JPS6039754B2 - アルミニウム材の陰極防食法 - Google Patents

アルミニウム材の陰極防食法

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JPS6039754B2
JPS6039754B2 JP57222980A JP22298082A JPS6039754B2 JP S6039754 B2 JPS6039754 B2 JP S6039754B2 JP 57222980 A JP57222980 A JP 57222980A JP 22298082 A JP22298082 A JP 22298082A JP S6039754 B2 JPS6039754 B2 JP S6039754B2
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aluminum
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輝雄 宮下
幸一 吉田
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、アルミニウムおよびアルミニウム合金(以下
アルミニウムという)材の陰極防食法に関するものであ
る。
アルミニウム材は、軽量にして熱伝導性がよく、しかも
中性環境においては比較的腐食され難い金贈材料として
、近時、化学機器などの構造材として、広く産業分野に
おいて使用されているのであるが、例えば、これを熱交
換器や貯液槽などの海水や工業用水(以下水という)に
直接触れる箇所に使用した場合、いまいま孔食や粒界腐
食などいわゆる不均一腐食を生ずることが知られている
このような水に触れる箇所に使用されたアルミニウム材
に生ずる孔食や粒界腐食は、アルミニウム材と水との界
面に生ずる電位差に起因する電気化学的現象によるもの
であるから、アルミニウム材表面に化学皮膜や陽極酸化
皮膜を施すか、または塗料などで塗装することによって
も、ある程度の腐食を防止することができるのであるが
、このような保護皮膜や塗装は必ずしも完全なものとは
いい難く、皮膜や塗装面に存在する潜在的な欠陥や、塗
膜の劣化などによって、長期に渉つて十分な防食効果を
期待することはできなかった。
従来、このような水中に浸潰された金属材の防食法とし
て、金属材に蟻性陽極を取付けたり、水中に設けた対極
と金属材との間に、外部電源を使用して微弱な防食電流
を流すことによって、水中における金属材の電位を孔食
電位以下になるように抑制し、これによって金属材の電
気化学的腐食を防止するいわゆる陰極防食法が知られて
おり、鋼材などの腐食防止用として広く使用され効果を
挙げている。本発明者らは、水中に浸潰したアルミニウ
ム材に上記陰極防食法を適用すべく種々実験を重ねた。
しかしながら、アルミニウム材の場合、単に上記従来の
陰極防食法を適用したのでは、必ずしも鋼材におけるよ
うな満足すべき効果を発揮させることができなかった。
この理由は、アルミニウム材は鋼材とは異なり、酸およ
びアルカリに溶けるいわゆる両性金属であることによる
ものである。すなわち、アルミニウム材が水中において
実質的に腐食を受けないで長期間安定して存在するため
の条件は、アルミニウム材の合金の種類や浸猿環境など
によっても幾分異なるのであるが、その水中における電
位が孔食電位を上限として、それより0.3なし、し0
.4V程度低い電位までの狭い電位域内に保たれねばな
らないことが知られている。したがって、陰極防食法に
よってアルミニウム材を防食するためには、アルミニウ
ム材の陰極電位が常に上記安定電位域内に保たれるよう
に陰極電流を制御しなければならないのであるが、一方
において、水中におけるアルミニウム材の電位は、それ
に接触する水の温度や流速の変化によって可成りの変動
を受けているのであって、このような電位変動を伴う苛
酷な環境下において従来の陰極防食法によったのでは、
アルミニウム材の陰極電位を広範囲に渉って上記したよ
うな狭い域内に制御することはきわめて困難なのであっ
た。すなわち、アルミニウム材の比較的対極に近い部分
における電位を適正に保つごとく防食電流を流すと、ア
ルミニウム材の対極から距離的に離れた部分は、水の電
気抵抗に起因して十分な電位抑制が行われず、この部分
における孔食や粒界腐食の発生を免れず、また、アルミ
ニウム材全体に渉つて広範囲に孔食や粒界腐食を防ごう
として電位を低く押えようとすると、陽極近傍において
いまいま過度の抑制が行われることになり、このために
電位低下に起因するアルミニウム材の溶解、すなわちア
ルカリ腐食を起し勝ちとなるのであった。本発明は、上
記したような従来の陰極防食法の欠点を防止したもので
あって、烈しい使用環境の変動に対してもよく対応して
、広範囲に渉つて孔食とアルカリ腐食のいずれをも効果
的に抑制し得るアルミニウム材の陰極防食法を提供した
ものである。すなわち、本発明は、外部電源を使用した
アルミニウム材の陰極防食法において、水中に設けた参
照電極を基準として測定されたアルミニウム材の陰極電
位が、あらかじめその孔食電位付近に設定された上限電
位にまで上昇するごとに、該アルミニウム材に外部電源
から短時間負の電圧を印加することによって、アルミニ
ウム材の少くとも対極に近接した部分における陰極電位
をアルカリ腐食域にまで間欠的に繰返して抑制するアル
ミニウム材の陰極防食法である。以下、添付図面に基い
て本発明の方法を、更に具体的に述べる。
第1図は、本発明の方法の実施態様を例示する説明図で
ある。
図において、1は水中に浸潰された被防食材としてのア
ルミニウム材、2はアルミニウム材1に近接して水中に
設けられた参照電極である。参照電極2としてはカロメ
ル電極のような基準電極を使用することができるが、必
ずしもこれに限られるものではなく、亜鉛やマグネシウ
ムのような外部環境の変動に対して、比較的安定した電
極電位を示す金属または金属合金製の極を使用しても差
支えない。3は電位測定装置であって、アルミニウム材
1と参照電極2とは導線によって電位測定装置3に結ば
れて電位測定回路7,7が形成されていて、電位測定装
置3によって測定された参照電極を基準としたアルミニ
ウム材1の陰極電位Vがあらかじめ設定された上限電位
Vuにまで上昇すると、電位測定装置3からリレー装置
5に信号が発せられる。
4は水中に設けられた対極であって、対極4は、磁性酸
化鉄、プラチナコートされたチタニウム材のような不糟
性の導電材料で製られている。
対極4とアルミニウム材1とは、リレー装置5を介して
外部電源6に結ばれ、陰極電流回路8,8が形成されて
いる。陰極電流回路8,8は、常時は開かれた状態にあ
るが、アルミニウム材1の電位が上限電位Vu‘こまで
上昇した場合、電位測定装置3からの信号によってリレ
ー装置5が作動して陰極電流回路8,8が短時間閉ざさ
れ、この間アルミニウム材1と対極4との間に外部電源
6からの陰極電流が流されて、アルミニウム材1の陰極
電位Vを抑制するごとくに構成されている。第2図は、
第1図の装置によって本発明の方法を実施した場合の被
防食材としてのアルミニウム材1における陰極電位の時
間的変化を例示したものである。
図において、縦軸は飽和カロメル電極を基準としたアル
ミニウム材の陰極電位、機軸は時間の経過を表わす。す
なわち、第2図において、参照電極2によって測定され
たアルミニウム材1の陰極電位Vが上昇して、あらかじ
め設定された上限電位Vuのa,点に達したとき、電位
測定装置3からの信号によってリレー装置5が作動して
、陰極電流回路8,8が閉ざされ、、外部電源6からア
ルミニウム材1に短時間負の電圧が印加され、アルミニ
ウム材1の対極4に近接した部分における陰極電位Vは
アルカリ腐食城であるb,点にまで速やかに引下げられ
る。外部電源6からの電圧の印加が解かれると、陰極電
位Vは直ちに上昇に転ずる。このときの陰極電位Vの上
昇は、曲線q→a2に示されるように、初期においては
速やかな回復が行われ、その後ゆるやかな上昇を続ける
。このようにして陰極電位Vが上限電位Vuのa2点に
まで戻ると、電位測定装置3からの信号によってリレー
装置6が作動して、陰極電位Vは再び急速にQ点にまで
引下げられた後、上昇に転ずる。上記から判るように、
本発明はアルミニウム材の陰極電位があらかじめ設定さ
れた上限電位Vuにまで上昇したときに、外部電源から
アルミニウム材に負の電圧を短時間印加し、陰極電位を
間欠的に繰返し低下させることによってアルミニウム材
を陰極防食する方法であるが、上記本発明におけるあら
かじめ設定する上限電位Vuとしては、アルミニウム材
の合金の種類、使用環境などによっても異なるが、使用
するアルミニウム合金材の孔食電位付近(例えば、海水
中におけるAIlOO材にあっては飽和カロメル電極を
基準として−0.70V程度)ないしは孔食電位と孔食
電位より5皿V程度低い電圧中内に設定することが望ま
しい。
また、印加電圧は、それによってアルミニウム材の陰極
電位が上限電位より更に0.3−0.8V低下する程度
であることが望ましいが、特にアルカリ腐食を起し難い
環境においてはIVないしはそれ以上の低下を許容し得
る。このような負電圧をアルミニウム材に印加するため
には、外部電源の電圧を一定に調節することによって行
うこともできるが、外部電源を調節する代りに、あらか
じめ下限電位VLを設定しておいて、参照電極2によっ
て測定されたアルミニウム材の陰極電位Vが、負電圧の
印加によって下限電位VLにまで低下したときに、電位
測定装置3からの信号によって、リレー5を働かせ自動
的に陰極電流回路8,8を開くようにして行うこともで
きる。アルミニウム材に印加する一回の負電圧の印加時
間は、負電圧の大きさや使用環境によっても異なるが、
アルミニウム材が電位低下によるアルカIJ腐食城に長
時間曝されることを避けるために、少くとも数秒以下に
留めることが必要であり、好ましくは1秒以下であるこ
とである。
上記したように、本発明の方法は、水中に浸潰されたア
ルミニウム材の陰極電位が孔食付近まで上昇するごとに
、短時間負の電圧を印加して少くともアルミニウム材の
対極に近接した部分における陰極電位をアルカリ腐食城
にまで低下させるのであるから、アルミニウム材の電位
は広範囲に渉つて十分に抑制され孔食や粒界腐食を確実
に防止することができるだけでなく、アルミニウム材に
印加される負電圧の印加時間が短かく、しかも、負電圧
の印加が解かれた場合、アルミニウム材の電位は、初期
において速やかに回復し、その後ゆるやかに上昇するの
であるから、アルミニウム材の電位が実質的にアルカリ
腐食城にある時間は、きわめて短時間であり、かつ、ア
ルカリ腐食には誘導期間があるので、この間においてア
ルカリ腐食を受けることはほとんどない。
したがって、常時連続して陰極電流を流す従来の外部電
源を使用した陰極防食法に比べて、アルミニウム材に印
加する負電圧を大きくしても過防食によるアルカリ腐食
を起させる恐れが少なく、苛酷な使用環境においてもア
ルミニウム材全体に捗って広範囲に防食効果を発揮させ
ることのできる優れた方法である。次に、本発明の実施
例を示す。
実施例 1 被防食材試片としてAIl00アルミニウム板材(長さ
80仇帆×中low帆×厚さ1側)を使用し、実験に供
した。
試片の両側の長手方向に沿って流路中約5帆の水路をつ
くり、板の一方の端からほぼ10cm離れた位置に防食
用の径1物奴、長さ1仇肋の対極(材質フェライト)を
設置し、この電極と試片の間に間欠的に試片が陰極とな
るように通電できる陰極電流回路を設けた。
使用水は天然海水(約2000)とし、ほぼ20肌/秒
の流速で流路に沿って流した。試片に対して、防食用電
極(対極)と反対側に参照電極(カロメル電極)を設置
し、これを基準として測定された試片の電位が、あらか
じめ設定された上限電位(一0.70Vに設定)にまで
上昇するごとに、電位測定装置からの信号によって、陰
極電流回路を自動的に短時間(0.0錠或こ設定)閉ざ
して、試片と対極との間に外部電源(2.5Vの定電圧
電源)からの電圧が繰返して印加された。この間試片の
陰極電位は、上限電位と、これより更に約0.6V低い
電圧中内で2〜3秒程度の間隔をもって、間欠的に昇降
を繰返した。このようにして10カ月間の連続試験を行
ったが、この間における孔食の発生は皆無であり、アル
カリ腐食も認められなかった。
なお、比較のため同様の試片について、防食電流を流さ
ずして試験を行った結果は、海水を流し始めてから1週
間後に孔食の発生が認められた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明方法の実施態様を例示する説明図、第
2図は、本発明方法によるアルミニウム材の陰極電位の
時間的変化を例示したものである。 1・・・・・・アルミニウム材、2・…・・参照電極、
3・・・・・・電位測定装置、4…・・・対極、5…・
・・リレー装置、6・・・・・・外部電源、7,7・・
・・・・電位測定回路、8,8・・・・・・陰極電流回
路。 第1図 第2図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 外部電源を使用したアルミニウム材の陰極防食法に
    おいて、水中に設けた参照電極を基準として測定された
    アルミニウム材の陰極電位が、あらかじめその孔食電位
    付近に設定された上限電位にまで上昇するごとに、該ア
    ルミニウム材に外部電源から短時間負の電圧を印加する
    ことによつて、アルミニウム材の少くとも対極に近接し
    た部分における陰極電位をアルカリ腐食域にまで間欠的
    に抑制することを特徴とするアルミニウム材の陰極防食
    法。
JP57222980A 1982-12-21 1982-12-21 アルミニウム材の陰極防食法 Expired JPS6039754B2 (ja)

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GB08321430A GB2132226B (en) 1982-12-21 1983-08-09 Cathodic protection of aluminium articles
US06/521,753 US4510030A (en) 1982-12-21 1983-08-09 Method for cathodic protection of aluminum material
CA000434217A CA1229320A (en) 1982-12-21 1983-08-09 Method for cathodic protection of aluminum material
FR8314067A FR2538004B1 (fr) 1982-12-21 1983-09-02 Procede de protection cathodique d'objets en aluminium
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