JPS6038862Y2 - プレハブ冷蔵庫における外壁パネルの防水および固定装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は屋内外に構築されたプレハブ冷蔵庫における外
壁パネルの防水および固定装置に関する。

従来のプレハブ冷蔵庫は、第１図に示すように基礎Ｅ上
に構築した当該冷蔵庫の外壁パネル１の防水および固定
対策としては、外壁パネル１の基端の内外に第２図にも
一部をもって示しているようなアングル片６を間隔的に
配置し、外壁パネル１内に埋設した縦材１ｂおよび基礎
Ｅ間をコーチスクリュー７とホールアンカー１１による
締付けで固定する。

そして外側から外壁パネル１の基端を基礎上に直接コン
クリートまたはモルタル５を盛土状に打設し、内部に対
しては第２図にも示しているように基礎上に敷設した防
水防熱層８と外壁パネル１間の空隙部にコーキング材と
してアスファルト９等を注入していた。

しかしコンクリート自体には断熱効果は余りなく、これ
を介して内部の冷気が庫内に放出され、しかもプレハブ
冷蔵庫の整地はそれほど完全な平坦面にはなっていない
ので、コンクリートまたはモルタル５と基礎の凹凸面と
による空隙部内側から注入したアスファルト９は、第２
図にも示すように外壁パネル１の底面や、当該外壁パネ
ル１に埋設された木材等による補強材である横材１ａや
縦材１ｂの底部迄充分浸透できないことから、防湿対策
が不充分になって防水効果が低下する。

更に経年変化や地震等により外周部に打設したコンクリ
ートまたはモルタル５が外壁パネル１の基部から離脱し
た場合は、固定効果も低下するという問題点があった。

本考案はこれらの問題点を解決するためになされたもの
であり、敷地がそれほど完全な平坦地になっていなくて
も、また経年変化や地震等で基礎面に動揺があっても、
庫内外を断熱し確実に防水と固定の初期効果が維持でき
るプレハブ冷蔵庫における外壁パネルの防水、および固
定装置の提供を目的としている。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第２図に示すように従来工法と同様にプレハブ冷蔵庫の
外郭となる位置の基礎Ｅ上に防湿性の高い外壁パネル１
を、前後基部の横材１ｂと基礎Ｅとの間にアングル片６
を当接し、コーチスクリュー７とホールアンカー１１の
ねじ込みにより一定間隔毎の固着をもって立設する。

次にプレハブ冷蔵庫の入口となる扉位置以外の外壁パネ
ル１基端の外側の基礎Ｅ上には長尺アングル材による一
連の枠板２を、その一片が外壁パネル１と一定の間隔を
もつ立面態となり、他片はその一片の内側位置の基礎Ｅ
に接面する平面態となるように定置したのち、その位置
の地中に一定間隔毎に植設したホールアンカー３により
枠板２を固定する。

このあと外壁パネル１の基部と枠板２間にはアスファル
トまたはウレタン等の熱伝導率が小さくて所定時間経過
後固化する防湿材４を、この位置の基礎Ｅの凹凸面を埋
没するに足りる以上の星霜注入して凝固させたのち、こ
の上層部にはコンクリートまたはモルタル５を前端が枠
板２の立面縁に一致する水勾配をもって打設する。

なお外壁パネル１の内側基礎Ｅ上には従来と同様に二重
の防水防熱層８を設け、該防水防熱層８と外壁パネル１
間の空隙部からアスファルト９を双方間の垂直面側空隙
部および双方の底部と基礎Ｅ間の水平面側空隙部を埋没
するまで注入したのち、床コンクリート１０を打設する
。

前記の構成により仮りに外壁パネル１の内側面と防水防
熱層８間の空隙部から注入したアスファルト９が縦材１
ａ、横材１ｂおよび外壁パネル１の底面から外部に至る
まで十分に浸透していなくても、外壁パネル１の外部基
端とその外方の枠板２間にはその位置の基礎Ｅの凹凸面
を埋没させる以上の量のアスファルトまたはウレタンの
防湿材４が注入されているために庫内外は断熱状態で遮
断され、外部からの雨水や湿気の浸入を完全に防止する
ことができる。

また前記アスファルトまたはウレタンの防湿材４の上層
部に打設したコンクリートまたはモルタル５は、一方は
外壁パネル１の基方外面に接し、他方は地中に埋設した
ホールアンカー３に締付けられている枠板２の内面に接
しているので、仮りに経年変化や地震等で基礎Ｅ面に動
揺があっても、コンクリートまたはモルタル５は、ホー
ルアンカー３に固着された枠板２の支持により原形状態
の維持が可能であることから、外壁パネル１に密接して
防水と固定態様を堅持することができる。

以上に説明したように本考案は、外壁パネル１の基端の
外壁基礎Ｅ上に、一連の枠板２をホールアンカー３で固
着し、外壁パネル１と枠板２間にはアスファルトまたは
ウレタン等の防湿材４を所定厚み宛注入し、その上にコ
ンクリートまたはモルタル５を水勾配をもって打設した
ことにより、アスファルトまたはウレタン防湿材４が、
外壁パネル１の内側面と防水防熱層８間に空隙部から注
入したアスファルト９の基礎面の凹凸部に対する浸透の
不足分を補足しながら、二重に防湿効果を高めることが
できるうえ、枠板２は、地中からのホールアンカー３の
支持により、外壁パネル１に対するコンクリートまたは
モルタル５の密接態様の保持が可能なので、プレハブ冷
蔵庫にむける外壁パネル１の防水および固定の初期効果
を確実に維持できるものである。

尚、防湿材としては、前記実施例のアスファルトあるい
はウレタンの防湿材に限定するものではなく、これら以
外にも同様効果を奏するものならば良いことはもちろん
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例によるプレハブ冷蔵庫の外壁パネル基端
における防水および固定のためのコンクリートの打設態
様を示す全体外観図、第２図は第１図のＡ部の位置をも
って示す本考案によるプレハブ冷蔵庫の外壁パネルにお
ける防水および固定装置の詳細断面図である。 符号の説明、１・・・・・・外壁パネル、１ａ・・・・
・・縦材、１ｂ・・・・・・横材、２・・・・・・枠板
、３，１１・・・・・・ホールアンカー、４・・・・・
・防湿材、５・・・・・・コンクリートまたはモルタル
、６・・・・・・アングル片、７・・・・・・コーチス
クリュー、８・・・・・・防水防熱層、９・・・・・・
アスファルト、１０・・・・・・床コンクリート、Ｅ・
・・・・・基礎。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 基礎Ｅ上に構築したプレハブ冷蔵庫の外壁パネル１
   の基端外周域に、内方に屈曲したＬ字状の枠板２を外壁
   パネル１と所定間隔をおいて設け、該枠板２下片を基礎
   Ｅに固定せしめ、前記枠板２と外壁パネル１間に所定厚
   さで防湿材４を注入すると共に、当該防湿材４の固化し
   た上層部にはコンクリートあるいはモルタルを打設した
   ことを特徴とするプレハブ冷蔵庫における外壁パネルの
   防水および固定装置。 ２ 前記防湿材はアスファルトあるいはウレタンの防
   湿材である特許請求の範囲第１項記載のプレハブ冷蔵庫
   における外壁パネルの防水および固定装置。