JPS6029129Y2 - 昇降式照明器具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 この考案は、複数の昇降ワイヤの下部に連結した照明器
具本体と、前記複数の昇降ワイヤの上部を保持して繰り
出し、巻き取りする昇降器と、前記照明器具本体から延
出したカールコードと、前記昇降器にその下方から外套
するフランジカバーとを備えた昇降式照明器具に関する
ものである。

〔背景技術〕

この種の従来の昇降式照明器具では、複数の昇降ワイヤ
が、フランジカバーに形成された穴に挿入され、昇降ワ
イヤをフランジカバーに対して横側方から挿入すること
ができない構造となっていた。

従来例には、つぎのような問題点がある。

■ 昇降式照明器具を天井面などの固定部に取付けるに
当たって、カールコードのねじれのために、複数の昇降
ワイヤが互いに平行にはならない場合があり、昇降ワイ
ヤがゆがんでいると、体栽が悪い。

■ 複数の昇降ワイヤがみかんだ場合には、カールコー
ドのねじれをなくすために、カールコードを手動で回し
戻す必要があり、作業性の低下が避けられない。

■ なお、複数の昇降ワイヤをフランジカバーに挿通せ
ずに、フランジカバーの外側に出しておくように構成す
ると、カールコードをフリーにしてそのねじれ力がなく
なるまで、カールコードを回したあと、複数の昇降ワイ
ヤが互いにほぼ平行になるようにした状態で、昇降器に
フランジカバーを外套することができる。

しかしながら、この場合、複数の昇降ワイヤがフランジ
カバーの外部に露出するために、外観体栽が悪化すると
いう新たな問題が正じる。

〔考案の目的〕

この考案の目的は、従来例の問題点の解決を図り、取付
けの作業性が良く、しかも外観体栽の良い昇降式照明器
具を提供することである。

〔考案の開示〕

この考案の昇降式照明器具は、複数の昇降ワイヤの下部
に連結した照明器具本体と、前記複数の昇降ワイヤの上
部を保持して繰り出し・巻き取りする昇降器と、この昇
降器を固定部に固定する固定具と、前記照明器具本体か
ら延出したカールコードと、前記昇降器にその下方から
外套するフランジカバーと、前記カールコードを挿通す
るために前記フランジカバーの下部に形成したカールコ
ード挿通穴と、このカールコード挿通穴に前記カールコ
ードを挿通した状態で前記昇降器と前記フランジカバー
とを連結する連結部と、前記フランジカバーを前記昇降
器に外套する状態で前記昇降器からの各昇降ワイヤを横
側方から前記フランジカバーの内部に挿通するために前
記フランジカバーに形成したワイヤ挿通用切溝とを備え
たものである。

この考案の構成による作用は、つぎのとおりである。

（ａ） 照明器具本体から延出されたカールコードを
フランジカバーの下部のカールコード挿通穴に挿通した
状態で、昇降器およびこれに保持された複数の昇降ワイ
ヤをフランジカバーから外した状態にすることができる
。

この状態では、カールコードは、昇降ワイヤに拘束され
ることなく、フリーに旋回する。

すなわち、ねじれのない状態にすることができる。

この旋回によって、昇降ワイヤねじれか、昇降ワイヤは
フランジカバーから独立しているため、昇降ワイヤのね
じれを容易に元に戻すことができる。

この昇降ワイヤのねじれの解消は、カールコードのねじ
れの解消に比べて遥かに容易に行うことができる。

このようにすることによって、カールコードと昇降ワイ
ヤとのねじれをなくしカールコードのフリー状態の昇降
ワイヤを互いにほぼ平行な体栽の良い状態とすることが
できる。

（ｂ） 以上のようにしたのち、昇降器にフランジカ
バーを外套するのであるが、その際、複数の昇降ワイヤ
をフランジカバーに形成のワイヤ挿通用切溝に横側方か
ら通してフランジカバー内部に挿通する。

このように、昇降ワイヤをフランジカバー内に収めるた
め、外部に露出しているものに比べて外観体栽を良好な
ものにすることができる。

実施例 この考案の一実施例を第１図ないし第３図に基づいて説
明する。

第１図は昇降式照明器具の取付は状態の断面図、第２図
はフランジカバーの部分の斜視図、第３図は要部の分解
状態の斜視図である。

固定部としての天井１に、木ねじ３を介して引掛式の固
定具２が固定されており、この固定具２の爪２ａに昇降
器４の爪孔（図示せず）が係止されている。

昇降器４は、左右一対の昇降ワイヤ６．６の巻き取りド
ラムと、左右一対の腕５，５と、中央下端部の筒ねじ７
とを有している。

一対の腕５，５からそれぞれ昇降ワイヤ６．６が延設さ
れ、各々の下端部が照明器具本体１６に連結されている
。

照明器具本体１６には、ソケット１７と、セード１８と
、昇降把手１９と、スイッチ２０と、ランプ２１が装着
されている。

フランジカバー１１は、昇降器４に対して下方から外套
されるものであり、中央下端部にカールコード挿通穴１
２が形成されているとともに、上部の両端で、腕５，５
における昇降ワイヤ６．６吊下げ部分を収納する箇所に
、昇降ワイヤ６．６を横側方からフランジカバー１１内
に挿通するためのワイヤ挿通用切溝１３，１３が形成さ
れている。

さらに、フランジカバー１１において、ワイヤ挿通用切
溝１３，１３の上端部には、電源コード９をフランジカ
バー１１内に挿通するためのコード挿通用切欠き１４．
１４が形成されている。

このコード挿通用切欠き１４．１４は円弧状を呈し、そ
の幅は電源コード９より大きく、ワイヤ挿通用切溝１３
の幅よりは小さい。

このため、電源コード９がワイヤ挿通用切溝１３内に浸
入することが防止されている。

なお、電源コード９は、２つのコード挿通用切欠き１４
．１４のうちの一方のみに挿通される。

電源コード９は、天井１に取付けられた引掛シーリング
８から延出され、昇降器４に接続されている。

昇降器４は、電源コード９に接続した状態でカールコー
ド１０を接続している。

このカールコード１０は、昇降器４の筒ねじ７に挿通さ
れ、照明器具本体１６のソケット１７に接続されている
。

昇降器４の筒ねじ７は、フランジカバー１１のカールコ
ード挿通穴１２に挿通され、かつ、このカールコード挿
通穴１２に挿通された化粧ナツト１５でフランジカバー
１１を持ち上げるように支持した状態で、この化粧ナツ
ト１５を筒ねじ７に螺合している。

この螺合によって、フランジカバー１１の上端縁が天井
１に当接している。

なお、筒ねじ７と化粧ナツト１５とが、考案の構成にい
う昇降器４とフランジカバー１１とを連結する連結部を
構成している。

また、天井１１が考案の構成にいう固定部である。

つぎに、施工要領について説明する。

（ｉ） 昇降器４および昇降ワイヤ６．６をフランジ
カバー１１から分離した状態で、照明器具本体１６から
延出されたカールコード１０をフランジカバー１１のカ
ールコード挿通穴１２に下方から挿通する。

この状態では、カールコード１０は、昇降ワイヤ６．６
に拘束されていないので、フリーな旋回が許容され、ね
じれのない状態となる。

（ｉｉ） カールコード１０の旋回によって昇降ワイ
ヤ６．６がねじれるが、昇降ワイヤ６．６はフランジカ
バー１１から独立しているため、フランジカバー１１か
らの拘束を受けない。

昇降ワイヤ６．６のねじれを元に戻して、ねじれのない
状態にする。

これにより、昇降ワイヤ６．６が互いにほぼ平行となる
。

（ｉｉｉ） 昇降器４をフランジカバー１１に近付け
、カールコード１０を昇降器４に接続すると乏もに、電
源コード９を昇降器４に接続する。

（ｉｖ） 昇降ワイヤ６．６をフランジカバー１１の
ワイヤ挿通用切溝１３，１３に横方向から挿通ずる。

このとき、コード挿通用切欠き１４．１４が昇降ワイヤ
６．６のワイヤ挿通用切溝１３゜１３に対する挿通のガ
イドとなるため、容易に挿通できる。

また、−奔のワイヤ挿通用切溝１３の上端部のコード挿
通用切欠き１４に電源コード９を挿通する。

（ｖ） 天井１に取付けられ固定具２に昇降器４を係
止する。

ついで、昇降器４にフランジカバー１１を外套し、フラ
ンジカバー１１のカールコード挿通穴１２に昇降器４の
筒ねじ７を挿通する。

そして、筒ねじ７に化粧ナツト１５を螺合して、フラン
ジカバー１１を昇降器４に固定する。

〔考案の効果〕

この考案によれば、つぎの効果がある。

（ａ） 照明器具本体から延出されたカールコードを
フランジカバーの部のカールコード挿通穴に挿通した状
態で、昇降器およびこれに保持された複数の昇降ワイヤ
をフランジカバーから外した状態にすることができ、こ
の状態では、カールコードは、昇降ワイヤに拘束される
ことなく、フリーに旋回するので、ねじれのない状態に
することができる この旋回によって、昇降ワイヤがねじれるが、昇降ワイ
ヤはフランジカバーから独立しているため、昇降ワイヤ
のねじれを容易に元に戻すことができる。

このようにカールコードと昇降ワイヤとのねじれをなく
し、カールコードのフリー状態で複数の昇降ワイヤを互
いにほぼ平行な状態とする調整作業を従来例に比べて遥
かに容易に行うことができる。

（ｂ） ついで、昇降器にフランジカバーを外套する
のであるが、その際、複数の昇降ワイヤをフランジカバ
ーに形成のワイヤ挿通用切溝に横側方から通してフラン
ジカバー内に収めるため、昇降ワイヤが外部に露出して
いるものや昇降ワイヤがねじれているものに比べて外観
体栽を良好なものにすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の昇降式照明器具の取付は
状態の断面図、第２図はフランジカバーの部分の斜視図
、第３図は要部の分解状態の斜視図である。 ２・・・・・・固定具、４・・・・・・昇降器、６・・
・・・・昇降ワイヤ、１０・・・・・・カールコード、
１１・・・・・・フランジカバー、１２・・・・・・カ
ールコード挿通穴、１３・・・・・・ワイヤ挿通用切溝
、１６・・・・・・照明器具本体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の昇降ワイヤの下部に連結した照明器具本体と、前
   記複数の昇降ワイヤの上部を保持して繰り出し・巻き取
   りする昇降器と、この昇降器を固定部に固定する固定具
   と、前記照明器具本体から延出したカールコードと、前
   記昇降器にその下方から外套するフランジカバーと、前
   記カールコードを挿入するために前記フランジカバーの
   下部に形成したカールコード挿通穴と、このカールコー
   ド挿通穴に前記カールコードを挿通した状態で勢記昇降
   器と前記フランジカバーとを連結する連結部と、前記フ
   ランジカバーを前記昇降器に外套する状態で前記昇降器
   からの各昇降ワイヤを横側方から前記フランジカバーの
   内部に挿通するために前記フランジカバーに形成したワ
   イヤ挿通用切溝とを備えた昇降式照明器具。