JPS6031702Y2 - 歯科治療における試適用ガイド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は歯科治療におけるインブラント方法施術に使
用する試適用ガイドに関するものである。

既に業界公知のごとく生体材料として公認されているサ
ファイアインブラントはその使用目的に応じて各種のタ
イプのものがあって、例えばＳタイプ、Ｅタイプ、Ａタ
イプなどは規格の骨ドリルで穿孔すれば同じ規格のイン
ブラント材料が精密に適合するよう作られているが、Ｔ
タイプ、Ｕタイプに限ってはフリーハンドで、骨バーに
より骨に溝を切削し、その深さ、方向、直線状態等を僅
かに試適用ガイドを圧入して判断するだけで、この試適
の段階がいかに重要であるかに係っているにもかかわら
ず現在の試適用ガイドは金属製ではあるが、本体のサフ
ァイア、インブラントと同寸法の形状であるため狭い口
腔内では保持、操作共に非常に困難で、その具体的な欠
点としては（１）軸部が細い四角柱のため、口腔内での
保持、安定が不可能で、応々にして滑落による誤飲の危
険がある。

（２）頭頂部が小さい咬合させると対合歯の斜面により
転覆し易い。

（３）頭頂部が小さいことは又、指による圧接、槌打共
に困難である。

斯る現状に鑑み、本案は上記種々認められる欠陥を解消
してＴタイプ、Ｕタイプにつきインブラント方法におい
て臨床上容易に、精密に治療施術が為しうる試適用ガイ
ドを提供せんとすものである。

次に本案の実施例を図面について説明する。

１は断面］型の一定厚によるガイド本体で、垂直部２は
適当高さにて水平部３と一定巾Ｗにて直交し、水平部の
他端は上記巾方向に延びる把軸４の径小ならしめた先端
４ａに固定される。

垂直部２の底辺２ａは上記水平部３との直交部内Ｗより
やや広巾Ｗとし、僅かに狭小ならしめた両側立上り面２
ｂに対等の一定高さで高低２個の段部５゜６を設けその
高段部６と垂直部上端両肩部７との間にて弧面８を形威
させる。

９は垂直部２と水平部３との直交部に標示した共通の二
等分線である。

なおガイド本体１及び把軸４は不銹鋼製である。

第２図は現在の試適用ガイドで、ＡはＴタイプ用、Ｂは
Ｕタイプ用であり、ＴタイプＡにおいては所定高さに形
威された高低２段部６’、５’の高段部６′上にて本体
１′の中心線上に頭頂部１゜を設けた細い四角柱状の軸
１１が直立する。

ＵタイプＢは所定高さにて本体１′の底部両側よりやや
内側にそれぞれ所定高さの高段部６″、６″と円高段部
の中間に所定高さの低段部５″を形威し高段部上にそれ
ぞれ頭頂部１０′を設けた細い四角柱状の軸１１’、１
１’が直立されている。

さて、上記の構成に関連して、先づＴ、 Ｕタイプのサ
ファイアインブラントについて略述すると、インブラン
ト材料は厚さ１．８ｍｍ、底辺１５ｍｍの丁字形のもの
と厚さ１．８ｍｍ、底辺１６ｒＩｒＩｎのＵ字形をした
ものがあり、主として臼歯部の多数歯欠損に用いられ、
強固な咬合圧に耐えることができる。

手術は歯槽骨頂上粘膜を切開剥離し管面を露出した直線
状に溝を削成する。

溝の深さは８７７ＥＩ＋！（ショートサイズ）又は１０
ｍｍ （ロングサイズ）に穿設すれば上記それぞれのイ
ンブラント材料が適合するようになる。

よって所定の溝が形成されたならば、試適用ガイドを試
適して安定度、深さ、傾斜隣接歯牙との関係位置などを
確認して、すべての状態が良好となれば、本体であるサ
ファイアインブラントを挿入し粘膜を縫合し、創部の治
癒をまって、この上に永久補綴物を装着し咬合させるも
のである。

そこで本案は上記のごとく構成したものであるからその
使用方法を説明すると、先づ枢軸４を持って術前にガイ
ド本体１を口腔内で咬合させることにより対合歯との関
係や前後位置を予測し適当と認められる部位を決めるこ
とができる。

この場合底辺２ａの面上にマーカーを塗布し歯槽骨の切
開線の位置、大きさを決定、明瞭ならしめる。

かくして管面に直線状の溝を削設するものであり、ガイ
ド本体１の厚さはインブラントが１．８ｍｍであるので
、僅かに小とし１．７ＴｒｒＩｎに仕上げておけば溝巾
もほぼ同程度となりインブラントは強固に初期固定し得
られる。

挿入されるインブラントがショートサイズカ田ングサイ
ズかによって溝の深さはガイド本体１の段部５，６を予
めインブラントのサイズ即ち底辺２ａから低段部５を８
１ｒｒｒＩｔ、高段部６を１０ｍに設定しおけば、これ
に合せて正確な溝の深さを確認しうるものである。

而して垂直部２と水平部３との直交部にある共通の二等
分線９はＴタイプの軸に相当する位置であり、垂直部上
端の両肩部７はＵタイプの両軸線に相当すべく設定され
て、いづれのインブラントにも対応しうるものとする。

枢軸４はその大部分が口腔外にあってこれを把持する手
先操作でガイド本体の正しい位置や方向を保持しつつ、
他方の指先で水平部３の平面上から圧接すること、咬合
圧を加えること及び槌打すること等の動作を行ったり、
圧を加えながら「ゆすり運動」を加えることにより細か
い凹凸部を触知腰要すれば垂直部２の両側に形成した弧
面８に指頭を圧着させて安定挾持しつつ微調整を行うこ
とを容易ならしめる。

又、枢軸４はその軸方向によって正常なる水平、垂直方
向を確認する機能をも有するものである。

本案は上記によって明らかな如く、全体が不銹鋼製であ
って人体に対する為害作用は全くないし加圧に対しての
変形、破損の心配もなく、ガイド本体は枢軸の先端部に
固定させであるから口腔外における枢軸の支持で口腔内
のガイド本体を任意に所要条件に適応した保持安定を容
易ならしめることが出来るは勿論咬合関係の確認や指に
よる圧接、槌打などの困難性もなくなり、ガイドが滑落
するが如き虞れも生ぜず、垂直部には高低二段部を設け
ることによってＴタイプ、Ｕタイプのインブラントに共
用しうるなど、既存技術に対して歯科臨床分野において
顕著な効果を齋するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の斜視図、第２図は従来製品の正面図で、
ＡはＴタイプ用、ＢはＵタイプ用を示す。 １・・・・・・ガイド本体、２・・・・・・垂直部、３
・・・・・・水平部、４・・・・・・枢軸、５・・・・
・・低段部、６・・・・・・高段部、７・・・・・・肩
部、８・・・・・・弧面、９・・・・・・二等分線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所定長の底辺より僅か狭小ならしめた両側立上り面にそ
   れぞれ対等の一定高さで高低２個の段部５．６を設け、
   弧面８を介して上端走出の肩部７とした垂直部２と当該
   肩部にて直交させた水平部３とから戒る一定厚の断面］
   型のガイド本体１を形威して垂直部２と水平部３との直
   交部に共通の二等分線９を標示し、水平部３の他端に巾
   方向に延びる把軸４の径小ならしめた先端を固定せしめ
   て全体を不銹鋼製としてなる歯科治療における試適用ガ
   イド