JPS604302Y2 - エンドレステープ走行装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、テープ駆動機構部から送り出されたテープ
を、安定してリール外周部に導き巻き取られるように走
行安定性を改善するようにしたエンドレステープ走行装
置に関する。

例えば、固定ヘッドによってビデオ信号を記録再生する
装置として、エンドレステープ装置を使用することが考
えられている。

ビデオ信号を固定ヘッドによってテープに磁気記録する
場合、テープは毎秒数メートルの高速度で走行駆動する
必要のあるものであり、必然的に使用されるエンドレス
テープも長尺のものが要求される。

エンドレステープに対してビデオ信号を記録する場合、
例えば位置固定されるヘッド機構の記録再生ヘッドを、
エンドレステープの１周回走行毎に微小量テープ幅方向
に移動させ、テープの幅方向に例えば３００＊もの連続
される記録トラックを形成することが考えられているも
のであるが、この場合でもエンドレステープを１００メ
ートル以上の長尺にすることが要求される。

したがって、このようなエンドレステープ装置にあって
は、テープをリールに巻装して貯蔵することが行なわれ
る。

第１図はこのようなエンドレステープ装置の構成例を示
すもので、長尺のテープの両端を接着テープ等で接合し
たエンドレステープ１１は、環状にした固定のリール１
２の外周に巻装される。

このリール１２には、その内外周を連通ずるようにして
、テープ引き出し窓１３が形成され、この窓１３を介し
て巻装テープ１１の内周端がリール１２の内周部に引き
出される。

そして、この窓１３から引き出されたテープ１１は、ヘ
ッド機構１４に接触してキャプスタン１５およびピンチ
ローラ１６からなるテープ駆動機構に導かれ、キャプス
タン１５の矢印で示すような回転で走行駆動されるよう
になる。

このテープ駆動機構で走行駆動されたテープ１１は、リ
ール１２の内周部に設定されるテープ留め１７部に送り
出されるもので、テープ１１はキャプスタン１５の外周
面に沿って送り出され、テープ留め１７内で蛇行し、ピ
ンチローラ１６の外周面に沿って形成される保護ガイド
板１８に沿って、リール１２を飛び越すオーパターンガ
イド１９に導かれる。

そして、このオーパターンガイド１９でリール１２を飛
び越したテープ１１は、リール１２の外周のテープ走行
に伴ない回転する巻装部に巻き取られる。

ここで、テープ留め１７はキャプスタン１５の外周部と
リール１２の内周壁との間に、キャプスタン１５の外周
面に沿って送り出されたテープ１１を、リール１２の内
周壁面に導き折り返し接触させるテープたるみ抑止板２
０を備える。

そして、この抑止板２０と上記ガイド板１８とリール１
２内周壁との間に設定した仕切体２１とによって、テー
プ留め１７が設定される。

この場合、この仕切体２１とガイド板１８との間に、小
さな間隙を設定し、この間隙部を通してテープ１１がオ
ーパターンガイド１９に導かれるようになる。

すなわち、テープ駆動機構から送り出されたテープ１１
は、テープ留め１７において蛇行するようにたるみ設定
され、自由張力の状態でリール１２の外周に巻き取られ
るようになるもので、テープ留め１７におけるたるみテ
ープ量は、テープ走行状態に応じて変化する状態にある
。

例えば、リール１２の外周において、巻装テープ１１に
巻き締りの状態が発生したような場合、またリール１２
の外周の巻装テープが充分に回転しない走行起動時等に
あっては、たるみテープ量が増大する傾向にある。

このような場合、テープ駆動機構から送り出されたテー
プは、キャプスタン１５に貼り付くような状態となるの
で、テープたるみ抑止板２０でこの貼り付きテープ引き
離し、仕切体２１との間で、テープが蛇行設定されるよ
うにするものである。

このため、例えば仕切体２１は、テープの折り返し蛇行
曲面に合致するように、テープ留め１７内部に対して凹
となる曲面で形成するようにしている。

しかし、走行されるエンドレステープ１１について見る
と、このテープ１１はエンドレスとするために第２図に
示すようにテープ１１の両端を付き合わせ、接着テープ
２２によりこの両端を結合するように構成されている。

そして、このテープ接合部は、テープの走行駆動に伴な
い、ガイド板１８と仕切体２１で形成される小間隙２３
部を繰り返し高速度で通過させられる。

このため、第２図に拡大して示すようにテープ１１の付
き合わせ端縁が、仕切体２１の端縁に当る状態が生じ、
テープ１１の端縁が引きはがされる状態となり、テープ
１１の接合部が離反したり、またテープ１１の走行状態
に抵抗を与え、リール１２の外周に対するテープ１１の
円滑な巻き取り動作が妨害される状態となる。

そして、テープ切断、テープ走行不能等の障害を発生す
るようになる。

この考案は上記のような点に鑑みなされたもので、テー
プの特に継ぎ目等に障害を与えることなく、円滑に走行
制御できるようにするエンドレステープ走行装置を提供
しようとするものである。

以下図面を参照してこの考案の一表示例を説明する。

第３図はその構成を示すもので、第１図と同−構成部分
は、同一符号を付してその説明は省略する。

そして、このエンドレステープ装置におけるテープ留め
１７にあっては、キャプスタン１５およびピンチローラ
１６からなるテープ駆動機構と、リール１２の内周面と
の間の略中央に位置して、ガイドポール２４を設け、テ
ープ留め１７部において、たるみテープが効果的に蛇行
制御されるようにする。

また、このテープ留め１７を仕切る仕切体２１は円柱状
に形成され、この仕切体２１とガイド板１８とで形成さ
れる小間隙２３がテーパ状の入口を有するように構成す
る。

したがって、このように構成すればテープ留め１７部か
らオーパターンガイド１９方向に導かれるテープ１１は
、テーパ状入口を有する小間隙２３を通ってガイドされ
るようになり、特にテープ接合部において、これをはく
離するような外力の加わることが確実に防止される。

すなわ・ち、前述したような継ぎ口部からの切断事故の
発生は確実に防止され、また小間隙２３部を通過する時
に、不要なテープ走行抵抗を受けることがない。

尚、実施例では仕切体２１を円柱状として示したが、こ
れはガイド板１８との間の小間隙２３の入口部がテーパ
状とされる。

テープ留め１７内方に向けて突出する形状のものとすれ
ばよいものである。

ここで、同時に図で示すようにオーパターンガイド１９
の入力側端縁を、テープ１１から離れる側に彎曲設定す
るとより効果的である。

この場合、仕切体２１は第１図に示したように凹面状に
形成した方が、テープ留め１７内でのテープ蛇行設定に
効果的であるように思えるが、実際にテストしてみると
、この仕切体２１をテープ留め１７方向に突出する状態
としても、テープ１１自体の剛性も作用し、蛇行形状の
設定上特に影響のないものであることが確認された。

以上のようにこの考案によれば、特にエンドレスにした
テープの継ぎ目に障害を発生することが確実に防止でき
るものであり、特にテープを高速走行させる必要のある
ビデオテープレコーダ等に適用してその実用的効果は著
るしいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に関係するエンドレステープ装置を説
明する構成国、第２図は特にエンドレスにしたテープの
継ぎ目を説明する図、第３図はこの考案の一実施例に係
るチー−装置を示す構成国である。 １１・・・・・・テープ、１２・・・・・・リール、１
３・・・・・・テープ引き出し窓、１４・・・・・・ヘ
ッド機構、１５・・・・・・キャプスタン、１６・・・
・・・ピンチローラ、１７・・・・・・テープ留め、１
８・・・・・・保護ガイド板、１９・・・・・・オーパ
ターンガイド、２０・・・・・・テープたるみ抑止板、
２１・・・・・・仕切体、２３・・・・・・小間隙。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外周にエンドレステープを巻装した環状の固定リールと
   、このリールにその内外周部を連通して形成したテープ
   引き出し窓と、上記リール内に設定され上記窓から引き
   出されたテープを走行駆動するキャプスタンおよびピン
   チローラからなるテープ駆動機構と、上記キャプスタン
   外周部とリール内周壁との間に形成されキャプスタン外
   周に沿って送り出されるテープを折り返してリール内周
   面に導くテープたるみ抑止板と、上記ピンチローラの外
   周に沿って形成されリールを飛び越すオーパターンガイ
   ド部にテープを導くガイド板と、このガイド板面にテー
   プを通す間隙を残してリール内周壁との間に設定され上
   記たるみ抑止板と共にテープ駆動機構出口部にテープ留
   めを形成する仕切り体とを具備し、この仕切り体はテー
   プ留め内部方向に向けて突出する形状にしてなるエンド
   レステープ走行装置。