JPS6040798B2 - 敷耐火ライニングの熱間補修方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は出銑（銅）樋、溶鉄鍋、敬鍋、タンナィッシ
ュ等の溶融金属容器（以下単に「容器」という）の敷（
底部）耐火ラィニングを熱間で補修する方法に関する。

前記の容器に溶銑、溶鋼を受入れる際は通常６側〜１０
柳の高い位置から投入されるために、その落下の直撃お
よび高溢溶湯による熱衝撃を受けて容器の敷の特定部位
は摺鉢状に損傷され短期間で補修を要するに至る。この
様な中間補修には従来、容器の冷却を待って作業員が容
器内にはいって損傷部位に付着している地金、ノロ、変
質耐火物等をエアーピック等で除去した后、流し込み用
不定形耐火材を姿補修部位に充填し、養生・乾燥の工程
を経て、さらに容器の昇温を行って再使用する方法によ
っていた。この方法では乾燥工程で、往々にして補修耐
火材の表層部が先に乾燥、硬化してしまうので、添加水
分から発生した水蒸気が表層部で遮断され内部にこもり
、これが爆裂して補修后の再使用を不可能とする場合が
多かった。

この防止のために乾燥を極めて緩慢に行えば補修に長時
間を要することになる。このような中間補修方法による
補修箇所は、組織的にもろい所へ溶鋼の直撃を受けて短
時間で再損傷されてしまうので、最近は前記のような中
間補修を見合わせて、損傷部位を観察しながら容器の使
用を継続し損傷部位の安全限度一杯まで使用してから、
容器を冷却し敷部の耐火ラィニング全体を取替え補修す
るのが通常である。

従って敷の全補修工事を短時間の間に再々行わねばなら
ず、損傷部位以外の残存耐火ラィニングまで取替えるの
で無駄が多く、また容器の冷却、再昇温のためのエネル
ギーの損失も大きい。

さらに多くの作業員が容器内で長時間の手作業を行う煩
雑さや労働過重も避けられない。特に急激な局部的損傷
が発生した場合でも緊急補修を行うことが出釆ないため
予備の容器を準備しておかなければならないとか、場合
によっては容器のやりくりに支障が生じ、現場作業全体
が混乱する等、多くの問題がある。この発明は前記した
ような従来技術の問題点を解消して「熱間における敷ラ
ィニングの部分的補修を可能にし、特に溶銃（銅）の投
入衝撃に対して抵抗性が高く「 さらに再使用后におけ
る耐用が長〈トかつ入手を袷んど必要としない補修方法
を得ることを目的とする。

この発明の補修方法の要旨は「不定形耐火材を敷耐火ラ
ィニソグの要補修部位に投入し「厚さ方向に貫通孔をあ
げた耐火物ブロックで前記要補修部位を覆い「次いで該
耐火物ブロック上に議遣した振動機を作動して前記不定
形耐火材を加圧。

充填することを特徴とする溶融金属容器の敷耐火ラィニ
ングの熱間補修方法にある。以下この発明を図面にもと
ずし、て説明する。

第軍図は容器亀の縦断面図で〜 ２は敷耐火ライニング
「 ３は敷耐火ラィニングが部分的に損傷された菱補修
部位「 ４は要補修部位３に充填された補修用不定形耐
火材、５は不定形耐火材４を覆って埋没された耐火物ブ
ロック、６は耐火物ブロック５の厚さ方向にあげられた
多数の貫通孔「 ７は耐火物ブロック６の上に戦遣され
た振動機である。この発明の補修方法は「先ず要補修部
位３に固着している地金、ノロト共融耐火物等を熱間（
容器内温度８００〜２００ｏ０）で、容器外からヱアー
ピツ‘１｝ 公知の焼成耐火煉瓦の板状のブ。ック、板
状耐火煉瓦の数校〜拾数枚を鋼帯等で締め付けて板状と
したブロック「またはキャスダブル耐火物を枠内に流し
込んで振動充填し乾燥硬化させた同様のブロック等であ
りト（２｝ 材質は耐食性も耐スポーリング性があり、
溶銑。

溶鋼の品質に悪影響を友ぼごなし、ものを撰定し、鰍
厚さは５８〜２５靴倣程度で大きさは要補修部位３の平
面形状に相似させ若干小さくなるように加工する。

厚さが５仇肋未満では溶銃（鋼）の落下衝撃に対して抵
抗性が弱くもまた菱補修部位の損傷深さは２５仇奴を越
すことは通常なく、また耐火物ブロックの厚さが２５仇
咳を越すと補修后容器内に突出することとなり好ましく
ない。何れにしても補修后の高さが周囲の数耐火ラィニ
ングより多少高めになるように操択する。（４｝ 何れ
の場合も耐火物ブロックは厚さ方向にほぼ垂直に貫通し
た内蓬１〜３肋程度の真直ぐな穴が多数あげられている
。この貫通孔６は１５０〜２０仇腕の間隔で全面に規則
正しく設ける。この貫通孔６の大きさ、形状、間隔は耐
火物ブロック５の材質、補修用不定形耐火材母の材質、
要補修部位３の面積等によって任意に設計変厚クまたは
金棒等でこわして取除く。この際ラィニング材の煉瓦面
が露出するまで充分に敬除くことが必要である。次に３
〜８重量％の水分を添加して涙練した周知の流し込み用
不定形耐火材４を補修部位３に向けて下あきホッパ一等
で適量投入し、金棒等で周囲の耐火ラィニング面より２
００〜２５０側低くなる程度にならす。次にホィスト等
で吊下げた後述するような穴をあげた耐火物ブロック５
を、前記した不定形耐火材４を覆うように水平に載せた
後、その上に周知の振動機７を戦遣して１０〜２０分間
作動せしめることによって耐火物ブロック５が不定形耐
火材４に加圧埋没すると同時に、不定形耐火材４がより
密に充填される。勿論この際容器外で予め振動機７をセ
ットしてある耐火物ブロック５を吊下げて不定形耐火材
４上に敷遣してもよい。また加圧充填后耐火物ブロック
５が周囲の敦耐火ラィニング２から突出もしくは沈下し
ないよう不定形耐火材４の投入量を調節する必要がある
。この発明で使用する耐火物ブロック５は、し得る。

耐火物ブロック５はこのような構成になっているので「
振動機７を作動させるとその振動加圧が耐火物ブロック
５わ介して不定形耐火材４に伝わり〜加圧充填され、耐
火物ブロック５はその上面を若干残して補修用不定形耐
火材４中に理没する。

次いで振動機７を容器外に吊り出してから容器内を２０
０ｑｏ程度に昇温し、補修用不定形耐火材を充分に乾燥
すれば容器は再使用できる。この乾燥工程において、補
修用不定形耐火材４に添加されていた水分は水蒸気とな
るが、耐火物フロック５を介して徐々に加熱され、表層
部は従来の直接加熱の場合のように硬化しないので、比
較的底部で発生した水蒸気も末鱗結で気孔の多い表層部
を通って容易に表面に上昇し、耐火物ブロックの多数の
貫通孔６から容器内に癖散することができる。

従って乾操工程中の爆裂は起らず、短時間で完全に乾燥
され、容器の再使用を行うとができる。次に再使用に際
して溶銑（鋼）が高所から落下して耐火物ブロック６に
衝突しても貫通孔６は細いため表面張力の関係で溶銑（
鋼）はほとんど貫通孔を通過しないので直接不定形耐火
物４に接触することはない。

また耐火物ブロック５は不定形耐火物４中に一体に埋没
されているので移動したり離脱することはなく溶銑（鋼
）の衝撃から不定形耐火物母を保護している。溶銑（銅
）が容器内に溜ってくると耐火物ブロック勅ま急熱され
るが、下面に密着した不定形耐火材に伝熱され、いわゆ
る片面加熱の状態であって使用回数が数チャージの間は
大きな損耗は受けない。さらに多数回使用に伴って耐火
物ブロック５は次第に侵食され薄くなってゆくが、同時
に密着している不定形耐火材４が競結して強固な保護層
を形成する。よって耐火物ブロック５が消失した状態で
綾銃（鋼）を受入れても、要補修部位３（補修施工をし
た部分）が短期間で摺鉢状に損傷されることはない。な
おこの発明で使用する振動機７は周知のアンバランスウ
ェイトを有する回転振動機で、振動数１．８００〜３．
０００Ｖ．Ｐ．Ｍ振中０．２〜０．４側が適当であるが
、充填する不定形耐火物４の軟かご、充填量等によって
は電磁式バィプレ−ターでもよい。この発明方法による
補修作業は、補修容器、補修場所および補修面積によっ
て若干異るものの、２０〜２５分の短時間で終了するこ
とができ、この間容器内の温度は５００００の場合、２
００つ○となり３００こ○程度の下降でおさえられる。
実施例： 次にこの発明の熱間補修方法を３０の８容量の溶銑処理
鍋で実施した結果を説明する。

２０チャージ使用した時点で敷の熔鋼の直下する位置の
耐火物が最大深さ２００肋面績約２でに百つて損傷され
た。

そこで鍋内温度約２０００の時点で「ジルコン質流し込
み用不定形耐火材（Ｚｒ２０３７０％）を約１５０ｋ９
を下あきホッパーを用いて損傷部位に投入したのち、そ
の上に、内径３柳の貫通孔を２００肋の等間隔で多数設
けた厚さ１０物舷、大きさが要補修部よりやや小さい棚
円状のジルコン質大型耐火フロック（約１．０００ｋ９
）をクレーンで吊下げて薮直した。その上部にアンバラ
ンスウェイトを有する２２物の振動モータＷ２基内蔵の
円盤状の振動機（振動数３．０００ＶＰ．Ｍも猿中０．
３豚）をのせて約１０分間作動して加圧充填した後振動
機を吊上げて取除いた。この間２名の作業員で２粉ごで
補修こ事を完了した。続いて１７０００に低下した容器
内温度をＭ００ｑＣまで昇溢し、溶銑を受入れｉ５チャ
ージ再使用ができた。なお従来冷間で「同種耐火材で中
間補修した場合の再使用実績は９〜１０チャージである
。以上説明したように「 この発明の補修方法によれば
容器の敷損傷部を熱間で迅速に中間補修ができ、穴あき
耐火物ブロックによる水蒸気蒸発の促進、再使用当初の
熔湯からの補修耐火材の保護、補修材の硬化と暁結のタ
イミングの保持等によって乾燥時爆裂を起すことなく、
また容器の再使用寿命を従来より４０〜５０％延長する
ことができ〜 さらに熱間補修に伴う省エネルギーｔ施
工の機械化による単純化と工期の短縮、それに伴う鍋操
りの円滑化、予備容器の減少、また通常の流し込み耐火
材が使用できる等〜この発明によって多くの効果を奏す
ることができる。

なおこの発明は冷間でも使用することができ、また鍋以
外の殆んどの溶融金属容器の敷の部分補修工事に適用で
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例を示す縦断面図である。 １…・・・溶融金属容器「 ２……敷耐火ラィニング「
３……要補修部位、４……不定形耐火材、５・・…・
耐火物ブロック、６・・・…貫通孔、７・・・…振動機
。 第１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 不定形耐火材を敷耐火ライニングの要補修部位に投
   入し、厚さ方向に貫通孔をあけた耐火物ブロツクで前記
   要補修部位を覆い、次いで該耐火物ブロツク上に載置し
   た振動機を作動して前記不定形耐火材を加圧・充填する
   ことを特徴とする溶融金属容器の敷耐火ライニングの熱
   間補修方法。