JPS6040958Y2 - 高温高圧水の排出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、かい食を防止するようにした高温高圧水の排
出装置に関する。

高温高圧水を取り扱うプラントにおいて、しばしば運転
制御面の必要性から高温高圧水をドレンブローすること
がある。

第１図にドレンブローの系統の一例を示す。

高圧ドレンブロー管１には高温高圧水が封入されており
、その底部に設けられたドレン弁２を開けることによっ
て、その高温高圧水がドレンされる。

ドレン弁２には真直な低圧ドレンブロー管３の一端が連
結されている。

ドレン弁２の下流の低圧ドレンブロー管３の圧力は低い
ので高温水はドレン弁２で減圧沸騰し水蒸気と水の状態
になる。

これはたいていの場合、水蒸気と液滴の混在した流れに
なる。

ドレンされた水蒸気は復水器５で凝縮させ、回収される
のであるが、ドレン弁２で減圧沸騰した直後は、流速が
極めて大きいので配管の曲がり部などはかい食が発生し
易い。

そのような配管のかい食を防ぐため、低圧ドレンブロー
管３の他端にティー（Ｔ）から威る曲り部を形威し、こ
の曲り部に連結された排出管３′を通して復水器５が接
続される。

そして真直な低圧ドレンブロー管３の先端はターゲット
プレート４で閉じられる。

従って高速の液滴をターゲットプレート４に衝突させ配
管を保護する。

第２図は従来のターゲットプレート部の構造を示したも
のである。

ターゲットプレート４は、円板の形状をしており、ドレ
ンブロー管３の端部に溶接されたフランジ７と、盲フラ
ンジ６ではさまれ固定されている。

このような構成により配管は幾分か保護されるもののタ
ーゲットプレート４には高速の液滴あるいは水蒸気が衝
突するため、その衝撃によってターゲツトプレート４自
体がしばしばかい食され破損する欠点があった。

本考案は、上記のような事情にもとづき液滴の衝撃を緩
和することによってかい食を防止し、破損を招かないよ
うな形状のターゲットプレートを提供することを目的と
してなされたものである。

以下本考案の一実施例を第３図および第４図を参照して
詳細に説明する。

第３図は本考案のターゲットプレートの一実施例を示し
た断面図であり、第２図と同一部分には同一符号を付し
て示しである。

本考案のターゲツドブレート８は、中心部付近が円すい
状をしており、その表面は、ドレンブロー管３の管軸と
θの角度が保たれるようにして低圧ドレンブロー管３内
に突出している。

このような形にすることによって、液滴はターゲットプ
レート８の衝突面に（９０−ｆＪ）度の角度で衝突する
。

液滴を含む流体の衝突によるかい食作用は、表面に作用
する局部的な衝撃力によるものであるから、斜めに衝突
することによってかい食作用の強さは第２図に示す従来
のものにくらべ低減される。

なお、第４図に示した特性図からも明らかなように、か
い食作用は、θが小さい程小さくなる（カーブＡ参照）
。

しかしθが小さくなると、ターゲットプレートの高さが
高くなる（カーブＢ参照）のでθは２０〜３０°ぐらい
に選定するのが適当である。

以上述べたように本考案によれば、液滴の衝撃を緩和す
ることによって、かい食の発生を防止できる高温高圧水
の排出装置が提供され、その実用上の効果は大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は高温高圧水をドレンブローする系統の一例を示
した系統図、第２図はターゲットプレート部の従来の構
造を示した断面図、第３図は本考案に係る高温高圧水の
排出装置に於けるターゲットプレート部の一実施例を示
した断面図、第４図は本考案の効果を説明するために示
した特性図である。 １・・・・・・高圧ドレンブロー管、２・・・・・・ド
レン弁、３・・・・・・低圧ドレンブロー管、３′・・
・・・・排出管、５・・・・・・復水器、６・・・・・
・盲フランジ、７・・・・・・フランジ、８・・・・・
・ターゲットプレート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高温高圧水を収容する容器の底部に設けられた排出弁、
   同排出弁に一端が連結され他端が衝突板で閉じられた真
   直管及び同真直管の前記他端寄りに連結された排出管を
   有し、前記衝突板の内面に形威された円錐状突起を前記
   真直管内に突出させたことを特徴とする高温高圧水の排
   出装置。