JPS6030079Y2 - トラツクタイプ自在平行定規におけるスライドロ−ラ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はトラックタイプの自在平行定規におけるスライ
ドローラに関する。

トラックタイプの自在平行定規においては、固定横レー
ルに移動自在に縦レールを連結する手段として、スライ
ドローラを具備するカーソル板を固定横レールに沿って
移動自在に設け、該カーソル板に縦レールの上端部を連
結するのが一般的であり、また縦レールの移動自在にヘ
ッド部及びスケールを連結する手段として同様にスライ
ドローラを具備するカーソル板にヘッド部を連結した構
成が一般的に使用されている。

そして、この場合、スライドローラが走行する横レール
及び縦レールのレール面はアルミ合金等からなる金属製
で、且つスライドローラには夫々のカーソル板に加わる
縦レール又はヘッド部の荷重がそのまま作用するから、
従来のように走行面が金属製のスライドローラにあって
は、長期間の使用によって縦、横レールのレール面が摩
耗し、精度を悪くすると共に、走行時の騒音、も無視で
きない欠点が生じ、また走行面を全て合成樹脂により構
成したスライドローラにあっては、スライドローラ自体
がこれに加わる荷重、に対抗することが困難になる欠点
があった。

そこで本考案け、特に縦、横レールのレール面の摩耗を
防止し、走行時の騒音を阻止することによって、耐久性
及び精度の優れたトラックタイプの自在平行定規を得る
ことができるスライドローラを提供するものである。

以下図示した実施例により本考案を詳細に説明すると、
第１図において、１は図版、２は図版１の上縁部に固定
された万力部材、３は万力部材２の背面にボルト・ナツ
ト３ａにより高さ調整可能に固定された横レール取付金
具、４は取付金具３に止ネジ５によって一体に固定され
た横レールである。

横レール４の下面は下方が開放しており、その長手方向
に沿った両側壁にレール面４ａが穿設しである。

６は縦レールを連結するカーソル板で、その上面に垂直
な支軸７に回転自在に本考案に係るスライドローラ１０
が設けである。

カーソル板６に突設したスライドローラ１０の数は一般
には四個で、横レール４の各レール面４ａに夫々二個ず
つ当接し、縦レール等から偏荷重を受けるカーソル板６
を弛みなく正確に案内、支持している。

本考案に係るスライドローラ１０は、第２図に示すよう
に、中央に金属部１０ａを具備し、その上下に合戒樹脂
部１０ｂを具備する走行面を有している。

１１は前記金属部１０ａの走行面を外周に形成する金属
リング部で、ベアリング１３を内部に嵌着するように中
空筒状の構成からなる。

前記金属部１０ａは金属リング部１１の中央に段部を以
って突設した肉厚の大きい外円周部によって構成されて
いる一方、前記段部に密着して断面り字型状の合成樹脂
リング部１２を設けることによって合戒樹脂部１０ｂの
走行面を構成しである。

また、合皮樹脂部１０ｂの走行面は金属部ｌｅａの巾よ
り小さく構成しである。

その他、１３は前記ベアリング、１４はベアリング固定
用リングである。

上記の構成からなるスライドローラ１０によれば、横レ
ール４のレール面４ａの比較的摩耗を受けにくい中央面
に、スライドローラ１０の金属部ｌｅａが当接して、カ
ーソル板６を介して作用する側方向への荷重に強く対抗
し、レール面４ａの上下隅角部の摩耗を受は易い部分に
は、スライドローラ１０の合皮樹脂部１０ｂが当接する
から、レール面４ａが摩耗から保護されることとなる。

この点を更に詳述すると、自在平行定規においてカーソ
ル板に作用する荷重は、純粋に水平か垂直の荷重という
ことはなく、それらの合皮された偏荷重であるから、例
えば第１図のスライドローラ１０の支軸７を傾かせるよ
うな荷重となり、これに伴ってスライドローラ１０の走
行面１０ａ。

１０ｂはレール面４ａに対して傾斜する力を受けること
となるから、その荷重はスライドローラ１０の走行面の
全体に均等に加わるのではなく、傾斜面の角部になる合
皮樹脂部１０ｂに集中するように作用することとなる。

この場合、本考案のスライドローラ１０は、この合皮樹
脂部１０ｂが常時レール面４ａの角部に対して弾性変形
してその摩耗と騒音を阻止する効果がある。

また、合皮樹脂部１０ｂはスライドローラ１０の中央の
金属部１０ａより幅が小さいから、その傾斜による弾性
変形量も微少であり、走行精度を低下させる虞れはない
。

尚、走行精度が低下する程の傾斜に対しては、中央の金
属部１０ａがレール面４ａに当接して阻止することとな
る。

また、本考案の合戊樹脂部１０ｂは金属リング部１１の
段部に密着した断面り字型状の合成樹脂リング部１２の
先端片部として構成しであるから、強い弾性変形を受け
たとしてもその下方に一体に拡がる残余のＬ字型状部分
で吸収、支持されており、強度的にも耐久性の高い構成
となっている。

以上の通り、本考案に係るスライドローラによれば、走
行面が肉厚の大きい金属部と厚みの小さい合皮樹脂部と
によって構成されているから、カーソル板に加えられる
大荷重を、強度の強い金属部によって負担し、また合皮
樹脂部がレール面を摩耗から保護すると共に、騒音の発
生を阻止する効果があり、耐久性及び精度の優れたトラ
ックタイプ自在平行定規を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るスライドローラの一実施例の使用
態様を示す一部縦断側面図であり、第２図はその要部を
一部縦断して示す正面図である。 １・・・・・・図版、２・・・・・・万力部材、３・・
・・・・取付金具、４・・・・・・横レール、４ａ・・
・・・・レール面、６・・・・・・カーソル板、１０・
・・・・・スライドローラ、１０ａ・・・・・・金属部
、１０ｂ・・・・・・合戊樹脂部、１３・・・・・・ベ
アリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ローラの走行面を金属部１０ａと合成樹脂部１０ｂとに
   よって構成したトラックタイプ自在平行定規におけるス
   ライドローラ１０において、ベアリング１３を内部に嵌
   着するようになした中空筒状の金属リング部１１の中央
   に、段部を以って突設した肉厚の大きい外円周部によっ
   て前記金属部１０ａを構成する一方、前記金属リング部
   １１の段部に密着して断面り字型状の合成樹脂リング部
   １２を設けることによって前記金属部、１０．ａ、Ｌり
   走行面の小さい合成樹脂部１０ｂを構成したことを特徴
   とするトラックタイプ自在平行定規におけるスライドロ
   ーラ。