JPS6039843B2 - 蒸気タ−ビン制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は蒸気タービン制御装置に関し、特に抽気背圧タ
ービンを制御する場合に適用して好適ならしめたもので
ある。

最近の製紙プラントにおいては、プラントから生じる廃
熱を利用するいわゆる薬品回収ボイラー等からの発生蒸
気を有効利用するための発電プラントが多くなっている
。

薬品回収ボィラ等を用いた発生蒸気は温度制御はされて
いるが、圧力制御はされず（又は圧力制御はされても非
常におそい）発電プラントに通した圧力制御はされてお
らず、一般に蒸気タービンの制御装置にボイラー側の圧
力制御を委ねることが多いｏ従来このような蒸気タービ
ンの制御をする場合、蒸気タービン発電機の回転数制御
を外部電力系統に同期して実行させるようにすることが
多く、かかる蒸気タービンにおいて蒸気タービン入力蒸
気圧力（ボイラー発生蒸気圧力）を制御しようとすると
きには、回転数制御を行っていない状態でなければ行う
ことができないようになされていた。

このような従来の蒸気タービン制御装置としては第１図
に示すものがある。

第１図おいて、１はボィラ、２は主蒸気止め弁、３は蒸
気タービンへの入口蒸気量を制御する蒸気加減弁、４は
高圧タービン、５はタービン柚気圧力及び低圧タービン
６への蒸気流量を制御する抽気加減弁、７は蒸気タービ
ンロータ９と発電機８とのカップリング、１川ま速度検
出用歯車、１１歯車１０に対向して取付けた電磁ピック
アップで、タービンの回転数を周波数信号として検出す
る。

１２は周波数−電圧変換器で検出した周波数信号をアナ
ログ電圧に変換する。

１３は比較器で、速度設定器１４からの設定信号と比較
し、誤差信号を作る。

１５は速度制御回路で誤差信号を速度信号を速度議定率
にそった制御信号に演算する。

１６は低値優先回路で速度制御信号ｕ、背圧制御信号ｖ
、又は主蒸気圧制御信号ｗのいずれか低い値を通す。

１７は低値優先回路で、負荷制限器１８からの制限信号
と比較する。

１９は加算器で、柚気圧力制御系からの制御信号Ｊと速
度制御信号ｋとを加算する。

２０は、パワーアンプ、２１は電気−油圧変換器、２２
は蒸気加減弁油筒で、蒸気加減弁３を入力に応じた開度
に駆動制御する。

かくして高圧タービン４への蒸気圧力は、速度制御信号
ｕと、背圧制御信号ｖと、主蒸気圧制御信号ｗとのうち
いずれか低い値の信号によって制御される。２３は速度
制御系と柚気制御系との干渉を防止するために速度制御
系から柚気加減弁５への定数を与える定数回路、２４は
加算器で速度制御号ｋと柚気圧力制御信号１とを加える
。

２５はパワーアンプ、２６は電気−油圧変換器、２７は
柚気加減弁油筒で、柚気加減弁５を速度制御信号ｋ及び
柚気圧力制御信号１に基づいて制御する。

ここでタービンの特性上、蒸気加減弁３と柚気加減弁５
との弁関度は一方を増せば他方を減ずるというように相
反するように制御される。２８は柚気圧力検出器で抽気
圧力に比例したアナログ信号として検出する。

２９はは加算器で柚気圧力設定器３０からの設定信号と
比較し誤差信号を作る。

３１は柚気圧力制御回路で誤差信号を圧力調定率にそっ
た圧力制御信号に演算する。

３２は低億優先回路で圧力制御信号ｍを柚気制限器３３
からの制限信号と比較して加算器２４に圧力制御信号１
として与えると共に、干渉防止のための定数回路３４を
介して加算器１９へ柚気制御系から蒸気加減弁３への定
数信号として与える。

３５は背圧検出器で背圧に比例したアナログ信号として
検出する。

３６は加算器で背圧設定器３７から設定信号と比較し誤
差信号を作る。

３８は背圧制御回路で背圧議定率にそった背圧制御信号
に演算する。

３９は接点信号で、電力系統と解列したときオフする。

４０は主蒸気圧力検出器で、主蒸気圧力に比例したアナ
ログ信号として検出する。４１は加算器で主蒸気圧力設
定器４２からの設定信号と比較し誤差信号を作る。

４３は、主蒸気圧力制御回路で、主蒸気圧力調定率にそ
った圧力制御信号に演算する。

ところでかかる蒸気タービンを運転する場合に、外部電
力系統に同期することが必要な場合のみならず、蒸気タ
ービン発電機の単独運転を強いられる場合もある。

しかし第１図に示す制御装置においては、速度制御信号
ｕ、背圧制御信号ｖ及び主蒸気圧力制御信号ｗの全てが
低値優先回路１６に接続され、これによりその１つのみ
を制御信号として選択するようになされているので、少
くとも速度制御と主蒸気圧力制御とを同時に行うことは
できない。以上の点を考慮して本発明においては、速度
制御に悪影響を与えないで蒸気圧力制御ができるように
し、かくして単独運転時にも主蒸気圧力制御を行うこと
ができる高精度の蒸気タービン制御装置を提供しようと
するものである。

このため、本発明にあっては、速度設定値と蒸気加減弁
３及び柚気加減弁５を具えた抽気背圧タービン又は柚気
タービン４，６の速度検出値との偏差量に応じた速度制
御信号ｕを出力する速度制御回路１５と、背圧設定値と
前記タービン４，６の背圧検出値との偏差量に応じた背
圧制御信号ｖを出力する背圧制御回路３８と、前記柚気
加減弁５を制御するために柚気圧力設定値と前記タービ
ン４，６の抽気圧力検出値との偏差量に応じた抽気圧制
御信号１を出力する柚気圧力制御回路３１と、主蒸気圧
力設定値と前記タービン４，６へ供給される主蒸気圧力
検出値との偏差量に応じた主蒸気圧制御信号ｗを出力す
る主蒸気圧力制御回路４３と、前記蒸気加減弁３を制御
するために前記速度制御信号ｕ、背圧制御信号ｖ及び主
蒸気圧制御信号ｗから蒸気加減弁制御信号ｋを得る回路
１６〜１８とを備え、前記柚気圧制御信号１と前記蒸気
加減弁制御信号ｋとを相互に関連づけその各信号に基づ
き前記蒸気加減弁３と前記柚気加減弁５の弁関度をそれ
ぞれ駆動制する蒸気タービン制御装置において、所定の
制限信号を出力する主蒸気制限器４５と、前記制限信号
と前記主蒸気圧制御信号ｗのうちの低い信号値を通過さ
せる低値優先回路４４と、この低値優先回路４４の出力
信号と前記柚気圧制御信号】のうちの高い信号値を通過
させて前記抽気加減弁５への駆動制御信号とする高値優
先回路４６とを設けたことを徴としている。

以下図面について本発明の一例を詳述するに、本発明に
依る蒸気タービン制御信号は第１図との同一部分には同
一符号を附して第２図に示す如く、次のような構成をも
つ。

先ず主蒸気圧力をボィラ１と主蒸気止め弁２との間の主
蒸気管ａより、圧力検出器４０によって、主蒸気圧力に
比例した電気信号として取出す。

この検出信号は加算器４１によって主蒸気圧力設定器４
２からの設定信号と比較され、その誤差号が主蒸気圧力
制御回路４３にて、圧力調定率に従った圧力制御信号に
変換され、低値優先回路４４にて主蒸気制限器４６から
の制限信号と比較される。ここで、蒸気加減弁３と柚気
加減弁５との相反する弁開度操作を行なってタービン制
御を円滑に行なわせるため、前記低値優先回路４４を通
った主蒸気圧力制御信号は低値優先回路３２の出力信号
通路に介挿された高値優先回路４６にて柚気圧力制御信
号１と比較され、柚気圧力制御信号１に打ち勝って主蒸
気圧力制御信号ｎが蒸気加減弁３及びま由気加減弁５を
動かして主蒸気圧力を制御することになる。

第２図の構成において、主蒸気圧力が高くなると主蒸気
圧力設定器４２からの設定信号との誤差信号はプラス方
向に大きくなり、増加した制御信号は蒸気加減弁３を開
けて、蒸気タービンへの飲み込み蒸気量を増して主蒸気
圧力を下げるとともに、抽気加減弁５へは開方向の信号
が増加することにより才由気加減弁５を閉じ、かくして
高圧タービン４で増加した出力を、低圧タービン６で減
少させ、蒸気タービンのトータル出力を一定にする。

主蒸気圧力が低下した場合は上記とは反対方向に蒸気加
減弁３及び柚気加減弁５が作動し、主蒸気圧力を一定に
保つことができる。

上述の如く本発明に依れば、速度制御系とは別に主義気
圧力制御系を設けたことにより、速度制御と主蒸気圧力
制御とを同時に高い精度で制御することができ、また蒸
気タービン発電機が外部の電力系統と同期している場合
は、背圧制御と主義気圧力制御とは同時している場合は
、背圧制劉と主蒸気圧力制御とは同時に高い精度で制御
することができる。

しかもかくするにつき、従来の柚気背圧タービンの機能
である柚気圧力と背圧、あるいは速度制御と柚気圧力の
制御は従釆通り同時に行なうことができる。

また、本発明では、主蒸気圧力制御回路の出力である主
蒸気圧制御信号、または主蒸気制限器の出力である制限
信号のいずれかを、低値優先回路を介して高値優先回路
に与えるようにしているため、主蒸気制限器の制限信号
値を調節して低値優先回路の信号通過量を変化させ、こ
れによって柚気加減弁開渡の制御範囲を簡単に変えるこ
とができ、従ってタービン制御の自由度を増すことが可
能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のタービン制御装置を示す系統図、第２図
は本発明に依るタービン制御装置の一例を示す系統図で
ある。 １・・・ボィラ、２・・・主蒸気止め弁、３・・・蒸気
加減弁、４…高圧タービン、５・・・柚気加減弁、６・
・・低圧タービン、１１・・・速度検出器、１５・・・
速度制御回路、１６・・・低値優先回路、２２・・・蒸
気加減弁油筒、２７…柚気加減弁油筒、２８・・・抽気
圧力検出器、３１・・・柚気圧力制御回路、３５・・・
背圧検出器、３８…背圧制御回路、４０・・・主蒸気圧
力検出器、４３…主蒸気圧力制御回路、４６・・・高値
優先回路。 第１図 帯Ｚ図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 速度設定値と蒸気加減弁及び抽気加減弁を具えた抽
   気背圧タービン又は抽気タービンの速度検出値との偏差
   量に応じた速度制御信号を出力する速度制御回路と、背
   圧設定値と前記タービンの背圧検出値との偏差量に応じ
   た背圧制御信号を出力する背圧制御回路と、前記抽気加
   減弁を制御するために抽気圧力設定値と前記タービンの
   抽気圧力検出値との偏差量に応じた抽気圧制御信号を出
   力する抽気圧力制御回路と、主蒸気圧力設定値と前記タ
   ービンへ供給される主蒸気圧力検出値との偏差量に応じ
   た主蒸気圧制御信号を出力する主蒸気圧力制御回路と、
   前記蒸気加減弁を制御するために前記速度制御信号、背
   圧制御信号及び主蒸気圧制御信号から蒸気加減弁制御信
   号を得る回路とを備え、前記抽気圧制御信号と前記蒸気
   加減弁制御信号とを相互に関連づけその各信号に基づき
   前記蒸気加減弁と前記抽気加減弁の弁開度をそれぞれ駆
   動制御する蒸気タービン制御装置において、所定の制限
   信号を出力する主蒸気制限器と、前記制限信号と前記主
   蒸気圧制御信号のうちの低い信号値を通過させる低値優
   先回路と、この低値優先回路の出力信号と前記抽気圧制
   御信号のうちの高い信号値を通過させて前記抽気加減弁
   への駆動制御信号とする高値優先回路とを設けたことを
   特徴とする蒸気タービン制御装置。