JPS6037292Y2 - 陳列兼用包装箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、陳列兼用包装箱に関するものである。

従来、包装箱に収納した商品を店頭等に陳列する場合、
包装箱から商品を取出し、別の陳列台等に並べるように
しているが、空箱の保管に場所をとり、また店頭で商品
に適合した陳列台が無い場合には新たに陳列台を準備し
なければならない等の難点があった。

この考案の目的は、前述のような問題点を解決すること
にある。

即ちこの考案は、包装箱本体の内部に陳列台となる内箱
を予め収納して商品を入れ、店頭において、この内箱を
商品と共に引出し、空箱状包装箱本体を利用し、その上
部開口に載置して陳列台とすることができるようにした
陳列兼用包装箱である。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明する
。

この考案の陳列兼用包装箱は、第１図イ９口及び第２図
に示すように、段ボール等の厚紙を用い打抜加工によっ
て形成した展開形基板ａを折曲げてなる４枚の蓋壁を有
する有底横断面長方形状筒形包装箱本体Ａと、展開形基
板すを折曲げてなり上記包装箱本体Ａの内部へ出入れ自
在に嵌込み収納する上部が開口した有底横断面長方形状
筒形の陳列用内箱Ｂとの組合せから成るものである。

前記基板ａは、第１図イに示すように、横幅りの対の側
壁１、側壁１より横に短い横幅ｍの対の端壁２及びのり
代３が横に連成され、側壁１及び端壁２の下縁に底面を
形成する底壁４が連成され、側壁１の上縁に折れ線５を
介して突合う上蓋壁６が連成され、端壁２の上縁に折れ
線７を介して突合う下蓋壁８が連成されている。

さらに、この基板ａには、側壁１の上部中程に折れ線５
に平行し且つ端縁から距離Ｉをあけて長さｍの上折れ線
９が形成されると共に、折れ線５の端と上折れ線９の端
を結ぶ対のＬ形切込み１０が設けられ、下蓋壁８の折れ
線７に平行し且つ間隔１を隔てて中折れ線１１が設けら
れている。

前記包装箱本体Ａは、基板ａののり代３を一方の端壁２
の端縁内側面に接着して上下開口状筒体とし、これを偏
平体に折畳むと嵩張らす製筒工場からの輸送に有利であ
る。

この包装箱本体Ａは、第２図に示すように、包装時、上
記偏平体を開き、４枚の底壁４を組合せて底面を形成し
、折れ線７から下蓋壁８を折返し、折れ線５から上蓋壁
６をこの下蓋壁８の上面へ折重ねると、第３図に示すよ
うに、上部開口が閉鎖された直方体包装箱となる。

前記基板すは、第１図口に示すように、前記基板ａの側
壁１と略同形（出入れを容易にするため多少小形）の対
の内側壁１２、端壁２と略同形（多少小形長さｍ）対の
内端壁１３及びのり代１４が横に連成され、内側壁１２
及び内端壁１３の下縁に内底面を形成する底壁１５が連
成され、内端壁１３の上縁に折込片１６が連成されてい
る。

さらに、この基板すには、一方の内側壁１２の中央部に
大きい方形状陳列窓１７が設けられ、折込片１６の中央
部に提手穴を作るＵ字状切り口１８が形成されている。

なお、前記基板すには陳列窓１７に広告板Ｃ（第５図参
照）をミシン目等の切離線を介して予め設けておくこと
もできる。

前記内箱Ｂは、第２図に示すように、上記基板すを用い
各折れ線から折曲げて上部が開口し且つ正面に陳列窓１
７を有する有底角筒体を形成し、上部開口状包装箱本体
Ａの中へ嵌込む（第２図矢印方向参照）と丁度底面上に
底壁１５からなる内底壁が重なり合い、側壁１に内側壁
１２が、端壁２に内端壁１３がそれぞれ面接触し、水平
状態に折返した折込片１６の上面に下蓋壁８及び上蓋壁
６が重なるようにしてがたつくことなく収納される。

前記内箱Ｂは、内端壁１３の幅ｍが包装箱本体Ａの側壁
１の上折れ線９の長さｍ（即ち対の切込み１０の間隔）
と同一寸法に形成されており、陳列時には包装箱本体Ａ
の対の切込み１０の間へ平面十字状に交差して嵌込み支
持される（第５図参照）ようになる。

前記陳列兼用包装箱には、包装箱本体Ａ及び内箱Ｂに収
納商品に対応した絵模様、宣伝文字等をプリントする。

この考案に係る陳列兼用包装箱は、以上のような構造で
あり、これを使用する場合について説明する。

先ず商品を包装する場合には、第２図に示すように、上
部が開口した包装箱本体１の内部へ内箱Ｂを嵌込み、こ
の内箱Ｂの内部へ商品を収納し、内箱Ｂの折込片１６を
折込み、包装箱本体Ａの下蓋壁８及び上蓋壁６を折込む
と、第３図に示すように、包装が完了する。

次に、これを店頭において陳列する場合には、第４図に
示すように、蓋壁を開き、内箱Ｂの折込片１６の提手用
切り目１８に指先を挿入して商品と共にこの内箱Ｂ引出
し、包装箱本体Ａの上蓋壁６を上折れ線９及び切込み１
０から箱内部へ折込んで凹所Ｘを形成し、下蓋壁８を折
れ線７から水平状に折り、さらに中折れ線１１からその
端部を垂下状に折込んで対の箱形凸所ｙを形成し、上記
凹所Ｘに包装箱本体Ａと平面十字状に交差して内箱Ｂを
嵌着載置すると、第５図に示すように、包装箱本体Ａの
上部に内箱Ｂが安定支持され、この内箱Ｂの内部に商品
りを陳列し広告板Ｃを差込み立てる。

この陳列状態の包装箱は、第６図及び第７図に示すよう
に、包装箱本体Ａの折込んだ係合する上蓋壁６及び下蓋
壁８の材料の弾性による折り目からの復元性が相互に阻
止され、安定した凹所Ｘ及び箱形凸所ｙが形成され、陳
列用内箱Ｂが上記対の箱形凸所ｙに挾持され安定した起
立状態となる。

以上述べたように、この考案の陳列兼用包装箱によると
、商品包装時、包装箱本体の内部にある内箱は、外から
見られず外観上通常の包装箱と変りがなく、その上補強
用に役立って有用であり、店頭において陳列する場合、
商品と共に引出し空箱状包装箱本体を利用してその上部
に安定載置し、収納商品を直ちに陳列することができて
非常に便利であり、従来のように、別体の陳列台を準備
する必要がなく且つ空箱になった包装箱の置場に困るよ
うなことがない等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図イ９口は、この考案の一実施例の包装箱本体及び
陳列用内箱の展開形基板の平面図、第２図は同上の包装
時の分解斜視図、第３図は組立斜視図、第４図は陳列時
の分解斜視図、第５図は陳列状態を示す斜視図、第６図
は第５図Ｉ−Ｉ線に沿った縦断側面図、第７図は第５図
■−■線に沿った縦断側面図である。 １゜ ２・・・・・・側壁、 ５゜ ７・・・・・・折れ線、 ６・・・・・・上 蓋壁、 ８・・・・・・下蓋壁、 ９・・・・・・上折れ線、 １０・・・・・・ 切込み、 １１・・・・・・中折れ線、 １２・・・・・・内側壁、 ３・・・・・・内端壁、 １６・・・・・・折込片、 １７・・・・・・陳列 窓、 １８・・・・・・切り目、Ａ・・・・・・包装箱本体、
Ｂ・・・・・・ 陳列用内箱、Ｃ・・・・・・広告板、Ｄ・・・・・・商
品、９ ・・・・・・基板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 対の側壁の上縁に上蓋壁を連成し且つこの側壁より横に
   短い対の端壁の上縁に下蓋壁を連成した有底横断面長方
   形状筒形包装箱本体と、この包装箱本体の内部へ出入れ
   自在に収納する上部が開口し有底且つ短辺ｍの横断面長
   方形状筒形の陳列用内箱との組合せから威り、前記包装
   箱本体には、側壁の上部に上縁に平行し且つ左右に端縁
   から距離１をあけた長さｍの上折れ線を形成すると共に
   この上折れ線の端と側壁上縁の端とを結ぶＬ形切込みを
   設け、下蓋壁に端壁上縁に平行し且つ間隔１を隔てて中
   折れ線を設け、前記内箱には、側壁に陳列窓を形成し、
   陳列時には、上蓋壁を上折れ線から折込んで凹所を形成
   し、水平状下蓋壁を中折れ線から折込んで凸所を形成し
   た包装箱本体の凹所へ内箱を平面十字状に嵌着するよう
   にした陳列兼用包装箱。