JPS6031188Y2 - モニターソケツト付バナナ端子 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、電気通信回路やデーター通信装置その他電
気回路等の通信状況等をモニター或はチェックするモニ
ターソケット付バナナ端子の改良に関する。

従来、この種の端子は、第１図に示すように、中心に円
穴２を穿設した十字状の金属板をバナナ端子１に形威し
、先端に突片４を穿設した受部７と一体形成された金属
製のガイド棒３をバナナ端子１内に挿入して、突片４を
円穴２に挿通してこれをカシメ付してさらに半田付を施
こし、ガイド棒３の後端を金属製の接続板５の両端に穿
設した円穴６ ａ ９ ６ ａにカシメし、またモニタ
一端子用の金属円筒８を接続板５の中央に穿設した円穴
６ｂにビス又は鋲等９によってねじ付又はカシメ付けす
るものであり、このようにして構成されたモニターソケ
ット付バナナ端子は、第２図に示すように絶縁材からな
るプラグ本体１０に装着するものである。

しかしながら、上記モニターソケット付バナナ端子は、
部品点数が多くなり、各構成部品をカシメ付けしたりビ
ス止めしたり又は半田付けして結合するので組立作業性
が悪く、カシメ付不良やビスの緩みによって接続不良が
生じ易く、接触抵抗が増大し、電気特性が悪化して信頼
性に欠ける欠点があった。

また実公昭５７−４９９１６号公報のばね式プラグは、
連結導電部の嘴状垂直片の幅をばね片の幅より大きくし
、プラグ素子押えの外周に取付溝を形威し、この取付溝
をプラスチックモールド体の嵌合凹部のエンドレス状の
突条に係止させたものである。

従って連結導電部の嘴状垂直片の成形加工に時間と手数
と余分の型を必要とし加工が困難であり、一端子盤の接
続金具にばね片を抜き差しするときプラグ素子押えに強
大な牽引力が作用し凹部と突条との係合が外れてプラグ
素子押えがプラスチックモールド体より分離破損したり
ばね片がよじれて導電不良を起す欠点がある。

この考案は、一枚の導電性金属で連結導電体の嘴状垂直
片と３本のチップを等しい幅に成形しかつモニタ一端子
を構成することによって嘴状垂直片の成形加工を簡単な
らしめガイド棒の中間にチップの折曲部の下端面を取付
ける段部を設け、この段部で受部の貫通孔の先端開口段
部にチップの折曲部を抑えつけるように構成してチップ
のよじれによる接触不良をなくし導電率を向上させ、受
部の下端周面の尖り周縁とプラグ本体の凹部の内側底面
に形威した環状凹溝とを合わせて超音波溶接により一体
に触接しバナナ端子を端子盤の接続受口に抜き差しして
も受台がプラグ本体より脱出することが無いようにする
ことを目的とするものである。

以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第３図は、モニターソケット付バナナ端子１１の展開図
を示し、一枚の洋白板或いは燐青銅板等の導電性金属板
を打ち抜いたもので、中央の接続板部１２の左右には接
続板部１２の幅よりも小幅の嘴状垂直片１４Ａが連設さ
れこの嘴状垂直片１４Ａの先端部に嘴状垂直片１４Ａと
ほぼ同じ幅からなるチップ１４が十文字形放射状に配置
されたバナナ端子部１３を連設し接続板部１２の上下に
はモニターソケット端子部１５を構成する基部両側にに
切欠１７，１７を形成しチップ１４の幅とほぼ同じ幅の
首１６Ａ、１６Ａを有するモニタ一端子板１６．１６を
連設する。

さらに上記の形状に打ち抜かれた導電性金属板は、第４
図に示すように、バナナ端子部１３の各チップ１４およ
び嘴状垂直片１４Ａに於て、その短辺方向に曲面を形成
するとともに接続板部１２に連設した嘴状垂直片１４Ａ
を除く他のチップ１４の先端をＬ形に折立てて折曲部１
４ａを形成し、またモニタ一端子板１６．１６に於て、
その短辺方向に半円曲面を形威する。

そして第５図に示すように、接続板部１２に連接した嘴
状垂直片チップ１４Ａを接続板部１２に対して上方に垂
直に折り立てるとともに、他の十文字形放射状のチップ
１４，１４．１４を下方へ折り曲げて各チップの中央部
を外方に張出してバナナ端子部１３を形成し、またモニ
タ一端子板１６．１６を接続板部１２に対して下方に垂
直に折り曲げて対向して配置する（第５図）。

次に、前記のごとく構成したモニターソケット付バナナ
端子１１は、第６図に示すように、バナナ端子部１３．
１３の内部にバナナ端子１３，１３間のピッチを保持し
チップ１４，１４，１４、嘴状垂直片１４Ａが曲ったり
折れないように補強するための金属製のガイド棒１８，
１８を圧入するとともに、バナナ端子部１３．１３を絶
縁材又は金属からなる受部１９の貫通孔２０．２０に挿
通してチップ１４の先端折曲部１４ａを貫通孔２０の先
端開口受部２０ａに係合し、さらに絶縁材からなるプラ
グ本体２１のソケット孔２３とガイド棒挿入孔２４．２
４にモニターソケット端子部１５と先端をバナナ端子部
１３の先端内側に圧入したガイド棒１８，１８の後端と
を峯れぞれ挿入するとともに、プラグ本体２１の凹部２
２に受部１９を圧入等の手段によって装着することによ
り、モニターソケット付バナナ端子プラグを構成する。

第７図および第８図は本考案の他の実施例を示す。

すなわち、ガイド棒１８，１８の中間部に上端部に上端
面にてチップ１４の折曲部１４ａの下端面を押下げて下
端面をプラグ本体２１の凹部２２の内底面に接合して受
部１９の貫通孔２０の先端開口段部２０ａに圧着するた
め段部１８ａ、１８ａをそれぞれ突設し、受部１９の外
周壁下端面に尖り周縁１９ａを形威し、この尖り周縁１
９ａをプラグ本体２１の凹部２２の内底面の凹溝２１ａ
にはめ込みこの箇所を超音波溶接により摩擦抵抗により
溶融して一体に融着する。

第９図は本考案のさらに他の実施例を示すもので、ガイ
ド棒１８，１８の中間部に上端面にてチップ１４の折曲
部１４ａの下端面を押し上げて下端面をプラグ本体２１
の凹部２２の内底面に接合して受部１９の貫通孔２０の
先端開口段部２０ａに圧着するための段部１８ａ、１８
ａをそれぞれ突設し、この段部１８ａ、１８ａの上部に
各チップ１４の先端（折曲部１４ａ付近）内側に接触し
てこれを外側に押圧する小段部１８ｂ、１８ｂを突設す
る。

通常このプラグは一個のプラグ本体２１に対して２個の
モニターソケット付バナナ端子部１１を接着し、このプ
ラグのバナナ端子部１３を通信回路等の端子盤のソケッ
ト孔に差込んで、このプラグの２個のモニターソケット
端子部１５に他のテスト用のプラグを差込んでその間の
導電を調べる等して使用し、通信回路等の通電状況等の
チェックをするものである。

本考案は前記したように、接続板部と、バナナ端子部と
ソケット端子部とを一体に一枚の導電性金属板から成形
し、嘴状垂直片の幅をチップの幅とほぼ同じ幅となした
ことにより、嘴状垂直片の折曲加工が極めて簡単となり
、受部の外周壁下端面の尖り周縁をプラグ本体の凹部の
内底面に形成した環状凹溝に合わせて超音波溶接機にて
融着したから、バナナ端子部をソケットに烈しく抜き差
ししても受台がプラグ本体より分解脱却せず、しかもガ
イド棒の中間部に突設した段部をチップの折曲部に圧接
したことによりバナナ端子部のチップが変形することを
なくしてソケットの受金具との電気的機械的接続を確実
にならしめる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来品の正面断面図、第３図及び第
４図は本考案の展開図及び加工図、第５図は本考案の正
面図、第６図は本考案の正面断面図、第７図は本考案の
他例の正面断面図、第８図は同じく一部を切欠した部分
分解斜視図、第９図は本考案のさらに他例の正面断面図
である。 １１：モニターソケット付バナナ端子、１２：接続板、
１３：バナナ端子、１４：チップ、１５：モニターソケ
ット端子、１６：モニタ一端子板、１８ニガイド棒、１
８ａニガイド棒の段部、１９：接続板部の受部、１９ａ
：受部の尖り周縁、２０：貫通孔、２１ニブラグ本体、
２１ａニブラグ本体の凹溝、２２：凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 接続板部１２の両端に各チップ１４およびこれらのチッ
   プと等しい幅の連結チップ１４Ａが一体に形威されたバ
   ナナ端子部１３．１３を垂直に連設し、バナナ端子部１
   ３．１３の間にバナナ端子部１３．１３の並びと直角に
   位置してバナナ端子部１３．１３と同じく垂直に対向し
   て設けたモニタ一端子板１６．１６からなるモニタ一端
   子部１５を有する接続板部１２と、段部１８ａｖ １
   ８ａを有するガイド棒１８，１８を直立して植設しモニ
   ターソケット端子部１５をはめ込むソケット孔２３を設
   けたプラグ本体２１と、プラグ本体２１の凹部２２には
   め込みバナナ端子部１３．１３およびガイド棒１８，１
   ８を挿通した貫通孔２０゜２０、先端開口受部２０ａ、
   ２０ａを有する受部１９とよりなり、接続板部１２を受
   部１９とプラグ本体２１にて挾み各チップ１４の各折曲
   部１４ａをガイド棒１８，１８の段部１８ａ、１８ａと
   貫通孔２０．２０の先端開口受部２０ａ、２０ａとの間
   に挾み付け、モニターソケット端子部１５をプラグ本体
   ２０のソケット孔２３にはめ込み、プラグ本体２１の凹
   部２２の内底面の凹溝２１ａと受部１９の尖り周縁１９
   ａとを超音波溶接機にて融着したことを特徴とするモニ
   ターソケット付バナナ端子。