JPS6041270B2 - 配管系の不等沈下対策工法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、不等沈下を招釆する地盤地帯に敷設する場
合の配管系の不等沈下対策工法に関するものである。

沈下地盤内に敷設した配管系の不等沈下対策には、地盤
沈下量を追跡管理して不等沈下に起因する応力度が配管
系の許容応力度を越える場合に再掘削することによって
応力度を解放しようとするものがあるが、これは該配管
系の維持管理に手間がかかり過ぎて良策とはなり難い。

また、第ｌａ図に示すように、配管を接続する場合、片
端に角変位１を与えて他端に強制力２を加えつつ接続を
して完成系とするものがあるが、この際角変位１を導入
した端部に与えられたプレストレスによる曲げモーメン
ト３は第ｌｂ図に示すようになるとともに、他端沈下に
よる曲げモーメント４は第ｌｃ図に示すようになり、前
者の曲げモーメント３は沈下進行時には他端に移行する
ことになるために、不等沈下量が大きいときは緩和長５
が長くなつて施工上の制約となる欠点がある。さらにま
た、第２図に示すように、不等沈下想定点６で想定沈下
量７だけ下げた配管系を接続し（点線）、想定沈下量だ
け上げ越した形（実線）を完成系とするものがあるが、
この場合には緩和長８として必要な配管長を確保するた
めに工事区間長が長くなるという欠点が避けられない。
この発明は、このような現状からなされたものであって
、配管系を接続する場合に両端を固定点と定め、該両端
近傍に角変位を設定することによって適当なずれを与え
てから、強制力を加えて接続すると有効なプレストレス
を発揮して不等沈下にともなう応力を緩和できるという
原理にもとづいており、これをさらに詳述すれば、第３
図において、土質資料によって不等沈下量ｄを予測でき
る地盤の支持点９，１０間に設置する配管系に予測不等
沈下量ｄ以内のずれＤを角変位によって与えてから、強
制力を加えて接続すると、該配管系には第４図に示すよ
うなプレストレスによる曲げモメント１１が生じ、前記
沈下量ｄの沈下が起こった場合には、第５図に示した沈
下による曲げモーメント１２と前記のプレストレスによ
る曲げモーメント１１との合成曲げモーメント１３（第
６図）が発生する。前記合成曲げモーメソトは、沈下に
よる曲げモーメント１２と該曲げモーメントと逆向きの
プレストレスによる曲げモーメントＩ１とが合成されて
あるから、前記曲げモーメント１２に比較して大幅に低
いモーメント値を示し、したがって沈下応力を格段に緩
和させることができる。いま、この原理を実際の配管工
法に適用するには、第７および８図において、不等沈下
を予測できる配管地盤に中間に空積部１４を配設した配
管方向に細長いコンクリートビット１５を埋設してその
端整１６および１７を貫通して配管系１８を敷設し、前
記空積部内の配管１９を二分して両側の端整１６，１７
を貫通する配管に沈下方向と逆向きにフレストレスを与
えてから、上記二分配管同志の接続を行なうものとする
。上述したように、この発明によれば、不等沈下が予測
される地盤における配管系の不等沈下に起因する応力を
大きく抑制できるので、産業上の利用価値に大なるもの
がある。

【図面の簡単な説明】

第ｌａ図は、従来の不等沈下対策工法例を示す説明図、
第ｌｂおよびｌｃ図は、夫々前図に示した工法時におけ
るプレストレスおよび沈下による曲げモーメント線図、
第２図は、他の従来の不等沈下対策工法を示す説明図、
第３図は、この発明の実施例を示す説明図、第４図およ
び５図は、夫々この発明の工法時におけるプレストレス
および沈下による曲げモーメント線図、第６図は、同じ
く合成曲げモーメント線図、第７図および８図は、この
発明の工法を適用した配管系の夫々縦断側面図および平
面図である。 ９，１０・・・・・・支持点、１１・・・・・・プレス
トレスによる曲げモーメント、１２・…・・沈下による
曲げモーメント、１３…・・・合成曲げモーメント、１
５・・・・・・コンクリートビット、１８・・・・・・
配管系、１９・・・・・・配管。 第ｌｏ図 第ｌｂ図 第ｌｃ図 第２図 第３図 第４図 第５図 第６図 第７図 第８図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 不等沈下を予測できる地盤に埋設したコンクリート
   ピツトなどの両端固定構造物を貫通して配管を敷設する
   に際し、該ピツト内の配管を二分して不等沈下側配管に
   沈下方向と逆向きにプレストレスを与えてから、接続を
   行なうことを特徴とする配管系の不等沈下対策工法。