JPS603060Y2 - 提手付き箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、提手部に工夫を施した提手付き箱に関する
ものである。

段ボールなどの厚紙からなり提手部を有する箱は、通常
、箱本体の蓋壁に提手部が突設されている。

このため、このような提手付き箱では、組立てて物品を
収納した場合、蓋壁上に提手部が突出しているため積み
重ねることが不可能で多数のものの保管並びに運搬に非
常に手間がかかると共に、提手部が蓋壁又は側壁に連成
されており、収納物品が重いと破損しやすく耐荷重性に
欠けるなどの欠点があった。

この考案の目的は、前述のような欠点を解消することに
ある。

即ちこの考案は、箱本体の平板状蓋壁面に手挿通用凹部
を折込んで設け、この凹部の中に提手孔が位置するよう
に底壁と連成した提手部材を組み込み、複数積み重ねる
ことができると共に、堅固で耐荷重性を保有するように
した提手付き箱である。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明する
。

この考案の提手付き箱は、段ボールなどの厚紙から形成
され、第１図及び第３図に示すように、横に連なる対の
側壁１並びに対の端近２のそれぞれの下縁に折れ線３を
介して延びる外底壁４、内底壁５が連成され、且つこれ
らの側壁１、端壁２のそれぞれの上縁に折れ線６を介し
て延びる対の突き合う外蓋壁４及び対の内蓋壁８が連成
された箱本体Ａと、この箱本体Ａの中央部長手方向に組
み込み、外蓋壁７の突き合せ縁で挾持される提手部材Ｂ
との組合せから成るものである。

前記箱本体Ａには、側壁１の縦端縁に小幅の糊代９が連
成され、外蓋壁７の上縁に折れ線１０を介してさらに延
びるやや小幅の差込み壁１１が連成され、且つこれらの
連なる外蓋壁７、差込み壁１１の中央部に、上記折れ線
１０に直交する二条のスリット１２と、このスリット１
２の端部を結ぶ折れ線１３とで画された手挿通用凹部ａ
を形成する方形状折込み部１４が設けられている。

また、内蓋壁８には、上縁中央から縦方向の切込み１５
が設けられ、上縁両端部に上方へ延びる突片１６が連成
されている。

前記内蓋壁８は、箱本体Ａの上部開口を閉鎖時、第４図
及び第５図に示すように、切込み１５に差込み壁１１を
嵌め込み、且つ突片１６が突き合うように形成されてい
る。

なお、この突片１６は無くてもよい。

また、内底壁５には、下縁中央部に小切込み１７が設け
られている。

外底壁４は、底面形成時、下縁が突き合うようになって
いる。

前記提手部材Ｂは、第２図及び第４図に示すように、中
央折れ線１８を介して、箱本体Ａの側壁１と略同形の起
立壁１９が対称形に形成され、この起立壁１９の端縁に
折れ線２０を介して延びる外底壁４と略同形の重ね底壁
２１が連成され、折れ線１８から二つ折りしこの折れ目
を上縁にした断面逆丁字形にして使用される。

前記起立壁１９には、上部に提手孔２２が設けられ、下
縁両端部に三角形状切込み２３が形成されている。

前記提手部材Ｂは、第４図及び第５図に示すように、箱
本体Ａの底面の外底壁４と内底壁５との間に重ね底壁２
１を挿入し一部三重壁とするもので、起立壁１９の切込
み２３の内端コーナが内底壁５の小切込み１７に対応し
、且つ提手孔２２が箱本体Ａの手挿通用凹部ａの中央部
に位置するように形成されている。

この考案に係る提手付き箱は、以上のような構成であり
、これを使用する場合には、外蓋壁７及び内蓋壁８を開
いて上部開口とした箱本体Ａの外底壁４と内底壁５との
間に提手部材Ｂの重ね底壁２１を挿入し、これら三底壁
を止め具又は粘着テープで封緘して底面を形成し、提手
部材Ｂの起立壁１９で仕切られた箱本体Ａの内部に物品
を収納し、先づ内蓋壁８を閉め、次に折込み部１４を内
向きに折込み手挿通用凹部ａを形成しながら、差込み壁
１１を起立壁１９に沿うと共に切込み１５から内部へ差
込む。

この際、物品は起立壁１９で区切られた箱本体の両室に
均等に収納するのが望ましい。

この提手付き箱は、上部中央に形成された手挿通用凹部
ａに手を挿入し、提手孔２２に指を入れて提げることが
できる。

また、この提手付き箱は、収納物品の荷重がかかる底壁
が一部三重構造であると共に、重ね底壁２１に提手孔２
２のある起立壁１９が一体連成されているため堅固であ
り、且つ外蓋壁７の上面が平板であるため、複数積み上
げることができる。

以上述べたように、この考案の提手付き箱によると、外
形直方体状であるため、蓋壁上に底壁を重ね合せ多数積
み上げても安定しており、保管、運搬が容易であり、ま
た、底壁が一部三重構造であると共に、提手部材が重ね
底壁と連成されているため非常に堅固で耐荷重性があり
、提げた状態が安定しているなどの効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の一実施例を示す箱本体の展開図、
第２図は提手部材の展開図、第３図は同上の組立斜視図
、第４図は第３図Ｉ−Ｉ線に沿った縦断側面図、第５図
は第３図■−■線に沿った縦断側面図である。 Ａ・・・・・・箱本体、Ｂ・・・・・・提手部材、ａ・
・・・・・手挿通用凹部、１・・・・・・側壁、２・・
・・・・端壁、３．６． １０．１３，１８，２０・・
・・・・折れ線、４・・・・・・外底壁、５・・・・・
・内底壁、７・・・・・・外蓋壁、８・・・・・・内蓋
壁、１１・・・・・・差込み壁、１２・・・スリット、
１４・・・・・・折込み部、１９・・・・・・起立壁、
２１・・・・・・重ね底壁、２２・・・・・・提手孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 連なる対の側壁並びに対の端壁のそれぞれ下縁に底壁を
   連成し、且つこれらの側壁並びに端壁のそれぞれ上縁に
   対の突き合う外蓋壁及び対の内蓋壁を連成した箱本体と
   、この箱本体に組み込み外蓋壁の突合せ縁で挾持される
   提手部材との組合せから威り、前記箱本体には、外蓋壁
   の突合せ縁にさらに折れ線を介して延びる差込み壁を連
   成し、且つ連なる外蓋壁差込み壁の中央部に上記折れ線
   に直交する二条のスリットと、このスリットの端部を結
   ぶ折れ線で画された手挿通用凹部を形成する折込み部を
   設け、前記提手部材は、上部に提手孔を有する起立壁と
   、この起立壁の下縁に延びる重ね底壁とからなる提手付
   き箱。