JPS6038468Y2 - オ−バロックミシンの糸巻立台 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はオーバロックミシンの糸巻立合に関し、特に
複数箇の糸立部をもつ糸巻立合をミシン機枠に対して、
使用位置と格納位置とにそれぞれ移動嵌合自在とし、縫
製時における布扱い操作を容易にすると共に、梱包時に
おけるミシンの容積を小さくすることを目的とする。

この種のオーバロックミシンにおいては、オーバロック
縫目を形成する針とルーパー及び二重環縫目を形成する
針と二重環ルーパー等のそれぞれに各別の糸を供給する
ために、糸巻立合には複数箇の糸立部が並列され、しか
も、それらの縫糸を円滑に供給するためにそれらの糸立
部はミシンの布送り方向に対して交叉方向に並列する必
要があり、これらの理由から糸巻立合はミシンの布送り
方向に交叉する方向に相当長く形成されている。

従って、この種の糸巻立合は、使用時にはねじや糸巻立
合と機枠との間に設けた嵌合部等によって機枠に固定し
、格納時には梱包容積を小さくするために機枠から取り
外し、機枠とは別に梱包する必要があり、梱包作業が複
雑となると共に、糸巻立合が紛失する等の欠点があった
。

また糸巻立合の長手方向両側が第２図に示すようにミシ
ン機枠の幅とほぼ一致する位置に固定して梱包時におけ
る容積を小さくしようとすると、糸巻立合の一端がミシ
ン縫合部の布送り方向先方に突出して、縫製作業中の布
扱いを妨げ、作業能率が低下する等の欠点があった。

この考案は、上記従来の欠点を除くことを目的とする。

以下この考案の実施例を図面により説明する。

第１，２図に示すように、ミシンの機枠１は、ベッド２
と立胴部３及びアーム４とから戒り、アーム４の上方に
はバンドル５を形成する。

６はアーム４に支持した周知の押え棒であり、その下端
にミシンの縫合部の一部を構成する押え金７を固定する
。

８はプーリであり、ミシンの主軸（図示しない）に固定
しである。

９はプラスチック材料で一体成形した支持台であり、第
６．７．８図によって説明する。

１０ａ、１０ｂは支持台９の上面から突出する一対の嵌
合突部、ｌｌａ、ｌｌｂはそれら嵌合突部１０の前方に
形成した凹部、１２は凹部の底に形成した孔、１３は支
持台９をベッド２の上面に固定するねじ孔、１４はベッ
ド２の上面に開口する孔（図示しない）に嵌合する円筒
部である。

１５はプラスチック材料で一体成形した糸巻立合であり
、第３．４．５図により説明する。

１６は糸巻立合１５の上面から直立する４本の糸立部、
１７は糸巻立合の中央部前方から下方に突出する円筒状
の糸案内棒１８の取付部であり、第５図に示すように取
付部１７の孔１８に糸案内棒１８下端を嵌合し、取付部
１７の下面からねじ２０によって糸案内棒１８を取付部
１７に固定し、また取付部１７の外径は支持台９の凹部
１１ａ又は１１ｂ内に遊嵌可能に設ける。

２１ａ、２１ｂ、２１ｃは糸巻立合１５の下面に等間隔
形成した嵌合凹部であり、支持台９の嵌合突部１０ａ、
１０ｂに対して嵌合可能とし、これら嵌合凹部の間隔Ａ
、 Ａは支持台９の嵌合突部１０ａ、１０ｂの間隔Ａに
等しく形成する。

また前記糸案内棒１８は上下方向に伸縮自在に構成され
ており、その上端には糸立部１６のそれぞれの上方に対
応する箇所に糸案内孔２２を形成した水平方向に長い糸
案内２３を支持する。

この考案は以上の構成であり、まず支持台９は、ミシン
機枠１の立胴部３背面のベッド２上面に対し、ベッド２
上面に形成した孔（図示しない）に円筒部１４を嵌合さ
せた後、ねじ孔１３上方からベッド２に形成したねじ孔
（図示しない）に止めねじ（図示しない）をねじこみ、
支持台９をベッド２に固定する。

ついで糸巻立合１５を第１図に示す使用位置とするには
、第６図の状態でベッド２に固定した支持台９に対して
、糸巻立合１５の取付部１７を支持台９の凹部１１ａに
遊嵌させると共に、支持台９の嵌合突起１０ａに糸巻立
合１５の嵌合凹部２１ｂを対向させ、嵌合突起１０ｂに
嵌合凹部２１ａを対向させて、それらの嵌合突起と嵌合
凹部とを嵌合させる。

これにより糸巻立合１５は第１図に示すように、その長
手方向の左方の一例がミシン機枠１の左方に突出し、右
方の他側がミシン縫合部の布送り方向先方よりも左側に
偏寄する。

また、第１図の使用位置におけるミシンを梱包する場合
には、第１図に示す使用位置の糸巻立合１５を上方に持
ち上げて上述したニケ所の嵌合突起と嵌合凹部との嵌合
を外した後に、糸巻立合１５を間隔Ａだけ右方に移動し
、糸巻立合１５の取付部１７を支持台９の凹部１１ｂに
遊嵌させると共に、支持台９の嵌合突起１０ｂに糸巻立
合１５の嵌合凹部２１ｂを対向させ、嵌合突起１０ａに
嵌合凹部２１ｃを対向させて、それらの嵌合突起と嵌合
凹部を嵌合させる。

これにより糸巻立合１５は第２図に示すように、その長
手方向両側がミシン機枠１の幅とほぼ一致する格納位置
となり、この状態のままミシンを梱包する。

なお、上記第１，２図における糸巻立合１５の手前側端
面は、図示しないがベッド２の手前側端面よりも内方に
位置する。

以上のようにこの考案における糸巻立合１５は、ミシン
機枠１に対し、糸巻立合１５の長手方向両側がミシン機
枠１の幅とほぼ一致する格納位置と、長手方向の一側が
ミシン機枠の一方から突出し他側がミシン縫合部の布送
り方向先力よりも一方に偏寄する使用位置とに着脱嵌合
可能としたので、ミシンの梱包時においてミシン機枠１
と糸巻立合１５とを分離する必要がなく糸巻立合の紛失
を防止できると共に、梱包容積を小さくてきる効果が得
られ、また使用位置としたとき糸巻立合の一端がミシン
縫合部よりも布送り方向先方における布扱いを阻害しな
いので、縫製作業能率が向上する等の効果があり、さら
に糸巻立合の上記二つの位置への移動操作も容易にでき
操作性にも優れる等の効果がある。

なお、図示実施例においては支持台９をベッド２と別体
と腰支持台９に二つの嵌合突起を形成し、糸巻立合１５
に二つの嵌合凹部を形成したものを示したが、ベッド２
に嵌合突部を直接形成したり、支持台９がベッド２に嵌
合凹部を形成し糸巻立合１５に嵌合突起を形成したり、
またはこれら嵌合部を一箇所としても、図示実施例と同
様な効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は糸巻立合を使用位置としたミシンの背面図、第
２図は糸巻立合を格納位置としたミシンの背面図、第３
図は糸巻立合の裏面図、第４図は第３図のＩＶ−ＩＶ断
面図、第５図は第３図の■−■断面図、第６図は支持台
の平面図、第７図は第６図の■−■断面図、第８図は第
６図の■−■断面図である。 図中１は機枠、２はベッド、３は立胴部、４はアーム、
９は支持台、１０ａ、１０ｂは嵌合突起、１５は糸巻立
合、２１ ａ、 ２１ ｂ、 ２１ ｃは嵌合凹部
である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 オーバロックミシンの機枠後方に配置し、ミシンの布送
   り方向に交叉する方向に長く複数箇の糸巻立を並列支持
   した糸巻立合をして、 ミシン機枠に対し、糸巻立合の長手方向両側がミシン機
   枠の幅とほぼ一致する格納位置と、長手方向の一側がミ
   シン機枠の一方から突出し他側がミシン縫合部の布送り
   方向先方よりも一方に偏寄する使用位置とに、着脱嵌合
   可能としたオーバロックミシンの糸巻立合。