JPS6034010Y2 - 筒状海綿鉄から還元剤ダストを除去する装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は筒状海綿鉄から還元剤ダストを除去する装置に
関する、更に詳しくは焼成炉により焼成せられ耐火物製
容器から取出された中空円筒形の海綿鉄の内外両面及び
端面からコークス粉などの還元剤ダストを除去する装置
に関する。

本件の出願人はさきに、焼成処理を受はサガー（焼成さ
れる原料を収容する容器）から取出されたのちにケーキ
の内外両面からコークス粉を除去し以後の工程における
ケーキからの発塵を防止することのできる還元剤ダスト
を筒状海綿鉄から除去する装置を開発し、これを実願昭
５７−８４６３９号に公表した。

本考案は上記出願に公表された考案の改良に関するもの
である。

焼成処理を施された筒状海綿鉄は還元容器（サガー）か
ら取出される前にも、取出された後にも、還元剤ダスト
除去処理を加えられるのが通例であるが、ミルスケール
を主体とする海綿鉄の材料とコークス粉から戊る還元剤
とが焼成に際し境界面において種々の形態を結び付き海
綿鉄の表面に還元剤ダストが残留するのが実情である。

焼成された筒状海綿鉄に残留する還元剤ダストは搬送過
程で剥離浮遊して環境汚染の原因となるばかりでなく海
綿鉄の品質を低下させるおそれがある。

本考案は従前に筒状海綿鉄から還元剤ダストを除去する
際に起るこのような問題を解決することを狙いとするも
のである。

本考案の目的は焼成終了後サガーから取出されたケーキ
の内面に種々の形態で付着する還元剤ダストを完全に除
去し海綿鉄の品質の向上と、環境汚染の防止とに役立つ
筒状海綿鉄から還元剤ダストを除去する装置を得ること
にある。

本考案によれば、上端に設けられた筒状海綿鉄挿入口に
隣接して内周面にブラシを取付は胴体部分に複数本の空
気吸引管を接続させた竪型円筒形のケーシングと、該ケ
ーシングの下端に隣接して堅中心線上に配置されたケー
キ支持部材とを備えた筒状海綿鉄から還元剤ダストを除
去する装置であって、装置の下端に設けられた支持す上
にスプリング部材を介し昇降自在に支持せられ上面に前
記ケーキ支持部材を取付けた水平な振動板４と、該振動
板に接続された発振源５とを備えていることを特徴とす
る筒状海綿鉄から還元剤ダストを除去する装置が得られ
る。

さて、本考案の装置の実施例を添付図面について説明す
ると次の如くである。

第１図を参照するに、本考案の装置１０を備えた海綿鉄
焼成ライン２０が示されている。

床面レベルに設けられたトンネル型焼成炉１７と、これ
を貫通する第１の軌道２１上を走行する台車１８とが設
けられる。

台車１８にはサガーと呼ばれる海綿鉄製造原料を充填し
た多数の容器１９が搭載される。

３０は個々の容器１９に原料を充填する機構を示す。

第１図に示す第１軌道２１の上端部分には、第２軌道３
１が第１軌道２１に垂直に且つ第１軌道２１よりも所定
高さだけ高レベルに敷設されている。

第２軌道３１の右端にはコークス吸出機２２が設けられ
た第１軌道２１上を走行する台車１８がコークス吸出機
２２の下部に持込まれるように威されている。

第２軌道３１上に走行する台車３６（第４図参照）を備
えたケーキ取出機２３が第２軌道３１のほぼ中央部左側
に示されている。

本考案のダスト除去装置１０がコークス吸出機２３とケ
ーキ取出機２３との中間で第２軌道３１の下部に据付け
られている。

ケーキ取出機２３はコークス吸出機２２により主として
内面からダストを除去されたケーキＫをサガー１９から
抜取りダスト除去装置１０に挿入して再度ダスト除去処
理を加えたのち、ふたたび抜取り、第３軌道３１の左端
に示すケーキ転倒機構２５に移送する。

第２図に示す如く、コークス吸出機２２は第２軌道３１
上を走行する台車３２と、昇降自在に台車３２に搭載さ
れたキャリツヂ３３とを備えている。

キャリツヂ３３から垂下する吸引管２９が下端に吸引ノ
ズル２６を備えている。

ノズル２６はサガー１９内の焼成されたケーキにの内部
に挿入せられ、この部分から還元剤ダストＦを吸引する
。

ノズル２６の下端に置かれた開口２８の外周には多数の
空気噴出孔３５を有する噴射管２７が環状に取付けられ
ている。

また吸引管２９の下端外周にはブラシ３４が螺旋状に取
付けられている。

コークス吸引機２２はその下部に持込まれた第１軌道２
１上の台車１８に搭載された個々のサガー１９に充填さ
れたままのケーキにの内部に挿入されるノズル２６によ
りケーキにの内部から還元剤ダストＦを吸引し第１次の
ダスト除去を行うものである。

第３図に示す如く、焼成されたケーキにの断面を拡大し
て観察すると、ケーキの内外両表面には無数の凹凸が形
成せられ、この部分に多数の還元剤ダストＦが種々の形
態で付着している。

付着の形態としては次のようなものが観察される。

（１）還元剤ダストＦがブリッヂを形成してケーキにの
表面に付着する。

（２）灰化した還元剤Ｆがケーキにの表面の凹部深く付
着する。

（３）表層部が灰化した還元剤粒体の一部分をケーキＫ
が把持している。

（４）ケーキにの端面に還元剤ダストＦが付着している
。

以上の形態のうち（１）と（４）とは従前の還元剤ダス
ト除去装置（例えば第２図に示す１次的除去機構及び実
願昭５７−８４６３峰に公表されている２次的除去機構
）により比較的容易に除去されるけれども、（２）及び
（３）の形態の還元剤ダストＦは従前装置を使用しても
残留する。

なおまた、多数のケーキにのうちには正常の中空円筒形
を威さぬ異形のものがあるが、異形のためにブラシが還
元剤ダストＦに到達せず、これらのダストＦを残留させ
る。

本考案は前記（２）及び（３）の形態でケーキＫに付着
するダストＦを除去するのみならず、異形のケーキＫか
らもダストＦを除去することのできる装置を得んとする
ものである。

第４図は本考案の装置１０を示すもので、床面に建付け
られた竪型の架台もしくはフレーム９と、これに取付け
られサガーから取出されたケーキＫを収容する円筒形ケ
ーシング１とを備えていることは実願昭５７−８４６３
吋の場合と同様である。

またケーシング１が上端内面に取付けられた円筒形のワ
イヤー・ブラシ１１．胴体部分に上下数段に設けられた
集塵用吸引管１２、数個所（図では４ケ所）の異るレベ
ルにおいて胴体に取付けられた多数の圧搾空気噴射ノズ
ル１３、ならびにケーシング１の下端に隣接して堅中心
軸上に取付けられたケーキ支持部材２を備えていること
も実願昭５７−８４６３’Ｒの場合と同様である。

本考案の装置１０はケーキ支持部材２が振動機構３を備
えていることを特徴とする。

振動機構３は床面に取付けられた支持台６Ａ、６Ｂ及び
６Ｃの上面にスプリング部材？Ａ、７Ｂ及び７Ｃを介し
て支持せられ上面にケーキ支持部材２を取付けた水平な
振動板４と、その上面に取付けられた発振源５とから構
成される。

従ってケーキ支持部材２が振動機構３により振動させら
れケーキにの凹部深く付着した還元剤ダストＦもしくは
ケーキＫが把持している還元剤ダストＦを剥離浮遊させ
たのち、噴射ノズル１３から出される空気により吸引管
１２を経て除去される。

なおケーキＫから分離された大塊状の還元剤Ｆはグリ−
ズリ−１４により運搬車４０に搭載せられ、小塊状の還
元剤ダストＦは刑−シング底部に設けられたフィーダー
１５により切出されたのち吸引管１６により除去される
。

本考案の装置１０の上部には第２軌道３１上を走行する
ケーキ取出機２３が持込まれている。

ケーキ取出機２３の台車３６に昇降自在に装架されたキ
ャリツヂ３７から垂下するケーキ吊下杆３８が下端に開
閉自在の爪３９を備えている。

爪３９が開くときは爪３９がケーキにの内壁に引懸かり
吊下杆３９の昇降によりケーキＫを１サガー、１９から
取出し本考案の装置１０に挿入し、ダスト除去作業が完
了するときはケーキＫを本考案の装置１０から取出すこ
とも実願昭５７−８４６３峰の場合と同様である。

以上に示す如く、本考案の装置はケーキの凹部深く付着
したダスト並びにケーキが把持するダストを除去する振
動機構を備え、′ケガ−１から取出されたケーキに加え
られる２次的ダスト除去作業を完全なものにすることを
特徴とする。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の装置を備えた筒状海綿鉄焼成ラインを
示す平面図、第２図はサガーから取出される前にダスト
除去作業を行うコークス吸出機を示す側断面図、第３図
はケーキの拡大断面図、第４図は本考案の装置を示す側
断面図である。 １・・・・・・ケーシング、２・・・・・・ケーキ支持
部材、３・・・・・・振動機構、４・・・・・・振動機
、５・・・・・・発振源、６Ａ、６Ｂ、６Ｃ・・・・・
・支持台、７Ａ、７Ｂ、７Ｇ・・・・・・スプリング、
９・・・・・・架台、１０・・・・・・本考案の装置、
１１・・・・・・ブラシ、１２・・・・・・吸引管、１
３・・・・・・噴射ノズル、１４・・・・・・グリズリ
、１５・・・・・・フィダー、１６・・・・・・吸引管
、１７・・・・・・焼成炉、１８・・・・・・台車、１
９・・・・・・サガー、２０・・・・・・焼成ライン、
２１・・・・・・軌道、２２・・・・・・コークス吸出
機、２３・・・・・・ケーキ取出機、２５・・・・・・
ケーキ転倒装置、２６・・・・・・ノズル、２７・・・
・・・噴射管、２８・・・・・・開口、２９・・・・・
・吸引管、３０・・・・・・充填機構、３１・・・・・
・上層軌道、３２・・・・・・台車、３３・・・・・・
キャリッヂ、３４・・・・・・ブラシ、３５・・・・・
・噴出孔、３６・・・・・・台車、３７・・・・・・キ
ャリツヂ、３８・・・・・・ケーキ吊下杆、３９・・・
・・・爪、４０・・・・・・運搬車、Ｋ・・・・・・海
綿鉄ケーキ、Ｆ・・・・・・還元剤ダスト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上端に設けられた筒状海綿鉄挿入口に隣接して内周面に
   ブラシを取付は胴体部分に複数本の空気吸引管を接続さ
   せた竪型円筒形のケーキングと、該ケーシングの下端に
   隣接して堅中心線上に配置されるケーキ支持部材とを備
   えた筒状海綿鉄から還元剤ダストを除去する装置であっ
   て、装置の下端に設けられた支持台上にスプリング部材
   を介し支持せられ上面に前記ケーキ支持部材を取付けた
   水平な振動板４と、該振動板に接続された発振源５とを
   備えていることを特徴とする筒状海綿鉄から還元剤ダス
   トを除去する装置。