JPS603293B2 - アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルの製造方法 - Google Patents

アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルの製造方法

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JPS603293B2
JPS603293B2 JP52056115A JP5611577A JPS603293B2 JP S603293 B2 JPS603293 B2 JP S603293B2 JP 52056115 A JP52056115 A JP 52056115A JP 5611577 A JP5611577 A JP 5611577A JP S603293 B2 JPS603293 B2 JP S603293B2
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ester
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文樹 村上
聡一 手島
俊彦 横山
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアクリル酸又はメタクリル酸の低級アルキルェ
ステルと高級アルコールとのェステル交換法による高級
アクリレート又は高級メタクリレートの製造方法に関す
るものである。
高級アクリレート又は高級メタクリレートをェステル交
換反応によって製造する事は公知である。
この際一般に用いられる触媒としては、硫酸、パラトル
ェンスルホン酸等の酸(ただしRtNR2(C比)nO
Hの場合は使用出来ない)及びアルカリ金属アルコラー
ト、アルミニウムアルコラート、チタニウムアルコラー
ト等のアルコラート類などが知られている。
しかしながら、これらの触媒は種々の問題点を有してい
る。
即ち硫酸等の酸触媒を使用する場合は、反応速度が遅く
、重合物の生成が増大する。さらに第一級のアルコール
を原料とした場合にはエーテルを、第二級のアルコール
を原料とした場合には一部脱水されてオレフィンを富。
生する。又その他に装置の腐食を起すなどの欠点がある
。一方ナトリウムメチラートのようなアルカリ金属アル
コラートを触媒として用いる場合には、付加反応物の創
生、アルカリ金属塩の創生、陰イオン性の重合を起すな
どの望ましくない副反応を並発するという欠点の他に、
触媒が経時的に失活するので連続的に加えてやるとか、
又触媒が反応系内の水分と反応して失活するため、あら
かじめ充分な脱水を行う等の煩雑な操作を必要とする。
さらに得られた製品を蒸留などで取り出す前に重合を防
ぐために触媒を水洗除去しなければならず、そのため工
程が煩雑になり、さらに廃水の処理工程も必要となる。
又アルミニウムアルコラート、チタニウムアルコラート
の場合にはアルカリ金属アルコラートと同様に経時的失
活が起り、又水分の影響を受けて失活するという欠点の
他に、アルカリ金属アルコラート触媒に比べて触媒活性
が低く、触媒量を多くするとか、あるいは反応時間を長
くしなければならない。
従っていずれの触媒を用いても工業的に種々の問題点を
有している。本発明者らはこれらの種々の問題点を充分
考慮し、全く新規な触媒を見出すべく鋭意研究を行った
結果、アクリル酸又はメタクリル酸の低級アルキルェス
テルと高級アルコールとをェステル交換せしめるに際し
、触媒としてカルシウムの8ージケトンキレート化合物
が本反応の触媒作用を持ち、なおかつ好成績を上げる事
を見出し、本発明を完成するにいたつた。
即ち本発明はアクリル酸又はメタクリル酸の低級アルキ
ルェステルと高級アルコールとのェステ2ル交換反応に
より高級ァクリレート又は高級メタクリレートを製造す
るに際し、触媒としてカルシウムの3ージケトンキレー
ト化合物を用いることを特徴とするヱステル交換法であ
る。
本発明で用いられる原料のアクリル酸又はメタ2クリル
酸の低級アルキルェステルとは一般に原料アルコールよ
り少し、炭素原子を有する低級アルキルのェステルであ
り、好ましくはメチル又はエチルエステルである。
本発明で用いられる原料高級アルコールはェス3テル交
換反応により生成してくるアルコールより高沸点のもの
は全て使用出来る。
適当なアルコール類としては、アルカノール・アルコキ
シアルカノール、アルケノキシアルカノール、アルケノ
ール、アルキノール、アルキルア3ミノアルコール、グ
リコール、トリオール及び4価以上の多価アルコール、
フェノキシアルカノ−ル、アルキルフエノキシアルカノ
ール、シクロアルカノール、アルキルシクロアル力/ー
ル、フエニルアルカノール、アルキルフエニルアルカノ
−4ル、アルキルモルホリノアルカノール、アルキシピ
ベリジノアルカノール、ピリジルアルカノ−ル、ハロゲ
ン化ァルカノール、シアノアルカノール、ァルキルチオ
ァルカノールなどであり、特に炭素数4以上のアルコー
ルが好ましい。
さらに具体的にはn−、1−、tーブタノール、2エチ
ルヘキサノール、ラウリルアルコール、ステアリルアル
コール、シクロヘキシルアルコール、ジメチルアミノエ
タノール、ジエチルアミノエタノール、グリシジルアル
コール、テトラヒドロフルフリルアルコール、エチレン
グリコール「トリエチレングリコール、テトラエチレン
グリコールト1・3ーブタンジオール、アリルアルコー
ル、トリメチロールプロパンなどである。
これらのアルコールは脱水せずにそのまま使用出来る。
又本発明で用いられるカルシウムの3−ジケトンキレー
ト化合物としては、カルシウムのアセチルアセトナート
、2・4−へキサンジオナ−ト、3・5−へブタンジオ
ナート、3ーフエニルアセチルアセトナート、2・2・
6・6−テトラメチル3・5−へブタンジオナート、1
・1・1−トリフルオロ2・4−ペンタンジオナートな
どが挙げられるが、本発明によれば触媒活性に加えて価
格の点も考慮した場合、カルシウムアセチルアセトナー
トが最も好ましい。
本反応はェステル交換反応で生成するアルコールと共沸
混合物を作る反応に不活性な溶媒を使用出来る。
例えばへキサン、ベンゼン、シクロヘキサンなどである
。本反応は一般に重合し易い物質を取り扱う関係で、重
合禁止剤の存在下に行う事が望ましい。
従つてハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエー
テル、ジーt−ブチルカテコール、フエノチアジン、p
−フヱニレンジアミン、メチレンプルーなどが代表的な
ものとして使用される。本発明において原料のアクリル
酸又はメタクリル酸の低級アルキルェステルと高級アル
コールのモル比はアルコールに対して1.0〜10モル
の割合で用いられるが、好ましくは1.1〜5.0モル
が適当である。
もちろんこの範囲外でもかまわないが、工業的立場から
経済性を考慮した場合不利となる。触媒は全量最初から
仕込んでおいても、一定時間毎に添加しても、連続的に
添加してもいずれの方法でもかまわないが、操作上から
は最初から全量仕込んでおく方が好ましい。
使用量はかなりの程度変化出来るが、一般には原料高級
アルコールに対して0.0001〜1.0モル、好まし
くは0.0002〜0.05モルである。
ェステル交換反応温度は30℃〜150℃、好ましくは
6000〜140qoの温度範囲で行う事が望ましい。
又必要なら減圧下で行うこともできる。じ に実施例と
参考例をあげて本発明を具体的**に説明する。但し実
施例及び参考例の中で未反応原料及び反応生成物はガス
クロマトグラフィ一により定量し、原料アルコールの転
化率及び目的のェステルの収率は原料高級アルコールを
基準として表した。
即ち{1}及び【2}式により計算したものである。高
級アルコール転化率=仕込アルコール(mol)−禾反
応アルコールゆo12x,。〇,..,..‘・)仕込
アルコール(mol)‘1Mエステル(mol) ェステル収率=仕込アルコール(mの×100・・…・
‘21実施例 1蝿梓機、温度計、分留塔を取り付けた
1〆内容のフラスコにnーブタノール74.1夕(1.
0モル)、Zメチルメタクリレート250.2夕(2.
5モル)、カルシウムアセチルアセトナート0.24夕
(0.001モル)、ハイドロキノンモノメチルエーテ
ル0.28夕を加え、加熱鷹梓を行った。
分留塔上部からは共沸してくるメタノールとメチルメタ
クリレートの混合物が得られるが、これを還流比2〜1
0で取り出す事により連続的に反応を進めた。反応は3
時間行った。この間の塔項温度は65qo〜70oo、
釜温は104〜130q○であった。得られた反応成績
はn−ブタノールの転化率99.5%、n−ブチルメタ
クリレートの収率は99.0%であった。この反応液を
そのまま蒸留したところ、8仇岬Hgで93〜94qo
の留分が139タ得られた。
これはガスクロマトグラフイ一によりn−ブチルメタク
リレートであり、収率は97.8%であった。従って水
洗などの工程を経ずにそのまま蒸留出来る事が明らかで
ある。 ※※実施例 2実施
例1に述べた装置を用い、nーブタノールを74.1夕
(1.0モル)、メチルアクリレート172.2夕(2
.0モル)、カルシウムアセチルアセトナート0.48
夕(0.002モル)、ハイドロキノンモノメチルェー
テル0.2夕を加えて実施例1と同様の方法で反応を進
めた。
反応は3時間行った。得られた成績はnーブタノールの
転化率99.1%、nーブチルアクリレートの収率98
.5%であった。又実施例1と同様にこのェステルを蒸
留したところ収率97.5%で回収された。実施例 3
〜9実施例1に述べた装置に表一1に示したアルコール
を1.0モルとメチルメタクリレートを表−1のアルコ
ールの水酸基一個に対して2.0モルを加え、触媒とし
てカルシウムアセチルアセトナート、重合禁止剤として
ハイドロキノンモノメチルェーテル0.3夕を加え、実
施例1と同様の方法で反応を進めた。
その時の反応結果は表−1のようになつた。表−1 実施例1〜9に述べた反応はいずれも反応前の 脱水
操作は行っておらず、原料高級アルコール1モルに対し
て0.005〜0.007モルの水分が混入しているが
、反応には影響せず、いずれも充分高い成績を上げてい
る。
従って反応前の脱水操作は省略出来る事が明らかであり
、かつ加水分解によるアクリル酸、メタクリル酸の副生
も驚く、反応工程の簡略化に顕著な効果をもたらす。参
考例 1 実施例1で述べた装置にn−ブタノール74.1夕(1
.0モル)、メチルメタクリレート250.2夕(2.
5モル)、ハイドロキノンモノメチルヱーテル0.25
夕、それに濃硫酸2.45夕(0.025モル)を加え
、実施例1と同様の方法で反応を進めた。
反応は6時間行った。得られた反応成績はn−ブタノー
ルの転化率96.5%、n−ブチルメタクリレートの収
率91.2%であった。しかしガスクロマトグラフイ一
により高沸点創生物が存在しており、又メタクリル酸が
0.004モル(n−ブチルメタクリレートに対して2
66■皿)副生していた。実施例1と同様にこの反応液
を直接蒸留したところ、メチルメタクリレート留分が蟹
出し終えたところで重合し、ブチルメタクリレートの回
収は出釆なかった。
又反応終了後、反応液を50夕の10%カセーソーダ水
を用いて洗浄し、これを2回くり返した。
その後実施例1と同様の方法で蒸留したところブチルメ
タクリレート蟹分が122タ得られた。従って収率は8
5.8%に留まった。参考例 2 鷹梓機、温度計、分留塔を付けた1そ内容のフラスコに
n−ブタノール74.1夕(1.0モル)、メチルメタ
クリレート250.2(2.5モル)、nーヘキサン1
87夕(2.18モル)、ハイドロキノンモノメチルェ
ーテル0.17夕を添加し反応系の水分を除去するため
に全還流で一時間加熱縄拝した。
その結果水分は反応液中に0.001モルとなった。
3その後触媒としてナトリウムメチラートを
0.0035モル添加して加熱損群を行った。
分留塔上部(搭頂)からは共沸してくるn−へキサンと
メタノールの混合物が得られるが、これをデカンターで
静暦しn−へキサン層を塔へかえし、メタノ4−ル層を
取出す事によって連続的に反応を進めた。この間の搭頂
温は56〜59.8q○、釜温は83〜90℃であった
。得られた成績はnーブタノールの転化率99.4%、
n−ブチルメタクリレートの収率87.3%であった。
しかしガスクロマトグラフイ一によりメチルメタクリレ
ート付加体の富山生が多く、又重合物も存在していた。
この反応液をそのまま蒸留したところ直ちに重合した。
なお脱水操作なしで反応した場合は直ちに止まり、5時
間反応してもnープタ/ールの転化率32.1%、n−
ブチルメタクリレートの収率25.9%に留つた。
参考例 3 蝿投機、温度計、分留塔を取り付けた1そ内容のフラス
コにジメチルアミノエタノール89.1夕(1.0モル
)、メチルメタクリレート250.2夕(2.5モル)
、nーヘキサン187夕(2.18モル)、ハイドロキ
ノンモノメチルェーテル0.17夕を加え、反応系内の
水分を除去するために全還流で1時間加熱濃伴した。
その結果水分は反応液中に60脚となった。この量は原
料アルコールに対して0.0018モル比となる。その
後触媒としてナトリウムメチラートを原料アルコールに
対して0.0035モル添加して反応を開始した。
分留塔上部(塔頂)からは共瀕してくるnーヘキサンと
メタノールの混合物が得られるが、これをデカンターで
静遣し、nーヘキサン層を塔へかえし、メタノール層を
取り出す事によって連続的に反応を進めた。この間の塔
頂温55〜59℃、釜温は84qo〜9000であった
。反応は3時間行った。得られた成績はジメチルァミノ
ェチルアルコールの転化率99.0%、ジメチルアミノ
ェチルメタクリレートの収率83.4%であった。しか
しガスクロマトグラフイ一によりメチルメタクリレート
の二重結合への付加体の則生が多く、又重合物も存在し
ていた。この反応液をそのまま蒸留したところ直ちに重
合した。なお脱水操作なしで反応した場合は反応は直ち
に止まり、5時間反応してもジメチルアミノェタノール
の転化率35.3%、ジメチルアミノェチルメタクリレ
ートの収率28.5%に留まった。
参考例 4実施例1に述べた装置にエチレングリコール
62.07夕(1.0モル)、メチルメタクリレート4
50.5夕(4.5モル)、n−へキサン129.3夕
(1.5モル)、ハイドロキノンモノメチルエーテル1
.0夕を加え、反応系の水分を除去するために全還流で
一時間加熱櫨拝した。
その結果反応液中の水分は0.001モルとなった。そ
の後触媒としてナトリウムメチラートを0.0035モ
ル添加して加熱損拝を行った。
分留塔上部からは共瀕してくるn−へキサンとメタノー
ルの混合物が得られるが、これをデカンターで静遣し、
nーヘキサン層を塔へかえし、メタノール層を取出す事
によって連続的に反応を進めた。この間の塔頂温は56
〜59℃、釜温は80〜90℃であった。反応は3時間
行った。得られた成績はエチレングリコールの転化率9
9.9%、エチレンジメタクリレートの収率85.7%
であった。しかしガスクロマトグラフイ一によりメチル
メタクリレートの一重結合への付加体の副生が多く、こ
の反応液をそのまま蒸留したところ直ちに重合した。な
お脱水操作なしで反応した場合は直ちに止まり、8時間
反応してもエチレングリコールの転化率51.4%、エ
チレンジメタクリレートの収率6.2%に留まった。
参考例 5〜6実施例2と同じ反応を触媒の種類を表−
1に示す化合物に変えて0.02モル加え、反応時間を
5時間として実施例1と同機の方法で進行させた。
結果は表一1の通りであった。表−I

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アクリル酸又はメタクリル酸の低級アルキルエステ
    ルと高級アルコールとのエステル交換反応により、高級
    アクリレート又は高級メタクリレートを製造する際に、
    触媒としてカルシウムのβ−ジケトンキレート化合物を
    用い、温度30〜150℃で反応させる事を特徴とする
    高級アクリレート又は高級メタクリレートの製造方法。 2 触媒の使用量を高級アルコールに対し0.0001
    〜1.0モルとすることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の製造方法。3 触媒としてカルシウムアセチ
    ルアセトナートを用いる特許請求の範囲第1項記載の製
    造方法。
JP52056115A 1977-02-10 1977-05-16 アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルの製造方法 Expired JPS603293B2 (ja)

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US05/872,876 US4202990A (en) 1977-02-10 1978-01-27 Process for producing unsaturated carboxylic acid esters
DE19782805702 DE2805702A1 (de) 1977-02-10 1978-02-10 Verfahren zur herstellung von estern ungesaettigter carbonsaeuren

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JPH0147639B2 (ja) * 1983-07-07 1989-10-16 Nippon Denso Co

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