JPS6034498Y2 - 動力運搬車の作業機装着構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、動力運搬車の作業機装着構造に関するもの
である。

従来、動力運搬車を利用して、作業機を装着する場合に
は、荷台を利用して装着するに際しては、取付構造を別
途荷台に設ける必要があり、荷台に作業機装着のための
取付部材を設けると、動力運搬車としての使用に際して
荷台への荷物積込みに支障となる欠点があった。

この考案では、動力運搬車の荷台側板下縁部を荷台に枢
支するために、荷台側端部に予め設けられているパイプ
状ブラケットを利用して、同パイプ状ブラケット中に、
作業機に連設した長手状の支持杆を挿入して固定し、荷
台に作業機を着脱自在に装置し、しかも同パイプ状ブラ
ケット中に挿入した支持杆を適宜個所に摺動して同ブラ
ケットとの固定位置をも同時に調整することにより、荷
台への作業機の装着位置も前後調整できるように構成し
、荷台を本来の動力運搬車として使用する場合には作業
機を離脱せしめて荷台の使用にまったく支障のない状態
となしうる動力運搬車の作業機装着構造を提供せんとす
るものである。

この考案の実施例を図面にもとづき詳説すれば次のとお
りである。

Ａは動力運搬車を示すものであり、機体ａ前部には運転
席１を設けており、同機体ａ前部の運転席側方には原動
機２を設け、同原動機２は、機体ａ下部の走行部３に連
動機構（図示せず）を介して走行のための動力を伝達す
る。

走行部３は、クローラ４と、同クローラを懸架するため
の駆動輪５、遊動輪６等よりなる。

走行部３上方で運転席１後方には荷台７が設けられてお
り、本来の運搬車としての使用状態では、荷台７の左右
側及び後方にはそれぞれ左右荷台側板８，９、荷台後側
板１０が着脱自在に取付けられている（第４図参照）。

左右荷台側板８，９は、側面に略り字状の側板支持杆１
を有し、同支持杆１の下端横杆部１１は断面六角形状に
形成しており、同下端横杆部１１が荷台７の両側端に前
後２個突設した断面六角形状のパイプ状ブラケット１２
に挿入されており□、同ブラケット１２下部より固定ね
じ１３により締付けて側板支持杆１の下端横杆部１１を
パイプ状ブラケット１２に固定しうるべく構成し、かか
る構成によって、左右荷台側板８，９は荷台７に取付け
られている。

なお、荷台後側板１０は上端左右を左右荷台側板８，９
の上部で枢支され、荷台７を起立傾倒時に下方が開口す
べく構成している。

かかる構成の動力運搬車Ａにおいて、荷台７に別途用意
した作業ｉＢを装置するものであり、次のように構成し
て作業機Ｂを着脱及び位置調整自在に装置するものであ
る。

すなわち、作業機Ｂとしては、肥料散布機、防除機、そ
の他層作業に使用する種々の作業機を考えうるものであ
り、本実施例では粉末肥料施肥機を例にとって説明する
と、ｂは施肥機機枠であり、同機枠す上には、下部に排
出ダクト１４を有した肥料タンク１５を設け、同タンク
中には肥料を攪拌する攪拌装置（図示せず）を内部に有
し、施肥機機枠すに載置した原動機１６によって同攪拌
装置を作動せしめて排出ダクト１４より施肥を行うべく
構成しており、１７は排出ダクト１４に設けた開閉蓋の
開閉作動及び開放量の調整を行うためのレバーである。

施肥機機枠すは、方形状に構成し、同機枠すの下方には
、連設杆ｂ−１を介して左右の長手状の支持杆１８を前
方に向けて突設しており、同支持杆１８は断面六角形状
に構成し、動力運搬車Ａのパイプ状ブラケット１２中に
挿入して嵌着しうるように構成されている。

かかる構成の作業機Ｂを荷台７に装着する場合には、パ
イプ状ブラケット１２から側板支持杆の下端横杆部１１
を抜去して動力運搬車Ａの左右荷台側板８，９、荷台後
側板１０を取り外し、次いで作業機Ｂの支持杆１８を荷
台後方よりパイプ状ブラケット１２に挿貫し固定ねじ１
３にて固定し、作業機Ｂの施肥機機枠すを荷台７上に載
置して装着するものであり、施肥作業を行う場合には、
固定ねじ１３をゆるめて支持杆１８を後方に引いて施肥
機機枠すが半分程荷台７後端よりはみ出した状態とし、
肥料排出のための排出ダクト１４が荷台７後端後方に位
置し、施肥作業が可能な構成として支持杆１８を固定ね
じ１３にてパイプ状ブラケット１２に固定するものであ
り、一方施肥作業時以外において作業機Ｂを荷台７に収
納状態てしておく場合には、支持杆１８を前方に引いた
状態として施肥機機枠すを荷台７上に移動せしめておき
、作業機Ｂの荷台収納状態を完了するものである。

なお、図中１９は作業機Ｂのレバー１７に連設した連動
杆であり、同連動杆１９の先端は荷台７の前端に立設し
た枠体２０に連動連結されて枠体２０に設けた操作レバ
ー２１により連動杆１９を介して作業機のレバー１７を
操作しうるべく構成し、運転席１より作業機Ｂの作業操
作を行うことができるものである。

この考案の実施例は上記のように構成されているもので
あり、動力運搬車Ａより左右側荷台板８．９及び荷台後
側板１０を取り去った後、施肥機機枠Ｂに連設した左右
側の支持杆１８を荷台７の左右側の２個のパイプ状ブラ
ケット１２中に挿貫して同機枠すの前後位置調整を行っ
て固定ねじ１３にて固定するものであり、施肥作業を行
う場合には排出ダクト１４が荷台７後力に位置して施肥
作業が可能な位置に施肥機機枠すを固定し、単に施肥作
業時外で運搬時には、支持杆１８を前方に移動して固定
し、同機枠すを荷台７上に載置状態としておくものであ
る。

この考案によれば、動力運搬車に作業機を搭載した状態
で路上走行ができない場合には、同作業機を荷台から容
易に取外すことができ、また作業機を使用する場合には
、荷台のパイプ状ブラケットを利用して作業機の支持杆
により作業機を荷台に装着することができ、動力運搬車
を本来の運搬車としての使用用途に供することは勿論、
作業機を装着して作業用の車輌としても使用でき、かつ
作業機の装着は簡易な構造で確実に行いうる効果がある
。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本案構造の側面図。 第２図は、同平面図。 第３図は、第２図Ｉ−Ｉ線の断面拡大図。第４図は、作
業機を装着しない状態の動力運搬車の説明図。 Ａ；動力運搬車、ａ：機体、Ｂ：作業機、ｂ：施肥機機
枠、ｂ−１：連設杆、ｌ：側板支持杆、１：運転席、２
：原動機、３：走行部、４：クローラ、５：駆動輪、６
：遊動輪、７：荷台、８：左側荷台板、９：右側荷台板
、１０：荷台後側板、１１：下端横杆部、１２：パイプ
状ブラケット、１３：固定ねじ、１４：排出ダクト、１
５：肥料タンク、１６：原動機、１７：レバー １８：
支持杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前後方向に開口したパイプ状ブラケット１２を荷台７の
   両側端に複数個突設し、同ブラケット７中に挿入可能な
   支持杆を有する左右荷台側板８゜９と、各種作業機Ｂと
   を、各支持杆パイプ状ブ）：ケラトに挿入固定させるこ
   とにより付替え自在番ト構成してなる動力運搬車の作業
   機装着構造。