JPS6042104B2 - 食品包装用袋の製造法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、半透明な部分を有する食品包装用袋の製造
法であつて、和紙様の袋の表面にフレキソ印刷を施して
、その一部分に半透明部分を作つて内容物が見えるよう
にし、上品かつ実用的な食品包装用袋を安価に提供する
ことを目的とするものてある。

従来、食品を包装するものとしては箱詰め、装入りな
ど種々な様式があるが、箱詰め食品の場合は主に多種類
の食品を詰合わせるように用いており費用も高い。

また、袋詰めの食品はセロファン、ポリオレフィン等の
透明な袋に印刷を施したものもある。これは実用一点ば
りで画一的な包装用袋で、デザイン性、美しさに欠け消
費者への訴が少なかつた。 本発明は裏面にポリオレフ
ィンフィルムをラミネートした不織布の表面にフレキソ
印刷て着色印刷を施して模様を形成し、着色印刷を施さ
ない箇所にシユークロースオクタベンゾエートを醋酸エ
チルと工セルセロソルブを含む溶剤に溶解した透明ニス
で印刷して、不織布を構成する繊維間に存在する空気を
シユークロースオクタベンゾエートで置換して半透明状
にし、端部、底部を袋状にした食品包装用袋の製造法で
ある。

そして、これは前記のような欠点をなくし、消費者の
要望に応えるために開発されたものであつて、袋の材料
としては古風な和紙の感じをもつ不゜織布（合成紙）を
用いてこれにフレキソ印刷を施して、色彩印刷を施さな
い部分に透明ニスを用いて印刷し、この部分の内容が透
けて見え透視性があり、安価なことを特徴とするもので
ある。

これは凹凸ある和紙風の材料にフレキソ印刷の特徴を・
生かし、上品な日本古来の錦絵的な感じを出し、特に和
菓子等の包装にマッチし、消費者をも満足させることが
できる。これは全透明のセロファン、ポリオレフィン等
と同等の実用性も持つている。また、このフレキソ印刷
においては、従来は透明二スを使用して透明度を出そう
とすると臭気が残り食品袋としては致命的な欠陥を持つ
ていたが、本発明は、この欠陥を克服して臭気をなくし
た安全な食品袋を提供するものである。今、本願の食品
包装用袋の製造法の実施例を図面によつて説明する。

第１図は本発明の食品包装用袋の平面図、第２図は第１
図のＡ−Ａ線断面図を拡大して模式的に示す。

図中３は原料の不織布（合成紙）であつてレーヨン５０
％、バルブ５０％を原料としてバインダー（接着剤）を
加えて抄紙したもので、和紙のような感じのものである
。この不織布は１０〜４０ｙＩｄてあるが本発明の場合
２０ダ１ｄ程度のものが好ましい。この裏面に４で示す
ように２０〜４０ミクロンのポリオレフィンラミネート
を施して防湿を行なう。ラミネートは３０ミクロン程度
のものが好ましい。次いで、１に示す部分にデザインに
応じて通常の水性フレキソインキを使用して着色印刷を
行なう。この場合の着色は和紙風の不織布である原料と
相俟つてつやの出ない大変ソフトな感じである。着色し
ない２の部分には連続気泡でできているスポンジ版を使
用して、シユークロースオクタベンゾエートを酢酸エチ
ルと工セルセロソルブの溶剤に溶解した透明ニスを塗布
する。この透明二ス塗布は第２図で示すように不織布層
に浸透して、不織布を構成する繊維間に存在する空気を
シユークロースオクタベンゾエートで置換して半透明状
にする。この半透明な部分から内容物が見え、食品包装
用袋として消費者の需要に応えるこ．とができるもので
ある。本発明の透明ニスを塗布する場合、５ｗｎ位の厚
さの連続気泡のスポンジ版を使用する。

従来はこのような場合、ゴム版を使用しており、これで
はインキののる量も少なく塗布が悪く、特にフレキ．ソ
印刷によつて透明度を出す場合、４７０７７！〜６ＴＷ
Ｌ位の厚さのスポンジ版を使用するのが好ましい。フレ
キソ印刷の場合、従来の透明ニスは主に大豆油脂肪酸を
合成樹脂で固着したものを使用していたが、これを透明
度を出す部分に使用すると色彩印一刷部分との境界がに
じんでよい印刷ができないばかりでなく、臭気が残ると
いう欠点があつた。本発明は、前述のこのような欠点を
なくすために、フレキソ印刷の透明度を出す部分にシユ
ークロースオクタベンゾエートを醋酸エチルとエチルセ
ロソルブの溶剤に溶かしたものを使用したものである。
シユークロースオクタベンゾエートは砂糖の０Ｈ基を安
息香酸で置換した親油性の物質であつて、Ｃｌ２Ｈｌ４
Ｏ２（Ｃ６Ｈ５ＣＯＯ）ｎ（但しｎは７〜Ｊ８）の化学
構造式を有する。

これは無色、無臭、透明な物質で毒性はなく、紫外線に
安定性があつて、耐候性，光沢向上、接着性にも優れて
いるという性質を有している。従つて本願の食品包装用
袋に使用した場合、不織布を構成する繊維との密着性に
優れているので、その透明性を向上し、使用中にも袋の
表面から脱落することがなく、耐候性にも優れているの
で、変色を生ずることがないという効果を有している。

要するに、本発明のものは食品包装用袋にフレキソ印刷
の特徴を生かし、前記のような樹脂を使うことによつて
従来なかつた無臭、安全な半透明部分を有する美麗な食
品包装用袋を始めて提供したものである。

この樹脂は５０〜７０％の割で使用するが、樹脂の割合
が５０％以下では着肉量が悪く、透過度が落ちる。７０
％以上になると粘調で印刷が難しい。

溶剤は酢酸エチル、エチルセルソロブを５０％、５０％
程度の割合の使用が好ましく、このものは塗布後溶剤が
すぐとび臭気などが残るということがない。本発発明の
半透明部分は３０〜３５％の透過度を有しており、封筒
の表書きの蝋引透明度（透過度３９％）に匹適したもの
が得られ、本発明の効果の優れていることを示している
。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すものであつて、第１図は本
発明の食品包装用袋の平面図、第２図は第１図のＡ−Ａ
線断面図を拡大、模式的に示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 裏面にポリオレフィンフィルムをラミネートした不
   織布の表面にフレキソ印刷で着色印刷を施して模様を形
   成し、着色印刷を施さない箇所にシユークロースオクタ
   ベンゾエートを醋酸エチルとエセルセロソルブを含む溶
   剤に溶解した透明ニスで印刷して、不織布を構成する繊
   維間に存在する空気をシユークロースオクタベンゾエー
   トで置換して半透明状にし、端部、底部を融着して袋状
   にした食品包装用袋の製造法。 ２ 不織布はレーヨン５０％、パルプ５０％の原料を接
   着剤を加え抄紙したものであり、その裏面に２０〜４０
   ミクロン位のポリオレフィンラミネートしたことを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載の食品包装用袋の製造
   法。 ３ 着色印刷を施さない箇所の印刷には４〜６ｍｍ位の
   厚さの連続泡でできているスポンジ版によつて透明ニス
   を塗布することを特徴とする特許請求の範囲第１項及び
   第２項記載の食品包装用袋の製造法。