JPS6043272B2 - 振動バレルライン研磨法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は環状振動バレルによつて工作物をライン研
磨するに当り、バレル槽に対し工作物の取出位置をずら
すことにより、研磨時間を任意に設定できるようにした
振動バレルライン研磨法に関するものである。

従来知られている振動バレルライン研磨法では、工作
物投入より工作物取出しまでの時間が制限される。

例えば出願人製造の環状バレル研磨機ＣＣＬ−１００（
容量ｌｏｏｅ）では１分〜２分であり、ＣＣＬ−２００
（容量２ｏｏｅ）では２分〜３分であつたので、ライン
研磨とすれば、研磨時間不足等の問題点があつた。そこ
で工作物のバレルー周時間を長くする為には、必然的に
長距離環状振動バレル（特開昭５５−１３７８８時）に
よらなければできないが、長距離振動環状バレルは装置
全体が長大になる問題点があつた。 然るにこの発明は
バレル槽又は選別網をずらしたので、前記ＣＣＬ−１０
０のような小型の環状振動バレルであつても１周研磨時
間が任意に設定できるのでライン研磨によつて工作物を
十分研磨できるようになり、前記従来の問題点を解決し
たのである。

即ちこの発明を添付図面に示す使用装置に基づいて説
明すれば、次の通りである。

第１図乃至第７図に示す装置はバレル槽を回転する例で
あり、第８図および第９図は選別網を回転する例である
。 先ず第１図および第２図において、基台１上に複数
のスプリング２、２を介してリング状の振動板３を支承
し、振動板３の中央孔へ振動モーター４を縦型に固定す
ると共に、その外側へ支持円筒５を立設し、支持円筒５
の外側壁へバレル槽６を支持する環状鍔７を設け、環状
鍔７上へバレル槽６を回転可能に載置する。

次にバレル槽６の外壁下部へ環状歯車８を水平に固定し
、前記振動板３上へ固定したモーター９の軸の歯車１０
と噛み合せる。前記支持円筒５の内側上部にはブラケケ
ツト１１を固定し、ブラケット１１へ選別網１２を固定
したもので、図中１３はモーター９の対称的位置に固定
したバランスウエートである。

また第３図の実施例は支持円筒５の内壁へ内歯車１４を
固定し、これに支持円筒５内の支持板１５上へ固定した
モーター１６の歯車１７を噛み合せた使用装置である。
更に第４図の使用装置は第３図の使用装置におけるモー
ターを支持円筒５外の支持体１８に固着したものである
。この場合にモーター１９の支持体１８は振動板又は支
持円筒５に固着されており、モーター１９の軸の歯車２
０がバレル槽の外側壁に固着した内歯車１４と噛み合う
ようにしてある。第５図は装置全体を回転板４０上に載
設してバレル槽を回転させるものである。回転板４０に
は中間にプーリ−４１が取り付けられた回転軸４２が取
り付けられ、該回転軸４２の下端には集電子４３が設け
てある。

回転板４０の下面周縁にはローラー４４が取り付けられ
、該ローラー４４は基台１上に固定したガイド４５に回
転可能に架設され、前記回転板４０を水平回転出来るよ
う構成してある。選別網１２は基台１上に垂設された支
持体４６へブラケット１１によつて固定する。

４７は前記回転板４０と下部フレーム３９との間に設け
られた防振ゴムである。

第６図及び第７図は第５図の装置においてバレル槽を２
重槽とした例である。

この装置によれば外周側バレル槽４８に粗研磨用研磨材
を装入し、内周側バレル槽４９に細仕上用研磨材を装入
して．おけば外周側バレル槽４８内に投入された工作物
は粗研磨用研磨材で研磨され選別網５０を通つて内周側
バレル槽４９内に投入され細仕上研磨材で仕上けられて
選別網５１を通つて排出され、粗研磨と細仕上とを連動
してライン加工することが出ｊ来る。又、内周側バレル
槽４９底に電熱器を設け、該バレル槽４９内にオガ粉、
くるみ粉、コンコブ（とうもろこし粉）等の乾燥材を装
入しておけば研磨と乾燥を連動してライン加工をするこ
とが出来る。前記第１図乃至第７図の使用装置は何れも
バレル槽６が回転し、選別網１２が定置されている。

従つて第１図中バレル槽内のマスが矢示２１の方向へ螺
旋流動する場合に、モーター９，１６，１９を始動し、
その歯車１０，１７，２０と環状歯車８又は内歯車１４
との連動によつて、バレル槽６を第１図中矢示２２の方
向へ回転させると、マスはその進行速度とパレル槽６の
逆方向後退速度との差だけ進行することになる。従つて
工作物を第１図中矢示２３の位置で投入し、前記におけ
るマスの進行速度を１ｍ１／分とし、バレル槽の後退速
度を０．９７ＴＬ／分とすれば、マスは毎分０．１ｍ．
進行することになり、バレル槽の投入位置から選別網）
始端までの周長を１．５ＴｒＬとすれば約１紛で研磨を
終了することになる。次に第８図および第９図の使用装
置は選別網を移動し、バレル槽を定置振動させる方法を
実施する場合に用いる。

即ち振動板３上ヘバレル槽２４を固定し、バレル槽２４
の上部内壁へ支板２５を横架し、支板２５上へモーター
２６を固定すると共に、支板２５の中央部へ回転軸２７
の下端を回転自在に支持し、前記モーター２６の軸の歯
車２８と前記回転・軸２７に固定した平歯車２９とを噛
み合せる。

また回転軸２７の上端には支持アーム３０の基端を固定
し、支持アーム３０の先端側へ選別網枠３１を固定する
。前記使用装置において、第８図中矢示３２のようにマ
スが螺旋流動する際に、モーター２６を始動し、歯車２
８，２９の連動によつて選別網３３を同図中矢示３４の
方向へ進行させると、フラツプ３５によつて選別網３３
の始端に持ち上げられるマスは前記マスの進行速度と選
別網の進行速度との差によるバレル槽の周長進行時間だ
け研磨されることになる。例えばマスの進行速度を１ｍ
／分とし、選別網の進行速度を０．９７Ｔ１，／分とす
ればマスは毎分０．１ＴｒＬ．宛フラツプに近接するこ
とになり、工作物の投入位置（矢示３６）とフラツプの
基端位置矢示３７との間のバレル槽の周長を１．５ｍ，
とすれば、工作物は１５分研磨された後選別されること
になる。尚、この装置を使用する場合には工作物投入位
置および工作物取出し位置が移動するので、例えば環状
受樋３８を必要とすると共に、選別網と共に移動する工
作物投入装置を設置する必要がある。前記第１図乃至第
９図の実施例において選別網に取り付けられたフラツプ
は平板状又は鉤状を用いることができる。即ちこの発明
によれば、研磨進行中に、バレル槽を回転し、又は選別
網を回転して、マスの進行とバレル槽等の移動との間に
ずれを生じさせたので、比較的に小さい周長のバレル槽
を用い研磨時間可変のライン研磨を可能にした効果があ
る。従つてバレル槽又は選別網を移動させる為のモータ
ーの出力を可変にすれば、工作物の性質に応じた研磨時
間を容易に設定することができる効果がある。またバレ
ル槽は小さくても長時間ライン研磨ができるので、設備
費、設置場所などの制約を大幅に緩和し得る効果もある
。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施に使用する装置の平面図、第２
図は同じく断面図、第３図乃至第９図は構造を異にする
使用装置例であつて、第３図は内歯車を用いモーターを
内側に設置した例の断面図、第４図は内歯車を用い、モ
ーターを外側に設置した例の断面図。 第５図は装置全体を回転板上に載設した例の断面図、第
６図はバレル槽を２重槽とした例お平面図、第７図は第
６図のＡ−Ａ断面図、第８図は選別網を移動させる装置
例の平面図、第９図は同じく断面図である。１・・・・
・・基台、２・・・・・・スプリング、３・・・・・・
振動Ｌ板、４・・・・・・振動モーター、５・・・・・
・支持円筒、６・・・・・・バレル槽、１２，３３，５
１・・・・・・選別網、３８・・・・・・環状受樋、４
０・・・・・・回転板。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 環状振動バレル槽内へ研磨材、要すれば水、コンパ
   ウンドを装入し、前記バレル槽に振動を与えて前記研磨
   材等を螺旋流動させると共に、所定の始点位置より工作
   物を順次投入してこれを研磨し、所定の工作物取出し位
   置より工作物を順次取り出すようにした研磨法において
   、前記工作物の研磨進行速度より遅い速度で工作物取出
   し位置をバレル槽に対し工作物の進行とは逆の方向へず
   らすことを特徴とした振動バレルライン研磨法。 ２ 工作物取出し位置はフラツプおよび選別網を固定し
   、バレル槽を回転させてずらすことを特徴とした特許請
   求の範囲第１項記載の振動バレルライン研磨法。 ３ 工作物取出し位置はバレル槽を定位置振動させ、フ
   ラツプおよび選別網を回転させてずらすことを特徴とし
   た特許請求の範囲第１項記載の振動バレルライン研磨法
   。