JPS6031506B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はパチンコ遊技機に関し、特に可変入賞球装置
の開成状態を改良したパチンコ遊技機に関する。

一般に、パチンコ玉を利用して遊技するパチンコ遊技機
が広く普及し、手軽なしジャーの１つとして遊技者に親
しまれている。

周知のように、パチンコ遊技機はその遊技盤上に複数の
セーフ孔および入賞球装置（ャクモノ；通称チューリッ
プ）を配設し、遊技者がパチンコ玉（以下玉）を遊技盤
に沿って打込んだとき、玉がある確率でセーフ孔または
ャクモ／へ入賞すると一定数の賞品玉を放出するもので
ある。従来のパチンコ遊技機には、遊技者へのサービス
の目的で、玉がある特定のセーフ孔または入賞領域へ入
賞すると、所定数のャクモノを開成したり、特定のャク
モノを所定時間だけ関成するものである。しかし、従来
のものは、遊技状態によって賞品玉を付与するにしても
、特定の入賞領域への入賞玉に基づいて所定数のャクモ
ノを関成するのみであるため、遊技者がパチンコ遊技機
を打込させるまで遊技して多量の賞品玉を獲得しようと
思えば、優れた遊技技術と長時間連続的に遊技するのに
耐え得る忍耐力を要していた。このため、１台のパチン
コ遊技機で打止されるまでの多量の賞品玉を獲得する者
は、パチプロと称される熟練者が多かった。しかしなが
ら、遊技場としては、特定の遊技者のみならず、一般遊
技者へのサービスを向上させるために、比較的低い出現
確率ではあるが多くの遊技者にも多量の賞品玉を獲得で
きる機会を与えたいという要望がある。また、従釆のパ
チンコ機は、打止されたときの補給玉数または補給玉数
と打込玉数との差数が１日に何個と定められているため
、それまでに遊技してし、た遊技者が打止制御に達しな
くても比較的多くの賞品玉を獲得したパチンコ機と、前
の遊技者が獲得した賞品玉数よりも打込玉数の方が多い
パチンコ機とでは、打止終了させた遊技者が獲得できる
賞品数が異なり、同じ打止終了に達しても多くの賞品玉
を獲得できる遊技者と多くの賞品玉を獲得できない遊技
者との間に賞品玉数の差異が大きく、遊技者への均一な
サービスに欠ける問題点があった。それゆえに、この発
明の目的は、比較的低い確率の最大価値付与条件になっ
たときに、遊技者にとって利益となる利益玉数と遊技者
にとって不利益となる不利益玉数との差数が一定数に達
するまで可変入賞球装置を入賞しやすい状態に駆動する
ことにより、最大価値付与時に遊技者に与えられる賞品
玉の数を正確に一定数になるように制御し、遊技者ごと
にばらつきなく、遊技者へのサ−ビスの向上を図れるよ
うな、新規なパチンコ遊技機を提供することである。

この発明は、要約すれば、パチンコ遊技状態によって最
大価値を付与可能な遊技状態を予め定めておき、遊技状
態が最大価値付与状態になったことに応じて可変入賞球
装置を入賞しやすい状態へ駆動させる。

可変入賞球装置の入賞しやすい状態は、最大価値を付与
した状態、すなわち遊技者にとって利益となる利益玉数
と不利益となる不利益玉数との差数が相対的に多い一定
数となるまで継続可能としたものである。以下に、図面
を参照してこの発明の具体的な実施例について説明する
。

第１図はこの発明の一実施例のパチンコ遊技機の正面図
である。

構成において、この実施例のパチンコ遊技機１０は遊技
盤１１を含む。遊技盤１１には、特賞領域の一例のセー
フ孔２、可変入賞球装置の一例の複数のャクモ／（チュ
ーリップ）３ａ〜３ｅ、セーフ孔２またはヤクモノ３ａ
〜３ｅのいずれにも入賞しない玉を回収するアウト玉入
口４が形成される。遊技盤１のほぼ中央部には、表示窓
が形成される。表示窓には、後述の第４図および第５図
を参照して詳細に説明する可変表示部材４０が配設され
る。また、遊技盤１よりも下方の前面パネルには、賞品
玉放出口５ａ、打球待機樋６、打球ハンドル７、打球ス
イッチ７ａ、賞品玉受皿８および余剰賞品玉放出口５ｂ
が形成される。

賞品玉放出口５ａからは入賞玉に応じて遊技者に付与さ
れる賞品玉が放出される。打球待機樋６は、賞品玉放出
口５ａから放出された賞品玉および玉貸機で借りた玉を
入れる玉貯留皿を兼ね、玉貯留皿に入れられた玉を１個
順次打球させるために打球位置へ導く樋を含む。賞品玉
受皿８は、打球待機樋６で溢れた賞品玉を受ける。また
、必要に応じて、遊技盤１の下方の隅には、遊技方法や
可変表示部材４０の表示状態に基づいて付与される価値
などを記載した説明表示板９が設けられる。ところで、
可変表示部材４０の表示部が複数列設けられた場合は、
各列の表示部を遊技者の操作によって停止させるために
、停止指令スイッチ１１ａ，１１ｂ，１１ｃが設けられ
る。さらに、パチンコ遊技機１０の上部には、化粧板１
２がパチンコ遊技機１０を設置した島台の枠に固着され
る。化粧板１２には、台番号表示部１３、大当り表示器
１４およびスピーカ１５が配設される。大当り表示器１
４は、最大価値付与状態になったとき、その状態を遊技
者あるいはその遊技者の周囲の他の遊技者に視覚的に知
らせるものである。スピーカー５は最大価値付与状態で
あることを音声で知らせるのに用いられる。第２図はパ
チンコ遊技機１０の遊技盤１の裏面に配設された髪部品
の分解図である。第３図はパチンコ遊技機１０の前面パ
ネルの裏側に開閉自在に設けられた裏パネル（または機
構板）の図解図である。

次に、第２図および第３図を参照して、パチンコ遊技機
１０の裏面構造を説明する。遊技盤１の裏面には、複数
の径路２１１〜２１４が形成される。径路２１１はセー
フ孔２へ入賞した玉を特賞玉処理器２２へ導く。径路２
１２は特賞玉処理器２２で検出された特賞玉を入賞玉処
理器２３へ導く。径路２１３は、遊技盤１の最も下方位
置にあるャクモノよりもやや下方でありかつアウト玉入
口４よりもやや上部位置に額斜して形成される。この径
路２１３はャクモ／またはセーフ孔へ入賞した玉を入賞
玉処理器２３へ導く。径路２１３の下流端には、蛇行状
の径路２１４が設けられる。特賞玉処理器２２は、筒部
材２２１を含む。

筒部材２２１の径路２１１側の端部には、玉受部２２２
が形成される。筒部村２２１は支持部材２２３で揺動自
在に支承される。そして、セーフ孔２へ入賞した玉が径
路２１１を介して玉受部２２２へ導かれ、玉受部２２２
の上に乗ると、玉の自重で筒部材２２１が回動する。筒
部材２２１の回動方向下側には、特賞玉検出スイッチ２
２４が設けられる。特賞玉検出スイッチ２２４は、筒部
村２２１の回動状態を検出することによって特賞玉を検
出し、その出力で後述の可変表示部材４０の表示状態を
可変させる。筒部材２２１の上部には、ソレノィド２２
５が設けられる。ソレノィド２２５のプランジャには、
Ｌ字状レバー２２６が固着される。レバー２２６はソレ
ノイド２２５が付勢されてプランジャを吸引するとき、
その端部で筒部材２２１の端部を押し下げて、筒部材２
２１を復帰させる。入賞玉処理器２３は、筒部材２３１
を支持部材２３２で揺動自在に支持し、筒部材２３１の
先端に玉受部２３３を形成して構成される。

遊技盤１の裏面には、ャクモノ開成機構２４および２５
が設けられる。

ャクモノ開成機構２４および２５は、最大価値付与条件
に基づいて最大価値を付与するために、複数のャクモノ
３ａ〜３ｅを開成駆動させるものである。このャクモノ
開成機構２４および２５は、必要に応じて、最大価値付
与状態には至らない遊技状態に基づいて、ある数のャク
モノを開成駆動するのにも利用される。最大価値付与条
件は、たとえば可変表示部村の表示状態を停止させたと
きの識別情報の種類または識別情報の組合せに基づいて
定められる表示状態によって定められるか、もしくは打
込玉が比較的入賞いこくい特定入賞領域へ入賞した状態
に決められる。ヤクモノ開成機構２４は、ソレノィド２
４１およびレバー２４２を含む。

レバー２４２は、ソレノィド２４１の付勢に応じて移動
するプランジャによって駆動され、その駆動によって３
個のャクモ／３ａ〜３ｃの玉受部（通称チューリップの
花びら）を開成させるように働く。ャクモ／開成機構２
５は、ソレノィド２５１、Ｌ字状レバー２５２およびレ
バー２５３を含む。Ｌ字状レバー２５２は、ソレノィド
２５１のプランジャに固着され、ソレノィド２５１の付
勢に応じて下方へ押し下げられる。レバー２５３はその
一方機がＬ字状レバーによって押圧されることによって
、２個のャクモノ３ｄ，３ｅの玉受部を開成させる。な
お、図示では１個のヤクモ／開成機構で複数個のヤクモ
ノを関成するものを示すが、各ャクモ／を個別に閥成す
るものであってもよい。上述の可変入賞球装置は、遊技
者にとって利益となる状態の一例として玉受部（または
曙状部）を関成して玉を入賞しやすい状態とし、遊技者
にとって不利益となる状態の一例として玉受部を閉成し
て玉を入賞いこくい状態とするものである。

しかし、その他各種の可変入賞球装置であってもよいこ
とは言うまでもない。たとえば、他の可変入賞球装置と
しては、遊技盤の前面へ開成可能なプレートを設け、プ
レートの上部に１個の玉を受ける玉入口を形成し、通常
の遊技状態ではプレートを閉じたままで遊技者に沿って
落下する玉が玉入口へ入るのを受けるように構成したも
のであってもよい。このような可変入賞球装置は、最大
価値付与条件になったとき、プレートを遊技盤の前面に
開いて、打込玉を比較的広い面積で受入れて入賞しやす
くする。また、その他の可変入賞球装置としては、遊技
者にとつて利益となる状態の他の例として玉を入賞しや
すい状態とし、遊技者にとって不利益になる状態の他の
例として玉を入賞させない状態に変化るものであっても
よい。このような形式の可変入賞球装置は、従来周知の
ものであって、通常状態ではプレートを閉じたままで玉
を入賞できなくし、最大価値付与状態になったことに基
づいてプレートを前面へ開成させて、玉の入賞を可能と
するものである。また、前面パネルの裏面下方には、打
球機構２６が設けられる。

打球機構２６は、従来周知のように、モータ２６１と打
球カム２６２と打球ハンマ２６３としバ一２６４とばね
２６５とを含んで構成される。この打球機構２６は、モ
ータ２６１の回転によって打球カム２６２が回転される
とき、打球カム２６２の円弧状部がレバー１６４に形成
されたピンを押圧しまたは押圧を解除することによって
、打球ハンマ２６３を間欠的に回動させて、玉を打球さ
せるものである。なお、電動式打球機構に加えて、手動
式打球機構を用いてもよい。裏面パネルの上部には、賞
品玉タンク３１が固着される。

賞品玉タンク３１の上部に、玉を補給するための補給樋
３２が設けられる。補給樋３２の上部には、補給玉を検
出するための補給玉検出器（後述の第６図に示す６４１
）が設けられる。また、補給樋３２の上部には、打止制
御時において、玉の補給を禁止するための補給禁止機構
（図示せず）が酉己設される。賞品玉タンク３１の下方
には、透孔が穿設される。賞品玉タンク３１の下方には
、落下された玉を複数列に整列するための整列径路３３
が設けられる。整列径路３３の途中には、賞品玉切れ検
出スイッチ３５が設けられる。賞品玉放出機構３４は所
定数の玉を貯留する玉貯留部を、後述レバー３７１の回
動によって玉貯留部の下部出口を開いて賞品玉を放出さ
せる出口弁と、出口弁の開成時に玉貯留部の上部入口を
閉成しかつ出口弁の閉成時に関成する入口弁とを含む。
賞品玉放出機構３４の下方には、賞品玉を賞品玉放出口
５ａへ導くための径路３５１が形成されるとともに、打
球待機樋６で溢れた玉を余剰賞品玉放出口５ｂへ放出す
る径路３５２が設けられる。次に、賞品玉処理器２３と
賞品玉放出機構３４との関係を説明する。

径路２１３で集められた入賞玉は、蛇行状径路２１４で
導かれて下方へ落下する。このとき、入賞玉が玉受部２
３３に乗ると、筒部材２３１が回動する。このとき、筒
部材２３１は連結されているレバー３６１に形成された
フック３６２との係合状態を解除して、賞品玉の放出準
備を行なう。入賞玉は蛇行状径路２１４内を落下する際
に、その径路２１４の垂直部に挿入されているレバー３
７１の玉受部に乗り、玉の自重で支点３７２を中心とし
てレバー３７１を下方へ回動させる。レバー３７１の回
動に応じて、垂直レバー３７３が押し上げられる。この
ため、賞品玉放出機構３４の玉貯留部の出口弁が開き、
かつ入口弁が閉じる。これによって、一定数の賞品玉が
径路３５１へ放出される。この賞品玉は玉戦板３６４に
乗り玉の自重で玉戦板３６４を下方向へ回動させる。こ
のため、賞品玉が賞品玉放出口５ａへ導かれる。玉敷板
３６４の回動に応じて、レバー３６３が引き上げられて
筒部材２３１を復帰させる。このようにして、入賞玉処
理器２３が入賞玉を１個順次落下させるごとに、所定数
の賞品玉が機械的に放出される。なお、図示しないが、
蛇行状径路２１４を介して落下される入賞玉およびアウ
ト玉入口４を介して回収されるアウト玉は、合流されて
使用済玉（すなわち打込玉）として回収される。

打込玉の回収径路には、不利益玉の一例の打込玉を検出
するための打込玉検出器〈後述の第６図に示す６４２）
が設けられる。第４図および第５図は可変表示部材の一
例の図解図であり、特に第４図はその正面図を示し、第
５図は可変表示部材の一例の回転ドラム表示機構の詳細
な斜視図である。

構成において、可変表示部村４０は、飾り枠４１を含む
。飾り枠４１には、複数の窓が形成される。飾り枠４１
の裏面には、各窓から回転ドラム表示機構５０の各列の
回転ドラム５１ａ，５１ｂ，５１ｃの一部を目視できる
ように、回転ドラム表示機構５０が設けられる。飾り枠
４１には、各回転ドラム５１ａ〜５１ｃに対応して、可
変表示状態を知らせるための発光ダイオード４２ａ〜４
２ｃが設けられる。次に、第５図を参照して回転ドラム
表示機構５０の詳細を説明する。回転ドラム表示機構５
川こ含まれる回転ドラム群５１は、たとえば複数列の回
転ドラム５１ａ，５１ｂ，５１ｃから成る。各列の回転
ドラム５１ａ〜５１ｃの外周上には絵模様や記号や数字
などの識別情報（図示ではベル、星、ヨットなどの絵模
様）が描かれる。各列の回転ドラム５１ａ〜５１ｃのあ
る識別情報が、飾り枠４１の表示窓から遊技者に視認で
きるように配置される。各列の回転ドラム５１ａ〜５１
ｃのそれぞれの側面には、ラチェツト歯車５２ａ〜５２
ｃ（図示では５２ｃのみを示す）が固着される。ラチェ
ツト歯車５２ａ〜５２ｃは、回転ドラムの外周に描かれ
た識別情報の数に相当する歯数を有する。回転ドラム５
１ａ〜５１ｃのそれぞれは、ドラム軸５３に遊鉄されて
、その摩擦力で個別的に回転可能なように支持される。
ドラム軸５３は、その両側がボックス６４の側面で支持
される。ドラム軸５３の一方端には、回転力伝達機構５
５に含まれる歯車５５１が固着される。歯車５５１は変
速用歯車５５２と噛合い結合される。ボックス５４の側
面には、ドラム駆動用モータ５６が装着される。モータ
５６はギャードモータであって、その駆動歯車が歯車５
５２と歯合される。モータ５６の回転力は、歯車５５２
，５５１を介してドラム軸５３に伝達され、回転ドラム
群５１を回転駆動させる。ボックス５４の後方側面には
、各列の回転ドラム５１ａ〜５１ｃのそれぞれを個別的
に回転または停止させるためのソレノィド５７ａ〜５７
ｃが固着される。ソレノイド５７ａ〜５７ｃのそれぞれ
の軸５８ａ〜５８ｃは、係止しバー５９ａ〜５９ｃの一
端とピンで連結される。係止しバー５９ａ〜５９ｃのほ
ぼ中央部は、レバー軸５９で軸支される。レバー軸５９
の両端はボックス５４の側面で支持される。回転ドラム
５１ａ〜５１ｃに対応する係止しバー５９ａ〜５９ｃの
それぞれの先端には爪状部５９ａ′〜５９ｃ′（図示で
は５９ｃ′のみが示される）が形成される。この爪状部
５９ａ′〜５９ｃ′が対応するラチェット歯車５２ａ〜
５２ｃのそれぞれと係合して、各列の回転ドラムを停止
させてロック状態を保持する。なお、可変表示部材とし
ては回ドラム表示機構５０のみでよいが、最大価値を付
与する表示状態を比較的低い確率とするためには次のよ
うに構成してもよい。

すなわち、可変表示部材４０が第１の可変表示部材と第
２の可変表示部材を含んで構成されるものとし、第１の
可変表示部材を回転ドラム表示機構５０で構成し、第２
の可変表示部材を電気的可変表示器４３で構成する。そ
して、最大価値を付与する場合の表示状態は、回転ドラ
ム表示機構５０の各列の回転ドラムで表示される絵模様
の識別情報の組合せ状態と、電気的可変表示器４３で表
示さる表示状態との組合せによって決められる。なお、
回転ドラム５１ａ〜５１ｃで表示される識別情報の組合
せのみによっては、最大価値よりも小さな価値、たとえ
ばャクモノの開成数を可変するように決めてもよい。電
気的可変表示器４３は、より具体的には、表示部（発光
ダイオード）４３ａ〜４３そを円状に配設して構成され
る。

そして、最大価値付与条件は、回転ドラム５１ａ〜５１
ｃの表示状態が予め定める組合せ（たとえばすべてヨッ
トの絵の組合せ）でありかつ表示部４３ａ，４３ｂのい
ずれかが点灯表示した場合と定められる。なお、回転ド
ラム５１ａ〜５１ｃの表示状態が予め定める組合せとな
っても、表示部４３ａ，４３ｂ以外の表示部４３ｃ〜４
３Ｚが点灯表示されている場合は最大価値を付与するこ
となく、その他の価値が付与される。第６図はこの発明
の一実施例の遊技制御回路図である。

構成において、遊技制御回路６０は、回転ドラム表示機
構５０を駆動するための回ドラム駆動制御回路６１、電
気的可変表示器４３の表示状態を可変させるための電気
的可変表示器駆動制御回路６２、特定遊技状態検出手段
６３、最大価値付与状態検出手段６４、ャクモノ３ａ〜
３ｅを開閉駆動するための駆動制御手段６５および最大
価値付与状態であることを報知するための報知回路６５
から構成される。前記最大価値付与完了状態検出手段６
４は、遊技者にとって利益となる利益玉数（たとえば補
給玉数）と不利益となる不利益玉数（たとえば打込玉数
）との差数が比較的大きな一定数（たとえば１００の固
）に達したとき、最大価値を付与した状態を検出するも
のである。

この目的で、最大価値付与完了状態検出手段６４は、利
益玉検出手段の一例の補給玉検出器６４１、不利益玉検
出手段の一例の打込玉検出器６４２、演算手段の一例の
差数演算回路６４３、差数設定部６４４および比較回路
６４５を含む。この差数設定部６４４および比較回路６
４５によって、判定手段が構成される。最大価値付与完
了状態検出手段６４の構成をこのような構成にしたこと
が、この実施例の特徴である。そして、このような構成
にしたことにより、次のような特有の利点を有している
。すなわち、補給玉検出器６４１と打込玉検出器６４２
との差数を差数演算回路６４３によって演算しているの
で、その演算結果は正確に遊技者にとって利益となる玉
数を表わしている。つまり、遊技者ごとにぱらつくこと
なく、遊技者にとって利益となる正確な玉数が差数演算
手段６４３から出力される。そして、この出力が差数設
定部６４４で設定された所定の数（たとえば１００の固
）と比較され、この設定部６４４で設定された数になる
まで最大価値付与状態が継続可能にされているので、特
定遊技状態が終了したときに獲得できる玉数が、遊技者
ごとにばらつくことなく正確に一定数になるように制御
可能である。したがって、遊技者ごとにばらつきのない
均等なサービスを施すことが可能となるのである。次に
、第１図ないし第６図を参照して、この実施例の動作を
説明する。

打込玉がヤクモノ３ａ〜３ｅのいずれかに入賞した場合
は、従来のパチンコ遊技機と同様にして１個の入賞玉に
つき所定数の賞品玉が放出される。一方、打込玉がセー
フ孔２へ入賞した場合は、可変表示部材４０の表示状態
が可変される。すなわち、セーフ孔２へ入賞した入賞玉
が特賞玉検出スイッチ２２４で検出される。特賞玉検出
スイッチ２２４の出力は、駆動指令信号として回転ドラ
ム駆動回路６１１に与えられるとともに、フリップフロ
ップ（以下ＦＦと略称する）６２１をセットさせる。応
じて、回転ドラム駆動回路６１１は、ソレノィド５７ａ
〜５７ｃを付勢して、係止しバー５９ａ〜５９ｃと対応
するラチェット歯車５２ａ〜５１ｃとの係合状態を解除
させかつモー夕５６を回転駆動させる。これによって、
各列の回転ドラム５１ａ〜５１ｃが回転駆動されて、そ
の表示状態が可変表示される。これと同時に、ＦＦ６２
１の出力Ｑ（ハイレベル）がＡＮＤゲート６２２の一方
入力として与えられる。ＡＮＤゲート６２２の他方入力
には、クロック発振器６２３からクロックパルスが常時
与えられている。このため、ＡＮＤゲート６２２は、Ｆ
Ｆ６２１の出力Ｑに応じて、クロックパルスをリングカ
ウンタ６２４に与える。このリングカウンタ６２４は、
電気的可変表示器４３に含まれる各表示部４３ａ〜１３
その個数に相当する数値を循環的に計数するものであっ
て、その計数値をデコーダ６２５および判定回路６３５
に与える。デコーダ６２５は、リングカウンタ６２４の
計数値をデコードし、計数値に対応する各表示部４３ａ
〜４３〆をクロツクパルスの周波数に相当する周期で順
次的に点灯表示させる。前述のごとくして、回転ドラム
５１ａ〜５１ｃが回転駆動されかつ電気的可変表示器４
３が可変表示されている状態において、遊技者は各列の
回転ドラム５１ａ〜５１ｃの表示状態の組合せが最大価
値を付与される表示状態となるように、停止指令スイッ
チ１１ａ〜１１ｃを適宜押圧する。

たとえば、停止指令スイッチ１１ａが押圧されると、回
転ドラム駆動回路６１１はソレノィド５７ａを消勢して
回転ドラム５１ａを停止させる。同機にして、停止指令
スイッチ１１ｂ（または１１ｃ）が押圧されると、回転
ドラム駆動回路６１１はソレノィド５７ｂ（または５７
ｃ）を消勢して回転ドラム５１ｂ（または５１ｃ）を停
止させる。そして、すべての停止指令スイッチ１１ａ〜
１１ｃが押圧されて回転ドラム５１ａ〜５１ｃを停止さ
せると、回転ドラム駆動回路６１１はモー夕５６を停止
させるとともに、すべての回転ドラムの停止状態を表わ
すハィレベルを導出する。この／・ィレベルが各列の回
転ドラムで表示される識別情報の組合せ状態を判定指令
する信号として表示状態判定回路６３３に与えられると
ともに、ＦＦ６２１をリセットさせる。応じて、ＡＮＤ
ゲート６２２が以後クロックパルスの導出を停止するた
め、リングカゥン夕６２４の計数値が歩進されなくなる
。したがって、そのときのりングカウンタ６２４で計数
されている計数値に対応する表示部が連続的に点灯表示
されることになる。表示状態判定回路６３３は、判定指
令信号に応じて、センサ６３１および６３２の出力に基
づいて各列の回転ドラムで表示されている識別情報の組
合せを判定する。

より具体的には、センサ６３１，６３２は、たとえば投
光部と受光部を含む光電センサが用いられる。各センサ
６３１，６３２の投光部と受光部が回転ドラム５１ａ〜
５１ｃの軸方向両外側に対時して設けられる。各列の回
転ドラム５１ａ〜５１ｃの側面には、第１の円周上と第
２の円周上のそれぞれの位置でありかつ回転ドラムに描
かれた識別情報に対応する位置ごとに、透孔を穿設した
部分と透孔を穿設しない部分とが設けられる。たとえば
、第１および第２の円周上に透孔を穿設している部分を
論理「１」とし、透孔の穿設されていない部分を論理「
０」とすれば、同じ識別情報に対応する位置において、
第１および第２の円周上の透孔の有無の組合せによって
４種類の識別が可能となる。すなわち、飾り枠４１の窓
に表示されている各回転ドラムの識別情報の組合せが、
２ビットのコード「００」，「０１」，「１０』「１１
」の４種類を検出できる。表示状態判定回路６３３は、
センサ６３１，６３２の出力に基づいて、回転ドラム５
１ａ〜５１ｃで表示される識別情報の組合せに応じた得
点を判定し、その得点値をャクモノ開成駆動回路６５１
および判定回路６３５に与える。もし、各列の回転ドラ
ム５１ａ〜５１ｃで表示される識別情報の組合せが最大
価値を付与するように定められた組合せ（たとえばオー
ルヨットの図形）でない場合は、そのとき判定された得
点に基づいて最大価値よりも小さな価値が付与される。

たとえば、ャクモノ開成駆動回路６５１は、得点に基づ
いて２個または３個もしくは５個のャクモノを比較的短
時間だけ開成させるために、ソレノイド２５１のみまた
はソレノイド２４１のみもし〈はソレノィド２４１およ
び２５１の両方を短時間だけ付勢する。これによって、
回転ドラム表示機構５０の可変表示状態に基づいて、比
較的低い価値が付与される。次に、各列の回転ドラム５
１ａ〜５１ｃで表示される識別情報の組合せが最大価値
を付与するように定められた状態になった場合を説明す
る。

この場合、判定回路６３５は、組合せ設定部６３４で予
め設定されている最大価値を付与する条件を表わす情報
と、表示状態判定回路６３３で判定された判定情報とが
一致したことを判定する。その後、判定回路６３５は、
リングカウン夕６２４の計数値が組合せ設定部６３４で
設定されている最大価値を付与する表示部の表示状態（
たとえば表示部４３ａ，４３ｂが表示された状態）であ
るか否かを判定する。判定回路６３５は、回転ドラム５
１ａ〜５１ｃの表示状態の組合せが最大価値を付与する
ように定められた状態であっても、電気的可変表示器４
３の表示部４３ａまたは４３ｂが表示されていなければ
、最大価値付与指令信号（／・ィレベル）を導出しない
。この場合は、回転ドラム表示機構６０の表示状態に基
づいて付与される得点に応じた価値が付与されるだけで
ある。一方、回転ドラム６１ａ〜５１ｃの表示状態の組
合せが最大価値を付与できるように定められた状態であ
りかつ電気的可変表示器４３の表示部４３ａ，４３ｂが
表示されている場合は、判定回路６３５が最大価値付与
条件の成立したことを判断して／・ィレベルを導出する
。このハィレベルがＡＮＤゲート６３６の一方入力とし
て与えられるとともに、微分回路６６１で微分されてＦ
Ｆ６６２をセットさせる。ＡＮＤゲート６３６の他方入
力には、比較回路６４５の不一致出力（すなわちローレ
ベル）がハィレベルに反転されて与えられている。この
ため、ＡＮＤゲート６３６は、判定回路６３５の出力の
ハィレベルに応じて、ヤクモ／開成駆動回路６５１に最
大価値付与指令信号を与える。応じて、ャクモノ開成駆
動回路６５１は、表示状態判定回路６３３の得点に基づ
いてソレノィド２４１および２５１を付勢してすべての
ャクモノ３ａ〜３ｅを開成させるとともに、ＡＮＤゲー
ト６３６の出力がハィレベルの期間中ャクモノ３ａ〜３
ｅの開成状態を続ける。これと同時に、ＦＦ６６２の出
力Ｑが大当り表示器１４を点灯表示させるとともに、効
果音発生回路６６３に効果音の音源信号を発生させる。
効果音発生回路６６３は、効果音の音源信号（音楽ある
いは擬音）を発生してスピーカ１５に与え、スピーカ１
５から効果音を発生させる。前言餌Ｆ６６２の出力Ｑは
能動化信号ｓとして差数演算回路６４３に与えられる。

応じて、差数演算回路６４３は、それ以後に補給玉検出
器６４１が検出した補給玉を計数するとともに、打込玉
検出器６４２が検出した打込玉を計数し、補給玉数から
打込玉数を減算して両者の差数を求め、その差数を比較
回路６４５に与える。比較回路６４５には、差数設定部
６４４で設定されている相対的に大きな差数データ（た
とえば１００の固）が与えられている。したがって、比
較回路６４５は両入力を比較し、差数演算回路６４３で
求められた差数が差数設定部６４４で設定された一定数
に達したか杏かを判断する。前述のごとくして、ャクモ
ノ開成駆動回路６５１がソレノィド２４１および２５１
を連続的に付勢すると、ヤクモノ３ａ〜３ｅが連続的に
開成されるので、打込玉が極めて高い確率でヤクモノ３
ａ〜３ｅへ入賞する。この入賞玉に応じて、第３図で説
明したように、１個の入賞玉につき所定数の賞品玉が放
出される。このとき、補給玉数が打込玉数に比べて大幅
に増加するため、差数演算回路６４３で演算されている
補給玉数と打込玉数との差数が次第に増大する。この結
果、多量の賞品玉が遊技者に支払われ、差数が比較的短
時間の間に相対的に多い一定数（１００針固）に達する
。これに応じて、比較回路６４５は求められた差数が一
定数を越えたことを検出して、最大価値付与完了状態で
あることを判定し、その判定出力として／・ィレベルを
導出する。このハイレベルがＦＦ６６２をリセットさせ
るとともに、ＡＮＤゲート６３６の禁止入力として与え
られる。このため、ＡＮＤゲート６ ３ ６の出力がロ
ーレベルとなる。応じて、ヤクモノ開成駆動回路６５１
はソレノィド２４１および２５１の付勢を終了する。こ
のようにして、最大価値付与条件になった場合は、相対
的に多い賞品玉が獲得可能とされる。また、ＦＦ６６２
のリセットに応じて、出力Ｑが微分回路６６４で微分さ
れる。この微分パルスｒが差数演算回路６４３の計数値
をリセットさせるとともに、判定回路６３５の判定出力
をリセットさせる。このようにして、最大価値付与条件
の定められた遊技状態になった場合は、可変入賞球装置
を入賞しやすくして比較的短時間に多量の賞品玉が放出
され、遊技者へのサービスの向上を図れる利点がある。

そして、遊技者にとっては、労せずして多量の賞品玉を
獲得できるため、最大価値付与条件となるように遊技に
励み、遊技の興趣を高めることのできる利点もある。ま
た、最大価値付与状態になった場合は、大当り表示器１
４で表示したり効果音を発生しているので、遊技者に満
足感を与えるとともに、周囲の遊技者の注意を惹きつけ
て遊技者に有利なサービスを行なっていることを知らせ
ることができる利点もある。最大価値付与条件が可変表
示部材の表示状態に基づくように定めているので、最大
価値付与条件の発生が隅然性を伴い、遊技技術の優劣に
かかわらず多くの遊技者に多量の賞品玉を獲得できる機
会を与えることのできる利点もある。なお、上述の実施
例では、補給玉検出器６４１と打込玉検出器６４２の出
力に基づいて差数演算回路６４３を動作させる場合を述
べたが、その他の方法によって差数を求めるようにして
もよい。

たとえば、補給玉検出器６４１に代えてセーフ玉検出器
を設け、打込玉検出器６４２に代えてアウト玉検出器を
設け、差数演算回路６４３で設定されたプログラムに従
って遊技者に支払う賞品玉数を算出するようにしてもよ
い。なお、上述の実施例では、最大価値付与条件の一例
として、機械的な可変表示状態と電気的な可変表示状態
の組合せに基づいて行なう場合を説明したが、その他各
種の遊技状態であってもよい。

たとえば、遊技者が狙って玉を入賞させることの困難な
位置（たとえば可変表示部材４０の配設位置の真下）に
特賞孔を設け、打込玉が特賞孔へ入賞したとき、そのパ
チンコ遊技機が打止されるまでャクモノを連続的に開成
してもよい。その場合は、第６図に示す回転ドラム駆動
制御回路６１、電気的可変表示器駆動回路６２および特
定遊技状態検出手段６３に代えて、特賞孔へ入賞した玉
を検出する特賞玉検出器を設け、その出力でャクモノ開
成駆動回路６５１を駆動させればよい。また、回転ドラ
ム表示機構５０の表示状態のみに基づいて最大価値を付
与するようにしてもよい。また、前述の説明では、可変
入賞球装置を遊技者に有利な状態に駆動する一例として
連続的に関成する場合を述べたが、一定の繰り返し周期
で間欠的に開閉するようにし、間欠的な開閉動作を最大
価値付与完了するまで継続させるようにしてよい。以上
のように、この発明によれば、予め定める最大価値付与
条件になったことに基づいて可変入賞球装置を遊技者に
有利な状態にし、利益玉数と不利益玉数との差数が一定
数に達するまで、言い換えれば遊技者が予め定められる
一定数を賞品玉数として獲得するまでその状態が継続可
能とされているので、遊技者ごとにばらつきのない予め
定める比較的多量の賞品玉を容易に獲得できる機会を与
えることができ、遊技者へのサービスの向上が図れ、遊
技のおもしろさを向上できるなどの特有の効果が奏され
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例のパチンコ遊技機の正面図
である。 第２図は遊技盤の裏面に配談された髪部品の図解図であ
る。第３図は裏面パネルの図解図である。第４図は可変
表示部材の一例の正面図であり、第５図は可変表示部材
の一例の回転ドラム表示機構の具体的な斜視図である。
第６図はこの発明の一実施例の遊技制御回路図である。
図において、１０はパチンコ遊技機、３１〜３ｅは可変
入賞球装置（ャクモノ）、２２４は特賞玉検出スイッチ
、２４，２５はヤクモ／開成機構、４川ま可変表示部村
、４３は電気的可変表示器、５川ま回転ドラム表示機構
、６１は回転ドラム駆動制御回路、６２は電気的可変表
示器駆動制御回路、６３は特定遊技状態検出手段、６４
は最大価値付与完了状態検出手段、６５は駆動制御手段
を示す。 第４図 弟」図 第２図 弟Ｊ図 弟づ図 図 心 麻

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ パチンコ遊技機において最大価値を付与可能なよう
   に決められた予め定める遊技状態になつたことを検出す
   る特定遊技状態検出手段、 前記パチンコ遊技機の遊技
   盤上に配設され、かつ遊技者にとつて利益となる第１の
   状態または遊技者にとつて不利益となる第２の状態に変
   化自在な可変入賞球装置、および 前記特定遊技状態検
   出手段出力のあつた後、遊技者にとつて利益となる利益
   玉数と遊技者にとつて不利益となる不利益玉数との差数
   が相対的に大きな一定数に達したとき、最大価値を付与
   したことを検出する最大価値付与完了状態検出手段を備
   え、 前記最大価値付与完了状態検出手段は、 前記利
   益玉を検出する利益玉検出手段と、 前記不利益玉を検
   出する不利益玉検出手段と、 前記特定遊技状態検出手
   段出力のあつた後、前記利益玉検出手段出力のあるごと
   に利益玉数を計数しかつ前記不利益玉検出手段出力のあ
   るごとに不利益玉数を計数して、利益玉数と不利益玉数
   との差数を求める演算手段と、 前記演算手段によつて
   求められた差数が前記相対的に大きな一定数に達したこ
   とを判断する判定手段とを含み、 前記特定遊技状態検
   出手段出力に応じて前記可変入賞球装置を前記第１の状
   態に駆動開始しかつ前記判定手段出力に応じて可変入賞
   球装置を第１の状態から前記第２の状態へ切換える駆動
   手段をさらに備えた、パチンコ遊技機。 ２ 前記特定遊技状態検出手段は、前記パチンコ遊技機
   の遊技盤上に配設された可変表示部材の表示状態が予め
   定める状態になつたことに基づいて、予め定める遊技状
   態になつたことを検出する、特許請求の範囲第１項記載
   のパチンコ遊技機。 ３ 前記特定遊技状態検出手段は、パチンコ遊技機の遊
   技盤上に形成された比較的入賞しにくい入賞領域へ打込
   玉が入賞したことに基づいて、予め定める遊技状態にな
   つたことを検出する、特許請求の範囲第１項記載のパチ
   ンコ遊技機。