JPS6036538B2 - タ−ボ冷凍機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、油回収装置を備えたターボ冷凍機に関するも
のである。

冷煤中に混入した油を除去するためには、通常蒸発器に
て蒸発した冷煤ガス中に混入した油滴を回収する油回収
装置が装備される。

通常の密閉ターボ冷凍機は冷煤雰囲気と潤滑油雰囲気が
接する個所があるため冷媒中に潤滑油が混入することが
ある。

このため油を含んだ冷媒ミストを集めて油を回収する装
置を冷凍機に装置してある。冷媒ミストは蒸発器で蒸発
する冷媒ガスと共に吸込管に吸いこまれてガイドベーン
の付近で分離されて、ケーシング下部にたまる。このケ
ーシング下部に溜った油を含んだ冷媒ミストを圧縮機吐
出口からの吐出ガスを利用してェジェクタ効果にて油タ
ンクに回収している。しかしながら省エネルギー型とし
てＫｗ／ＴＯＮ（モータ馬力／冷凍容量）を小さくする
ために伝川面積を大きくとったり、また冷水の汚れ係数
が、常よより大きい場合は伝熱面積を大きくとるため、
伝熱負荷率が小さくなる。

一般に、蒸発器から蒸発する冷媒ミストは蒸発器での伝
熱負荷率が小さくなると減少するので、蒸発器からの冷
媒沸騰が少なくなり、冷媒ミストが吸い込まれる量が少
なくなる（蒸発冷媒と一諸に吸込ガス中に混入される、
油滴の割合が少なくなる）ため、油回収装置による冷煤
中の油の回収量が減少する。従って蒸発器内冷媒中に含
まれる油の混入％（割合）は増大する。特に最近高性能
核沸騰チューブの如く高性能チューブが使用されるよう
になってきたが、このような高性能チューブは従来のロ
ーフィンチューブに比較して、その熱伝達率は冷煤中に
混入した油により影響を受け易く、大幅な熱伝達率の低
下を招くという欠点があった。また中間期（６月、９月
など）の冷凍負荷の少ないときは低負荷運転が続くため
、やはり冷媒中の油混入％が増加し熱伝達率が減少し、
最悪の場合冷媒低温の安全装置が作動するに至ることも
ある。本発明は、ある特定の時間の間、凝縮器の高圧冷
媒蒸気を蒸発器の底部に導く制御機構を設けることによ
り、従来のものの有する上記の欠点を除き、伝熱面積に
対して相対的に負荷が小さい場合でも充分な袷煤蒸発量
が確保され、冷煤ガスと共に運ばれる油滴の量が増大し
、有効に油が回収され、蒸発器内に残留する混入油の量
を減じ、高性能核沸騰チューブのような高性能のチュー
ブを用いている蒸発器においても熱伝達率の低下を防止
することができるターボ冷凍機を提供することを目的と
するものである。

本発明は、圧縮機、蒸発器、凝縮器、前記圧縮機の吸込
口側ケーシングに運通する油回収装置及び前記凝縮器内
気相部と前記蒸発器底部とを連絡し、かつ開閉弁を備え
た連絡管を設け、特定の時間の間談開閉弁を開く制御機
構を備えたことを特徴とするターボ冷凍機である。

本発明を、実施例につき図面を用いて説明すれば、圧縮
機３、一体に形成された蒸発器１及び凝縮器５、吸込管
２、吐出管４により袷媒サイクルが形成され、外界との
間の熱の授受のため熱媒体の系統として、冷却水入口配
管１０、冷却水管１９、冷却水出口配管１１より成る冷
却水系統及び冷水入口配管８、冷水管２０、冷水出口配
管９より成る冷水系統を備えている。

油回収装置としては、高圧ガス導出ロー８と、低圧の油
タンク１７とをェジェク夕１６を介して接続し、ェジェ
クタ１６にガイドベーン１３側のケーシング下部１４を
フィルター１５を介して接続し、ェジェクタ１６により
ケーシング下部１４に溜った油をフィルター１５を通し
て吸引し油タンク１７に送り油を回収するように構成さ
れている。

凝縮器５の気相部にはバイパスとして連絡管７が設けら
れ蒸発器１の下部に接続され、その途中に電磁弁１２を
備えている。

冷凍機が全負荷で運転している場合、沸騰現象で管東は
完全に液冷媒におおわれ油分を含んだミストは蒸発器１
より吸込管２を通って吸込ガス入口のガイドべ−ン１３
に吸込まれる。

冷凍負荷が減少してくると、伝熱負荷率が小さくなり冷
煤の沸騰現象も減少して液冷煤のレベルが下がるため油
分のミストが蒸発しにくくなる。

そこで冷凍負荷が減少した状態で長期にわたって冷凍機
を運転すると油分のミストが蒸発しないため油の回収率
が悪く、特に高性能チューブを利用したときはチューブ
の伝熱性能の低下をきたす。そこで冷凍機起動時または
周期的に一定時間電磁弁１２を開けることにより高圧冷
煤蒸気が凝縮器５から蒸発器１の底部に入り、蒸発器内
の冷嬢を泡立沸騰を起こさせる。この結果、チューブは
全負荷条件と同じ様に液袷媒に浸され油分のミストが蒸
発し、油回収装置により充分回収され、蒸発器１中の油
分を減少せしめ、伝熱性能の低下を防止し、常に良好な
伝達性能を保持することができる。電磁弁１２を開く時
期及び時間の制御は種々の方式があるが、例えば、圧縮
機３の起動を検出しその後一定の時間の間電磁弁１２を
開くタイマー内蔵の制御機構２１が用いられる。

あるいは起動後一定の時間間隔をおいて一定時間の間電
磁弁１２を開くよう操作する制御機構を用いてもよい。
また、ガイドベーン１３がある設定角度になったときに
、ガイドベーン１３を動作させるべ−ンモータに内蔵さ
れたマイクロスイッチを動作せしめ、かっこのマイクロ
スイッチがある一定時間動作が継続したときにその信号
で電磁弁１２を一定時間開くようにした制御機構を用い
てもよい。あるいは、冷水入口温度がある設定温度以下
になり、それが一定時間継続したとき、その信号で電磁
弁１２を開き、冷水入口温度が再び設定温度を一定時間
超えるまでの時間の間電磁弁１２を開き状態に保つよう
な制御機構を用いてよい。本発明は、圧縮機、蒸発器、
凝縮器、前記圧縮機の吸込口側ケーシングに蓮適する油
回収装置及び前記凝縮器内気相部と前記蒸発器底部とを
連絡し、かつ開閉弁を備えた連絡管を設け、特定の時間
の間該開閉弁を開く制御機構を備えたことにより、夏冬
の中間期における低冷凍負荷の場合や省エネルギー用と
して伝熱面積を通常より大にとる場合などのように負荷
に対して伝熱面積が相対的に大なる場合においても、充
分な冷煤蒸発を行なわしめて油瓶を袷媒蒸気と共に圧縮
機吸込み口に送り油回収装置により油回収を有効に行な
わしめ、蒸発器の中に残留する残留油を著しく減少せし
め、高・性能核沸騰伝熱賛の如き高性能チューフを用い
た蒸発器においても熱伝達率の低下を防ぎ、良好な熱伝
達率が得られるターボ冷凍機を提供することができ、実
用上、省エネルギー上極めて大なる効果を有するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は、本発明の実施例のフロー図である。 １・・…・蒸発器、２・・・・・・吸込管、３・・・・
・・圧縮機、４・・・・・・吐出管、５・・・・・・凝
縮器、７・・・・・・連絡管、８・…・・冷水入口配管
、９・・…・冷水出口配管、１０・・・・・・冷却水入
口配管、１ １・・・・・・冷却水出口配管、１２・・
…・電磁弁、１３・・・・・・ガイドベーン、１４・・
・・・・ケーシング下部、１５・・・・・・フィルター
、１６・…・・ェジェクタ、１７・・・・・・油タンク
、１８・・・・・・高圧ガス導出口、１９・・・・・・
冷却水管、２０・・・・・・冷水管、２１・・・・・・
制御機構。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 圧縮器、蒸発器、凝縮器、前記圧縮機の吸込口側ケ
   ーシングに連通する油回収装置及び前記凝縮器内気相部
   と前記蒸発器底部とを連絡し、かつ開閉弁を備えた連絡
   管を設け、特定の時間の間該開閉弁を開く制御機構を備
   えたことを特徴とするターボ冷凍機。 ２ 前記特定時間が、起動後の一定時間である特許請求
   の範囲第１項記載のターボ冷凍機。 ３ 前記特定時間が、一定間隔を置いた一定時間である
   特許請求の範囲第１項記載のターボ冷凍機。