JPS6042931B2 - 画像走査記録装置における鮮鋭度強調用アンシヤ−プ信号の取出し方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、カラースキャナ、ファクシミリ等の画像走
査記録装置において、複製記録画像の鮮鋭度を強調する
ために必要なアンシャープ信号、いわゆる゛゛ボケ信号
’’の取出し方法に関する。

一般に画像走査記録装置で複製される記録画像の鮮鋭度
を強調するためのアンシャープ信号取出し方法について
まず説明する。第１図にその概略を示す如く、原画シリ
ンダ１に装着された原画２を適当な光学系を介して走査
した光源３からの光ビームを、順次ピックアップレンズ
４により取出す。しかる後、該光ビームを２本の光ビー
ムに分割し、一方の光ビームを比較的小径のアパーチャ
ーを有する絞り板６を介して光電変換素子１２、１３Ｒ
、１３Ｇ、１３Ｂで光電変換することにより、それぞれ
シャープ信号および各色分解画像信号を得、他方の光ビ
ームを前記絞り板６より大径のアパーチャーを有する絞
り板９をを介して光電変換素子１１で光電変換すること
によりアンシャープ信号を得ている。同図中、５、７は
ハーフミラー、８はミラー、ＩＯＲ、ＩＯＧ、ＩＯＢは
それぞれ色分解フィルターである。 第２図は、かかる
如くして得られたシャープ信号およびアンシャープ信号
によつて記録画像の鮮鋭度を強調すプロセスを示すもの
で、同図イはシャープ信号、同図口はシャープ信号を示
す。

同図ハはアンシャープ信号を位相反転したもので、これ
をアンシャープ信号に加算して同図二のアンシャープマ
スク信号を得、さらにこのアンシャープマスク信号を画
像信号に加算することにより、同図ハに示す如く原画像
の濃度変化部における濃度差を拡大し、視覚的に画像の
輪部部が鮮鋭化された記録画像が得られる。 しカルな
がら、かかる従来方法は白黒原画の場合には何ら不都合
が生じないが、カラー原画の場合にはアンシャープマス
ク信号の波型が、該アンシャープマスク信号が加算され
る色分解画像信号の波型と部分的に一致しない個所が生
じるため、アンシャープマスク信号が色分解画像信号に
加算されると逆に色分解画像の鮮鋭度が低下することが
ある。

すなわち、第３図に示す如きカラー原画の各色領域の境
界において、各色分解画像信号Ｂ，Ｇ，Ｒにアンシャー
プマスク信号が加算されると、図中０印を付した境界で
は鮮鋭度が低下することになる。また、色分解画像信号
に加算されるアンシャープマスク信号量が各色分解版に
ついて一様であるため、例えば人間の口元の様に淡色か
ら濃色に変化する境界において、原画になかつた黒およ
び白色の縁どりが生じ、視覚上の不自然さを感じさせる
結果となつている。

かかる不都合を避けるための手段として、各色分解画像
作成用光電変換素子以外に、各色分解画像信号について
それぞれ別個のアンシャープ信号作成用光電変換素子を
設け、該光電変換素子から得られるアンシャープ信号と
、シャープ信号に相当する各色分解画像信号とから各色
分解画像信号特有のアンシャープマスク信号を作成する
ことも考えられるが、感度特性がそれぞれ異なる光電変
換素子を多用することは、好ましい方法とは云えない。

本発明に係る方法は、上記従来方法の欠点および不都合
を解消することを目的とするもので、以下、実施例とし
て示す図面に基づいて説明する。第４図は、本発明に係
る方法の１実施例であり、第１図と同一参照番号を付し
たものは第１図と同一物を表示するものとする。本発明
では、前記第１図の場合と同様、ピックアップレンズ４
により順次取出された光ビームが、ハーフミラー６によ
り２本の光ビームに分割された後、各ビームは異なるア
パーチャー径を有する絞り板６，９を介してそれぞれシ
ャッター装置１４，１５に投射される。

このシャッター装置１４および１５は、例えば．第５図
に示す如く、円板を等間隔て複数個に分割し、該円板上
、交互に透光部１６、遮光部１７が配置されるべく形成
したもので、各シャッタ装置１４，１５は、記録シリン
ダ１と同期回転するロータリーエンコーダ（図示せず）
からのパルス信一号により、一方の光ビームが透光部１
６を照射している間は、他方の光ビームが遮光部１７を
照射するべく、その回転が制御される。

したがつて、それぞれ絞り板６および９を透過した両光
ビームは、ハーフミラー７ミラー８から成る光学系、お
よび各色分解フィルタ１０Ｒ，１０Ｇ，１０Ｂを介し、
各色分解信号用の光電変換素子１３Ｒ，１３Ｇ，１３Ｂ
に交互に入射する。すなわち、各光電変換素子１３Ｒ，
１３Ｇ，１３Ｂからは、各シャッター装置１４，１５の
光ビーム透過位置および分割数が一定であれば、記録シ
リンダ１の回転速度に対応したサンプリングピッチてシ
ャープ信号に相当する各色分解画像信号゛およびアンシ
ャープ信号が時系列的に交互に得られることとなる。

かかる各色分解画像信号およびアンシャープ信号を作成
するための絞り板６および９は、それら各アパーチャー
の中心が走査方向にサンプリングピッチの半分に対応す
る距離だけ相対的にずらせて光軸上に配置してあるため
、原画の或る部分に対応する色分解画像信号が得られた
サンプリング部分の前もしくは後のサンプリング部分か
ら得られるアンシャープ信号は、かならず該色分解画像
信号が得られた原画部分の周辺情報を含んだアンシャー
プ信号となる。第６図は、かかる如くして時系列的に得
られた各色分解画像信号および各アンシャープ信号をそ
れぞれ分離して取り出すための手段を、光電変換素子１
３Ｒの場合を１例に示すもので、２０は緩衝増幅器、２
１はアナログ・ディジタル変換器（以下Ａ／Ｄ変換器と
称する）、２２，２３はゲート回路、２４，２５はディ
ジタル・アナログ変換器（以下Ｄ／Ａ変換器と称する）
、Ｐ１およびＰ２は前記サンプリング時間に対応したパ
ルス信号でゲート回路２２，２３を交互に作動せしめる
ものである。

光電変換素子１３Ｒから時系列的に出力される色分解画
像信号およびアンシャープ信号は、緩衝増幅器２０て増
幅され、次にＡ／Ｄ変換器２１で順次ディジタル信号に
変換された後、ゲート回路２２，２３から前記サンプリ
ングピッチで別個に取り出され、しかる後、これら色分
解画像信号およびアンシャープ信号はＤ／Ａ変換器２４
，２５でそれぞれアナログ信号に変換されて出力される
。

かかる信号分割手段は、図示したものに限定されるもの
ではなく、他の公知の手段で代用することもできる。

また、前記実施例においては、第５図にその１例を示す
如きシャッター装置を使用したが、例えばＫＤＰ，ＡＤ
Ｐ等の電気光学結晶を利用した電気光学シャッターを使
用しても良い。かかる如くして得られたアンシャープ信
号を、対応する色分解画像信号と同期させて演算し、複
製される色分解画像の鮮鋭度を強調するのに必要なアン
シャープマスク信号を作成することができる。以上の様
に、本発明に係る方法は、記録画像の鮮鋭度を強調する
際、色分解画像信号に重畳されるアンシャープマスク信
号を作成するためのアンシャープ信号作成用光電変換素
子を、シャープ信号に相当する色分解画像信号作成用光
電変換素子と共用することにより、各色分画像用アンシ
ャープ信号を、それぞれ該色分解画像信号と同一条件の
下で作成しているため従来方法の様に、アンシャープマ
スク信号を重畳した結果、遂に鮮鋭度が低下したり、原
画にない黒および白色の縁どりが生じたりすることがな
い。

【図面の簡単な説明】 第１図は、画像走査記録装置においてアンシャープ信号
を作成するための光学系の従来例、第２図は、鮮鋭度強
調プロセスを示す信号例、第３図は、色分解画像信号お
よびアンシャープマスク信号の例、第４図は本発明に係
る実施例、第５図はシャッター装置の１実施例、第６図
は信号分割手段の１例を示す。 １・・・・・・原画シリンダー、２・・・・・・原画、
６，９・・・・・・絞り板、１０Ｒ，１０Ｇ，１０Ｂ・
・・・・・色分解フィルター、１４，１５・・・・シャ
ッター装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 原画を主走査方向および副走査方向に順次走査した
   光ビームを複数個に分割し、少なくとも該分割光ビーム
   の１本を色分解画像信号作成用絞り板より大径のアパー
   チャーを有する絞り板を介して光電変換することにより
   、複製記録画像の鮮鋭度を強調するために必要なアパー
   チャー信号を作成するに際し、前記大径のアパーチャー
   を有する絞り板を透過した光ビームを、各色分解画像信
   号に応じてさらに分割し、該各分割光ビームを対応する
   色分解画像信号作成用光ビームとともに同一の光電変換
   素子に時系列的に入射せしめ、光電変換する様にしたこ
   とを特徴とする、画像走査記録装置における鮮鋭度強調
   用アンシャープ信号の取出し方法。