JPS6034895Y2 - バ−ナヘツド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、気化式液体燃料燃焼装置などのバーナヘッ
ドに係り、とくに金網、多孔金属板などからなるバツク
ファイヤ防止筒の炎口板への取付けについて改良したバ
ーナヘッドに関するものである。

前記のようなバーナヘッドとして、環状板の端面に多数
の炎口歯を放射状に突出させた炎口板を有し、前記炎口
歯の間から燃料気体と空気との混合気を噴出させ、この
混合気を炎口板の外周側で燃焼させるものが一般に使用
されている。

従来、このようなバーナヘッドでは、炎口板の内周面に
取付部品によって金網、多孔金属板などからなり通気性
を有するバツクファイヤ防止筒を固定している。

しかし、従来のバーナヘッドは、実公昭４７−９１Ｍ公
報に示されているように、バーナ本体上に設けられるバ
ーナキャップの周壁下部に多数の炎口歯を設け、これら
にバツクファイヤ防止筒を嵌着していたので、炎口歯お
よびバツクファイヤ防止筒の高さすなわち軸方向長さが
大きく、これらの軸方向の剛性が小さいという問題があ
った。

この考案は上述した問題を解決しようとするものであっ
て、炎口板の環状板の上、下端面に多数の炎口歯をそれ
ぞれほぼ上下対称に形成し、これらの炎口歯に上、下バ
ツクファイヤ防止筒を嵌合固定することにより、炎口歯
とバツクファイヤ防止筒を剛性が大きく長期間の使用に
耐え得るようにし、しかも組立作業性のよいバーナヘッ
ドを提供することを目的とするものである。

以下この考案の一実施例を図面に基いて説明する。

第１図は瞬間湯沸器に用いられる気化式液体燃料燃焼装
置の本体を示す。

第１図において、１は気化室、２は気化室１の周壁で、
この周壁２に設けた段２ａにこの考案の一実施例による
バーナ４の後述するバーナヘッド３が支持されている。

周壁２を貫通させ設けた１次空気供給ロアに挿通して、
図示しない定油面器と連通ずる燃料ノズル５の先端部が
気化室１内に臨まされ、図示しない送風機によって強制
送風される燃焼用空気の送風路６が周壁２の外周を囲ん
で形成され、前記供給口７を経て燃料ノズル５の周囲か
ら１次空気が気化室１内に吹込まれ、これによって前記
ノズル５から灯油のような液体燃料が気化室１内に噴霧
されるようになっている。

気化室１の周壁２がこれに埋設された予熱ヒータ８で予
熱されていることにより、気化室１内に噴霧された液体
燃料がその周壁２に衝突して気化され、１次空気と混合
した混合気となってバーナヘッド３に送られ、その外周
から噴出される。

前記送風路６の下端路から、周壁２の底と一体に形成さ
れて気化室１を軸方向に貫通する中心筒９内および、バ
ーナヘッド３の上端とその上方に設置した整流板１０と
の間を経て、バーナヘッド３の内周側からその外周方向
に向って２次空気が供給されると共に、送風路６の上端
部から周壁２上端とその上方に設置した送風ガイド板１
１との間を経て、バーナヘッド３の外周側からその内周
方向に向っても２次空気が供給される。

そして、バーナヘッド３の外周から噴出される混合気に
、バーナヘッド３と対向して前記周壁２に装着された点
火手段１２によって点火され、前記２次空気を用いて混
合気が燃焼されるようになっている。

なお、燃焼開始後は燃焼熱の一部によっても気化室１が
加熱されるようになっている。

前記バーナヘッド３は、気化室１の周壁２の段２ａに環
状の基板１３が支持され、この基板１３上に設置された
炎口板１４が、前記中心筒９にねじ嵌合された抑え板１
５によって基板１３と共に前記段２ａに締付は固定され
ている。

前記炎口板１４は、第１図から第３図に示すように、ア
ルミニウムなどの一体成形品に研削加工を施したもので
、環状板１６の上下両端面外周部に多数の炎口歯１７が
所定間隔で放射状に一体に突出され、上端面の炎口歯１
７と下端面の炎口歯１７が千鳥状に配設されている。

前記炎口歯１７にはこれらの半径方向の炎口板１４内周
に近い部分にそれぞれ切欠１８が形成され、これらの切
欠１８は破線環形状に配設されている。

また、炎口歯１７は切欠１８より内周側の部分１７ａの
高さが、外周側の部分１７ｂに比べて少し低く形成され
ている。

前記切欠１８にはステンレスの金網からなるバツクファ
イヤ防止筒１９が嵌合支持され、このバツクファイヤ防
止筒１９は、複数個所の炎口歯１７の切欠１８より内周
側の部分１７ａを、炎口板１４の内周側から外周側に外
力を加えて塑性変形させることにより、炎口板１７にか
しめ付けられて固定されている。

以上のように構成されたバーナヘッド３は、気化室１か
ら基板１３および炎口板１４の内周面と中心筒９の外周
面との間、炎口板１４の炎口歯１７間を経て炎口板１４
の外周側に燃料気体と１次空気との混合気が噴出され、
炎口板１４の外周面と周壁２の内周面との間で前記混合
気が燃焼され、またバツクファイヤ防止筒１９によって
バツクファイヤが防止される。

なお、この考案において、バツクファイヤ防止筒１９は
金網に代えて多孔金属板を用いてもよい。

また、この考案において、バツクファイヤ防止筒１９の
固定は必ずしもかしめではなく適宜の手段を用いること
ができる。

さらに、この考案は前述した実施例のものに限られるこ
となく、他の燃焼装置にも広く適用できる。

以上説明したようにこの考案のバーナヘッドによれば、
環状の基板１３と抑え板１５で挟着される炎口板１４を
、環状板１６の上、下端面に多数の炎口歯１７を放射状
にほぼ上下対称に突出させ、これらの炎口歯１７に破線
環状に配置して形成した切欠１８に上、下バツクファイ
ヤ防止筒１９を嵌合固定したので、炎口歯１７およびバ
ツクファイヤ防止筒１９が上下に分けられていることで
、炎口歯間に形成される炎口の合計高さを、従来の炎口
歯およびバツクファイヤ防止筒が環状板に相当する部材
の下面のみに設けたものの高さと同じにした場合には、
上、下の炎口歯１７、バツクファイヤ防止筒１９の高さ
を１７２にすることができ、これらの強度とくに軸方向
の剛性が大きく、長期間の使用に耐え、また炎口歯１７
が上下対称であるため、バツクファイヤ防止筒１９の組
付時および炎口板１４の組付時に上下がどちらでもよく
方向性を考慮しなくてもよいことで、バツクファイヤ防
止筒１９の取付用の別部品を必要としないことと相まっ
て、組付作業性がよく、また構造が簡単であるという効
果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例のバーナヘッドを備えた気
化式液体燃料燃焼装置の一例を示す縦断面図、第２図は
炎口板の拡大平面図、第３図は同一部を切欠いた拡大正
面図である。 ３・・・・・・バーナヘッド、１４・・・・・・炎口板
、１６・・・・・・環状板、１７・・・・・・炎口歯、
１７ａ・・・・・・炎口歯の内周側の部分、１７ａ・・
・・・・炎口歯の外周側の部分、１８・・・・・・切欠
、１９・・・・・・パックファイヤ防止筒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 環状の基板１３と抑え板１５で挟着される炎口板１４を
   、環状板１６の上、下端面に多数の炎口歯１７を放射状
   にほぼ上下対称に形成し、これらの炎口歯１７にそれぞ
   れ形成した切欠１８を破線環形状に配設し、これらの切
   欠１８に通気性を有する上、下バツクファイヤ防止筒１
   ９を嵌合固定したことを特徴とするバーナヘッド。