JPS603994B2 - 印刷用湿し水の管理方法 - Google Patents

印刷用湿し水の管理方法

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JPS603994B2
JPS603994B2 JP52110463A JP11046377A JPS603994B2 JP S603994 B2 JPS603994 B2 JP S603994B2 JP 52110463 A JP52110463 A JP 52110463A JP 11046377 A JP11046377 A JP 11046377A JP S603994 B2 JPS603994 B2 JP S603994B2
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【発明の詳細な説明】 本発明は印刷用湿し水の管理方法の創案に係り、オフセ
ット印刷の如きに用いられる印刷用湿し水の適切な管理
方法を確立し、インク濃度や絹点による鮮明度を的確に
維持し且つ耐刷性の優れた安定且つ良好な印刷を長時間
に亘つて連続して得ることのできる方法を確立しようと
するものである。
オフセット印刷のような印刷を行うに当っては版面を常
に湿潤せしめ、非画線部へのインキの附着を防ぐと共に
画線部においてはインキの吸着を的確化することが必要
であってこのために湿し水を用いることが必要である。
即ちオフセット印刷においては版胴へのインキ供給(イ
ンキング)に関して複数本のローラが関与し、これらの
ローフを介してインキ供給が行われ、それらローラの高
速回転によってインキを練り充分に練り上げた後に全体
がムラとならず又過不足のないように供給するわけであ
るが、このようなインキングに対しては一方において湿
し水と称される水が供給され、最終的に版胴面にあって
は上記インキニングとダンプニング(溢し水の供給)と
の微妙なバランスの上において印刷が行われる。換言す
ると、これらのインキニングとダンプニングのバランス
を適切に得ることが優れた印刷を得る所以であって、特
に湿し水が版胴面において適当に綱れた状態となること
が必要であり、湿し水の供給が多すぎればインキのつき
は悪くなって印刷の仕上り状態が薄っぺらな感覚のもの
となり、反対にインキングが多すぎるときにはボツテリ
した重苦しい感覚の印刷とならざるを得ないことになり
、これらの関係を適正にバランスさせることが実際の印
刷を得る上において基本的な枢要な要件をなしている。
ところでこのような湿し水としては従釆一般的に適当な
pH値をもった水を用い、この湿し水に上記したような
目的を適切に達成するようにアラビャゴム、CMC等の
親水性高分子物質、硝酸、タンニン酸、クロム酸等の酸
類、硝酸アンモン、硝酸亜鉛、燐酸アンモン、重クロム
酸カリ、重クロム酸アンモン等の塩類アルコール類、界
面活性剤の如きを適当に添加配合したものを用い、これ
を順次に版面に供給して印刷を行うようにしている。然
し斯かる従来の一般法による場合において上託したよう
な添加物の何れかを選び、又これをどの程度添加し、更
には印刷されるべき紙質その他の印刷条件に即してそれ
らの関係を如何様に変化させるかは総べて夫々の現場作
業者の経験、熟練に依存せざるを得ないものである。
又斯くして調整された湿し水が版面に供給されて印刷を
なすべく循環供給されることによってアルカリ濃度、水
温が次第に上昇して版の地汚れ、水の表面張力低下、イ
ンキの乳化現象等の発生することは周知の通りであって
、好ましい鮮明な印刷を長時間に亘つて継続して得るこ
とができなくなるから、2〜3時間毎又は数時間毎の如
きに該湿し水を変換することが必要であって、即ち湿し
水タンクより印刷機の上下部に夫々供給するように形成
された全供給系の湿し水を変換するわけであり、斯様な
湿し水変換操作は甚だ煩雑であり、又その間印刷作業を
中断することが余儀なくされるし、又具体的にはこの湿
し水変換操作の前後においては得られる印刷物の仕上り
状態もそれなりに変化したものとならざるを得ない。蓋
し例えば上記したようなこの種オフセット印刷の基本的
な枢要要件であるインキングとダンプニング(個れ状態
)とのバランスに関しても、その好ましいバランスは適
正な各ロールの回転速度条件下において始めて成立して
いるものであり、この回転速度条件は前記変換操作に当
って当然に変動し「場合によっては停止する。然して仮
切こ供給された湿し水が成分組成関係が適当なものであ
ってもそれがインキングとの間のバランスを成立するに
は連続運転時において200分或いはそれ以上の運転後
であってその間はバランスの成立しない状態での印刷と
なり、そのような不具合な印刷が湿し水変換の前後に介
入することとなるから相当の不具合な印刷が変換の都度
発生することとなる。しかもこの場合において前記のよ
うな湿し水変換を必要としたということはそれまで使用
されていた湿し水がそれ相当に変質してしまっているこ
とを意味することは当然であり、このように既に変質し
てしまっている湿し水の成分組成を測定し又この湿し水
の量を測定して新しい湿し水を補給するようなことは実
質的に不可能であって仮りに簡便法で変換操作するとす
れば漫然と新しい湿し水を追加するのが普通となるが、
そのような新しい湿し水の補給によって得られる湿し水
全般の成分組成が適正値を探ることは実際上皆無であり
従って斯様な湿し水の補給によっては適正なインキング
とダンプニングのバランスを復元することが甚だしく至
難である。従って好ましい方法としては既に使用されて
いた湿し水の全量を完全に排出し、然る後新しく調整さ
れた湿し水を全量装入して印刷をスタートさせることに
なるが、このようにするならばそのような湿し水変換操
作に相当の長時間を必要とせざるを得ず、その間は印刷
機械の運転が完全に停止し作業中断とせざるを得ず、そ
のロスが大である。これらの何れの事情よりしても湿し
水の変換操作なるものは煩雑で不具合原因介入の著しい
ものであることが明かである。このような好ましからざ
る事由の存在の故に近時においてはこのような湿し水の
温度やpH値その他を個々に測定し調整供給をなすこと
についても一部に提案をなされてるようであるがそのた
めの調整槽内においては各部分間において相当の変動が
あり、又単にアルコール使用事情などによって温度やp
H値の個々を測定しても好ましい安定した調整が得られ
ず、更にはこの溢し水には上記したような多様な成分が
添加されるものであってしかもこれら成分の中には一面
において有利であるとしても他面においては不利を伴う
ようなものが多く、それらの調整配合は殆んど作業者に
よらざるを得ないのでこの点からしても実地的にはやは
りそれなりの不利、欠点を残さざるを得ず、又それが温
度条件やpH値の変化その他の操業条件によっても相当
に影響されることの技術的実態について的確に解明され
るに到っておらない事情からして、これらの事情に適切
に対処し得る有効な管理をなし得る技術は未だ確立され
るに到つておらず「実際の現場的には依然として上託し
たような従来一般法によらざるを得ないことが多く、仮
りに高価、大型な機構と高価な薬品類の多数を使用した
としても依然として作業者の経験と勘に頼った調整操作
によらざるを得ない。本発明は前言己したような従来の
ものの不利欠点を解消するように研究を重ねて創案され
たものであって、前記したような多様な薬剤等を使用す
ることないこ安定した鮮明且つ適切な印刷を長時間に百
つて連続して得しめることに成功したものである。即ち
本発明者等はこの種印刷用湿し水についての実地的に仔
細な検討と推考を重ねた結果単なる水道水又は井戸水を
用いた場合においてもそのpH値、温度条件の双方を適
切な操作条件下で管理することによって好ましい印刷を
長時間連続して安定条件下で実施し得るものであるとの
結論に到達した。
蓋しこの種印刷用湿し水におけるpH値なるものは該液
中の水素イオン〔H+〕と水酸イオン〔OH−〕との電
離濃度関係を示す指標であり、このpH値は〔H+〕m
ol/その値、即ち水素イオン濃度として置換すること
も可能であって、その酸性度が高いならば金属等が酸化
腐蝕され、印刷用プレートが犯される。しかもそのアル
カリ性度が高いならば地汚れを発生し油分を乳化させて
石けんを形成することとなり、即ち印刷用インキの乳化
が認められ、それらの何れの場合においても好ましい印
刷をなし得ない。又この湿し水の温度は一般的には要す
るに湿し水を供給すればよい程度の認識に基いて操業さ
れることが多い様であり、成程預り溢するとしてもアル
コールの気散を避けるために単に低温化すればよいと言
うような観念のものであるが、その温度如何は水の表面
張力に相当に影響し、同じ給水条件を形成したとしても
版上における前述したような好ましい櫛れ状態を形成す
るための水上り‘こ対しては大きく影響を来し、水膜に
よる濡れ面積(範囲)や厚みに変動を生ぜしめると共に
それが版上で遭遇する印刷インキの性能に微妙な変化を
与え、即ちインキの温度条件を版上で変動させることと
なるので該インキの粘度や水との間の反発作用力が変化
し、その附着状態や硬化状態を変動せしめる。しかもこ
の温度条件なるものは四季の変化による室温変化によっ
て異ることは固より、同じ一日であっても朝、昼、晩の
時間経過によって変動し、又印刷作業の連続によって印
刷機器の版8両その他の温度によっても変化せざるを得
ないわけであって、これらの変化要因による影響を解消
し常に一定水温の印刷用湿し水として供給することが前
記したような好ましい洞れ状態を形成し印刷用インキ等
との間の影響関係を一定化して安定した印刷を得しめ「
又印刷ッャ、裏付、乾燥等を適正に維持する所以である
。なお本発明によるものの実施に当ってはこのような溢
し水を管理するに当って上記のようにpH値(水素イオ
ン濃度)、温度条件を好ましい調整槽内全般を均一化さ
せた条件下で適正に選んだものを連続供給し、しかも排
水量を皆無化した公害原因等を惹起しないために循環使
用することが不可欠とならざるを得ないが、斯様な循環
使用に当って湿し水供給源の水位を一定化するのが有利
であり、又前記したような混入成分除去を適正化するこ
とが好ましい。即ち湿し水供給源の水位変化は成程ポン
プ等によって版胴部分に附設された水槽に該湿し水を供
給するものであるとしてもそのポンプによる吐出供給関
係にそれなりに変動を生ぜしめ、ファンテンローラ、呼
出しモルトンローラ、メタルローラ、スリーブローラの
如きを介して版月岡(プレート月岡)に供給される湿し
水の供給関係に影響を来すことがある。又この循環使用
に当って還流して来た湿し水における混入成分が好まし
からざることは固より・であり、これを適切に除去する
ことが好ましく、更にこのような還流水によって湿し水
供給源の水面その他の変動を来すことも好ましからざる
現象である。本発明は前記したような関係を仔細に考慮
し、槽内全般を均一化させた条件下でpH値および温度
の双方を限られた特定範囲内に制御することにより適切
な湿し水管理を実現するわけであり、即ちこの本発明に
よるものの具体的な実施態様について説明するに、先ず
本発明者等は上記したような本発明方法を適切に実施す
べく添附図面第1〜第3図に全体的な構成関係を示すよ
うな管理装置を設計した。
蓋しこの管理装置の構成は床面を適宜に走行移動して設
定されるようにした方形のケース2Qを用い、斯かるケ
ース20の一側には各種調整設定機構を配設した調整設
定機構部21を形成し、又該ケース20の中間部下方に
調整槽18を設け、更にこの調整槽18の側方には仕切
壁19を介して炉過室14を形成し、公知のように印刷
機の上下に設けられた湿し水受皿からの該受皿内堰板を
オーバーフローして流下する各還流管28が夫々ケース
20の後面に設けられた挿通孔22,22から挿入され
て該淀過室亀4上に還流された湿し水を供給するように
なっており「印刷機における上記各受皿内の湿し水は一
般に知られているようにファンテンロールのような吸水
ロール及びそれに連接して設けられたモルトンロール、
メタルロリル「スリーフロールのような一連の中間ロー
ルを介して印刷ロールに所定量の湿し水を供給するよう
に成っていることは公知の通りであり、又斯かる受皿に
対しては調整槽18の後方上部に設けられた第2図に示
すようなポンプ機構亀1,11の出口11a,1亀aか
らの供給管路が夫々導かれている。更にこの調整槽18
‘こおける液面位置には水位レベル計IQのフロート亀
oaが位置せしめられており、該調整槽181こ対する
水道又は給水タンクのような、給水源(図示せず)から
の給水管23を適宜に開閉し調整槽18には常に一定の
水位が確保されるようになっているものであり、該給水
管には特に井戸水が供給されるような場合においてイオ
ン交換樹脂筒40の如きが適宜に介装されて硬水に対処
するようにされている。又ケース20の池端部には下方
に冷却機構部7が設けられており、しかもその上方に酸
度槽5と中和剤槽6とが節談され「これら両槽5,6の
底部から導出された管略15,竃6は夫々ケミカルポン
プ8,9に連結これ、且つこれらのケミカルポンプ8,
9からの管略】3,亀4は調整槽18に導入されている
。前記した調整槽18‘こは損枠機3が配設され、その
損枠翼3aは槽底方向に深く挿入されていて槽内におけ
る水の損梓をなし槽内における湿し水を常に均一な組成
たらしめるように成っており、又pH検出機横たるpH
複合電極2が別に該調整槽18に配設され、該複合電極
2は前記したような調整設定機構部21のpH調節計1
を介して前記したケミカルポンプ8,9に信号を与える
ように成っている。上記したような水位レベル計10の
配設部分下方にはパイプヒーター12が設けられ「又前
記したポンプ機構11,11の下方には側温機構25が
取付けられてし、て調整槽18内の液温を測定し、この
測定信号が温度調整設定部24に伝えられ「該調整設定
部24からの信号によって既述したような冷却機構部7
又はヒータ12を作動せしめて液温の一定化を得しめる
ように成っているものである。更に上記したような炉過
室14には円筒状のカートリッジ形式によった炉過器4
が装着せられていて印刷機側から上記のように還流され
た湿し水は上誌炉過器4内に供給され、その炉過槽を通
過せしめられる間に固形分その他の不純物を吸着炉週せ
しめてから炉過器4と方形をなした炉過室14との間隙
部分を介して上昇し、仕切壁19上をオーバーフロ−し
て前記調整槽18内に供給されるように成っている。こ
の炉過室14における具体的な構成関係は別に第4図に
示す通りであり、前記したような炉過器4の上部には支
持部31を形成して漏斗状部体32を装脱可能に設け、
又その底部には多孔板33を設定し、該多孔板33上に
複数個のフィルター部材34が多段状に積層させて内装
されている。即ち各還流管28から戻された還流溢し水
は最上層のフィルター部材34の中央部に対して漏斗状
部体32により落し込まれるわけであり、従って還流湿
し水中の混入成分は常に正確に炉過され、例えば炉過器
4の内壁面とフィルター部材34との間の間隙部から底
部に進入するようなことはない。炉過器4の頂部が調整
槽18の頂緑「特にフロートIQaを有する水位レベル
計10よりも高く形成されていることは第1図に示す通
りであって、従ってこの炉過器4内における還流湿し水
の水面は調整槽18の水位よりも常に若干高めとなって
操業され、これによって該炉過器4の底部多孔板33を
介した炉過湿し水の誘導流出とそれによる緩かな処理水
病週速度を形成し、且つ前託したような調整槽18への
供給が適切に得られる。蝿拝手段としての前記した縄梓
機3は場合によっては調整槽の底部から抜き取った湿し
水を再び調整槽の上部に戻すようなポンプを用いること
によって調整槽内に灘枠流を形成することによっても行
われ則ちこのような他の櫨梓手段を代用することができ
る。フィルター部材34としては市販されているような
適宜のものを採用することができるが、本発明者等が具
体的に採用したフィルター部村の1例はポリプロピレン
質の繊維材を利用したものであって「斯かるフィルター
部村はその1夕当りの最大吸油量が1.5夕にも達し「
良好な吸着炉過作用を示すものであって、しかも飽和状
に吸着したものは適宜乾燥後焼却処理することができる
又斯かるフィルター部材は第1層のものが1週間毎、第
2層のものは2週間毎、第3層のものは1ケ月毎に交換
する程度で連日の印刷作業条件下にあって有効な炉過を
得しめることも実地的に確認されている。前記したpH
複合電極2は支持部材35に対してU形バンド部材36
を以つて装脱可能に取付けられ、適宜にこれを取外して
清掃することが好ましい精密な検知を得る上において必
要であり、このZ清掃は軽度の汚れの場合は清水中で綿
材の如きで拭除することで充分であり、汚れの程度の著
しい場合においても中性洗剤やアルコールを利用するこ
とによりその検出機能を的確に復元し得る。
即ちゴム液やCMC或いはアルコール類、クロム酸のよ
うな特殊の高分子物質等を利用しない本発明にあっては
その清掃が比較的簡易である。斯かるpH電極で測定さ
れ且つケミカルポンプ8,9を利用した添加によって調
整されるpH値の範囲は印刷される用紙、PS版等の版
胴の種類やインキの種類による印刷条件の変動に応じて
適宜に選ばれるが、その標準pH値の一般的な設定範囲
としてはPH5.0〜6.5であって、具体的には印刷
用紙(その紙質、助剤を含めて)、版面、及び印刷イン
キとの関係からして夫々の印刷条件の場合の適正標準p
H値があり、この標準掛値に対して±0.1程度の範囲
内に維持して操業することが必要である。
なお、このpH測定機構は前述の如く水素イオン濃度を
測定する為のものであり、従って他の水素イオン濃度測
定機構を用いて行ってもよいことは言うまでもない。調
整槽18内における湿し水の温度条件については前記し
たようにそれが好ましい油れ状態での溢し水の供給と印
刷用インキその他に微妙に影響するものであり、又調整
槽18から湿し水受器に到る管路の距離及び雰囲気温度
もそれなりに影響するものであることよしてその標準温
度としては一般的に9〜lyo好ましくは10〜13o
oの範囲内とし、この標準温度±2℃の範囲として調整
する。
即ち例えば調整槽内標準温度が1か○とされた場合側温
結果が9℃で、好ましくは1び○となることによりヒー
タ12に通電して加溢を図り、1〆○程度となったなら
ばこの加温を停止し、反対に14oo、好ましくは13
℃となることにより冷凍機構7を作用させて湿し水の冷
却を図るわけであり、斯様な温度条件は四季、昼夜を通
じて同じとされる。このようにすることによって湿し水
は版面に対し必要最低限状態の水膜(版面における潤れ
度合が90〜95%)を形成するように供給されるもの
であり同時に印刷用インキの乳化及び硬化も共に適正に
抑制されて良好な印刷を連続して長時間に亘り実施する
ことができる。なお調整槽18内の水位が常に一定に保
持されることによりポンプ11による湿し水送給状態が
安定したものとなり、即ち一定の吐出能力を有するポン
プ11が駆動された場合においてその運転により調整槽
の水位が変動(主として低下)した場合にはその水量が
低減しその不足分によって脈動的給水とならざるを得ず
、斯様な脈動的給水によって印刷機側の湿し水受皿に波
立ちを生じ必然的に各ローラを介した版8同ローラへの
給水が不安定とならざるを得ないが、調整槽18の水位
一定化により斯様な湿し水不安定供給原因を有効に解消
し、しかもこのような湿し水の水温も一定化されること
により高速回転により昇温化しようとする版胴その他の
ローラに対する冷却効果も一様なものとなり、勿論版胴
における湿し水量も一定化される。
斯くして常に一定温度条件下にある版胴上においてはそ
れによって供給されたインキも適正な印刷をなすに適し
たインキ適温条件く例えば24〜27q0)に置かれる
こととなり、更にはこのインキ供給源たる印刷機に附設
されたインキ溜りの温度すら例えば14〜1ず○のよう
な適温に保持されることとなって、インキングとダンプ
ニングのバランスも常に適切に維持され、FH値や混入
物除去も常時有効に図られ変動のないことと相換って長
時間に亘る安定適正な印刷を何等の支障ないこ継続し得
ることとなる。本発明方法によるものの具体的な実施例
について説明すると以下の如くである。
実施例 1 印刷機としてローランドレコード菊全四色機を用い、こ
れに第1〜4図に示すような本発明によ0る装置を附設
し、その調整槽18における水位を常に一定として約7
0その湿し水が調整槽内に貯えられるようにし、それが
0.15ク減ずることにより給水を図ると共に蝿杵手段
としての凝伴翼を毎秒10弧の回転周速度で回転させ燈
拝しながらその水溢も標準を1〆0とし、それにより1
℃低下すれば加熱し、又1℃上昇すれば冷却して標準温
度を維持し「pHを標準5.2とし作業スタート時にこ
の斑5.2とすると共にそれが5.25となることによ
って酸を添加し「又FH5.1となるときにはアルカリ
を添加して常にpH5,2に戻すようにして印刷した。
印刷機においては富士山フィルム社製陽極酸化板GAP
を用い、印刷用用紙としては山陽国策パルプ社製造販売
に係る上質紙(商品名全陽)を用いて連続運転し180
00功女の印刷をなしたが後述実施例2で述べるような
記録用紙の横軸べタパッチ濃度上の分散範囲は0.10
であり、なお充分な鮮明さを保持していた。これに対し
従来法に従い、市販の湿し水原液たるエッチ液(ィソフ
ロピレンアルコール系)を使用した場合においては同じ
印刷条件下で約6万枚の印刷によって地汚れが発生する
と共に鮮明度が失われ、それ以上に好ましい印刷を得る
ことができないものであった。即ち本発明方法を適用す
ることにより耐刷性が少くとも3倍に向上し得るもので
あることを確認した。なお同様な印刷は他の中質紙や下
級紙についても実施したが本発明方法の適用により何れ
の場合においても12000の女以上に亘って鮮明な印
刷が得られ耐席U性を大幅に改善し得ることが知られた
又上言己と同じ条件での操業に当って灘枠手段の作動を
停止して操業した場合には2時間程度で糟内各部におけ
るpH値および温度差が例えばpH値で0。5前後、温
度で6〜7℃も変化することとなり、甚だしい場合には
pH値で0.7以上、温度で12〜15ooも変動し安
定した印刷の仕上りないしPHや温度の制御をなし得な
いものであった。
然して同じくpH値及び温度を上記と同じ標準値で制御
するとしてもpHの許容範囲を土0.2とするならばそ
れが一側にずれた場合には終点が細くなり、十側の場合
には網点が太くなって、ベタパッチ濃度0.4劫塁度の
範囲で変動することとなり、特に一側にずれた場合には
耐刷性も10〜IZ万枚程となる。
又温度の許容範囲を士3℃とした場合にはそのインキ附
着濃度が黒「藍、紅および黄の何れのインキについても
梢不安定化する傾向が認められ、版8向上における湿し
水の油れ度合も85%以下のような梢過剰状態又はg7
%以上のような不足状態化した変動を来し「網点に関す
る藤軸べタパツチ上0.36であって従って仕上り状態
が上記同様に不安定化し、好ましい印刷を継続し得ない
ことが認められた。実施例 2ローランドレコード菊全
四色機により日本パルプ社製造販売に係る特両面アート
紙(商品名特ア−ト)に対し実施例1におけると同じに
本発明による溢し水供給装置を連結し、その調整槽18
における標準柵を5.5とすると共に標準水温を140
0となし「その水位、pH及び水温の維持調整は実施例
1におけると同じ要領となし、又斑7.4の水道水を補
給するようにした条件下で室温約30qC、湿度60〜
68%の工場雰囲気で富士フイルム社GAPを用い、7
50の女/hrの速度で多色印刷を13000の女実施
した。
然してこのような印刷操業に当り、1000の女毎に試
験片を拭き取り、公知のようなカラー管理システムによ
る絹点濃度測定機(ミカ電子株式会社発売グレタグデン
シトメー夕(ORETAGポータブル反射デンシトメー
タ)により夫々測定した結果は何れもその記録用紙にお
ける横軸べタパッチ濃度上0.12の範囲内に入ってお
り、再現性の高い優れた多色印刷が長時間に亘つてなさ
れ得るものであることを確認することができた。
これに対し同じ印刷条件で本発明方法によることなく、
従来のエッチ液使用の場合においてはその1000の父
毎の試験片を同じグレタグデンシトメー夕で測定した場
合にべタバッチ濃度の分散範囲が0.4球重度の範囲に
バラッキ、本発明によるものより再現性において相当に
劣ることとならざるを得ないものであった。
実施例 3 実施例2におけると同じ印刷機で神崎製紙社製造販売に
係るコート紙(商品名ニューエイジ)に対し本発明方法
を採用して多色印刷した。
印刷速度は750の女/hrであって版胴には富士フィ
ルム社製GAPを用い、工場雰囲気は28〜3か0「湿
度は61〜70%の条件下で13万枚の印刷を調整槽に
おける湿し水標準水温を1が○、標準pHを5.4で実
施し、実施例2におけると同じ水道水を補給してその水
位を一定に保ちこれらの水温、pH及び水位の調整維持
に関する操作要領は総べて同じにして印刷したものを5
00の叉毎に抜き取り、実施例2と同じ測定機で測定し
た結果を記録用紙に記録したところその横軸べタパッチ
濃度上0.15の範囲内に総べてが入っており、実施例
2の場合と同様に優れた再現性を有することが確認され
た。即ち同じ用紙に対し従来法によるエッチ液を用いた
湿し水によって同じ印刷機で印刷し500の父毎に試験
印刷物を拭き取って測定し記録したものはべタパッチ濃
度上0.52の範囲内にバラつき本発明のものに比する
ときは3.9音程度の広いバラツキであって、本発明が
十分な再現性を有することを理解し得る。
実施例 4 印刷機として東京機械B型サテライト機を用い、これに
第1〜4図に示すような本発明による装置を附設し、そ
の調整槽18における水位を常に一定として約70その
湿し水が調整槽内に貯えられるようにし、それが0.1
5と減ずることにより給水を図ると共にその水温も標準
を20ooとし、それより1℃低下すれば加熱し、又1
℃上昇すれば冷却して標準温度を維持し、柵を標準9.
5としそれが9.45となることによってアルカリを添
加して常にpH9.5に戻すようにして印刷した。
印刷機においてはGANバーニング加工PS板を用い、
印刷用用紙としては大旺社製ザラ紙(pH5.0)を用
いて連続運転し30000の女の印刷をなしたがべタパ
ツチ濃度上0.18の範囲であってなお充分な鮮明さを
保持していた。これに対して従来法に従い、市販の湿し
水原液たるエッチ液(非イオン系活性剤)を使用した場
合においては同じ印刷条件下で約3万枚の印刷によって
地汚れが発生すると共に鮮明度が失われ、約10万枚で
それ以上印刷し得ないものであった。
即ち本発明方法を適用することにより耐嵐U性が少くと
も3倍以上に向上し得たものである。以上説明したよう
な本発明によるときは印刷機側の湿し水受器よりの還流
水と給水源からの配管を導入すると共に前記湿し水受器
に順次湿し水を送給するようにされた調整構内を櫨梓手
段によって常に蝿拝することにより該調整槽内湿し水の
組成及び温度条件を常時均一化し、斯かる条件下で該調
整槽に配設された酸又はアルカリ供給源からの添加量を
該調整槽に設けられたpH検出機構からの信号によって
制御することによりこの調整槽における斑値を5.0〜
6.5の範囲内で常に標準刊値士0.1とされたものが
前記湿し水受器に供給されることとなり、しかもこのよ
うな調整槽においては渡り温結果によって加温又は冷却
が加えられその液温をも9〜15℃の範囲内で標準温度
士2℃の一定状態とされるものであるから版胴に対して
は液温、舟が共に一定状態で湿し水が送られることとな
って該版月同上に適正な洞れ状態を形成し、従来におけ
る如きアルコール系などの特殊添加剤を必要としないで
適切なオフセット印刷を行わしめ長時間に亘る連続運転
を可能ならしめると共にその耐刷性を高め又好ましい再
現性を確保した有利な印刷を安定して操業することがで
きるものであるから工業的にその効果の大きい発明であ
る。
なお本発明の実施態様によれば前記したような湿し水受
器から調整槽に対する還流水炉退室内の炉過機構によっ
て炉過するものであり、殊に炉趣層の上部から供給され
た還流水を炉過機構の底部から導出して調整槽内に戻す
ようにしたので的確な炉過作用を得しめ、還流水中の固
形分、ノルマルヘキサン、80D等を完全状態に除去し
て調整槽に戻すことができる。又この場合において前記
炉過層を多層に形成しておくことにより汚損吸収状態に
応じて各層の炉村を適宜に交換することができ、即ち経
済的な炉材使用によって適切な清浄効果を確保すること
ができる。又湿し水の排水に際しては酸又はアルカリを
添加して中和した後に行うことが出来、公害防止上優れ
たものである。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施態様を示すものであって、第1図は
本発明方法を実施するための湿し水管理装置の正面図、
第2図はその平面図、第3図はその側図、第4図はその
炉過室及び炉過箇部分の断面図を示すものである。 然してこれらの図面において、1は附議節計、2はpH
複合電極、3は櫨洋機、4は炉過機、5,6は酸及びア
ルカリ供給源、7は冷却機構、8,9は酸及びアルカリ
の供給ポンプ、1川ま水位レベル計、11‘まポンプ機
構、12はヒータ、14は炉過室、18は調整槽、2川
まケース、24は温度調整設定部、25は側温機構、3
3は底部多孔板、34はフィルター部材を示すものであ
る。 第1図第2図 第3図 第4図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 印刷機側の湿し水受器よりの還流水と給水源からの
    配管を導入すると共に前記湿し水受器に順次湿し水を送
    給するようにされた調整槽に槽内湿し水の組成を均一化
    するための撹拌手段による撹拌条件下で該調整槽に配設
    された酸又はアルカリ供給源からの添加量を同じくこの
    調整槽に設けられたpH検出機構からの信号によって常
    にpH5.0〜6.5の範囲において標準pH値±0.
    1のpH値を採るように制御し、更に該調整槽に附設さ
    れた加熱および冷却機構の何れかを測温機構からの検出
    信号によって9〜15℃の範囲内で標準温度±2℃を採
    るように制御することを特徴とする印刷用湿し水の管理
    方法。 2 印刷機側湿し水受器からの還流水を濾過せしめて調
    整槽に還流させる特許請求の範囲第1項に記載の印刷用
    湿し水の管理方法。 3 調整槽内の水位を調整槽水量の5%以内において検
    出した給水源からの給水を制御する特許請求の範囲第1
    項に記載の印刷用湿し水の管理方法。
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