JPS6038596Y2 - ２条スクレ−パ式リクレ−マ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、側壁を有するバラ物貯蔵場から２条のスクレ
ーパコンベヤでバラ物を払出すようにした２条スクレー
パ式リクレーマの改良に関する。

一般に、側壁のあるバラ物貯蔵場に貯蔵されたバラ物は
、起伏可能のスクレーパコンベヤを貯蔵場に沿って走行
しバラ物パイル斜面に沿って駆動回転するようにしたス
クレーパ式リクレーマを用いて払出されている。

このスクレーパ式リクレーマに装備されるスクレーパコ
ンベヤが１条の場合には、スクレーパコンベヤを起伏操
作する吊金具がスクレーパブレードの側方に突出するの
でこの吊金具が障害となってバラ物貯蔵場内側壁近辺の
バラ物パイルにスクレーパブレード不作用部分を発生さ
せ、高粘着性バラ物の場合に掻出残りとなる欠点がある
。

この欠点を解消する方策として、２条のスクレーパコン
ベヤを有し、両スクレーパコンベヤの中間においてこれ
らコンベヤを連結し１体に支持する吊金具を設けた２条
スクレーパ式リクレーマが開発されている。

この２条スクレーバ式リクレー７を使用すると前記１条
スクレーパ式リクレーマの場合の吊金具による不具合は
解消されるが、■回の走行動によってバラ物貯蔵場から
払出されるバラ物量は２条スクレーパ式リクレーマであ
り乍ら１条スクレーパ式リクレーマでの払出量と略同量
であり、払出能率が極めて低いという重大な欠点があっ
た。

これはバラ物貯蔵場に沿っての送行払出しにおいて、払
出作業のほとんどが先行スクレーパコンベヤのみで行な
われており、後行スクレーパコンベヤはほとんど無負荷
稼動となっていることに起因するものと考えられる。

本考案は上記の欠点を解消するためになされたもので、
２条のスクレーパコンベヤをその中間に配設した吊金具
で、両スクレーバコンベヤのそれぞれが同時に且つ反対
方向に等しく相対変更される変更装置を介して１体的に
支持させるようにして、２条のスクレーパコンベヤの吊
金具に対する連結構造を若干変更するだけで払出能率が
大巾に改善できる２条スクレーパ式リクレーマを提供し
ようとするものである。

以下、その実施例を図面について説明すると、図中１は
側壁２を備えたバラ物貯蔵場、３は貯蔵場１内に貯蔵さ
れたバラ物パイルを示す。

４はバラ物貯蔵場１に沿って敷設されたレール、５はレ
ール４上を走行するりクレーマ本体、６はバラ物貯蔵場
１とレール４との間の設置されたバラ物送出用コンベヤ
である。

７． ７’はスクレーパコンベヤで、該スクレーパコン
ベヤは、基端がコンベヤ６上位置のりクレーマ本体５に
回動支持され、道端が両スクレーパコンベヤ７．７′の
中間に配置された吊金具８で１体的に支持されているブ
ーム９，９′と、ブーム９，９′に沿い図外駆動装置に
よって回転されるチェーン１０．１０’とチェーン１０
．１０’に所定ピッチで取付けられブーム外側端より突
出させたスクレーパブレード１１．１１’から構成され
ており、両スクレーパコンベヤの起伏量はりクレーマ本
体５から張設したロープ１２の巻出し、巻取り操作によ
って１体的に変更されるようになっている。

次に、スクレーパコンベヤ７．７′・吊金具８間の連結
構造を詳述する。

１５，１６は等長ビームでそれぞれの中央部がピン１７
．１８にて吊金具８に所定間隔あけて枢着され、それぞ
れの１端がブーム９に回動並びに摺動可能に支持された
リンク１９の両端にピン連結され、それぞれの他端がブ
ーム９′に回動並びに摺動可能に支持されたリンク１９
′の両端にピン連結されており、両ビーム１５．１６及
び両リンク１９．１９’と吊金具８とでダブル平行リン
クが構成されている。

２０は電動式あるいは油圧式の両ロンドシリンダ装置で
、各ロンド端は平行リンクの対角位置上のピンに回動連
結されており、該シリンダ装置２０の作動で吊金具８に
対するスクレーパコンベヤ７．７′の位置が同時に且つ
反対方向に同じ量だけ上下変更される構造となっている
。

本考案はこのように構成されているので、バラ物貯蔵場
１からのパラ物の払出しに当り、第４図に示すように、
まず、シリンダ装置２０を縮小作動して両スクレーパコ
ンベヤ７．７′の相対位置を先行側が上方位置に、後行
側が下方位置になるよう変更した後、両スクレーパコン
ベヤ７．７′をバラ物パイル３の斜面に沿わせるべくロ
ープ操作して降ろし、その位置で支持させる。

以上の操作の後、両スクレーパコンベヤ７．７′を駆動
装置（図示せず）で回転させ乍らバラ物貯蔵場１に沿っ
てリクレーマ本体５を矢印方向に走行動させルト、先行
スクレーパコンベヤ７のスクレーパブレード１１による
バラ物切出し量がＨｌとなり、後行スクレーパコンベヤ
のスクレーパブレード１１′による切出量がＨ２となる
。

そして各スクレーパコンベヤによる払出量は略同量とな
り１回の送行によって払出されるパラ物量は１条スクレ
ーパ式リクレーマに比べ略２倍となる。

側壁２の近辺においては、第３図に示すようにブーム外
側端より突出した先行スクレーパコンベヤ７′のスクレ
ーパブレード１１′が側壁２に接当するまで作用しバラ
物掻出不可能部分は全く生じない。

そして、リクレーマの反転送行払出しにおいては、まず
シリンダ装置２０を伸長作動して先行側スクレーパコン
ベヤが上方に、後行側スクレーパコンベヤが下方になる
よう相対位置を変更した後ロープ操作して両スクレーパ
コンベヤをバラ物パイル上に降ろして支持しておき、次
に、両スクレーバコンベヤ７．７′を回転させ乍らパラ
物貯蔵場に沿ってリクレーマ本体５を反転送行させて行
なうが、前述の場合と同様、パラ物の払出しが高能率に
行なえる。

そして、側壁近辺においても前述の場合と同様に、先行
側スクレーパコンベヤのスクレーパブレードが側壁に接
当するまで作用するのでバラ物パイルの掻出不可能部分
は全く生じない。

尚、上記実施例では、両スクレーパコンベヤ７．７′の
相対位置変更装置として等長ビーム１５．１６及び両リ
ンク１９．１９’とシリンダ装置２０とを示したが、該
手段に限定されることなく、例えば第５図に示す如く、
吊金具８に、ブレーキ内蔵モータで駆動される駆動歯車
２１と該歯車２１に咬合うピニオン歯車２２とを設け、
両スクレーパコンベヤ７．７′のブーム９，９′にはラ
ック歯車２３．２３’を同時に咬合させピニオン歯車２
２の正逆転により両スクレーパコンベヤ７．７′を相対
変更するものでもよい。

第５図中２４．２４’はピニオン歯車２２、ラック歯車
２３．２３間の咬合い状態を維持させるバーである。

以上のように、本考案によると、中間に配設された吊金
具によって１体的に支持される２条のスクレーパコンベ
ヤのそれぞれが同時に且つ反対方向に等しく相対変更さ
れるので、従来機に比べ略２倍の高能率払出しが発揮で
き、更に、各スクレーパコンベヤにおける最適払出量制
御が極めて容易に行える等多大の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る２条スクレーパ式リクレーマと貯
蔵場との関係を示す側面図、第２図は同背面図、第３図
は第１図■線に沿う拡大断面図で併せて側壁近辺におけ
るバラ物掻出状態を示す。 第４図は走行払出作業中のスクレーパコンベヤの断面図
、第５図は他の実施例を示す断面図である。 ７．７’・・・・・・スクレーパコンベヤ、８・・・・
・・吊金具、（１５，１６・・・・・・等長ビーム、１
９．１９’・・・・・・リンク、２０・・・・・・シリ
ンダ装置）変更装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 側壁を有するバラ物貯蔵場から２条のスクレーパコンベ
   ヤでバラ物を払出すようにした２条スクレーパ式リクレ
   ーマにおいて、２条のスクレーパコンベヤとその中間に
   配設した吊金具とが、両スクレーパコンベヤのそれぞれ
   が交互に上下変更される変更装置を介して連結されてい
   ることを特徴とする２条スクレーパ式リクレーマ。