JPS6037247Y2 - サンダ−ベルト研磨機の空圧パッド装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はサンダーベルト研磨機における空圧パッド装置
に関し、特にパッド保持体にエアシリンダ等の進退機構
を連結して、パッド保持体を進退させることを特徴とす
るものである。

サンダーベルト研磨機は無端帯状のサンダーベルトの内
側に被加工材の加工面の形状に合わせて形成したプレツ
サパツドを備え、このパッドによりサンダーベルトを被
加工材に押し付けて加工面を研磨するものである。

被加工材の加工面を全面にわたって一様に研磨するため
には、少なくとも加工面に対するサンダーベルトの押圧
力を一定にすることが必要とされる。

か）る点に鑑みて従来は、プレツサパツドを進退自在と
すると共にこれにコイルスプリング又はエアシリンダを
連結して、パッドに押圧力を賦勢する方法が試みられた
。

この方式では従前の手作業による研磨に比べれば作業の
自動化が図られ、作業能率が著しく向上したが、反面、
被加工材の始端部と後端部で削り残し、又は削り過ぎ、
即ち端落ちの現象が生じることとなり、その結果製品の
品位が著しく低下して使用範囲が限定される不具合を生
じたのである。

本考案は上記した従来の不具合を悉とく解消したもので
あって、プレツサーパツドに対してはコイルスプリング
やエアシリンダに代えてロータリーアクチュエータによ
り押圧力を賦勢することとして、加工面に対するサンダ
ーベルトの押圧力を加工面の彎や凹凸に良く追従させて
常に一定の条件で均一に研磨することができるようにす
ると共にパッド保持体にはエアシリンダを連結し、これ
によってパッドを押圧力を賦勢したま）の状態で進退せ
るものである。

即ち、この様にすることによってサンダーベルトは加工
面に接触する瞬間から所定の力で押圧することとなり、
且つこれが加工面から離反するときは、その瞬間まで押
圧が一定に保たれることとなり端落ちの現象が全く無く
なるのである。

以下本考案を図示の実施例に基づいて具体的に説明する
。

図中１は水平基盤で、機体２上へ昇降並びに傾斜自在に
取付け、図面には示してない昇降手段、進退手段、傾斜
手段によりその高さ、位置、傾斜を所望に設定出来る様
にしである。

３はサンダーベルトで、前記水平基盤１上の後部に設け
てモータ４に駆動される原動プーリ５と、水平基盤１の
前部に所定の間隔て軸支した受動プーリ６．７に無端状
に張設して、モータ４の回転により一定方向へ走行させ
る。

８は受動プーリ６．７の中間においてサンダーベルト３
の背面に対応させたパッドで、そのサンダーベルト３の
加圧面を被研磨材９における被研磨面の形状に適合する
形状に形成してあり、このパッド８は前記水平基盤１上
にサンダーベルト３と直交させて設けたガイド１０，１
０へ進退自在に係合させた保持体１１へねじ１２により
取付けて、着脱並びにベルト当りの調整自在を自在にす
ると共に、パッド保持体１１の上部後側にはサンダーベ
ルト３と平行させたガイド１３，１３へ左右動自在に係
合させた構造手段１４を設けである。

尚、前述の横上り手段としては、横長の溝条にコロを左
右動自在に係合させる構造（図面は省略）を用いること
も出来る。

Ａはパッド保持体１１の一側に設けたロータリーアクチ
ュエータで、円筐１５を水平基盤１に固定し、この円筺
１５内に仕切片１６，１６により二室ａ、 ｂに区分し
て、各室にポートａ’、 ｂ’を連通させると共に、軸
１７に固定した回転翼１８．１８を内設し、軸１７には
前記二室ａ、 ｂを相通させる２個の通孔１９，１９を
Ｘ状に交叉するが両者が相通しない様に設け、前記軸１
７には円筐１５外において揺動アーム２０を取付け、こ
の揺動アーム２０の先端をパッド保持体１１における横
辷り手段１４に係合させ、円筐１５の二室ａ、ｂの一方
へ加圧空気を送って回転翼１８．１８を加圧させると、
揺動アーム２０が回転し、横辷り手段１４を介してパッ
ド保持体１１に推進力を与え、パッド８をサンダーベル
ト３へ圧接させる。

２１はロータリーアクチュエータＡへ供給される加圧空
気の圧力を調整するブリード形圧力調整弁で、ロータリ
ーアクチュエータＡへ供給される圧力を常に設定置に保
持してパッド８の進退に関係なくその加圧力を一定させ
る。

２２はパッド保持体１１の他側に設けたシリンダで、水
平基盤１に固定してそのピストンロッド２３をパッド保
持体１１に連結し、被研磨材９を検知器３４が検知しな
いときはパッド保持体１１を待期位置に保持し、検知器
３４がパッド８の正面に被研磨材９の先端が達したこと
を検知するとパッド保持体１１を作動位置に移動させる
作用をする。

従って該シリンダがパッド保持体１１を後退させる力は
ロータリーアクチュエータＡが保持体１１を前進させよ
うとする力よりも強いことは云うまでもない。

２４は被研磨材９の搬送手段で、駆動手段３０に駆動さ
れてサンダーベルト３と平行に進行スるキャタピラ、ベ
ルト等のコンベヤを用い、之に載置移送される被研磨材
９を支持体３１に昇降自在に吊設した抑えローラ３２に
より抑えさせ、定規３３に案内させてサンダーベルト３
へ向って送材させるものである。

以上述べた様に本考案に係るパッド装置はロータリーア
クチュエータとシリンダとを備えたものであり、被研磨
材９の材種や巾その他に応じてロータリーアクチュエー
タＡに供給する空気圧をブリード形圧力調整弁２１によ
り適宜に設定し、パッド８に対して所定の押圧力を付勢
すると共にシリンダ２２によりこれを待期位置に保持し
、而して搬送手段２９により被研磨材９を送り込む。

すると検知器３４が被研磨材９の先端が所定の位置に達
したことを検知してシリンダ２２の前進作動を指示し、
シリンダ２２の前進作動によりパッド保持体１１を作動
位置に進めて研磨を開始する。

そして次に、検知器３４が被研磨材９の後端を検知する
と、シリンダ２２の後退作動を指示し、パッド８を押圧
力を付勢したま）の状態でて後退させるのである。

ブリード形の圧力調整弁２１を介して一定圧力の加圧空
気を供給されるロータリーアクチュエータＡの揺動アー
ム２０に加圧されるパッド８は、サンダーベルト３の背
面へ空気圧により押し付けられてサンダーベルト３の加
圧を行うものでこの加圧状態は被研磨面の形状に倣って
パッド８が前進、或は後退してもブリード形圧力調整弁
２１がロータリーアクチュエータＡへ供給する空気圧を
一定させるため、パッド８によるサンダーベルト３の加
圧力は、常時一定不変に支持されるため、直線研磨にお
いて被研磨面に反りや歪みがある場合、パッド８が被研
磨面の各部へ一定圧力で完全にサンダーベルト３を馴染
ませて、反りや歪みに関係なく被研磨面全体を均一に研
磨するばかりでなく、被研磨面に彎曲や凹凸がある曲線
研磨においてパッド８が大巾に進退する場合でも、ブリ
ード形圧力調整弁２１の圧カー走化の作用によりパッド
８によるサンダーベルト３の加圧力は一定に保持される
ため、サンダーベルト３は被研磨面の起伏等に完全に馴
染みつつ各部を一定の圧力で研磨するから、従来のスプ
リング加圧式のパッドでは研磨不可能であった曲線研磨
を部分むらもなく確実に行い得るものである。

殊にこのパッド装帯は、ロータリーアクチュエータによ
って押圧力を付勢されるパッドを、押圧力を付勢したま
）の状態を保ってシリンダーにより進退させて待期位置
と作動位置との位置付けるものである。

従ってパッドは作動を開始する瞬間から、終了する瞬間
まで一定の押圧力を発することとなり、その結果、被研
磨材の前端や後端において端落ち現象が無くなり正確な
研磨ができるのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るサンダーベルト研磨機の空圧パッド
装置の一実施例を示すもので、第１図はこの装置を取付
けたサンダーベルト研磨機の一部切欠正面図。 第２図は平面図。第３図はこの装置に使用したロータリ
ーアクチュエータの横断平面図。 第４図及び第５図は装置の動作を示す説明図である。 図中３はサンダーベルト、９は被研磨材、８はパッド、
１１はパッド保持体、１０．１０はガイド、２１はブリ
ード形圧力調整弁、Ａはロータリーアクチュエータ、２
０は揺動アーム、１４は横上り手段、２２はシリンダで
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 無端状サングーベルトの背部に、被加工材の加工面の形
   状に合せたパッドを、前記サンダーベルトに対向させた
   ガイドを進退する保持体に支持させて設け、このパッド
   保持体の横にブリード形の圧力調整弁を介して加圧空気
   を供給されるロータリーアクチュエータを配置し、この
   ロータリーアクチュエータにおける揺動アームの先端を
   横這り手段を介して前記パッド保持体を連結し、且つ、
   パッド保持体に前記パッドを待期位置と、作動位置とに
   位置付けさせるシリンダ等を連結したことを特徴とする
   サンダーベルト研磨機の空圧パッド装置。