JPS6040440Y2 - 集合包装体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、取扱い強度に信頼がおけ、なおかつ正面より
の表示確認が可能な集合包装体に関する。

帯状の包装フィルムに容器を形成してその容器内に品物
を充填し、その後容器の上にカバーフィルムをかぶせて
密閉シールするいわゆる成形充填包装において、シール
してつくられた包装体を複数個をつなげて集合体とする
集合包装が下記（イ）ないしくハ）のような利点を有す
るため多く採用されている。

（イ）先づ包装工程において取扱いやすく、労力の節約
や、包装品の損傷を防ぐに大きな効果を持つ。

（ロ）第２に輸送中において、全体の強度を増すことに
なり、振動や衝撃で容器がつぶれたり傷ついたりしない
効果がある。

（ハ）第３に販売店において、並べやすく、積み上げ易
く、ショーケースのスペースを最大限有効に使用できる
利点をもつ。

しかしながら、従来の集合包装体においては、第１図〔
Ａ〕で示されるものが一般的であり、移送時において包
装体ａの両端が矢印の方向に湾曲しミシン目部すにより
離脱する場合がある。

又、包装体の商品名等を表示する場合、包装体の正面に
表示するにはラベル貼り等の新たな工程を要するため、
あらかじめ表示がなされている上蓋フィルムを熱シール
等により密封接合しているが表示部が上面となるため第
１図ＣＢ）で示されるように包装体を数段積み重ねた場
合、正面よりの確認が不可能であった。

本考案の目的とするところは、持上げ時に変形すること
なく、しかも内容表示を側部から確認可能にして従来の
欠点を解消した集合包装体を提供することにある。

本考案は、帯状の容器フィルムに複数の容器を形成し、
該容器内に品物を充填し、該容器上からカバーフィルム
により密閉シールしてなる集合包装体において、該集合
包装体の上部平坦部には該各容器の回りに該カバーフィ
ルムを切断しかつ該容器フィルムに切り込むノツチを形
成して該集合包装体を各容器ごとに分離可能にし、該平
坦部の一部を該容器の配列方向に沿ってほぼ直角に折り
曲げてサイドフラップを形威して構成されている。

以下、図面を参照して本考案の一実施例について説明す
る。

第２図及び第３図において本考案の一実施例による集合
包装体１が示されている。

この集合包装体１は、帯状の容器フィルム３に所定の間
隔を置いて成形された容器４内に品物を充填した後、上
からカバーフィルム５をかぶせて密閉シールして形威さ
れた包装体２を複数個（本実施例では３個）−まとめに
して打ち抜いてつくられている。

この集合包装体１は、容器が形威されていない平坦部６
の側縁を容器の配列方向に沿ってほぼ直角に下方に折り
曲げて形威されたサイドラップ７を有している。

このサイドラップの折曲げ底形は集合包装体の打抜き前
でもまた打抜き後でもよい。

集合包装体の平坦部６には、各容器の上縁部にフランジ
及びピールタブ９が形威されるようにして容器上縁から
所定の間隔を空けた位置で容器の全周を取り巻いてスリ
ットすなわちノツチ１０が形成されている。

このノツチ１０は容器を取り巻くほとんどの部分が第４
図及び第５図に示されるようにカバーフィルム５を切断
しかつ容器フィルム３の肉厚のほぼ中央まで切り込んで
いるハーフノツチ１０ａになっているが、ピールタブ９
を囲む一部分は第７図に示されるようにカバーフィルム
５及び容器フィルム３を完全に切断している貫通ノツチ
１０ｂになっている。

容器フィルム３とカバーフィルム５とはフランジ８上の
位置１５で環状に密着シールされ内容物の外部への漏れ
或は外気の容器２内への侵入を防止している。

更に容器フィルムとカバーフィルムとはピールタブ９上
の位置１６においても密着シールされている。

平坦部６及びサイドフラップ７には各容器の中間の位置
にミシン目（カバーフィルムから容器フィルムまで貫通
切断する不連続な刻み目）１１が形威され、集合包装体
を１つの包装体２ごとに分割できるようになっている。

容器外周のフランジとピールタブ９との間には、第７図
に示されるように、容器フィルムの下面から肉厚のほぼ
中央まで切込むハーフノツチ１３が形威され、ピールタ
ブ９の容器からの分離を容易にしている。

上述から明らかなように、本考案により集合包装体では
容器と一体になっている平坦部の一側部にその平坦部と
ほぼ直角になっているサイドフラップを形威しであるた
め、容器を互いに連結している平坦部の断面係数が大き
くなっているため折り曲がりにくく、したがって包装体
を持ち上げても第１図（Ａ）のように曲がったり、或は
ノツチ部分で一つずつ分離したりすることがなくなる。

次に本考案の集合包装体１の使用例を説明する。

まず、第８図〔Ａ〕に示されるようにミシン目１１に沿
って集合包装体をｌケの包装体２ごとに分離する。

次に第８図〔Ｂ〕に示されるようにサイドラップ７を上
方へ曲げるとピールタブの部分がノツチ１０の完全ノツ
チ１０ｂ（上蓋フィルム、容器フィルム共に完全に切れ
ている）になっているのでサイドラップ部を分離させる
きっかけが容易に得られて、第８図〔Ｃ〕に示されるよ
うにそのまま上部に引張り上げるとノツチ１０の部分か
ら容易に分離が進み、第８図〔Ｄ〕に示されるように一
個の包装体２を残してサイドラップ部は分けることが出
来る。

次に第８図（Ｅ）に示されるようにピールタブ９を上部
に折り曲げた後引張り上げることにより上蓋フィルムを
容器より第８図ＣＦ）に示されるように離脱させること
が出来る。

以上のように本考案によれば、サイドラップ部により強
度が増すため、従来のようにミシン目部よりの容器の離
脱がなくなり、又前記ラップ部が容器正面となるため、
例えば第９図においてａ。

ｂ、ｃで示されるように、この部分に上蓋フィルムにお
ける商品名等の表示を位置決めすれば、数段積み重ねた
場合においても正面より（矢印×の方向）の確認が容易
に行なえる。

【図面の簡単な説明】

第１図（Ａ）は従来の集合包装体の斜視図、第１図ＣＢ
）は従来の集合包装体を重ねた状態を示す図、第２図は
本考案による集合包装体の斜視図、第３図は本考案によ
る集合包装体の平面図、第４図は第３図の線ＩＶ−ＴＶ
に沿った断面図、第５図は第３図の線■−■に沿った断
面図、第６図は第３図の線ＶＩ−ＶＩに沿った断面図、
第７図は第３図の線■−■に沿った断面図、第８図は本
考案による集合包装体の使用例を示す図、第９図は本考
案による集合包装体を積み重ねた状態を示す図である。 １：集合包装体、２：包装体、３：容器フィルム、５：
カバーフィルム、７：サイドラップ、９：ピールタブ、 １０：ノツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 帯状の容器フィルムに複数の容器を形成し、該容器内に
   品物を充填し、該容器上からカバーフィルムにより密閉
   シールしてなる集合包装体において、該集合包装体の上
   部平坦部には該各容器の回りに該カバーフィルムを切断
   しかつ該容器フィルムに切り込むノツチを形成して該集
   合包装体を各容器ごとに分離可能にし、該平坦部の一部
   を該容器の配列方向に沿ってほぼ直角に折り曲げてサイ
   ドフラップを形成したことを特徴とする集合包装体。