JPS6033708B2 - アンカ−の方向表示装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は作業船等のアンカーの船体に対する方向を表示
する装置に関し、特にアンカーワイヤ一の船体から張り
出し角度を検出し、これを電気的信号に変換して送出し
、この信号を受信してアンカーの方向を表示するように
したアンカーの方向表示装置に関する。

一般に海上等において作業をなす作業船にあっては、船
体から多数のアンカーを張出し、船体を固定して作業を
行ない、所定の作業終了後はウィンチの操作により特定
のアンカーを引っ張ることで船体を移動せしめている。

ここで船体の移動方向によってどのウィンチに巻き戻し
操作をなさしめ、どのウィンチに送り出し操作をなさし
めるか決定されるわけであるが、操船室からは全てのア
ンカーの方向を知ることができず、この為、操作に時間
がかかる不利がある。特に船体が移動するにつれて徐々
に線体に対するアンカーの方向も変化するため、操船が
困難であり、更に狭い範囲において操船する場合にはな
おさらであり、雨天等においては安全性にも問題が生じ
る。そこで本発明はアンカーの船体に対する方向を操船
室内において表示することによって、操船を簡単且つ短
時間で確実に危険性を伴なうことなく行なえるようにし
たアンカーの方向表示装置を提供することを目的とした
ものであり、その要旨とするところは、フェアリーダー
の外側にアンカーワイヤ一の張り出し角度を検出してこ
れを電気的に変換する発信装置を設け、この送信部材を
適宜間隔で縦方向に取付けられてその相互間にアンカー
ワイヤ‐が挿通される１対のガイドローラを回転自在に
収容し、アンカーワイヤ一の張出し角度に応じてフェア
リーダーの海側を横方向に移動する如く配置されたガイ
ド部材と、このガイド部村の横方向の移動量を電気信号
に変換する変換部材とで構成したことを特徴とするアン
カーの方向表示装置に存する。

以下本発明の実施の一例を添付図面に従って詳述する。

第１図は作業船の移動を説明する図であり、図中１は平
面略々矩形状に作業船を示し、この作業船１の左右の端
部には３機のウィンチ２ａ，２ｂ，２ｃ及び３ａ，３ｂ
，３ｃを配し、各ウィンチの外側近傍にはウィンチに巻
回されたアンカー４ａ，４ｂ，４ｃを案内するフェアリ
ーダー５・・・…を配置している。そして船上の一部に
は操船室６を設け、この室６においてウィンチの操作を
行ない、船体の移動を行なう如くしている。即ち、前方
（図中上方）に移動するにはウィンチ２ａ’３ａにより
アンカーワイヤ−４ａを巻き戻し、ウインチ２ｃ，３ｃ
によりアンカーワイヤ−４ｃを送り出し、巻き戻しの際
の抵抗力によって船体を移動せしめる。第２図はフェア
リーダー５と、このフェアリーダー５の海側に配置され
た送信部材の斜視図であり、フェアリーダー５は一対の
枠体７，７と、各枠体７の上端から内側に延出したブラ
ケツト８，８に支持され、中央部が内方にくびれた一対
の縦ローラ９，９と、枠体７の下部から外方に延出した
ブラケット１０，１０間に回転自在に架設された横ロー
ラ１１とからなっている。

そしてフェアリーダー５の枠体７，７の中間都側面には
海側方向に向けて支持片１２，１２を取り付け、この支
持片１２，１２間にガイドシャフト１３を架設し、この
ガイドシャフト１３にガイド部村１４を情勤自在に挿着
している。このガイド部村１４は前面と後面を開放した
箱状をなし、この中に左右に離間した一対のガイドロー
ラ１５，１５を回敷自在に収納するとともに、上面に一
対のブラケツト１６ａ，１６ｂを形成し、このブラケッ
ト１６ａ，１６ｂに軸受孔１７，１７を穿設し、該軸受
孔１７，１７に前記ガイドシャフト１３を挿適している
。また一方の枠体７の外側面にはセルシン発信機１８を
固着し、この発信機１８の軸にスプロケット１９を装着
している。

また他方の枠体７の外側面には支持部材２０を介してス
プロケット２１を回転自在に取り付けている。そして上
記スプロケット１９，２１をチェン２２をもって連結し
、このチェソ２２の一端を前記ガイド部材１４の−のブ
ラケット１６ａに、他端を他方のブラケット１６ｂに夫
々固着せしめている。而して、ウィンチから導出された
アンカーワイヤ‐４はフェアリーダー５の縦ローラ９，
９間を通り、横ローラ１１の上面に沿ってガイドローラ
１５，１５間に挿通されている。第３図は操船室６内に
設けられた表示盤２３を示し、この表示盤２３には各ア
ンカーの方向を示す針２４が取り付けられた指示器が設
けられている。

各指示器２５ａ，２５ｂ…・・・の内部には図示しない
セルシン受信機が配設されており、この受信機の回転軸
がセルシン発信機の回転軸の回転に応じて回転するよう
になっている。そしてこの受信機の軸に上記針２４が装
着されている。以上において、第１図中Ａの位置にある
アンカーは作業船１の略右前方に位置しているため、ガ
イド部村１４はその分だけ移動し、この移動につれてス
プロケツト１９が回転せしめられ、このスプロケット１
９の回転によりセルシン発信機１８の回転軸が回転し、
一次側と二次側の巻線の相対角度が偏位し、その結果セ
ルシン発信機とセルシン受信機の各相電圧が異なってく
る。

そのため二次電流が流れ受信機の回転軸には発信機と対
応する位置まで回転するトルクが発生する。したがって
セルシン受信機の回転軸に装着された針２４がアンカー
の方向を指すように回転する。即ち、各指示器２５ａ，
２５ｂ・・・・・・は夫々各フェアリーダー５に設けた
発信機に対応する受信器を備えており例えば指示器２５
ａはアンカーＡの方向を、指示器２５ｂはアンカーＢの
方向を、また指示器２５ｃはアンカーＣの方向を夫々指
示する如くしている。

第４図は表示盤２３に船体位置２６と目標位置２７を表
示するブラウン管２８を組込んだ別実施例を示すもので
ある。

つまりブラウン管２８の中心には目標位置２７を設定し
、その一方、光波側距器或は電磁波側距器等により算出
された船体位置２６をブラウン管面に表示し、船体位置
と目標位置との距離及び相対方向を明確にし、どのウィ
ンチに巻き込み作動をなさしめ、どのウィンチに送り出
し作動をなさしめるか一目瞭然に判別できるようにして
いる。尚船体位置をブラウン管の中心に配置するように
してもよい。尚、以上は本発明の一実施例に過ぎず、船
体からのアンカーワイヤ一の張出し角を電気的信号に変
換せしめる手段は上記に限らず、例えば差敷変圧器、ポ
テンショメーター等の角度或は位置を電圧等の電気量に
変換し得るものであってもよい。

以上の説明で明らかな如く本発明によれば、アンカーワ
イヤ一のフェアリーダーからの張出し角度を電気的信号
に変換せしめる送信部材が、水平移動可能なアンカーワ
イヤ−のガイドローラと、角度、位置等を電気信号に変
換するセルシン送信機等で構成され、これがフェアリー
ダーの海側に取付けられるだけの極めてシンプルな構造
であって、安価で故障の発生し‘こくいアンカー方向表
示装置の提供を可能とし、操船室内において上記信号を
受信し、この信号によって船体に対するアンカーの方向
を表示して、全てのアンカー位置を一目で視認し得るよ
うにしたので、作業船等の移動を容易且つ短時間のうち
に行なうことができ、また狭い範囲或は雨天等の見通し
がさかない状況においても確実且つ安全に操船をなし得
る等多大の利点を有する。

【図面の簡単な説明】 図面は本発明の実施の一例を示すもので、第１図は作業
船の移動を説明する平面図、第２図はフェアリーダーの
斜視図、第３図は表示盤を示す平面図、第４図は別実施
例の第３図と同様の図である。 １……船体、２ａ，２ｂ，２ｃ，３ａ，３ｂ，３ｃ……
ウインチ、４ａ，４ｂ，４ｃ……アンカーワイヤ一、５
……フェアリーダー、１８……セルシン発信機、２５ａ
，２５ｂ，２５ｃ，２５ｄ，２５ｅ，２５ｆ・・・・・
・指示器。 第１図 第２図 第３図 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ウインチによるアンカーワイヤーの送り出し及び巻
   き戻しを案内するフエアリーダーと、このフエアリーダ
   ーからのアンカーワイヤーの張出し角度を電気的信号に
   変換して送出する送信部材と、上記電気的信号を受信す
   べく操船室内に配置された受信部材と、この受信部材の
   作動によつてアンカーの船体に対する方向を指示する指
   示器とからなるアンカーの方向表示装置に於て、前記送
   信部材をフエアリーダーの海側に配置し、この送信部材
   を適宜間隔で縦方向に取付けられてその相互間にアンカ
   ーワイヤーが挿通される１対のガイドローラを回転自在
   に収容し、アンカーワイヤーの張出し角度に応じてフエ
   アリーダーの海側を横方向に移動する如く配置されたガ
   イド部材と、このガイド部材の横方向の移動量を電気信
   号に変換する変換部材とで構成したことを特徴とするア
   ンカーの方向表示装置。