２位置は各々所定間隔に
定めた半径Ｒｌ，ｒ２分カッター部２及びトレース部３
の各軸心Ｓ，Ｓ″からずらせて構成してある。

そしてカッター２″及びペン先３″は枢軸部１１での遊
合をもつてパンタグラフの枠組に対して３６００の自在
向きに自由回転できる構成になしてある。この発明によ
る切抜きマスク版の作成方法及び装置は上述の如くであ
るから、使用にあたつてはカッター部２及びトレース部
３の方向性を同方向に揃えてテーブル面７″に載置し、
次いでトレー．ス部３で投影面６に拡大投影の画像をト
レースすればトレース用ペン先３″の移行はトレース移
行方向に半径Ｒ２分の振れを伴なつて絶えす引張られて
ゆく。

一方、カッター２はトレース部３の移行と対応，してカ
ッター２″が半径ｒ１分の振れを伴なつてペン先３″の
振れと同期して同方向に追従し、いわゆるカッター２″
の刃先が絶えず進行方向に刃先を揃えて切込みできる。

よつてこの発明によれば、トレース部３に対するカッタ
ー部２の動きは特別な連動機構や特別な操作を必要とし
ないでカッター２″の切込み方向が抵抗の最小となる位
置、即ち軸心Ｓの後を追随してペン先３″の進行方向と
同方向に自動的に揃えて移行でき、直線はもとより曲線
等のカッティングが自在性を伴なつて円滑にでき、切抜
き部にバリの発生がない。第３図はこの状態を示す。

第３図ａにおいてトレース部３の移行が直線であればカ
ッター２５によるカッティングはトレーｌス部の軸心Ｓ
に追随してなし、同図ｂの如くトレース部３の移行が曲
線であればカッター２″によるカッティングは軸心Ｓと
の偏差ｒ１分の遅れをもつて行ない、いわゆる方向性に
左右されないできれいなりツトマスクが得られる。

しかもその作成が極めて容易である。よつて、この発明
によればトレース部３とカッター部２との倍率調整もパ
ンタグラフ１自身による枠組み位置調節の他、軸心Ｓ，
Ｓ″に対するカッター及びペン先の偏差半径Ｒｌ，ｒ２
の比（例えばｒ１＝Ｒ２・ｒ１〉Ｒ２・ｒ１くＲ２）の
可変で調節が容易に行なえる。

これがため、上記倍率が投影画像の原画５に対するカッ
ター部２の倍率が１であれば切抜きマスクをそのままで
原画５と組み合わせて使用でき、いわゆる原画に対する
カッター部の等倍比設定が極めて容易にして適切に設定
できる。

かくして、この発明によれば切抜きマスクごとにこれと
対応する原画の作製を要しない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す説明図、第２図ａは
カッター部の拡大説明図、第２図ｂはトレース部の拡大
説明図、第３図Ａ，ｂはトレースに対応するカッターの
追随説明図である。 １・・・・・・パンタグラフ、２・・・・・・カッター
部、２′・・・・カッター、３・・・・・・トレース部
、３″・・・・ペン先、４・・・・・・支点、５・・・
・・・原画、６・・・・・・投影面、７・・・・台盤、
７″・・・・・・テーブル面、８・・・・・フィルム材
、９・・・・・ルンズ、１０・・・・・・光源、１１・
・・・・・枢軸部、Ｓ９Ｓ！゜゜゛゜゜゜軸心、Ｒｌ９
ｒ２゛゜゜゜゜゜半径、Ｐｌ９Ｐ２゜゜゜・・・点接触
。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 拡大投影の画像等をトレースするトレース部と切抜
   きマスク版作成用フィルム材に切込みを付けるカッター
   部とを有するパンタグラフを用いてなる切抜きマスク版
   の作成において、前記カッター部及びトレース部は枢軸
   部でパンタグラフに保持せしめ、カッター及びペン先は
   先端の点接触位置を前記枢軸部軸心より所定間隔に定め
   た半径分ずらせて前記枢軸部に対してクランク状に設け
   、前記カッター及びペン先は前記軸心を中心に自由旋回
   でき、前記カッター及びペン先が前記軸心の移行方向に
   それぞれ自動追随できて前記フィルム材へのカッター切
   込みを行なう切抜きマスク版の作成方法。 ２ フィルム材への切込みを行なうカッター部と画像側
   をトレースするトレース部とを備えてなるパンタグラフ
   の上記カッター部及びトレース部の各カッター及びペン
   先の点接触位置をそれぞれ枢軸部軸心より所定間隔に定
   めた半径分ずらせて該カッター及びペン先をそれぞれ上
   記枢軸部に対してクランク状に備え、前記カッター及び
   ペン先が前記軸心を中心に自由旋回でき、前記軸心の移
   行に伴ない前記カッター及びペン先がそれぞれこの軸心
   移行方向に自動追随できるように構成してなる切抜きマ
   スク版の作成装置。