JPS6029672Y2 - 燃料噴射ポンプ用送出弁 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は燃料噴射ポンプにおける送出弁を小型簡略化す
ることを目的として、板状弁を弁体としてこの板状弁の
下面をプランジャバレル端面に当接させ、この面の反対
面にサラバネを配したものである。

従来燃料噴射ポンプの送出弁は第１図に示す如く、羽根
部Ｂと吸戻しピストン部Ｃ及び上部に円錐面りを持つ弁
体Ａと、この弁体Ａを支承する弁座体Ｅより戊り、この
送出弁組立はプランジャＦが嵌挿されるプランジャバレ
ルＧの上端面に載ｔされ、弁体ＡはバネＨで押圧されて
いる。

この弁体Ａはその複雑な形状のために加工が複雑で極め
て高価なものとなり、且バネＨを含めると形状が大きく
なってしまった。

本考案は上述の事由にかんがみ、板状弁を弁体とし、噴
射ポンプの各回転域における燃料噴射特性の安定化を図
るためにサラバネにより適度な押圧としたもので、小型
で安価な燃料噴射ポンプの送出弁を提供するものである
。

以下本考案の図示実施例について詳細に説明する。

第２図及び第３図に、本考案の燃料噴射ポンプの送出弁
が示されており、本体１にはプランジャ３を嵌挿するプ
ランジャバレル２が固定され、このプランジャバレル２
の上端面に本体１に螺合する保持筒４の案内孔４ａに摺
動自在に嵌合した弁体５がサラバネ６に押圧され着座し
ている。

サラバネ６は保持筒４の凸部４ｂにより支承されている
。

弁体５の外周面には、上下両面を連通ずる切欠き５ａが
設けられ、またプランジャバレルと当接する面の反対面
には前記切欠きに連通ずる油溝５ｂが穿設されており、
また保持筒４には通孔４ｃが設けられている。

尚切欠き５ａは実施例では４個設けであるが数は４個に
限定するものではない。

以上の構成において、プランジャ３の上昇行程に伴い加
圧された燃料は、サラバネ６の力に打勝って弁体５を保
持筒４の案内孔４ａに沿ってリフトささせ、弁体５の外
周に設けられた切欠き５ａ及び油溝５ｂを介して保持筒
４内の通孔４ｃに至り図示しない噴射管を経てノズルよ
り噴射する。

そしてプランジャ３の制御縁３ａがプランジャバレル２
の吸排孔２ａと合うと、加圧燃料は低圧側に排出される
。

この結果、弁体５はサラバネ６の押圧力及び高圧の燃料
噴射残留圧と排出圧の大きな圧力差によって下降し、プ
ランジャバレル上端面に着座して下流側の残留圧を保持
する。

このように本考案は、板状弁を弁体とし、その弁体の作
動を確実にならせるべく保持筒に案内孔を設はサラバネ
を配設した送出弁を構成したので小型且安価な送出弁が
得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の燃料噴射ポンプの要部縦断面図、第２図
は本考案の実施例を示す要部縦断面図、第３図は第２図
の■−■断面図である。 ２・・・・・・プランジャバレル、４・・・・・・保持
筒、５・・・・・・弁体、６・・・・・・サラバネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 噴射管に接続される保持筒によって、プランジャを有す
   るプランジャバレルの上方に装着される燃料噴射ポンプ
   用送出弁において、板状で下面を平滑となし、外周に上
   下両面に連通ずる切欠きを有して保持筒に設けられた案
   内孔に摺動自在に嵌合し、且つ上面には前記切欠きに連
   通ずる油溝を設けてなる弁体と、該弁体は上方にサラバ
   ネを張設して保持筒によってプランジャバレル上面に接
   着して戊る燃料噴射ポンプ用送出弁。