JPS6037041Y2 - 可搬形電熱機器の手懸け装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は機器本体が可搬即ち持運び可能なものであって
その持運びの際の便宜を図る処の可搬形電熱機器の手懸
は装置に関する。

この種可搬形電熱機器の手懸は装置としては、従来、例
えばヘアカーラにあってその被殻であるケース外に別部
品或いは一体のバンドルを設けたものが一般的に存在す
る。

然しなからこのものによれば、持運び時には有効なバン
ドルも持運び時以外の使用時或いは不使用保管時には何
の用もなさず却ってケース外に突出しているだけ邪魔に
なったり或いは見掛けを損ねたりし、問題の多いもので
あった。

これに対して近年では前述のケースに手懸は用の凹部を
設けたものがあるが、然し、その凹部も手懸は用である
以上手指大の相当に大きなものでなければならず、この
ためケースが上記凹部形成のための寸法的余裕を持つ必
要から過度に大形化する欠点があった。

本考案は上述の如き事情に鑑みてなされたものであり、
従ってその目的は、邪魔にならず且つ見掛けも損ねずし
て更には全体の小形化に寄与し、その上使用者の手指に
電熱体による熱さを感じさせずしてむろん確実な滑り止
め効果を奏し、又、被殻の機械的変形並びに熱変形を防
止するにも効果のある極めて実用的な可搬形電熱機器の
手懸は装置を提供するにある。

以下本考案をヘアカーラの手懸は装置に適用した一実施
例につき第１図乃至第３図を参照して説明する。

先ずヘアカーラの全容を示した第１図に於いて、１はケ
ース要するに被殻であり、下方より順に底板２、中枠３
及び開閉蓋４から成るもので、且つその夫々が合成樹脂
の成形品から威る。

５は被殻１内の奥深く底板２に近接させて平面的に配置
した電熱体で、これの上方に大、中、小と三種類に径の
異なる複数本の加熱棒６を立設した加熱板７を配置し、
各加熱棒６にはやはり大、中、小と三種類に径の異なる
複数本の毛髪成形用ボビン８を個々に被嵌せしめている
。

ここで前記中枠３は上記加熱棒６及びボビン８群を囲繞
する形態のもので、この他中枠３には第２図に示す様に
コード線９用の収納部１０、小物入れボックス部１１、
髪止具１２用の収納部１３、毛髪成形用クリップ１４用
の通し孔１５．パイロットランプ１６、スイッチ１７及
び銘板１８を設けており、これらを前記開閉蓋４が覆う
様になっている。

従って被殻１全体としては上述の電熱体５から銘板１８
までのすべての部品を前記底板２、中枠３及び開閉蓋４
の三者で内蔵するものであり、而して斯様な被殻１の外
底面周辺部であって且つ前記電熱体５との近接位置であ
る前記底板２の外下面周辺部にはその図中左右両側の三
箇所に該底板２との一体成形延いては被殻１との一体成
形によって夫々外上がりの斜面部２ａを形成し且つ該斜
面部２ａに外下方へ突出する複数の凸起１９を例えば第
３図に示す如く前後に長く延ばしてビード状に形成して
いる。

さて、上記の様な構成とした本実施例によれば、凸起１
９が手指に対し線接触にて確実な滑り止め効果を発揮す
ることから、該凸起１９部分に手を懸ける様にして被殻
１を掴み持てば落下の心配なく全体を所望に持運びでき
るものであり、よって従来のバンドルや凹部はもはや必
要なく、又、上述の凸起１９は上記従来のバンドルの様
に大きく突出するものでもないから使用時或いは不使用
保管時に於いても決して邪魔にはならず且つ見掛けを損
ねたりすることもないのであり、更に上記従来の凹部と
も違って被殻１に寸法の余裕をもたせる必要もないから
全体の小形化にも充分寄与し得る。

加えて、凸起１９には上述の如く手指が線接触するもの
であるから電熱体５を発熱させてのボビン８の加熱状態
のまま或いはその加熱を終えた直後に持運びするにも手
指が感する熱さは少なく、それだけ楽に持運びできるも
のであり、更に斯様な凸起１９からはこれによる手懸は
部分−帯を補強する効果まで得られ、よって過度に大な
る掴持力に対してもその手懸は部分−帯をいわゆるぺこ
つき等機械的変形から防止でき、その上熱変形等も防止
できるのである。

そしてこの様に凸起１９によって熱変形を防止でき且つ
手指が感する熱さを和らげ得ることから、被殻１内にあ
っては電熱体５を平面状にして底板２特に上記凸起１９
の存する箇所に充分近接させて配置でき、従って加熱板
７上に立設した加熱棒６によってボビン８を加熱する関
係上一般にはいわゆる薄形化が困難なものであってもそ
の薄形化を上述により所望に遠戚でき、前述の小形化と
併せ持運び或いは包装に際して大いに便利ならしめ得る
ものである。

而して又、凸起１９は底板２の外下面周辺部（被殻１の
外底面周辺部）に形成した外上がりの斜面部２ａに形成
したものであり、該斜面部２ａによれば、被殻１を卓上
面等に置いた状態でも手指をその下方に入れ易く、従っ
て持上げ易いものであり、又、持上げてからも手指との
馴染みが良く持ち続は易くて取扱性を良好ならしめ得る
。

ここで第４図は本考案の異なる実施例を示したもので、
このものは底板２の周辺側壁部２ａにビード状ならぬ円
錐状の凸起２０を形成した点が前述と異なるが、その作
用は前述同様であり、従ってこれにても前述同様の効果
を得ることができる。

又、図示はしないが上述の凸起２０及び前述の凸起１９
等は前述の三箇所に限らずそのうちの一箇所又は三箇所
以上の例えば被殻底部の周辺部全域に設ける様にしても
良い。

この他、本考案は上記し且つ図面に示した実施例にのみ
限定されるものではなく、例えばヘアカーラ以外の可搬
形電熱機器一般の手懸は装置として広く適用できる等、
要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るもの
である。

本考案は以上説明した様に、合成樹脂の成形術から成る
被殻内に電熱体を配置した構造の可搬形電熱機器に於い
て、前記被殻との一体成形によりその外底面周辺部の少
なくとも一箇所に外上がりの斜面部を形成し且つ該斜面
部に外方へ突出する複数の凸起を形成して成るものであ
り、これにて何時の場合も邪魔にならず且つ見掛けも損
ねずして更には全体の小形、薄形化に寄与し得、その上
使用者の手指に熱さを感じさせずしてむろん確実な滑り
止め効果を奏し、又、被殻のベニつき等機械的変形並び
に熱変形等も防止でき、併せて持上げ易く又持ち続は易
くもある等、幾多の優れた実用的効果を奏するものであ
る。

【図面の簡単な説明】 第１図乃至第３図は本考案をヘアカーラの手懸は装置に
適用した一実施例を示したものにて、第１図は閉蓋状態
にあるヘアカーラ全体の縦断面図、第２図は開蓋状態に
あるヘアカーラ略全体の平面図、第３図は主要部の底面
図であり、そして第４図は本考案の異なる実施例を示し
た第３図相当図である。 図中、１は被殻、２は底板、２ａは斜面部、５は電熱体
、６は加熱棒、７は加熱板、８はボビン、１９及び２０
は夫々凸起である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 合成樹脂の成形品から戊る被殻内に電熱体を配置し
   た構造の可搬形電熱機器に於いて、前記被殻との一体成
   形によりその外底面周辺部の少なくとも一箇所に外上が
   りの斜面部を形成し且つ該斜面部に外方へ突出する複数
   の凸起を形成して戊る可搬形電熱機器の手懸は装置。 ２ 被殻が電熱体を底部に近接させて平面的に配置する
   と共にその電熱体の上方に加熱棒を立設した加熱板及び
   前記加熱棒により加熱される毛髪成形用ボビンを内蔵し
   、斜面部を前記被殻の外底面周辺部であって且つ前記電
   熱体との近接位置に形成したことを特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第１項に記載の可搬形電熱機器の手懸は
   装置。