JPS6039639Y2 - 液体燃料燃焼器の点火装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えば複数個の小孔を有する燃焼筒内に液体
燃料を霧化させるための第１の回転体を設けて点火時の
燃焼をさせ、暫く後、前記燃焼筒に近接して設けた第２
の回転体によって液体燃料を霧化するとともに気化ガス
と腰吸入した空気との混合ガスを燃焼筒の小孔より内側
に噴出させて燃焼させるようにした燃焼器において、初
期点火性能を著しく向上し得た点火装置に係わる。

以下、図面により本考案の一実施例を説明すると、第１
図において１はモータで、このモータ１の軸２に回転翼
３、回転体４．５が固定されている。

６は外筒で燃焼用空気を導入する空気取入孔６′を底部
に設けている。

７は側壁に複数個の小孔８設けた燃焼筒で、またこの下
部には底部が開口した気化筒９を形成している。

１０の空気室であり、１１は燃焼筒７の底板で、この底
板１１の下方で、かつ気化筒９内には回転体４が位置し
、また底板１１上には回転体５が位置している。

前記燃焼筒７内の側壁の１部には点火部１２がが壁を貫
通して取付けられており、該点火部１２はヒータ部１３
、イグナイタ電極部１４、対電極部１５とから構成され
ている。

第３図は前記点火装置の実施例であり、これは金網等の
金属から形成された筒状の対電極部１５と、その中央に
わずかな間隔を介して挿通したセラミックヒータ等から
なるヒータ部１３を含み、該対電極部１５の近傍にイグ
ナイタ電極部１４の先端が位置づけられている構造とな
っている。

１７．１７’は２個の回転体５．４上のそれぞれに燃料
を供給する送油管である。

次に動作を説明すると、先ず機器に通電するとモータ１
が駆動し、この結果回転翼３、回転体４．５が回転する
。

最初に給油制御装置（図示せず）の働きで、回転体５上
だけに送油管１４により液体燃料を供給し、ここで液体
燃料を微粒化させる。

この微粒化した燃料は点火部１２の方向に飛沫し、通電
されているヒータ部１３の熱およびヒータ部１３により
加熱された対電極部１５の熱によりガス化が促進され、
着火し易い状態となっている。

そしてこのガス雰囲気の中であってイグナイタ電極部１
４、対電極部１５との間で火花放電させることにより点
火が始まる。

なおこの火花放電は、タイマー等で通電が自動的に断た
れることで停止する。

ところで実施例ではセラミックヒータ等のヒータ部１３
を設けて直接的に微粒化燃料を加熱する方式であるが、
回転体４にて霧化された燃料はきわめて粒子が小さいも
のなので、燃料を蒸発するには僅かの熱エネルギーだけ
で足り、前記ヒータ部１３は赤熱する程の必要もなく、
また燃料はヒータ部１３でガス化されるのでイグナイタ
電極部１４、対電極部１５の火花放電も強力なものを使
用する必要もない。

またイグナイタ電極部１４の対電極部１５として金網が
使用されているため毛細管現象により燃料を薄膜状に付
着でき、ヒータ部１３の加熱によりガス生成をより容易
にできる。

そして上記したようなプロセスで燃焼筒７での燃焼が一
定時間荷なわれると、気化筒９が燃料を気化できる温度
に達する。

この時何らかの制御装置で回転体５上への送油を断ち、
回転体４への燃料の供給を開始すれば、回転体４にて霧
化された燃料は気化筒９に衝突して気化ガスとなり、回
転翼３により吸入した空気と混合し、この混合ガスを燃
焼筒７の小孔８より噴出させて燃焼を継続できる。

以上の説明から明らかなように本考案は、点火時回転体
５上に液体燃料を供給して霧化して、この霧化された燃
料は一部熱エネルギーを与えるヒータ部１３とイグナイ
タ電極部１４及び対電極部１５とを互いに近接した位置
に設けである点火部１２方向に飛沫し、このとき前記ヒ
ータ部１３により加熱されるとともに瞬間的にガス化さ
れ、ガス化状態において前記イグナイタ電極部１４と対
電極部１５間の火花放電により点火燃焼するので、殆ん
ど瞬間的にかつ確実に燃焼を開始できる。

すなわち従来の点火装置では単に燃焼筒７内の側壁の一
部に、イグナイタ電極部１４が壁を貫通して取付けられ
ていただけであり、これでは生皮される混合ガスの状態
によって点火ミスも起り易いという構造のものであった
。

また従来燃焼筒７の底部１１に灯芯体に燃料をしみ込ま
せてから点火燃焼させる方式もあり、これでは非常に時
間がかかり過ぎるという欠点があったが、本考案では殆
んど瞬間的に点火燃焼が行えるものである。

なお、点火部１２をイグナイタ電極部１４とその近傍に
配置した一体的なヒータ部１３と対電極部１４から構威
し、該電極部１４を金網により形成したことにより、イ
微粒状の液体燃料はヒータ部１３により迅速に直接的に
加熱され、また口数金網からなる対電極部１４の毛細管
現象により燃料の微粒化が促進される。

そしてへ対電極部１４はヒータ部１３により加熱される
ので、微粒化燃料の気化が促進される。

このイ、口、ハの結果、点火性能は著しく向上する。

このように本考案はヒー′７部の外周にわずかな間隔を
介して金網からなる対電極部を配置すると共に該対電極
部の近傍にイグナイダ電極部の先端を位置づけたことに
より、点火時間の短縮、イグナイタの低パワー放電によ
る省エネルギー及びそれによる安全性の向上等、種々の
効果を奏し得た実用的価値の高いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案−実施例の点火装置を備えた液体燃料燃
焼器を示し、第２図は本考案の一実施例の要部拡大図で
ある。 ７・・・・・・燃焼筒、１２・・・・・・点火部、１３
・・・・・・ヒータ部、１４・・・・・・イグナイタ電
極部、１５・・・・・・対電極部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 霧化した液体燃料を点火する装置であって、かつ点火部
   １２が熱エネルギーを与えるヒータ部１３とイグナイダ
   電極部１４と対電極部１５により構成される点火装置に
   おいて、前記ヒータ部１３の外周にわずかな間隔を介し
   て金網からなる対電極部１５を配置する共に該対電極部
   １５の近傍にイグナイタ電極部１４の先端を位置づけ、
   さらに該点火部１２を燃焼筒７内に取り付けたことを特
   徴とする液体燃料燃焼器の点火装置。