JPS6039641Y2 - 時限式点火装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、時限式点火装置に係り、とくに電源周波数に
無関係に点火動作をする電源非同期型の時限式点火装置
に関する。

ガス、追油等の点火の場合には、燃料が供給された後、
ミス着火を防ぎ安定燃焼させるために点火装置を一定時
間作動させて火花放電させる必要がある。

また、燃料の種類に応じて火花放電周波数を点火に適し
た値に設定することが要求される場合がある。

本考案は、上記の点に鑑み、電源投入後一定時間点火動
作を実行可能で、しかも電源周波数に無関係に放電周波
数を設定可能にして着火性能の向上を図ることを可能に
した時限式点火装置を提供しようとするものである。

以下本考案に係る時限式点火装置の実施例を図面に従っ
て説明する。

図において、交流電源１には、電源スィッチ２と、抵抗
器３と、制御素子としてのサイリスタ４及びこれに逆並
列に設けられるダイオード５、充放電用のコンデンサ６
及び高圧トランス７の１次巻線７Ａから戒る閉回路１０
０と、ダイオード８とが直列に接続される。

ダイオード８に対し抵抗器９を介して並列にコンデンサ
１０が接続され、このコンデンサ１０に対して並列に弛
張発振回路２００及び時限回路３００が接続され、これ
らの弛張発振回路２００及び時限回路３００にはコンデ
ンサ１０の充電電圧が電源電圧として供給される。

前記弛張発振回路２００において、コンデンサ１０の充
電電圧は、抵抗器２０とコンデンサ２１との直列接続か
ら成るＣＲ時定数回路と、抵抗器２２．２３を直列回路
とに夫々加えられる。

コンデンサ２１にはｎゲートサイリスタ２４と抵抗器２
５との直列回路が接続され、ｎゲートサイリスタ２４の
ゲート極には前記抵抗器２２．２３で分圧された電圧が
ゲートバイアス電圧として印加される。

そして、ｎゲートサイリスタ２４のカソード極は前記閉
回路１００のサイリスタ４のゲート極に接続される。

前記時限回路３００において、コンデンサ１０の充電電
圧は、抵抗器３０とコンデンサ３１との直列接続から戒
るＣＲ時定数回路に加えられ、そのコンデンサ３１の充
電電圧はツェナーダイオード３２を介してトランジスタ
３３のベース極に接続される。

トランジスタ３３のコレクタ極、エミッタ極はコンデン
サ２１の両端に接続され、前記抵抗器３０に並列にダイ
オード３４が設けられる。

このダイオード３４は電源スィッチ２が開路されたとき
迅速にコンデンサ３１の電荷を放電するためのものであ
る。

なお、前記高圧トランス７の２次巻線７Ｂには火花電極
４０が接続される。

以上の構成において、交流電源１の極性が実線矢印の方
向であるとき、電源スィッチ２を閉じると、交流電源１
、電源スィッチ２、抵抗器３、コンデンサ６、高圧トラ
ンス７の１次巻線７Ａ、ダイオード８、交流電源１の経
路で電流が流れコンデンサ６が充電される。

逆に交流電源１の極性が点線矢印の方向であるとき、交
流電源１、抵抗器９、コンデンサ１０、ダイオード５、
抵抗器３、電源スィッチ２、交流電源１の経路で電流が
流れ、コンデンサ１０が充電され、この充電電圧が弛張
発振回路２００及び時限回路３００の電源電圧となる。

弛張発振回路２００は抵抗器２０及びコンデンサ２１の
時定数回路により定まる発振周波数で発振を開始し、抵
抗器２５に生じる発振出力をサイリスタ４のゲート極に
ゲート信号として供給し、該サイリスタ４を導通させる
。

サイリスタ４が導通ずると、コンデンサ６の電荷はサイ
リスタ４、高圧トランス７の１次巻線７Ａを通して放電
し、高圧トランス７の２次巻線７Ｂに接続された火花電
極４０にて火花を発生する。

この結果、ガス、追油等の燃料を点火する。

そのような火花放電は弛張発振回路２００の発振に従っ
て繰り返されるが、同時に時限回路３００のコンデンサ
３１も時間の経過に伴い図示の極性に徐々に充電される
。

そしてコンデンサ３１の充電電圧が徐々に高くなってツ
ェナーダイオード３２のツェナー電圧以上になると、コ
ンデンサ３１、ツェナーダイオード３２、トランジスタ
３３のベース極、エミッタ極、コンデンサ３１の経路で
ｔ流が流れ、トランジスタ３３のコレクタ極、エミッタ
極間を導通させる。

トランジスタ３３のコレクタ極、エミッタ極間が導通と
なると、コンデンサ２１の電荷はトランジスタ３３を通
して放電する。

このため、弛張発振回路２００は発振動作を停止する。

従ってサイリスタ４は遮断状態を保ち、火花放電は停止
する。

上記実施例によれば、弛張発振回路２００のＣＲ時定数
回路を構成する抵抗器２０、コンデンサ２１の値を調整
することにより、電源周波数とは無関係に燃料の種類に
応じて最適な火花放電周波数に設定できる。

また、時限回路３００のＣＲ時定数回路を構成する抵抗
器３０、コンデンサ３１の値により決定される期間、弛
張発振回路２００を作動させることができ、電源スイツ
チ２投入後一定時間火花放電を発生する時限動作が可能
である。

叙上のように、本考案によれば、時限動作が可能な電源
非同期型の時限式点火装置を得る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係る時限式点火装置の実施例を示す回路図
である。 １・・・・・・交流電源、２・・・・・・電源スィッチ
、３゜９．２０，２２，２３，２５，３０・・・・・・
抵抗器、４・・・・・・サイリスク、５，８．３４・・
・・・・ダイオード、６，１０，２１．３１・・・・・
・コンデンサ、７・・・・・・高圧トランス、７Ａ・・
・・・・１次巻線、７Ｂ・・・・・・２次巻線、２４・
・・・・・ｎゲートサイリスタ、３２・・・・・・ツェ
ナーダイオード、３３・・・・・・トランジスタ、４０
・・・・・・火花電極、１００・・・・・・閉回路、２
００・・・・・・弛張発振回路、３００・・・・・・時
限回路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 交流電源１に、第１の抵抗器３と、充放電用の第１のコ
   ンデンサ６、高圧トランス７及び制御素子４からなる閉
   回路１００とダイオード８とを直列に接続し、かつ該ダ
   イオード８の順方向と前記制御素子４の順方向とを一致
   させ、 前記ダイオード８両端の電圧により第２の抵抗器９を介
   して充電される第２のコンデンサ１０の両端の電圧を電
   源電圧として作動する弛張発振回路２００及び時限回路
   ３００を設け、 前記弛張発振回路２００の発振出力を前記制御素子４の
   ゲート極にゲート信号として供給し、前記時限回路３０
   ０はＣＲ時定数回路により一定時間経過後導通するトラ
   ンジスタ３３を有していて、前記トランジスタ３３導通
   時に前記弛張発振回路２００の発振を停止することを特
   徴とする時限式点火装置。