JPS6037313Y2 - プラスチツクライナ−付容器栓 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、シール性が良くかつ剥離容易なプラスチック
ライナー付容器栓に関する。

従来、壜詰製品の宣伝や販売を促進する目的で各種の懸
賞付容器栓が作られているが、これらのプラスチックラ
イナー付容器栓は容器柱頂部内面に懸賞の当り外れが印
刷されているため、この当り外れを確認するためにプラ
スチックライナーを指で剥離することはなかなか容易で
なく、とるわけ長い胴部を有するキャップ等でのライナ
ーの剥離は指が入りにくいために一層困難であった上に
胴部と下部裾部をつないだ切割部周辺で誤ってケガをす
る等の危険があった。

特に対象が子供の場合が多いので、安全且つ容易にプラ
スチックライナーが剥離できるプラスチックライナー付
容器栓が望まれていた。

本考案はこれらの欠点を除去し、安全且つ容易にプラス
チックライナーの剥離が可能なプラスチックライナー付
容器栓を提供するものである。

すなわち、本考案は容器枠シェル頂部平面に少なくとも
１条以上の環状凹凸条を設けたことを特徴としている。

以下、図面に基づいて説明すると、第１図のごとく本考
案のプラスチックライナー付容器栓Ａはすでに公知の方
法で下塗層４に接着剤層５が積層塗布された容器枠１に
おいて、該容器枠頂部２外面側に凸出し、内面側が凹陥
するよう適当な位置で、少なくとも１条以上の環状凹凸
条３を設ける。

該容器枠頂部２内面には熔融樹脂塊を置き加熱パンチに
よってプラスチックライナーＢを成形する際、そのパン
チ圧で熔融樹脂塊の一部を容器柱頂部に形成された環状
凹凸条３の容器栓内面側になる凹部に圧入充填して、ラ
イナーＢと一体成型となしたプラスチックライナー付容
器栓を得る。

この場合、容器柱頂部２に設けた環状凹凸条３の位置は
パンチ成型されるプラスチックライナーＢの外周縁部よ
り内周面にあって、プラスチックライナーシール山部６
に対置するのが良い。

また、環状凹凸条の本数、深さ、巾寸法および形状はラ
イナーの形状、容器枠の材質等によって決定される。

以上のように、本考案プラスチックライナー付容器栓Ａ
は容器枠１とプラスチックライナー８間の接着強度が、
接着強度に加え、設けた環状凹凸条３の凹部側における
圧入充填樹脂と容器枠の係合によりさらに補填されるの
である。

したがって、従来、開栓後のプラスチックライナーの剥
離を容易ならしめる目的で弱接着性ラッカーを使用した
り、一部に非接着性マスキング層を施すなどしていた王
冠やキャップなどの懸賞付容器栓においても、本考案の
容器栓を併用することによって従来あった、たとえば、
弱接着性ラッカーを使用した場合、加熱パンチが容器栓
頂部内面にプラスチックライナーを成型したあと離型す
る際、成型されたプラスチックライナーが容器栓頂部内
面に接着せず加熱パンチに密着したままはがれたり、あ
るいは輸送途中や打栓工程のホッパー内で起こる衝撃に
よってライナーが容器栓から脱落するといった打栓以前
に起こっていた品質保証上の重大な問題は容易に解消さ
れるのである。

さらに、本考案のプラスチックライナー付容器栓Ａを使
用することによって、打栓の際、プラスチックライナー
のシール山部６に対置して設けた環状凹凸条３の外面凸
出部が局部的に内側に圧迫されるので、プラスチックラ
イナーのシール部６は種口環部に圧搾して容器栓のシー
ル性能を大巾に向上させることが出来、したがって、懸
賞付容器柱以外の容器栓にも極めて有効である。

また、本うイナー付容器栓は第２図の様に打栓圧によっ
て環状凹凸条３に局部的圧迫が加わる際、ライナー底部
７が突上げられるので、この衝撃によって容器栓に積層
された接着剤とライナー間の接着強度は打栓以前に比べ
大巾に低下するので、開栓時にはプラスチックライナー
Ｂは容器栓より浮き上り容易に剥離出来る。

このため従来のように剥離を容易ならしめるために施し
ていた弱接着性ラッカーを使用したり、非接着性マスキ
ング層を設ける必要はない。

さらに、消費者が開栓後懸賞の当り外れを確認する場合
、たとえばキャップ等長い胴部を有する容器栓であれば
マツチ棒やつまようじ類の細棒で容器栓頂部より浮き上
ったプラスチックライナーの周縁部を突いて持ち上げて
やればごく簡単にはがすことができ、また王冠であれば
指で簡単にプラスチックライナーヲハがすことができる
のである。

以上のように、本考案のプラスチックライナー付容器栓
は王冠、キャップ等を問わずすべての容器栓に極めて有
効であり、とりわけ懸賞付容器栓において、従来品質保
証面で大きな問題となっていた打栓以前に起こっていた
プラスチックライナーの脱落トラブルは解消し、且つ、
打栓圧で圧搾されたライナーは増目のシール性能を大巾
に高めると共に、さらに開栓後は、消費者が極めて容易
且つ安全にライナーを容器栓からはがすことが出来、懸
賞の当り外れが確認できるすぐれた作用効果を有したプ
ラスチックライナー付容器栓である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案プラスチックライナー付容器栓の断面図
である。 第２図は本考案のプラスチックライナーを開栓した状態
の断面図である。 Ａ・・・・・・プラスチックライナー付容器栓、Ｂ・・
・・・・プラスチックライナー、１・・・・・・容器栓
、２・・・・・・容器栓頂部、３・・・・・・環状凹凸
条、４・・・・・・下塗層、５・・・・・・接着剤層、
６・・・・・・シール山部、７・・・・・・ライナー底
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プラスチックライナー付容器栓において；該容器枠の、
   プラスチックライナー外周縁部より内周面側にあってシ
   ール山部に対置する頂部平面部に、該容器柱頂部の外面
   側に凸出し、内面側が凹陥する環状凹凸条を少なくとも
   １条以上設けると共に、該容器栓内側の環状凹条に嵌り
   込む環状凸条をプラスチックライナー裏面にも設けたこ
   とを特徴としたプラスチックライナー付容器栓。