JPS6029352Y2 - 高電圧発生装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、高電圧発生回路の高電位部に、低電圧補助
電源を与えるための電圧発生手段を備えた高電圧発生装
置に関する。

一般に、高電圧発生装置において、高電圧発生回路の高
電位部に可変低電圧補助電源を必要とすることがしばし
ばあり、このための電圧発生手段としては、通常、縦続
接続された複数個の絶縁変圧器が用いられる。

この場合、定常状態において縦続接続された複数個の変
圧器の各分担電圧を均等にするため、高電位側絶縁変圧
器の２次巻線の一端および相互接続部の一端を、高電圧
発生回路の高電位部および中間電位部にそれぞれ導線で
接続し、いわゆる電位どりを行なっている。

ところが、このように構成された高電圧発生装置を使用
して試験等を行なう間に、その負荷側で絶縁破かいが起
ると、サージ電圧は、サージ電圧分布が比較的良好な絶
縁変圧器と、高電圧発生回路側に同時に侵入する。

このため、高電圧発生回路の電位どり部で、サージ分担
電圧に差が生ずる。

すなわち、第１図に曲線Ａで示すような急激な電位上昇
を生じ、該部の絶縁が脅かされることになる。

また、高電圧発生回路に整流器が接続されている場合は
、この整流器に前記サージ電圧による逆電圧が加わり、
整流器破損等の好ましくない結果を招く。

この考案は、前述の点に留意してなされたものであり、
つぎにこの考案の高電圧発生装置を、以下図面に示した
実施例とともに説明する。

第２図において、高電圧発生回路１に併設された低電位
側絶縁変圧器２および高電位側絶縁変圧器３は、相互に
縦続接続されて低電圧補助電源としての電圧発生回路を
構成している。

すなわち、低電位側絶縁変圧器２によって絶縁された交
流電圧は、高電位側絶縁変圧器３によってさらに絶縁さ
れ、高電位側線変圧器３の２次巻線から低電圧出力がと
り出される。

そして、高電位側絶縁変圧器３の２次巻線の一端４は、
高電圧発生１の高電位部５に、導線６を介して接続され
、両線縁変圧器２，３の相互接続部における一端７は、
高電圧発生１の中間電位部８に、抵抗等からなるインピ
ーダンス９を介して接続され、これにより電位どりがな
されている。

ただし、インピーダンス９は、高電圧発生回路１自体の
サージ分布特性に実質的影響を与えない値に設定されて
いるものとする。

このように構成された高電圧発生装置においては、高電
圧発生回路１の高電位部５から高電圧出力が、そして、
高電位側絶縁変圧器３の２次巻線から高電位の低電圧出
力が、それぞれとり出され、とくに、縦続接続された絶
縁変圧器２，３の相互接続部の一端７を、高電圧発生回
路１の中間電位部８に、インピーダンス９を介して接続
したから、負荷側で絶縁破かい等を起したときに生じる
サージ電圧の少なくとも一部分は、インピーダンス９に
よって吸収され、高電位側絶縁変圧器３を通じて高電圧
発生回路１へ侵入することが抑制される。

すなわち、高電圧発生回路１の出力電圧特性を、常に第
１図の曲線Ｂに示すようなものとすることができ、同図
の曲線Ａに示す電位上昇にもとづく絶縁破かいや、整流
器損傷等の危惧がとり除かれる。

なお、縦続接続する絶縁変圧器の個数を３以上とする場
合は、絶縁変圧器の相互接続部が複数となるが、そのう
ちの少なくとも１つの一端と、高電圧発生回路の適当な
中間電位部との間を、インピーダンスにより接続すれば
よい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の高電圧発生装置の高電圧出力電位分布と
、この考案の高電圧発生装置の高電圧出力電位分布とを
比較する特性図、第２図はこの考案の高電圧発生装置の
１実施例の構成を示すブロック図である。 １・・・・・・高電圧発生回路、２・・・・・・低電位
側絶縁変圧器、３・・・・・・高電位側絶縁変圧器、５
・・・・・・高電圧発生回路の高電位部、８・・・・・
・同回路の中間電位部、９・・・・・・インピーダンス
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 高電圧発生回路の高電位部に２次巻線の一端を接続した
   高電位側絶縁変圧器に、低電位側絶縁変圧器を縦続接続
   腰前記両絶縁変圧器によって前記電位部に低電圧補助電
   源を与える高電圧発生装置において、前記両線縁変圧器
   の接続部の一端を前記高電圧発生回路の中間電位部に、
   サージ電圧吸収用のインピーダンスを介して接続したこ
   とを特徴とする高電圧発生装置。