JPS6038527Y2 - 液剤塗布用簡易パツク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は虫さされ、水虫などの治療液、アクリノールや
ヨードチンキ、あるいは制汗剤などの塗布液、マニキュ
ア除光液、香水等各種の液剤を少量に密封包装するとと
もに、所要時に簡易に開封でき、かつ必要部分に効果的
に塗布することができる携行用に好適な液剤塗布用簡易
パックに関するものである。

従来、上述した各種の液剤には一般に開閉可能なキャッ
プを備えたガラス、やプラスチックの容器に収容され、
別個に添付された小形ブラシや塗布具によって、あるい
は紙や脱脂綿に少量づつ含浸させて人体の所要部分に塗
布しているのが実状である。

このため容器自体の占めるコスト割合が可成り高く、化
粧箱包装と相俟ってこれらの薬液は高価となっている。

その上、使用の際にはキャップを開き、取扱い説明書に
もとづいて慎重に塗布しなければならず、また容器の転
倒によるロスがしばしば発生するなどその取り扱いが可
成り煩しい。

その煩しさを改善するため、肩こり、や筋肉痛の消炎、
鎮痛剤用の容器として開口部に液溶透性塗布面を備えた
直接塗布可能な容器が提供されている。

しかしながらかかる容器は頻繁に使用する場合には経済
的である反面使用頻度が少ない場合、あるいは不測の場
合のための予備用や携行用としては不適当である。

また紙あるいは不織布に液剤を含浸させ、それを柔軟な
合成樹脂フィルムで密封包装したもの（一般にパウチを
称されている）もあるが、このものは使用時に液剤が手
にふれ、手を汚すほか、紙あるいは不織布に液剤を含浸
させた状態で長期間保存するため、液剤の主成分が紙あ
るいは不織布に吸着されるなど液剤が経時的に変化する
ことがあった。

本考案は上述した各種の塗布用液剤を、１回もしくは数
回の使用分としてプラスチック製ブリスターパックに収
容せしめて密封するとともに、所要時に簡易に開封でき
、開封後はその侭所要部分に均斎に塗布することができ
る液剤塗布用の簡易パックを提供するものであって、添
付した図面にその実施例を示したごとく、外圧によって
容易に変形する軟質合成樹脂フィルムまたはシート１に
容器部２を成形し、他の面に比較的硬質な合成樹脂フィ
ルムまたはシート３をヒートシール４して該容器部２に
液剤５を収容してなるブリスターパック主体６の狭小口
部７に、該パック主体６のヒートシール４部の接着強度
よりも弱く容器部２の外圧による内部圧力によって開封
可能な軟接着シール部８を形成し、上記狭小口部７の軟
接着シール部８を含むパック主体６の上部に、液滲透性
のシート材料１０を接着してなるものである。

ブリスターパック主体６の狭小口部７に設ける上記軟接
着シール部８は、たとえば軟接着性コート剤をコーティ
ングすることによって、あるいは該パック主体６の上部
をヒートシールするに先立って、パック主体６を形成し
ている表裏の合成樹脂フィルムまたはシート１，３と異
質の合成樹脂フィルム、例えば上記合成樹脂フィルムま
たはシート１，２がポリエチレンの場合においては、延
伸されたポリプロピレンフィルムを挾み入れてヒートシ
ールすることによって形成することができる。

そしてこの軟接着シール部８は、第３図に示したように
狭小口部７から両側に該パック主体６の全幅に亘って形
成してもよく、また第４図〜第５図に示したように裏面
側のフィルムまたはシート３の狭小口部７の両側に長孔
１１，１１を設け、この長孔１１，１１間において軟接
着シール部８を形成してもよい。

前者の場合はパック主体６の容器部２を押圧することに
よって該狭小口部７からパック主体６の両端縁に向って
軟接着シール部８のシールがはずされ、該パック主体６
の端縁から液剤５が流出しシート材料１０に滲透するが
、後者の場合には上記長孔１１．１１に流出してシート
材料１０に滲透する。

しかしながらこの軟接着シール部８の位置は特に限定さ
れるものではなく、例えば第６図に示したごとく容器部
２の狭小口部７の頂部に形成することもできる。

上記した液滲透性シート材料としては、不織布、布ある
いは連続気泡の発泡材料などがよい。

パック主体６の上部へのシート材料１０の装着は、たと
えば熱接着可能な不織布を用い、長方形状に裁断したの
ち第１図〜第４図に示したように頂部において２つ折り
し、パック主体６の上部と左右側縁部の不織布同志を熱
接着するとよい。

また上記したシート材料１０をコンパクトにするために
、第７図に示した如く、前記した長孔１１゜１１を表裏
のフィルムまたはシート１，３に貫通して形成し、この
長孔１１，１１を利用してスポット的に熱接着１２．１
２することもできる。

また、第４図〜第５図に示したように、パック主体６の
裏面側のフィルムまたはシート３に長孔１１．１１を形
成している場合には、第８図〜第９図に示したごとく主
として該裏面側のフィルムまたはシート３の上部に液滲
透性シート材料１０をホットメルト接着剤等の接着剤で
接着し、その上端縁を反対側に折り曲げた形態で該シー
ト材料１０を前記方法で接着しても本考案を満足するこ
とができる。

このように本考案による液剤塗布用簡易パックは、外圧
によって容易に変形する軟質合成樹脂フィルムまたはシ
ート１に容器部２を成形し、他の面に比較的硬質の合成
樹脂フィルムまたはシート３をヒートシール４して該容
器部２内に液剤５を収容してなるブリスターパック主体
６の狭小口部７に、該パック主体６のヒートシール４部
の接着強度よりも弱く容器部２の外圧による内部圧力に
よって開封可能な軟接着シール部８を形成し、上記狭小
口部７の軟接着シール部８を含むパック主体６の上部に
、液滲透性のシート材料１０を装着してなるものである
から、パック自体極めてコンパクトであり１回または数
回の塗布に必要な少量の液剤５を容器部２内に収容して
おけば外力を加えて開封するまでの間は全く漏洩するこ
とがなく、携帯や保管に好都合である。

そして使用の際には容器部２を押圧すると容易にかつ多
量の液剤５が流出しない程度に開封することができ、開
封部分から流出した液剤５は容器部２の抑圧度を加減す
ることによってシート材料１０に適量の液剤が滲透し片
手でもって容易に塗布動作をなし得る。

その上塗布に際しては液剤が直接指先に触れることがな
いから衛生的であり、未使用状態においては長期の保存
に耐え、軽量、小型であることから特に携帯用として好
都合である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示したものであって、第１図は
斜視図、第２図は縦断面図、第３図は軟接着シールの態
様を示した平面図、第４図および第５図はパック主体の
上部に長孔を形成した態様を示す平面図および表裏シー
トの平面図、第６図は軟接着シール部の他の態様を示し
た平面図、第７図および第８図は液溶透性シート材料の
異なる接着態様を示した平面図、そして第９図は第８図
の縦断面図である。 １・・・・・・軟質合成樹脂フィルムまたはシート、２
・・・・・・容器部、３・・・・・・硬質合成樹脂フィ
ルムまたはシート、４・・・・・・ヒートシール部、５
・・・・・・液剤、６・・・・・・ブリスターパック主
体、７・・・・・・狭小口部、８・・・・・・軟接着シ
ール部、１０・・・・・・液溶透性のシート材料。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外圧によって容易に変形する軟質合成樹脂フィルムまた
   はシート１に容器部２を成形し、他の面に比較的硬質な
   合成樹脂フィルムまたはシート３をヒートシール４して
   該容器部２内に液剤５を収容してなるブリスターパック
   主体６の狭小口部７に、該パック主体６の上記ヒートシ
   ール４部の接着強度よりも弱く容器部２の外圧による内
   部圧力によって開封可能な軟接着シール部８を形威し、
   上記狭小口部７の軟接着シール部８を含むパック主体６
   の上部に、液溶透性のシート材料１０を装着したことを
   特徴とする液剤塗布用簡易パック。