JPS6036595Y2 - 連続溶融めつき装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は磁力手段により銅帯の振れ、湾曲等の防止をは
かった連続溶融めっき装置に関する。

めっき厚みをガスワイピング（気体絞り）装置により制
御する連続溶融めっき装置は現在高速化されているため
、溶融金属浴よりトップロールに至るフリーパス区間が
長く、銅帯には振れ、湾曲等が生じ、ガスワイピングノ
ズルと銅帯との間隔は常に一定に維持できないという問
題がある。

このため、かかる問題を有利に解決した連続溶融めっき
装置が開発され、すでに実用に供されている。

この連続溶融めっき装置はガスワイピング装置の近傍で
銅帯の少くとも一側のエッヂに近接して磁力手段を配置
し、該磁力手段により銅帯の巾方向外向きに非接触的に
張力を付与し、この張力により銅帯の振れ、湾曲等を防
止するようにしたものである。

ところで、上記装置における磁力手段は銅帯の巾の種類
やパスラインの変動に応じて、銅帯のエッヂと所定の間
隔を維持しながら銅帯に追従するようにしなければなら
ないので、磁力手段には移動装置が設けられている。

しかして従来この種の移動装置には摺動によるガイド機
構、螺合による推進機構、駆動源としてのモーターおよ
び付属電気部品等が組込まれているため、その取付は場
所としては本来熱や粉塵の影響を受けない場所が好まし
いのであるが、磁力手段の配置との関係上、その取付は
位置は溶融金属浴の浴面上近くで、ガスワイピングノズ
ル位置近傍にならざるを得ないものであった。

このため、移動装置は溶融金属浴やガスワイピングガス
の熱影響やワイピングガス中に含まれる粉塵の影響を受
け、熱歪や絶縁不良による作動不良が従来より問題とな
っていた。

このような問題を解決する方法として特殊機構や特殊部
品を移動装置に組込む方法も考えられる。

しかしこのようなものを組込んだ場合、装置自体が高価
になるとともに、故障した場合、その保守管理が極めて
むずかしくなるものである。

本考案はこのような問題をさけるため、機構、部品等は
あくまでも通常のものを採用し、一般に電気部品の耐熱
温度である４０℃以下に保てるようにしたものである。

以下本考案を図面により具体的に説明する。

添付図面は本考案の一実施例を示すもので、筐体１は鋼
帯２の巾方向に伸びた細長い形状をしており、その細長
い一方の側面には空気供給口３が、またその相対向する
側面には鋼帯２の巾方向に伸びた窓４が設けられている
。

そして空気供給口３はホース５を介してファン６に連通
連結され、筐体１内に空気が供給されるようになってい
る。

筐体１の内部には磁力手段の移動装置７が収容されてい
る。

この移動装置７は第１図には片方だけしか示してないが
、鋼帯２の巾方向に伸びた２本のガイド棒８と、該ガイ
ド棒８と平行に配置され、筐体１の中心部分の位置にプ
ーリー９を有するネジ棒１０と、該ネジ棒１０と前記ガ
イド棒８に同時に螺合、および嵌合された１個の作動片
１１と、該作動片１１に固着された支持部材１２と、モ
ーター１３と、該モーター１３の軸１４と前記ネジ棒１
０のプーリー９とにかけられたベルト１５からなる装置
が２基、鋼帯２の巾方向に左右対称に設けられたもので
、モーター１３によりネジ棒１０が回転されると、作動
片１１はガイド棒８に案内されながら鋼帯２の巾方向に
移動するようになっている。

移動装置７の支持部材１２は筐体１の窓４より突出して
おり、また窓４には作動片１１の移動に伴って伸縮する
伸縮遮断材１６（例えばアコーディオンカーテン）が取
付けられ、筐体１の内部を外気より遮断している。

鋼帯２の巾方向両側にはエッヂに近接して磁力手段１７
を収容するケース１８が配置されている。

このケース１８は支持部材１２により支持され、ケース
１８内に収容された磁力手段１７が鋼帯２に対して巾方
向外向きの張力を付与できるようになっている。

１９は溶融金属浴、２０は鋼帯２のめつき厚みを制御す
るガスワイピングノズルである。

上記実施例において、移動装置７は筐体１に収容され、
かつ筐体１の内部にはファン６より空気が供給されるの
で、筐体１の内部は常に正圧に保たれ、移動装置７はワ
イピングガスや外気の粉塵より保護されることになる。

また筐体１内には常に空気が供給されるので、筐体１内
は外気により冷却されることになり、移動装置７が溶融
金属浴面上で、ガスワイピングノズル２０の近傍に取付
けられていても、それらの熱影響を受けず、外気温度に
保つことができる。

以上の如く本考案によれば、磁力手段の移動装置が溶融
金属浴面近くで、ガスワイピングノズル近傍に取付けら
れていても問題は生じないことになる。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は磁
力手段の移動装置が取付けられている部分の破断図であ
り、第２図は銅帯側からみた側面図である。 １・・・・・・筐体、２・・・・・・鋼帯、３・・・・
・・空気供給口、４・・・・・・窓、５・・・・・・ホ
ース、６・・・・・・ファン、７・・・・・・移動装置
、訃・・・・・ガイド棒、９・・・・・・プーリー、１
０・・・・・・ネジ棒、１１・・・・・・作動片、１２
・・・・・・支持部材、１３・・・・・・モーター １
４・・・・・・モーターの軸、１５・・・・・・ベルト
、１６・・・・・・伸縮遮断材、１７・・・・・・磁力
手段、１８・・・・・・ケース、１９・・・・・・溶融
金属浴、２０・・・・・・ガスワイピングノズル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガスワイピング装置を備えた連続溶融めっき装置のガス
   ワイピングノズル近傍で、銅帯の少なくとも一側に近接
   して磁力手段を配置し、該磁力手段により銅帯の巾方向
   外向きの張力を非接触的に付与するようにするとともに
   、磁力手段を移動装置の支持部材に支持させて、磁力手
   段を銅帯の巾方向に移動させるようにした連続溶融めっ
   き装置において、前記移動装置を、空気供給口と銅帯の
   巾方向に伸びた窓とを有する筐体内に収容して前記支持
   部材を窓より突出させかつ空気供給口を空気供給装置に
   連通連結したことを特徴とする連続溶融めっき装置。