JPS6046080B2 - マイクロ波用ガリウム置換型yig単結晶の製造方法 - Google Patents

マイクロ波用ガリウム置換型yig単結晶の製造方法

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JPS6046080B2
JPS6046080B2 JP56111116A JP11111681A JPS6046080B2 JP S6046080 B2 JPS6046080 B2 JP S6046080B2 JP 56111116 A JP56111116 A JP 56111116A JP 11111681 A JP11111681 A JP 11111681A JP S6046080 B2 JPS6046080 B2 JP S6046080B2
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Shingijutsu Kaihatsu Jigyodan
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    • C30B13/22Heating of the molten zone by irradiation or electric discharge
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、集中加熱炉を用いたFZ(フローティング・
ゾーン)法と熱処理工程とを組合わせることにより、磁
気特性の良好なマイクロ波用ガリウム置換型イットリウ
ム・鉄系ガーネット単結晶を製造する方法に関するもの
である。
なお、本発細書においてガリウム置換型イツトリウム・
鉄系ガーネット (以下、□YGaIG□と略記する)
とは、Y、Fe。
−、GayO、、で表わされるもののみならず、イット
リウム(Y)の一部を希土類元素で置換したもの、ある
いはCa、In、Ce、Scで置換したもの、鉄(Fe
)の一部をAl、V、Nb、Pb9Si9Ge、Mg9
Ti9Ni、Mn、Zn、Co、Ce、As、Scで置
換したものも含まれる。YGaIGは、Gaの置換量を
制御することによつて4πMs(Ms:飽和磁化)の値
を自由にコントロールできるため(第1図参照)、マイ
クロ波の領域におけるフィルタ、発振器、チューナ等へ
の応用が研究されている。従来公知のYGaIG単結晶
の製造方法は、大別してPbO−PbF2を主体とする
フラックスを用いるフラックス法と、TSFZ法(トラ
ベリング・ソルベント・フローティング・ゾーン法)と
呼ばれる方法とがある。
前者は、融点の低いフラックスにYGaIGの原料を溶
解せしめ、徐冷または温度勾配を利用してYGaIG単
結晶を析出せしめることを原理とするものであつて、か
なり以前からこの方法を利用して製品が作られている。
しかし、このフラックス法は、その本質上当然のことな
がら、フラックスを包有物もしくは不純物として結晶中
に取り込み易く、そのため結晶品質が不安定であり、歩
留りが悪く、コスト高となるという重大な欠点があつた
。また、特に、Ga置換型YGaIG単結晶はGa偏析
による47rMs(Ms:飽和磁化)の分布のために、
所望の4πMsを有する結晶を抽出することが難しかつ
た。これに対して後者の方法は、比較的最近発明された
方法であつて、予め秤量、混合、成形、焼成した原料棒
の下に溶媒を設け、更にその下に種子結晶をセットして
、溶媒部分が融解するように集中加熱して単結晶を析出
させる方法である。
原料棒はY2O3: (Fe2O3+Ga2O3)=2
.5:5.0〜3.5:5.0の混合物、溶媒はY2O
3: (Fe2O3+Ga2O3)=3.5:5.0も
しくはそれ以下のモル比を有するものを用い、集中加熱
炉によつて急激な温度勾配中で合成される。このTSF
Z法は、本質的に結晶品質の均一性並ひに再現性が極め
て良好てあるという利点があり、所望の4τMsをイン
ゴット体ごと得ることができる。しかしながら、FZ法
て種々単結晶を作成した結果、第1図に示すように、フ
ラックス法(Aで示す)で得たのと同じ4πMsを得る
ためには、FZ法(Bで示す)だとより高いGa濃度が
必要なことが磁化測定により明らかとなつた。
ところで、磁気共鳴半値幅ΔHはGaの濃度に依存し、
ΔHが大きいと、共鳴強度が小さく、フィルタ特性が悪
く、また高周波発生器として用いた場合には変換損失が
大きくなつてしまう。従つて、従来のFZ法ては、フラ
ックス法に比べて磁気特性の低下が大きく、実用上、大
きな問題が残されていた。
本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、
FZ法の本質的な特徴てある結晶品質の均一性並びに再
現性がすぐれているという点を十分生かし、フラックス
法で得られるのと同程度まで磁気特性を改善できるよう
なマイクロ波用のガリウム置換型YIG単結晶の製造方
法を提供することにある。
かかる目的を達成するため、本発明ではFZ法を利用し
て単結晶を育成した後、1500〜800℃の温度範囲
中でゆつくりと熱処理し、それによつて単結晶中のガリ
ウムの分布を高温型から低温型に変換するように構成さ
れている。
熱処理には、集中加熱炉で単結晶育成直後にアフターヒ
ータでやる方法と、集中加熱炉から一旦取り出した後で
あらためて熱処理する方法が含まれる。
本発明者等は、集中加熱炉を用いたFZ法によるマイク
ロ波用ガリウム置換型ガーネット単結晶を開発中、磁化
特性の測定結果からフラックス法で得られる単結晶と同
じ4πMsとするためにはより多くのGaが必要で、そ
のためΔHが大きくなつてしまうことを見出した。
そしてその原因について種々検討した結果、FZ法はフ
ラックス法に比して合成温度が高く、冷却速度も違うた
めガーネット構造内でのテトラとオクタの両副格子のG
a分布が異なり、これが4πMsの差となることを知得
するに至つた。そこで、FZ法で育成した単結晶でも、
1500〜800゜Cの温度てゆつくりと熱処理してや
ることによつて、Gaのイオン分布が高温型からフラッ
クス法の単結晶と同様の低温型に変換し、それに伴つて
磁気特性を大幅に改善しうることを見出し、遂に本発明
を完成させたものである。以下、図面に基づき本発明に
ついて更に詳しく説明する。
第2図は本発明方法を実施するに好適な炉の一例を示す
もので、アフターヒータ方式のB場合を示している。炉
は双楕円型赤外集中加熱炉である。双楕円型反射鏡1て
囲まれた中央に石英管2が位置し、焦点部分に設置され
たハロゲンランプ3からの赤外線は、反射鏡1によつて
石英管2の内部の一箇所(共通焦点)に集光する。石英
管2の内部にはシャフト4が設けられ、種子結晶5がそ
の上に載置されると共に、更にその上部に原料棒6が位
置する。石英管2の内部には、育成した結晶を囲むよう
にアフターヒータ7が取付けられる。
このアフタノーヒータ7は、アルミナ管8の外周面に形
成した溝内に白金線9をダブルスパイラル状に巻き、そ
の外周部に別のアルミナ管10を二重管式に設け、両ア
ルミナ管8,10の間隙に高純度のアルミナセメント1
1を充填してなるものてある。アフターヒータ7の位置
は、光源からの集光の妨げとならないような位置で、か
つあまり下げすぎないようなところにする。また、アフ
ターヒータ7の径やパワーは、結晶の太さ,移動速度等
に応じて決定する。結晶成長は、TSFZ法として知ら
れている方法によつてなされ、成長直後、単結晶はアフ
ターヒータ内をゆつくりと下降し、その過程で熱処理さ
れる。
1500〜800℃の温度範囲中、10−2k9/Cl
t以上の酸素雰囲気中でゆつくりと熱処理するのが好ま
しい。
この場合、試料の下降速度は、結晶の育成速度によつて
一義的に決まつてしまうので、アフターヒータによつて
上記温度範囲での温度勾配を緩和して、結果的にゆつく
りと熱処理されるようにする。この実施例はアフターヒ
ータに白金線を用いているが、白金−ロジウム線の方が
温度に対する抵抗の変化が一定なので好ましい。
その他、ニクロム線を用いることもてきるし、高周波加
熱てもよい。更に他の実施例としては、アフターヒータ
を用いず別途熱処理炉て熱処理する方法がある。
熱処理炉の一例を第3図に、またその温度勾配を第4図
に示す。炉自体は公知のものである。アルミナ炉材15
の中心にアルミナ管16を挿通し、その周囲に発熱体1
7を配置してなる。白金またはアルミナのルツボ18は
白金線19で吊され、自動送り装置(図示せず)により
昇降駆動される。結晶の育成は、集中加熱炉を用いて従
来の′TSFZ法と同様にしてなされる。
熱処理は、800.〜1500′C、保持時間1吟以上
、冷却速度100〜01゜C/時とし、この時の雰囲気
は10−2k9/d以上の酸素圧中で行う。試料は、好
ましくはウェハー切断後、熱処理するのがよい。一般的
に、Y3Fe5−XGaXO,2は、詳しくはY3.(
Fe2−0Ga0)(Fe3−YGay)012と表わ
され、Feイオンには二つの位置の副格子が存在する。
前者を正四面体位置(テトラ)、後者を正八面体位置(
オクタ)といい、各々のサイトのFe3+イオンの量が
2:3で、その差だけ自発磁化として外部に現・われる
。Gaが入ると、フラックス法の場合、Gaはテトラサ
イトを好み、その結果、自発磁化は小となるのに対して
、TSF4去の場合、Gaのテトラサイト量が減り、そ
の結果、自発磁化が大となるのである。この原因は、合
成温度と冷却速度の相違によるのであつて、このような
ガリウムイオンの分布をそれぞれ高温型(TSFZ法)
,低温型(フラックス法)という。さて、熱処理の温度
は1500〜800℃の範囲である。
1500℃より高い温度は、分解温度であり表面の再結
晶化が生じて特性を劣化させるので好ましくなく、逆に
800特c未満ではガリウムイオンが動けなくなるため
意味がない。
冷却速度は、1350〜″1200′Cまでは100゜
C/時以下でよく、1200℃以下では10℃/時以下
がよく、1℃/時以下のように充分遅くすることが好ま
しい。アフターヒータによつて連続的に熱処理する場合
も、熱処理炉によつて別途熱処理する場合も、熱処理に
よつてFZ法て作られたガリウム置換型YIG単結晶の
磁気的特性は大幅に改善され、フラックス法で作つた単
結晶の最良部分の磁気特性とほぼ同様となる。
因に、4πMsて550G用をFZ法て育成する場合、
従来はGaが0.86位必要であり、そのためにΔH=
1.80e位でフラックス法のΔH=1.40eより大
きかつた。しかし、本発明方法だと同じ4πMsに対し
てGaを0.86から約0.冗程度まで下げうるから、
ΔHは1.30e程度となり高特性を呈しうるのてある
次に、実験例について述べる。Ga=0.83のモル比
て置換したY3Fe4.l7GaO.83Ol2を赤外
線集中加熱炉を用いて単結晶化して飽和磁化(47rM
s)を測定したところ約600Gとなりフラックス法4
60Gに比べて140Gも大きい。これを1300℃,
1200にC,11000Cで1満間ホールドし、2r
fr!n/時(約1〜2℃/時)て酸素中て徐冷した結
果、次のような結果を得た。なお、使用した熱処理炉の
構造並びにその内部温度勾配は第3図、第4図に示す通
りのものである。赤外線加熱の他、例えば高周波加熱で
もよい。
ガーネット単結晶は、前記の通り、各種希土類元素、各
種金属元素を含むものであつてもよい。本発明は上記の
ように構成したから、均一性にすぐれ、再現性がよく歩
留りがよいという集中加熱方式のFZ法の利点を十分生
かし、それに加えて磁気特性、すなわち所望の飽和磁化
(4πMs)に対してGaの置換量を低減してΔHを小
さくでき、従来のフラックス法で得られる最良特性と同
程度の性能のマイクロ波用YGaIG単結晶を効率よく
製造できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来のFZ法とフラックスて得られる単結晶の
磁気特性線図、第2図は本発明て使用される集中加熱炉
の説明図、第3図は熱処理炉の説明図、第4図はその温
度勾配を示す図てある。 1・・・・・双楕円型反射鏡、3・・・・・・ハロゲン
ランプ、5・・・・・・種子結晶、6・・・・・・原料
棒、7・・・・・・アフターヒータ、8,10・・・・
・・アルミナ管、9・・・・・・白金線。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 種子結晶と組合わせたガリウム含有イットリウム・
    鉄系ガーネットの原料棒に集中加熱を加え、順次融帯を
    移動させながら急激な温度勾配の下で単結晶を育成する
    方法を用い、単結晶育成後、800〜1500℃の温度
    範囲中で緩やかに熱処理し、単結晶中のガリウムイオン
    の分布を高温型から低温型に変換するようにしたことを
    特徴とするマイクロ波用ガリウム置換型ガーネット単結
    晶の製造方法。
JP56111116A 1981-07-16 1981-07-16 マイクロ波用ガリウム置換型yig単結晶の製造方法 Expired JPS6046080B2 (ja)

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JP3772933B2 (ja) * 1996-03-22 2006-05-10 株式会社村田製作所 3価のセリウムを含む磁性ガーネット単結晶の製造方法
JP3822150B2 (ja) * 2002-08-12 2006-09-13 独立行政法人科学技術振興機構 酸化ガリウム鉄混晶の結晶製造方法

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