JPS603020Y2 - 二輪車等のレツグシ−ルド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は二輪車、三輪車等の車体前部に備えられるレッ
グシールドに関するものである。

周知の如く、自動二輪車、三輪車等においては、その車
体前部に車体側方に延出するレッグシールドが備えられ
ている。

このレッグシールドは雨中走行時、雨が運転者の脚部等
に直接かかることを防止するとともに、寒冷走行時にお
いては、風をさえぎる風防効果を有している。

本考案の目的は、レッグシールドのこのような雨中走行
時の雨降効果および寒冷走行時の風防効果をより一層増
大し、更に暑い時には逆に風が運転者に当るようにし、
運転者により良好な運転状態をもたらし、しかも取扱い
上便利で体裁もよい二輪車のレッグシールドを提供する
にある。

前記目的を遠戚するために本考案は、レッグシールドを
車体前部に備える二輪車等において、前記レッグシール
ド外側にサイドバイザーを回動可能に装着するとともに
、このサイドバイザーを、車体側方に指向する位置と、
車体前方に指向する位置と、前記レッグシールド前面に
隣接収納する位置とに係止するようになしたことを特徴
とするものである。

以下、添付図面により、本考案を自動二輪車に適用した
一実施例について詳細に説明する。

自動二輪車の車体前部に、レッグシールド１が備えられ
ている。

レッグシールド１は、車体側方へ所定量延出しており、
雨中走行時、および寒冷走行時に運転者に雨、風が直接
当ることを防止する機能を有している。

このレッグシールド１の両側に、サイドバイザー２が上
下２個所に設けられたヒンジ手段３により回動可能に装
着されている。

ヒンジ手段３は、板ばねを屈曲して形成した軸受部材４
と、この軸受部材４をレッグシールド１の端部１ａに固
定する固定部材５と、サイドバイザー２の端部に形成さ
れたボス部２ａに固定された断面長円形の軸部６とから
なっている。

サイドバイザー２は軸部６を、この軸部６と同形状に屈
曲形成された前記軸受部材４の軸受部４ａに嵌合してレ
ッグシールド１に取付けられており、サイドバイザー２
を開閉すると、軸部６が前記軸受部４ａを押し拡げて変
形せしめ、軸部６の回動を許容する。

そして上方と下方に位置するヒンジ手段３は、断面長円
形の軸部６を相対位置を９０’ずらして設けられており
、一方の軸部６が通常の変形していない軸受部４ａに嵌
合しているとき、他方のヒンジ手段３の軸部６は軸受部
４ａを押し拡げて変形せしめた状態で嵌合している。

これにより一方の軸部６が通常の変形しない軸受部４ａ
の元形で係止されているとき、他方の軸部６は押し拡げ
られて変形した軸受部４ａの押し戻す力によって係止さ
れ、サイドバイザー２を車体側方に指向する位置と、車
体前方に指向する位置と、レッグシールド１の前面に隣
接収納する位置にそれぞれ９０°づつ回動して係止でき
るようになっている。

次にこの実施例の作用について説明する。

第３図乃至第５図は使用状態を示し、それぞれＡは上方
ヒンジ手段、Ｂは下方ヒンジ手段である。

第３図は通常の走行時における使用状態を示しており、
サイドバイザー２はレッグシールド１の前面に隣接収納
する位置に折り畳まれている。

この状態において、上方のヒンジ手段３はその軸部６が
通常の変形しない軸受部４ａの元形で係止され、下方の
ヒンジ手段３はこれと９０°位相がずれて軸部６が押し
拡げられた軸受部４ａの押し戻す力によって係止されて
いる。

この状態ではサイドバイザー２は、レッグシールド１の
前面に沿って前方あるいは外方へ突出することなく収納
されているから、走行時の風はサイドバイザー２に円滑
に案内され、しかも邪魔にならないので取扱い上も便利
で、体裁もよく美観性がある。

第４図は夏期等の暑い時の走行時における使用状態を示
しており、サイドバイザー２は車体前方に指向する位置
に係止されている。

この状態において、上下方のヒンジ手段３はそれぞれ前
記より９０°づつ回転している。

すなわち、上方のヒンジ手段３の軸部６が押し拡げられ
た軸受部４ａで係止され、下方のヒンジ手段３の軸部６
は前記より９０°回転して押し拡げによる変形が解放さ
れ、元形に復帰した軸受部４ａによって係止されている
。

この状態ではサイドバイザー２は、車体前方に指向する
位置に固定されているから、風がサイドバイザー２によ
って集められ、サイドバイザー２とレッグシールド１と
の隙間７からレッグシールド１の内側に導かれ、風が前
記の通常の状態と比較してより一層運転者に当り足元を
涼しくする。

第５図は雨中あるいは冬期等の寒冷時の走行時における
使用状態を示しており、サイドバイザー２はレッグシー
ルド１の車体側方に指向する位置に係止されている。

この状態において、上下方のしンジ手段３はそれぞれ前
記より９０’づつ回転している。

すなわち、上方のヒンジ手段３の軸部６は前記より更に
９０°回転して押し拡げによる変形が解放され、元形に
復帰した軸受部４ａによって係止され、下方のヒンジ手
段３の軸部６は押し拡げられた軸受部４ａで係止されて
いる。

この状態ではサイドバイザー２は、車体側方に指向する
位置に係止され、レッグシールド１に沿って斜め後方へ
向いているから、レッグシールド１に当る風およびサイ
ドバイザー２に当る風を円滑により一層側方へ導くこと
ができ、風防の機能がより一層向上する。

また、サイドバイザー２はレッグシールド１の幅をより
拡げることとなり、雨降の機能もより向上する。

前記実施例は自動二輪車に適用したものについて説明し
たが、三輪車にも適用されることは勿論である。

また、前記ヒンジ手段３は断面長円形の軸部６と軸受部
材４との変形によって所定位置に係止するようにしてい
るが、ピン等で係止するようにしてもよい。

更にサイドバイザー２をレッグシールド１に回動可能に
装着する手段はヒンジ手段に限定されない。

本考案は前記のように二輪車等のレッグシールド外側に
サイドバイザーを回動可能に装置したから、レッグシー
ルド前方に荷物かごや後方にインナトランクなどの小荷
物等の収容部の配置が自由に行なえ、また、これを回動
して車体側方に指向する位置と車体前方に指向する位置
で固定できるようになしたから、このサイドバイザーに
より雨中走行時の雨降効果および寒冷走行時の風防効果
をより一層向上することができ、更に暑い時には逆に風
を運転者に当るように導き、これらにより運転者に、よ
り良好は運転状態をもたらすことができるとともに、こ
の位置において、特にレッグシールド後方の乗員の乗り
降りや後方の利用空間の確保に影響を与えないので、二
輪車等のレッグシールド用防風、導風板として非常に有
効である。

しかも通常の走行時において、サイドバイザーはレッグ
シールドの前面に隣接して収納されるからレッグシール
ドの後面側の利用スペースが確保され乗員の乗り降りの
自由度が増え、取扱に上便利で、体裁もよい等の効果を
有している。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は本考案
を適用した自動二輪車の斜視図、第２図はサイドバイザ
ーをレッグシールドに装置するヒンジ手段の分解斜視図
、第３図乃至第５図は本考案の使用状態を示し、第３図
はサイドバイザーをレッグシールド前面に隣接収納する
位置にした状態を示す切断平面図、第４図はサイドバイ
ザーを車体前方に指向する位置にした状態を示す切断平
面図、第５図はサイドバイザーを車体側方に指向する位
置にした状態を示す切断平面図である。 １はレッグシールド、２はサイドバイザー、３はヒンジ
手段、４は軸受部材、６は軸部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. レッグシールドを車体前部に備える二輪車等において、
   前記レッグシールド外側にサイドバイザーを回動可能に
   装着するとともに、このサイドバイザーを、車体側方に
   指向する位置と、車体前方に指向する位置と、前記レッ
   グシールド前面に隣接収納する位置とに係止するように
   なしたことを特徴とする二輪車等のレッグシールド。