JPS6045033B2 - 溶接鋭敏化部の応力腐食割れ防止方法 - Google Patents

溶接鋭敏化部の応力腐食割れ防止方法

Info

Publication number
JPS6045033B2
JPS6045033B2 JP6330278A JP6330278A JPS6045033B2 JP S6045033 B2 JPS6045033 B2 JP S6045033B2 JP 6330278 A JP6330278 A JP 6330278A JP 6330278 A JP6330278 A JP 6330278A JP S6045033 B2 JPS6045033 B2 JP S6045033B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
build
sensitized
corrosion cracking
weld
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP6330278A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS54155153A (en
Inventor
康方 玉井
孝一 宗像
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP6330278A priority Critical patent/JPS6045033B2/ja
Publication of JPS54155153A publication Critical patent/JPS54155153A/ja
Publication of JPS6045033B2 publication Critical patent/JPS6045033B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は溶接された母材内面における応力腐食割れの発
生を防止する方法に関し、特に応力腐食割れ防止のため
に耐食性溶接材料を管状母材等の内面に内室りする場合
において施行場所の制約等から固溶化熱処理ができない
ことによつて管内面の内室り上端の鋭敏化部に新たな応
力腐食割れを生じるおそれのあるときにおける応力腐食
割れの防止方法に係わるものである。
近年BWR原子力プラントにおいて経験されている原子
炉一次系のSUS304配管の溶接の熱影響部の粒界型
応力腐食割れ(以下IGSCCという)はBWR原子炉
の稼動率を低下させる点において大きな問題を生じてい
る。
このようなIGSCCは、0.2%耐力値を越える高い
引張応力の存在、熱影響部の結果粒界に沿つて生じるク
ロム欠乏層の形成および管内流体中の溶存酸素の存在等
の腐食環境の3条件が重なつて発生するものであり、こ
れらの中のいずれかの条件が存在しなければIGSCC
は発生しない。溶接中に強制冷却(たとえば管内面への
水流の供給)を伴わない従来の自然冷却によるSUS3
04配管の溶接においては、第1図に示すように母材1
の溶接金属2による溶接時に溶接の熱影響による鋭敏化
域3が形成され、この近傍での残留応力分布は第2図に
示すように引張り応力側にあつて前記の0.2%耐力値
をはるかに越えて数l0に9/一にも達し、かつこの鋭
敏化域3にはクロム欠乏層が形成される。
したがつてこのような配管を腐食条件下で使用するとき
には前記IGSCCの発生が避けられない。尚第2図中
では横軸に溶接中心点からの距離Dを縦軸に残留応力と
して圧縮応力CS(一)および引張応力TS(+)を夫
々とつて示し、かつ0.2%耐力値Pを限界′正価とし
て溶接部中の残留応力分布曲線を表わしてあり、本明細
書中では各応力分布曲線の座標および主要値はいJずれ
も第2図のものと同様の態様て示してある。溶接配管内
面でのこのような引張応力の形成を防止するために、本
発明に先行する技術においては前記熱影響鋭敏化域3に
対して第3図に示すように低炭素のオーステナイト系ス
テンレス鋼あるクいはインコネル合金等の耐食性材料の
内室4を溶接し、、かつこの部分に固溶化熱処理を施し
てIGSCCを防止する試みがなされている。この肉盛
材料金属はそれ自体含有炭素量が少なくまた炭素固溶能
力がオーステナイトに比較して極めて大きくかつ耐1G
SCC性の大きなデルタフェライトを10%程度析出す
るので肉盛材料金属自体にはIGSCCを生じるおそれ
がない。またこの肉盛りによつて継手溶接のもたらす熱
影響部等の母材内面の鋭敏化力幼バニされるので、IG
SCCの発生が防止される。したがつて従来問題とされ
た熱影響鋭敏化域のIGSCCはこれによつて防止する
ことができる。またこのような肉盛らは母材の肉盛り止
端部に鋭敏化域を形成してこの部分に新たにIGSCC
の問題を生じるがこれは固溶化熱処理によれば消失させ
ることができる。しかし原子力プラントサイトでの肉盛
り施工時等においてはかかる固溶化熱処理ができないの
で第3図に示すように領域1の肉盛り止端部の鋭敏化域
5がそのま)残される。
この場合第3図中の管内面肉盛りによる管内面の残留応
力分布は、第4図に示すように肉盛り止端の鋭敏化域5
を含む領域1の方が肉盛り部を含む領域■に比較しては
るかに引張応力側にあり残留引張応カへはほぼ0kg/
dとなることが実験的に確かめられている。この状態て
応力負荷等の条件をBWR原子力プラントの運転実環境
に模擬させてテストを行う7と領域1ではIGSCCが
生じる場合のあることが確認されている。これは領域1
が鋭敏化されていることおよび第5図に示すような突合
せ溶接を施した結果として第6図に示すように領域1に
0.2%耐力値Pをはるかに越える高い引張応力胚がこ
形成されるためである。したがつて第3図に示すような
従来方法で内面肉盛したSUS3O4配管をこのまま使
用すれば領域1にIGSCCを生じることになる。本発
明は施行場所等の制約から母材内面肉盛り正後の固溶化
熱処理のできない場合のIGSCC対策として母材内面
に耐1GSCC材料を溶接肉盛りし、次いで母材内面の
肉盛部および肉盛りによつて新たに形成された肉盛り止
端の母材の鋭敏化部を含む領域を冷却しながらこの鋭敏
化部に対応すイる直上の母材外面の全周にわたつて溶接
肉盛りを施し、それによつて母材の剛性を増大すると共
に前記肉盛り止端の母材の鋭敏化部等の残留応力を大巾
に圧縮側に移行させてIGSCCを防止する方法を提供
する。
以下本発明の方法を第7図ないし第10図に示す実施
例によつて説明する。
管内面の母材1に対してすでに述べたようにして耐食
性材料の肉盛4を溶接によつて施し、次いで第7図に示
すようにしてこの肉盛り溶接によつて管内面に形成され
た肉盛り止端の鋭敏化域5に対応する直上の管外面の全
周にわたつて溶接トーチによつて肉盛7を施す。
一方この肉盛り溶接フ中、管内面の上記最初の肉盛4お
よび肉盛り止端の母材の鋭敏化域5を含む部分に矢印方
向から供給される水をスプレーバージヤ10を通してス
プレー水として散水する。 管内面の冷却下に施される
管外面の肉盛り溶接・による内外面間の温度勾配により
、管内面の肉盛り止端の母材の鋭敏化域5には大きな圧
縮残留応力が形成される。
すなわち本発明実施例方法の施工後における管内面の残
留応力分布を示す第8図中、鋭敏化域を含む領域1の残
留圧縮応力CSは数10k9/TiUiにも達し、また
第9図に示すようにこの後これらの部分に継手溶接を施
して実環境条件の使用状態としたときの管内面の領域1
における残留応力は依然として圧縮応力側に止つている
。 このように本発明にあつては、管内面に肉盛り溶接
を施した後、この肉盛り溶接によつて生じた肉盛り止端
の母材の鋭敏化域および肉盛り部を含む管内面を冷却し
ながら、上記母材鋭敏化域に対応する直上の管外面の全
周にわたつて肉盛り溶接を施すので次のような優れた効
果が得られる。i 管内面の肉盛り部のIGSCC
が防止される。 この肉盛り溶接によつて形成された肉
盛り止端の母材鋭敏化域の残留応力を積極的に著しく圧
縮応力側とすることができる。 管外面の領域1の断面
積が肉盛りによつて増加1.し、かつ肉盛り金属の強度
が母材よりも大きいのて運転実環境下ての負荷条件に対
して発生応力、歪をより低下させることができる。
したがつて、使用状態での管内面応力を圧縮応力とし
あるいは低引張り応力とすることができ、(C 芯力腐
食割れを完全に防止することができる。
本発明の前記実施例においては、本発明の方法をSU
S3川配管の応力腐食割れ防止について説明一、また応
力腐食割れおよびその防止方法等につハても現在この課
題の解決が典型的に要求されている原子炉プラントのS
US3O捏管を例として説明した。しかし本発明の方法
は応力腐食割れ対策として母材内面に肉盛り溶接を施し
たことによつて形成される肉盛り止端の母材鋭敏化域に
新たなIGSCCを生じるおそれのある全ての場合に適
用することができる。叙上のように本発明にあつては、
配管材等の内面に肉盛り溶接を施した後に、管内面の冷
却下に管外面に肉盛り溶接を施すことによつて管内面に
おける応力腐食割れの発生を完全に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来溶接方法による管内面溶接部の断面図、第
2図は前記溶接部における残留応力分布図、第3図は従
来の応力腐食割れ防止方法による管内面溶接部の断面図
、第4図は第3図に示す溶接部における残留応力分布図
、第5図は第3図の溶接部に継手溶接を施した溶接部の
断面図、第6図は第5図に示す溶接部における残留応力
分布図、第7図は本発明方法実施例の施工方法を示す図
、第8図は第7図に示す溶接部における残留応力分布図
、第9図は第8図の溶接部に継手溶接を施した溶接部の
断面図であり、第10図は第9図1の溶接部になける残
留応力分布図である。 1・・・・・・母材、2・・・・・・溶接金属、3・・
・・・・熱影響鋭敏化域、4・・・・・・肉盛、5・・
・・・・肉盛り止端の鋭敏化域、6・・・・・・溶接ト
ーチ、7・・・・・・肉盛、8・・・・・スプレーバー
ジヤ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 溶接による応力腐食割れを生じるおそれのある母材
    の内面に耐食性材料を肉盛りし、次いで少なくともこの
    肉盛りによつて生じる肉盛り止端の鋭敏化部および肉盛
    部を含む領域の母材内面を冷却しながら少なくとも前記
    肉盛り止端の鋭敏化部に対応するその直上の母材外面の
    全周にわたつて肉盛りを行うことを特徴とする溶接鋭敏
    化部の応力腐食割れ防止方法。
JP6330278A 1978-05-29 1978-05-29 溶接鋭敏化部の応力腐食割れ防止方法 Expired JPS6045033B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6330278A JPS6045033B2 (ja) 1978-05-29 1978-05-29 溶接鋭敏化部の応力腐食割れ防止方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6330278A JPS6045033B2 (ja) 1978-05-29 1978-05-29 溶接鋭敏化部の応力腐食割れ防止方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS54155153A JPS54155153A (en) 1979-12-06
JPS6045033B2 true JPS6045033B2 (ja) 1985-10-07

Family

ID=13225367

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6330278A Expired JPS6045033B2 (ja) 1978-05-29 1978-05-29 溶接鋭敏化部の応力腐食割れ防止方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6045033B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6809874B1 (en) 2002-01-14 2004-10-26 Lightmaster Systems, Inc. Pathlength matched beam splitter and method and apparatus for assembly
US7280281B2 (en) 2002-03-05 2007-10-09 Berg & Berg Enterprises, Inc. Method and apparatus for increasing microdisplay black state in light management systems and flexibility to utilize polarized or unpolarized input light
US6909556B2 (en) 2002-01-14 2005-06-21 Lightmaster Systems, Inc. Design of prism assemblies and kernel configurations for use in projection systems
US6982829B1 (en) 2002-08-23 2006-01-03 Lightmaster Systems, Inc Prism assembly with cholesteric reflectors

Also Published As

Publication number Publication date
JPS54155153A (en) 1979-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7389669B2 (en) Mechanical stress improvement process
US4348041A (en) Butt welded tubular structure of austenite stainless steel
US5022936A (en) Method for improving property of weld of austenitic stainless steel
US4247037A (en) Method for welding tubular members of stainless steel
JPS6161911B2 (ja)
JPS6045033B2 (ja) 溶接鋭敏化部の応力腐食割れ防止方法
US4178022A (en) Welded austenitic steel pipe assembly
US4683014A (en) Mechanical stress improvement process
US5494539A (en) Metal member quality improving method by spot welding
JP2865749B2 (ja) 配管の改質方法
JP4929096B2 (ja) 配管の肉盛溶接方法
JPH0369620B2 (ja)
JPH0734992B2 (ja) 金属管の溶接方法
JP2005028405A (ja) 配管の溶接接合工法及び溶接接合部構造
JPS58128277A (ja) 異材溶接法
JPS6142155B2 (ja)
JPS608917B2 (ja) オ−ステナイト系ステンレス鋼管の溶接方法
JP2969882B2 (ja) 管内面取付溶接部の残留応力低減方法
JPS6018293A (ja) オ−ステナイト系ステンレス鋼の多層盛溶接方法
JPH0347739Y2 (ja)
Brumovsky WWER-type reactor pressure vessel (RPV) materials and fabrication
JPS5447839A (en) Prepartion of welded joint
Doctor Measurement challenges associated with irradiated reactor components
JPH01138494A (ja) 原子炉ノズル二重管部の補修方法
JPH08261388A (ja) 残留応力改善方法