JPS6028801Y2 - 油圧切換え制御弁 - Google Patents

油圧切換え制御弁

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JPS6028801Y2
JPS6028801Y2 JP11310976U JP11310976U JPS6028801Y2 JP S6028801 Y2 JPS6028801 Y2 JP S6028801Y2 JP 11310976 U JP11310976 U JP 11310976U JP 11310976 U JP11310976 U JP 11310976U JP S6028801 Y2 JPS6028801 Y2 JP S6028801Y2
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piston
rotor
pressure
hydraulic
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和彦 矢野
良太 大橋
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株式会社神崎高級工機製作所
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、油圧クラッチ等の油圧機器への油圧の供給
回路に挿入して用いられる油圧切換え制御弁に関し、油
圧回路の切換え機能と、油圧機器への初期作用油圧を減
圧し且つ漸増させる作用油圧減圧漸増機能とを1つの弁
機構中に組込んだ、新規な油圧切換え制御弁を提供する
ものである。
従来の技術 一般的な説明 油圧クラッチ等の油圧機器に対し油圧を作用させ始める
とき、該油圧機器の定常運転状態で作用させる高油圧を
急激に作用させるときは、該油圧機器及びそれに関連せ
しめられた伝動部材等にショックが加わりその損傷が生
じ得ると共に、油圧回路自体も衝撃波が発生して各種の
支障が生じ得るものであり、このため従来からも、油圧
機器に対する初期作用油圧を徐々に立上らせることとす
る油圧漸増用の調圧弁機構を設けるとか、油圧機器に対
する給油回路に接続して油圧アキュミュレータを設ける
とかして、油圧機器への油圧作用を緩衝的に行なわせる
ことがなされて来ている。
ところで油圧機器は一般に、その作動を一旦開始すると
後は急速に作用油圧を高められてもショックを起こすこ
とが少なく、このため油圧機器を速やかに定常運転状態
へともたらしたい場合には、油圧機器がショックを起こ
し易い作動開始に至るまでの作用油圧の上昇はこれをゆ
っくりと行なわせ、その後は急速に作用油圧を上昇させ
ることが、望ましい。
すなわち例えば車輛とか小型船舶のトランスミッション
中に設けられた多板式油圧クラッチについてみれば、油
圧クラッチの摩擦エレメントがリターンばね力に抗して
係合を開始しトルク伝達が開始するような油圧にまでは
クラッチ作用油圧を漸増させてショックの発生を防ぎ、
その後は車輛或は船舶の定常運転状態を速やかに得るべ
く、クラッチ作用油圧を急上昇させて油圧クラッチの定
常運転状態を速やかに得るのである。
このような作用油圧の上昇態様は、後に本考案の一実施
例の作用として説明する第8図に示されており、油圧機
器に対し油圧を作用させ始めてからの時間tに対する作
用油圧Pの上昇を、初期油圧Pから成る一定低油圧P3
まではゆっくりと行なわせ、その後は正規高油圧P1ま
で急速に油圧を高めるようにされる。
公知例その1 上記のような油圧上昇を得ている公知例として、特開昭
48−28886号公報に開示されている油圧制御機構
がある。
同公報のものの要部を模式的に図解してみると、後述す
る二次調圧弁8が設けられていない点を除いて第11図
に図示のようであり、油タンク1から油圧ポンプ2によ
り2個の油圧クラッチ等の油圧機器3,3′方向に作動
油を導く給油回路4端に一次側の入口ポートIPを接続
して、切換弁5が設けられている。
この切換弁5は、両油圧機器3,3′を非作動状態とす
る中立位置Nと、各油圧機器3,3′を選択的に作動さ
せる2つの作用位置F、 Rとを、備えている。
給油回路4より分岐したタンク回路6には、油圧機器3
,3′への作用油圧を設定するための調圧弁7を挿入し
てあり、また給油回路4に挿入した絞り70の二次側で
該給油回路4には油圧アキュミュレータ71が接続され
ている。
調圧弁7は、油圧設定用スプリング7aの他に同スプリ
ング7aと同方向から調圧弁本体を押圧可能なプラグ7
bを備えたものに、構成されている。
また油圧アキュミュレータ71は、スプリング71aに
て移動附勢させであるピストン71bであって鎖線図示
のように一定量以上、後退せしめられると給油回路4を
上記プラグ7bの背後に接続するピストン71bを、備
えたものに構成されている。
第11図に図示の油圧制御機構において、切換弁5を中
立位置Nから何れかの作用位置F或はRに移すと、油圧
アキュミュレータ71のピストン71bの前面側に給油
回路4から作動油が、絞り70を介し徐々に流入し、ス
プリング?ia力に抗してピストン71bが徐々に後退
して行くことから、スプリング71a荷重の徐々の増加
に対応して油圧機器3或は3′に対する作用油圧が漸増
せしめられて行く。
そしてピストン71bが鎖線図示のような位置まで後退
すると、調圧弁7のプラグ7b背後に給油回路4の油圧
が作用することから、プラグ7bが油圧作用で調圧弁7
本体を押圧するに至り、このようにして調圧弁7のリリ
ーフ圧が急上昇せしめられることから、油圧機器3或は
3′に対する作用油圧が急速に高められることとなる。
すなわち先に触れた第8図に図示のような油圧上昇特性
が、得られることとなる。
公知例その2 以上は油圧アキュミュレータを用いた場合であるが、例
えば特開昭48−87273号公報等から公知である油
圧漸増型の調圧弁を利用して、第8図に図示のような油
圧上昇特性を得る公知例もある。
第12図はその一例を示すものであって、調圧弁7は、
その油圧設定用スプリング7a端を規制された位置まで
前進可能なピストン7cに受けさせであるものに、構成
されている。
ピストン7cの背後には給油回路4の油圧を、絞り弁7
3を挿入された油圧作用回路74を介して作用させであ
る。
絞り弁73は、油圧作用回路74に絞り73aを挿入す
る関係となる第1の位置Aと、同絞り73aを油圧作用
回路74から取除く関係となる第2の位置Bとを、備え
ていて、スプリング75により第1の位置A方向に変位
附勢され、パイロット回路76を介し作用せしめられる
油圧作用回路74の油圧により第2の位置B方向に変位
附勢されている。
他の部分の構造は、第11図について説明したのと同様
である。
第12図に図示の油圧制御機構において、切換弁5を中
立位置Nから作用位置F或はRに移すと、給油回路4か
ら作動油がピストン7cの背後に、油圧作用回路74中
にある絞り73aを介し徐々に流入し、このためピスト
ン7cは徐々に前進して、油圧設定用スプリング7aの
荷重を徐々に高める。
したがって対応して油圧機器3或は3′に対する作用油
圧が漸増せしめられて行く。
そして同作用油圧がスプリング75力に打克つような値
まで上昇すると、パイロット回路76から作用する油圧
で絞り弁73が第2の位置Bへと移されるから、今度は
ピストン7c背後に急速に作動油が流入し、同ピストン
7cが最前進位置まで急速に前進して油圧設定用スプリ
ング7cを最大限に圧縮するから、油圧機器3或は3′
に対する作用油圧が正規高油圧にまで急速に高められる
すなわち前述した第8図に図示のような油圧上昇特性が
得られることとなる。
考案が解決しようとする問題点 第1の問題点 前記の特開昭48−28886号公報のものでは設けら
れていないが、油圧機器用の油圧制御機構においてよく
行なわれているように、前記タンク回路6に調圧弁7の
二次側で第11図に図示の如く潤滑油圧設定用の二次調
圧弁8を挿入設置して、クラッチ摩擦エレメント部とか
伝動軸支承用ベアレンゲ部等の被潤滑部9に対する潤滑
油供給回路10を、二次側調圧弁8の一次側でタンク回
路6から分岐させて導き出す構造とする場合、第11図
に図示ものでは次の問題が生じる。
すなわち切換弁5を中立位置Nにおいた状態では、同切
換弁5を介し給油回路4から油がドレンされるから調圧
弁7はリリーフ動作せず、このため被潤滑部9に対し潤
滑油が供給されないこととなる。
したがって油圧機器3,3′が油圧クラッチである場合
を例にとれば、回転を継続している原動側の摩擦エレメ
ントが停止中の従動側の摩擦エレメントに対し若干でも
接触すると大きな摩耗とが発熱が起きるのに対し、その
ようなときに新たな潤滑油が供給されないことになる。
またトランスミッション中では、切換弁5の中立位置N
においても回転を持続する伝動軸があるのに対し、その
ような伝動軸のベアリング部に潤滑油が供給されないこ
ととなる。
それでは給油回路4中の絞り70の絞り度を大として、
切換弁5の中立位置Nにおいても該絞り70の一次側に
、調圧弁7をリリーフ動作させるような油圧が成立する
ようにすればどうかとみると、そのときは切換弁5の各
作用位置F、Hにおき、そのように絞り度犬な絞り70
によって油圧機器3,3′方向への作動油の供給が著し
く遅らされ、油圧機器3,3′の作動開始が著しく遅延
せしめられることとなる。
またそうかといって第11図に図示の切換弁5を、中立
位置Nで給油回路4端をブロックするもの、つまり入口
ポートWがブロックされるものに変更して、切換弁5の
中立位置Nでも調圧弁7がリリーフ動作するようにする
ときは、切換弁5の中立位置Nにおいて既に、油圧アキ
ュミュレータ71のピストン71bが鎖線図示のような
位置まで後退せしめられていることとなるから、切換弁
5を次いで作用位置F或はRに移したときに所望の油圧
漸増が得られなくなる。
それでは第12図に示すものではどうかと言えば、同図
に図示の油圧制御機構でも、切換弁5をして、図示のも
のと異なり中立位置Nで入口ポートIPがブロックされ
るものとできない。
何故ならそのときは、切換弁5が中立位置Nにあるとき
に既にピストン7cが最前進位置にあって、次いで切換
弁5を作用位置F或はRに移たときに所望の油圧漸増が
得られなくなるからである。
したがって第12図に図示の構造において、切換弁5を
中立位置Nにおいた状態では給油回路4から切換弁5を
介し油がドレンされ、調圧弁7がリリーフ動作せずして
、被潤滑部9に対して潤滑油が供給されないこととなる
結局、第12図に図示のものも第11図に図示もの同様
の不具合を備えていることになる。
第2の問題点 そこで考えられることは、第13図に図示のような回路
構造で油圧漸像型の調圧弁7を利用することである。
すなわち第13図に図示のものでは切換弁5を、中立位
置Nで入口ポートWがブロックされると共に、二次側に
前記油圧作用回路74相当の油圧作用回路74を接続さ
れる出口ポートOPを追加して設けであるものに、構成
している。
出口ポートOPは、中立位置Nでは一次側のタンクポー
トに、また各作用位置F、Rでは入口ポートWに、それ
ぞれ連通するものとされている。
他部の構造は、第12図に図示のものにおけると同様で
ある。
この第13図に図示の回路構造によれば、切換弁5が中
立位置Nにおかれた状態でも調圧弁7がリリーフ動作す
ることとなるから、同調圧弁7のピストン7cが最後退
位置をとっている状態での油圧設定用スプリング7aの
荷重に対応する初期IJ IJ−フ圧(第8図に図示の
油圧P2に対応する油圧)を、二次側調圧弁8のIJ
IJ−フ圧と等しく設定するか同リリーフ圧よりも高く
設定しておけば、二次側調圧弁8にて決定される油圧で
もって潤滑油が、被潤滑部9へと供給されることとなる
ところが潤滑油供給上の問題点を解消する第13図のも
のも、第11図のもの及び第12図のものにも共通する
次のような問題点を有する。
すなわち第8図に図示のような油圧上昇特性を得ようと
する場合、一定低油圧P3までの油圧の上昇は極力ゆっ
くりと行なわせるのが、油圧機器をショック無く作動開
始させる上で望ましく、油圧機器が高トルクの伝達を司
どる大容量の油圧クラッチであるような場合には特にそ
うである。
また油圧機器の作動が開始された後は該油圧機器の定常
作動状態を迅速に得るべく、第8図に示すように油圧P
を低油圧P3から正規高油圧P□にまで急速に上昇させ
ることが望ましい。
第11図に図示の従来例は前述したように、油圧機器3
,3′に対する給油回路4に挿入された絞り70の絞り
度を大として一定低油圧P3までの油圧の上昇を遅らせ
ようとすると、一定低油圧P3から正規高油圧P□まで
の油圧の上昇が著しく遅延されるから、絞り70の絞り
度をあまり大きくはできない。
それでは第12図のもの及ぎ第13図のものではどうか
と言えば、これらのものでも絞り73a(第12図)或
は75a(第13図)の絞り度を大きくするのに限界が
ある。
その理由の一つは絞り慶大な絞りは目詰まりし易い点に
あるが、より重大な理由は絞り慶大な絞りは油圧上昇特
性を安定させない点にある。
すなわち絞りは油温の変化とエンジン回転数の変動に基
づく油圧ポンプの回転数の変動、したがって該ポンプの
油吐出流量の変動とにより油流れに対して与える抵抗を
変えるものであり、これは絞り度を大きくするほど著し
くなる。
したがって第12図のもの及び第13図のもので絞り7
3 a、 75 aの絞り度を過大とすると、油温が
高く油の粘度が低い場合及びエンジン回転数が大でポン
プ吐出流量が多い場合には一定低油圧P3までの油圧の
上昇が速やかとなり、逆に油温か低く油の粘度が高い場
合及びエンジン回転数が小でポンプ吐出流量が少ない場
合には一定低油圧P3までの油圧の上昇が遅くなるとい
った態様で、油圧上昇特性が安定しなくなる。
そしてこれによっては、油圧機器を予定したように作動
開始させることが困難となる。
考案課題 この考案の主たる目的とするところは、従来のものと異
なり減圧弁を利用することにより第8図に図示のような
油圧上昇特性を得ることとして前述した従来技術の2つ
の問題点、つまり第11図及び第12図のものが切換弁
5の中立位置Nでば潤滑油の供給が行なわれなくなると
いった第1の問題点と、第11図、第12図及び第13
図の何れのものでも一定低油圧P3までの油圧の上昇を
ゆっくり行なわせるのに限界を有するといった第2の問
題点とを、併せて解消する新規な油圧切換え制御弁を提
供するにある。
この考案の他の目的は、上記した減圧弁を油路切換え用
の切換弁中にコンパクトな態様で組込むと共に、減圧弁
を利用するものでありながら操作量の加減を要せずして
切換弁を中立位置から作用位置へと移すのみで所期の油
圧上昇特性を得させることとする油圧切換え制御弁を提
供するにある。
すなわちこの考案は他の不具合の発生を極力避けつつ、
前述した主たる目的を達成しようとするものである。
問題点を解決するための手段 基本構造 この考案課題を解決するためにこの考案は先ず、切換弁
としてそれ自体は周知であるロータリバルブを採用する
すなわち本考案油圧切換え制御弁は第2−7図及び第9
,10図に例示するように、1個の入口ポート12と複
数個の出口ポート14.14’と1個のタンクポート1
3とを形成された弁ケース11内に、中立位置Nでは上
記した出口ポート14.14’とタンクポート13間を
連通させ各作用位置F或はRへと変位せしめられると上
記した入口ポート12と各出口ポート14或は14′間
を連通させるローター15を嵌挿しであるものに構成さ
れる。
減圧弁機構 かかるロータリバルブにおいてこの考案は、弁ケース1
1における上記したポート12,13゜14.14’の
形成位置と切換弁を構成する上記ローター15の形状と
について工夫を施した上で、減圧弁機構を組込むのであ
り、そのためには同様に第2−7図及び第9−10図に
例示するように次のような構成を採用する。
すなわち前記ローター15の軸線方向でみて該ローター
15の回転操作手段15aを設けられた側を前方側とし
て、前記ポートを前方側から後方側にかけ出口ポート1
4.14’、入口ポート12及びタンクポート13の順
序で前後にi@させて弁ケース11に形成すると共に、
前記ローター15に形成せる後端開放の中空部に第1ピ
ストン16と第2のピストン17とを、その間に圧縮バ
ネ20を介装して、前後に配し嵌挿して上記中空部内に
、第1のピストン16の前方に位置する第1の油室18
と、該両ピストン16.17間に位置し第1のピストン
16に形成された絞り油通路21を介し第1の油室1B
に連通せしめれた第2の油室19とを、それぞれ形成し
、また前記入口ポート12側に位置する後方側の油孔2
3と前記出口ポー)14.14’側に位置する前方側の
油孔26とをローター15の内外に開口させて該ロータ
ー15に形成すると共に、これらの油孔23.26と連
通し且つ上記した後方側の油孔23を介し前記入口ポー
ト12に常時連通する溝孔29を上記第1のピストン1
6の外周面に設けて該溝孔29を、前記した入口ポート
12と各出口ポート14,14’間をローター15の中
空部内を介し連通させるべくした連通路に構成し、上記
第1のピストン16が若干量後退するとロータ−15内
周面との間で上記連通路を遮断する遮断部42を該第1
のピストン16の外周面上に突設する共に、上記した前
方側の油孔26を上記第1の油室18に常時連通させる
別の連通路を構成する別の溝孔30を上記第1のピスト
ン16の外周面に形成し、さらに上記第2の油室19を
前記タンクポート13に連通させる他の連通路27.2
8を前記ローター15に形成する。
油圧漸増及び減圧機能解除機構 上記した構成に基づき本案油圧切換え制御弁は、後述す
る作用の説明から理解されるように、ローター15が各
作用位置へと移されると油圧機器に対する作用油圧を減
圧する減圧弁機能を有するものとなるが、ローター15
を各作用位置へと変位操作し時点から油圧機器に対する
作用油圧を徐々に高めると共に同油圧が成る一定低油圧
にまで高められると減圧機能を解除し油圧を急速に高め
るために、この考案はさらに次のような構成を採用する
すなわちローター15に形成される上記他の連通路27
.28を、上記第2のピストン17が一定量β(第2図
参照)以上前進せしめられると該他の連通路27.28
が該第2のピストン17により遮断される位置に配して
形成すると共に、上記第2のピストン17の背後におい
て弁ケース11内に、前記ローター15が前記中立位置
Nにあるときは前記タンクポート13に連通せしめられ
ると共に前記ローター15が前記各作用位置F。
Rにおかれたときは絞り39を挿入せる油通路34を介
し前記入口ポート12に連通せしめられる第3の油室3
3を形成する。
作用 要約 本案油圧切換え制御弁は第1図に符号5で全体を指して
例示するように、油圧機器3,3′に対する給油回路4
に挿入して用いられる。
第1図において第11−13図で用いたのと同一の符号
で指した部分は第11図−13図について前述したのと
同様の部分であるが、前記ローター15にて構成された
切換弁15Aが中立位置Nから各作用位置F、 Rに移
されたとき油圧切換え制御弁5は、調圧弁7にて設定さ
れる給油回路4の油圧を、第8図に図示のような低油圧
P2まで減圧した上でそれより高い成る一定油圧P3に
まで徐々に高め、その上で減圧弁機構を解除して油圧P
を、調圧弁7にて設定される正規高油圧Pにまで急速に
高めることとする。
減圧弁作用 すなわち先ず減圧弁としての作用から説明すると、ロー
ター15を中立位置Nから回転操作して作用位置F或は
Rに移し入口ポート12と出口ポート14或は14′を
連通させるとき、入口ポート12から出口ポート14或
は14′への油の流れは次の経路をとる。
入口ポート12→ローター15外周面上の油溝22→ロ
ーター15の油孔23→ローター15の中空部内に位置
する第1のピストン16外周面上の溝孔29→ローター
15の油孔26→ロ一ター15外周面上の溝穴25→出
ロポート14或は14′ したがって入口ポート12へと供給されるポンプ吐出油
が出口ボート14或は14′から油圧機器3或は3′へ
と供給されることとなるが、他方、上記の径路中にある
、ローター15の油孔26からは、次の径路でタンクポ
ート13へと油がドレーンされることとなる。
油孔26→第1のピストン16外周面上の別の溝孔30
→第1のピストン16前方の第1の油室18→第1のピ
ストン16の絞り油通路21→両ピストン16.17間
の第2の油室19→ローター15の他の連通路27,2
8→タンクポート13 そして出口ポート14或は14′に連通せしめられてい
る油孔26からタンクポート13へと油をドレーンする
上記径路が、第1の油室18と第2の油室19間で絞り
油通路21を有することから、該両油室18.19間に
は油圧差が生じることとなり、この油圧差により第1の
ピストン16は圧縮バネ20力に抗して後退する。
この第1のピストン16の外周面上には該ピストン16
が若干量(第2図に図示のδ量)後退するとロータ−1
5内局面との間で溝孔29にて形成された連通路を遮断
する前記遮断部42を突設しであるから、第1のピスト
ン16の後退により該遮断部42が入口ボート12と出
口ポート14或は14′間の連通を遮断する。
しかし該遮断部42よりも出口ポート14或は14′側
に位置しているローター油孔26からは前記後者の径路
で引続き油がドレーンされるから、これによって第1の
油室18と第2の油室19間の油圧差が減少して来、こ
のため第1のピストン16が圧縮バネ20力で前進して
、遮断部42による入口ポート12と出口ポート14或
は14′間の遮断が解除される。
これにより再び第1の油室18と第2の油室19間の油
圧差が上昇するから、結局、第1のピストン16は振動
的に前後動して遮断部42による入口ポート12と出口
ポート14或は14′間の遮断と遮断解除とを操返えす
したがって出口ポート14或は14′の油圧が圧縮バネ
20のバネ力に対応した値となり、該圧縮バネ20のバ
ネ荷重を適当に設定しておくことで第1図に図示の調圧
弁7にて設定される正規廃油EEP、と対比しずっと低
い油廿。
(以上、第8図)が、出口ポート14或は14′に成立
せしめられることとなる。
つまり第1のピストン16を弁体とし圧縮バネ20を弁
バネとする減圧弁機構が、ローター15中に組込まれて
いるのである。
油圧漸増作用 次に第8図に図示のような低油圧P2から成る一定低油
圧P3までの油圧Pの漸増が行なわれる作用について説
明すると、ローター15が中立位置Nにあるときはタン
クポート13に対し連通せしめられるのに対し該ロータ
ー15が各作用位置へ移されると絞り39を挿入せる油
通路34を介し入口ポート12に連通せしめられる前記
第3の油室33が、第2のピストン17の背後に形成さ
れていることからして、該第3の油室33にはローター
15の各作用位置への変位操作時点から絞り39を介し
徐々に油が流入することになる。
このため上記の時点から第2のピストン17が徐々に前
進することになり、圧縮バネ20を受けている該第2の
ピストン17の徐々の前進により圧縮バネ20力が徐々
に高められることからして、該バネ20力に対応して出
口ポート14或は14′に成立する油圧が叙々に高めら
れるのである。
減圧機能解除作用 そしてかかる油圧の漸増は、第2のピストン17が一定
量以上、前進せしめられると停止され、事後は油圧が急
速に上昇する。
何故なら両ビスト716.17間の第2のタンクポート
13に連通させるべくローター15に形成した前記他の
連通路27.28は、第2のピストン17が一定量β(
第2図)以上前進すると該ピストン17により遮断され
るような位置に配置しである。
そして該他の連通路27.28が遮断され第2の油室1
9からの油のドレーンが無くなると、絞り油通路21に
より連通せしめられている第1及び第2の油室18.1
9間の油圧差が小さくされて来、最終的には無くされる
から、第1のピストン16が圧縮バネ20力で最前進位
置にまで前進せしめられることとなり、このため第1の
ピストン16外周面上の遮断部42がもはや、入口ポー
ト12と出口ポート14或は14′間を遮断しなくなる
このことによっては出口ポート14或は14′の油圧が
入口ポート12の油圧、つまり第1図に図示の調圧弁7
にて設定される正規高油圧となることを意味するから、
結局、第8図に例示するような成る一定低油圧P3まで
の油圧Pの漸増が行なわれた上で油圧Pが正規高油圧P
1までに急速に上昇せしめられることとなる。
潤滑油供給に関連した作用 第1図では前記第1のピストン16を弁体とする減圧弁
を符号16Aで、また第1のピストン16に形成した前
記絞り油通路21によって提供される絞りを符号21A
で、それぞれ指しているが、これ迄の説明から明らかな
ように減圧弁16Aは切換弁15Aが中立位置Nから各
作用位置F、 Rへと移されると油圧切換え制御弁5の
入口ポート12の油圧、つまり調圧弁7にて設定される
正規高油圧を減圧し、次いで漸増させた上で減圧機能を
解除するものであり、第1のピストン16がその遮断部
42により入口ポート12と出口ポート14或は14′
間の連通を遮断し得るような位置まで後退せしめられな
い迄の間は一時的に入口ポート12の油圧まで低下させ
ることはあっても、はぼ常時、入口ポート12の油圧は
正規高油圧のままとする。
切換弁15Aが中立位置Nにあるとき減圧弁16Aは減
圧作用を行なわないから、入口ポート12には上記の正
規高油圧が作用している。
このことは逆に言うと、切換弁15Aの位置如何に拘ら
ずほぼ常時、調圧弁7がIJ IJ−フ動作することを
意味する。
そして調圧弁7がリリーフ動作する限り二次調圧弁8も
IJ ’J−フ動作して、該二次側調圧弁8にて設定さ
れる低潤滑油圧の潤滑油が被潤滑部9へと供給される。
すなわち本案油圧切換え制御弁5は、被潤滑部9に対す
る潤滑油の供給を実質的に途切らせないように作用する
油圧漸増期間に関連した作用 本案油圧切換え制御弁は、第2のピストン17背後の第
3の油室33に対しローター15の各作用位置で入口ポ
ート12を連通させる油通路34に挿入された前記絞り
39の絞り度をさほど大きくしなくとも、第8図に例示
するような低油圧P2−P3間の油圧Pの漸増期間を長
くするように作用する。
何故なら減圧弁の弁体である第1のピストン16がその
遮断部42により入口ポート12と出口ボート14或は
14′への油流れを断続させつつ減圧作用を行なう状態
では既に、第1図に図示の調圧弁7がリリーフ動作を行
なって油圧ポンプ2の吐出油量の大部分をタンク回路6
方向に逃がしているから、入口ポート12に供給される
油量は元々少ない。
そして入口ボート12からは油がさらに、出口ポート1
4或は14′方向に流され、その一部は常時、第1のピ
ストン16に形成された絞り油通路21を介してドレー
ンされている。
したがって入口ポート12から絞り39を介し第3の油
室33へ供給される油量は、絞り39の絞り度をさほど
大きくしなくとも少なくて、第3の油室33へと供給さ
れる油により圧縮バネ20力に抗し前進ぜしめれる第2
のピストン17の前進速度が小さい。
しかも第1のピストン16の絞り油通路21はその絞り
度を小さくし開口度を大きくするほど、入口ポート12
から出口ポート14或は14′方向へ供給される油量の
うちタンクポート13方向へドレーンされる油量の割合
を高めることで逆に、入口ポート12から出口ポート1
4或は14′方向へ流れる油量を高めることにより第3
の油室33へ供給される油量を少なくし、第2のピスト
ン17前進を遅らせる。
したがって本案油圧切換え制御弁は、絞り39の絞り度
を特に大きくせずとも油圧漸増期間、換言すると減圧期
間、を長くするように作用するのである。
実施例 第1の実施例の構造 先に述べた第1図は第1の実施例に係る油圧切換え制御
弁5を用いである油圧回路を示すものであり、同第1の
実施例の構造は第2−7図に示されている。
第2−7図において、11は制御弁5の弁ケースであっ
て、この弁ケース1には、ポンプ2に接続される入口ポ
ート12と、タンク1に接続されるタンクポート13と
、油圧機器3,3′にそれぞれ接続される出口ポート1
4,14′とを形成してあり、また弁ケース11内には
第1図に図示の切換弁15Aを構成するローター15を
嵌挿してあって、通例のように、このローター15を回
転操作することにより制御弁5ないし該ローター15を
選択的に第1図に示す位置N、 F、 Rの何れかに位
置させたとき、中立位置Nでは出口ポート14.14’
とタンクポート13間が連通せしめられ、作用位置Fで
は入口ポート12と出口ポート14間が連通せしめられ
ると共に出口ポート14′とタンクポート13間が連通
せしめられ、作用位置Rでは入口ポート12と出口ポー
ト14′間が連通せしめられると共に出口ポート14と
タンクポート13間が連通せしめられるように、ロータ
ー15と弁ケース11間に後述する油通路が形成されて
いるのであるが、上記したポート12,13,14.1
4’は、ローター15を回転操作するための操作レバー
15aを設けられた側を前方側として、前方側から後方
側にかけ出口ポート14.14’、入口ポート12及び
タンクポート13の順序で前後にwi陥させて弁ケース
11に形成されている。
そしてローター15には第2図に示すように後端開放の
中空部円形成してあって、この中空部内に前方に位置す
る第1のピストン16(第1図に図示の減圧弁16Aを
構成する。
)と後方に位置する第2のピストン17とを嵌挿して該
中空部内に、第1のピストン16の前方に位置する第1
の油室18とこれらの両ピストン16.17間に位置す
る第2の油室19とを形成すると共に、第2の油室19
内で両ピストン16.17間に圧縮バネ20を介装して
、両ピストン16.17を互に離隔する方向に摺動附勢
してあり、また上記の両油室1B、19は、前端部を残
して中空状とされた第1のピストン16にその前端部で
貫穿せる小径の油孔21を介して連通せしめられている
そして、弁ケース1Nの入口ポート12に対向するロー
ター15の外周面上には、該ローター15の回転により
このローター15を前記の何れの位置N、 F、 Rに
おいたときも入口ポート12と常に連通状態にある角度
範囲にわたって油溝22を形成してあり、この油溝22
に連らねてローター15の前記中空部に第1のピストン
16の外周位置で開口する油孔23を、図示の中立位置
Nでちょうどこの油孔23が入口ポート12に対向する
如き位置で、形成しである(第2.4.6図参照)。
また出口ポート14.14’に対向するローター15の
外周面上には、第2.3.6図に示すように、3個の油
溝24,24’、25を適宜の位相で形成してあり、こ
のうち油溝24は、ローター15を第3図に図示の中立
位置Nと作用位置R間で回転変位させる間、常に出口ポ
ート14と連通ずる如き角度範囲にわたって形成されて
おり、油溝24′は、ローター15を第3図に図示の中
立位置Nと作用位置1間で回転変位させる間、常に出口
ポート14′と連通ずる如き角度範囲にわたって形成さ
れており、またこれらの油溝24.24’の中間に位置
する油溝25は、第3図に図示の中立位置Nでは出口ポ
ー)14.14′と遮断され、ローター15を作用位置
Fに回転変位させると出口ポート14と連通せしめられ
、逆にローター15を作用位置Rに回転変位させると出
口ポート14′と連通せしめられる位置で形成されてお
り、ローター15の成る一定の回転円αの範囲で出口ポ
ート14または14′と連通下にある角度範囲にまたが
らせてあり、この油溝25の中央位置でローター15に
、前記第1のピストン16外周位でロータ−15中空部
に開口する油孔26を形成しである。
さらに弁ケース11のタンクポート13に対向するロー
タ−15外周面上には、第5,6図に示すように、環状
の油溝27を形成してあって、この油溝27は、図示の
場には中立位置Nでタンクポート13にちょうど対向す
る位置においてローター15に形成せる連通孔28を介
して、前記第2の油室19に連通させである。
さらにまた、前記第1のピストン16の外周面上には、
第2,7図に示すように、前記油孔23内方のロータ−
15中空部と前記油孔26内方のロータ−15中空部と
を該第1のピストン16の外周位で連通させる環状の溝
孔29と、前記油孔23内方のロータ−15中空部をロ
ーター15の中立位置Nと両件用位置F、 Rとの何れ
の位置においても前記第1の油室18に連通させる、一
定の角度範囲にわたって溝孔30とが、それぞれ形成し
てあり、またローター15の外周面上にはさらに、第3
.4.6図に示すように、前記油溝24,24’をそれ
ぞれ前記環状油溝27に常に連通させる2個の油溝31
,31’力釦−ター15の長さ方向に沿わせて形成され
ている。
以上のようであるから、中立位置Nでは、(a) 出
口ポート14→油溝24→油溝31→環状油溝27→タ
ンクポート13 (b) 出口ポート14′→油溝24′→油溝31→
環状油溝27→タンクポート13 (C) 入口ポート12→油溝22→油孔23→環状
溝孔29→溝孔30→第1の油室18→油孔21−第2
の油室19一連通孔28一環状油溝27→タンクポート
13 の順で、出口ポート14.14’がタンクポート13に
連通して油圧機器3,3′から油がドレーンされると共
に、入口ポート12が絞り油通路である前記の小径の油
孔21を含む連通路を介してタンクポート13に連通ず
るため、給油回路4の油の一部はこの連通路を介してタ
ンク1へと戻される関係となる。
もちろんこの場合にも、給油回路4の油の大部分は、上
記油孔21が絞り油通路を構成しているため、第1図に
図示タンク回路6方向に流れるものであり、このため第
1図では切換弁15Aを、中立位置Nで入口ポートがブ
ロックされる形で図示しである。
作用位置F、 Rでの油の流通については、全体の構成
を説明した上で、後述する。
次に弁ケース11内にはさらに前記第2のピストン17
の背後において、該ピストン17と弁ケース蓋板11a
間で第3の油室33を形成してあり、第2図に図示のよ
うにこの第3の油室33に連通ずる油通路34が弁ケー
ス11に穿設形成されている。
この油通路34は、ローター15を中立位置Nにおいた
状態では、該ローター15周面の油溝35. 36 (
第2,4図)を介し、タンクポート13へ連らなる前記
環状油溝27へと連通せしめられ、またローター15を
作用位置FないしRにおいた状態では、該ローター15
に形成せる油孔37ないし37′(第4図)を介し、入
口ポート12に連らなるロータ−15中空部へと連通せ
しめられるようにされており、さらに該油通路34には
調節螺杆38の進退でその絞り度を変更調節される絞り
部39を形成しである。
また第2図に示すように弁ケース11には該油通路34
と並列に別の油通路40を形成して該別の油通路40に
、上記第3の油室33方向からの油の流通のみを許容す
る逆止弁41を挿入しである。
以上のようであるから、ローター15をその操作レバー
15aにより回転操作して、該ローター15を中立位置
Nから作用位置FまたはRに移すと、絞り部39を形成
せる油通路34を介し、第3の油室33に入口ポート1
2の油圧が徐々に作用せしめられることとなり、このた
め第2のピストン17が該油圧の作用で圧縮バネ20を
徐々に圧縮しながら前進せしめられ、第2図に図示のβ
量前進せしめられた時点で該第2のピストン17が連通
孔28を閉塞するに至ることとなるもので、結局第2の
ピストン17には、ローター15の作用位置F、 Rへ
の切換え時点から圧縮バネ20を漸次圧縮してそのバネ
力を増大させる機能と最終的に第2の油室19をタンク
ポート13に連通ずる連通孔28を閉鎖する機能とを、
有せしめているものであるが、前記第1のピストン16
には次のような機能を有せしめである。
すなわち、この第1のピストン16における前記両溝孔
29.30間の大径部周面42は、第1のピストン16
が第2図に図示の最前進状態から後述の作用で若干量δ
後退せしめられると溝孔29外周面のロータ−15中空
部内周面43上に油密にのり、これにより環状溝孔29
にて形成された油通路が遮断されるようにして、第1の
ピストン16に後述のように給油回路遮断機能を有せし
めているのである。
なお前記の圧縮バネ20端を第2のピストン17に受け
させることは、該第2のピストンにその軸線上で前端側
から穿設形成せる嵌合孔44に摺動自在に嵌合せるバネ
受45を介して行なわれていて、該バネ受45には第2
のピストン17にその後端側より螺合し先端部を上記嵌
合孔44内に臨ませた調節螺杆46を接当させてあって
、弁ケース蓋11aを取外した上で上記調節螺杆46を
進退調節し、圧縮バネ20の初期バネ力を変更調節し得
るようにされている。
第1の実施例の作用 に作用について説明すると、制御弁5ないしそのロータ
ー15の図示中立位置Nでの油流通態様は前記のようで
あるが、この中立位置からローター15を作用位置F方
向に回転させて油溝25を出口ポート14と連通せしめ
るに至ったときは、入口ポート12→油溝22→油孔2
3→環状溝孔29→油孔26→油溝25→出ロポート1
4の順で、入口ポート12が出口ポート14に連通し、
油圧機器3に油が流入するに至る。
そしてこの入口ポート12からの油は、同時に還状溝孔
29から溝孔30を経て第1の油室18に流入し、さら
にこれが油孔21を経て第2の油室19に流入して、こ
こから連通孔28、環状油溝27よりタンクポート13
に達し、比較的少割合でドレーンされるが、油圧機器3
の油室に油が充満するにつれて第1の油室18内の圧力
が高まり、油が抜出されつつある第2の油室19内の圧
力よりも相対的に大となることから、成る時点より第1
のピストン15が圧縮バネ20のバネ力に抗して後退し
始め、前記δ量の後退時点で該ピストン15の前記大径
部周面ないし遮断部42が第2図に鎖線図示のようにロ
ーター中空部内周面43にのりあげ、入口ポート12と
出口ポート14間の連通を遮断するに至る。
しかしこの遮断後も、出口ポート14方向からの油ドレ
ーン14方向からの油ドレーンは、溝孔30→第1の油
室18−油孔21→第2の油室19→連通孔28→環状
油溝27−タンクポート13の順で引続いて行なわれ、
且つ油圧機器3にも若干の油リークがあることから、第
1の油室18に作用する油圧が低下して来て、第1のピ
ストン15が圧縮バネ20の力で再ひ僅少量前進し、再
び入口ポート12と出口ポート14間が連通ずるに至る
そして以後は同様のことの繰弁しが行なわれて、第1の
ピストン15は、入口ポート12と出口ポート14間の
連通を振動的に入断し、圧縮バネ20のバネ力に応じた
油圧を油圧機器3に作用せしめることとなるが、他方、
入口ポート12の油圧は、前記のような絞り39を挿入
せる油通路34を介し第2のピストン17背後の第3の
油室33に徐々に作用せしめられ、このため第2のピス
トン17が徐々に前進して圧縮バネ20を圧縮しそのバ
ネ力を徐々に増大させるから、上記のように油圧機器3
に作用せしめられる油圧は、経時的に徐々に増大せしめ
られることとなり、最終的には第2のピストン17の前
記β量の前進で連通孔28が閉塞され制御弁5位での油
のドレーンがなくなるまでの油圧、つまり第2のピスト
ン17のβ量前進時における圧縮バネ20の圧縮量に応
じた油圧まで、油圧機器3への作用油圧が漸増せしめら
れ、この時点では、第2の油室19からの油のドレーン
がなくなることから該第2の油室19内の油圧が第1の
油室18内の油圧と等しくなって、第1のピストン15
が圧縮バネ20の力で最前進位置まで前進せしめられて
、油圧機器3は調圧弁7にて設定された正規高油圧が作
用せしめられるに至るものである。
以上は、制御弁5における切換弁15Aを中立位置Nか
ら作用位置Fへ移す場合でであるが中立位置Nから作用
位置Rへ移す場合も同様の作用が得られるものであり、
操作レバ−15a操作による中立位置Nから作用位置F
ないしRへの切換え時点からの時間tと油圧機器3ない
し3′への作用油圧Pとの関係を示せば第8図に示すよ
うになり、例えば、正規の設定油圧P1=10〜15に
9/dに対し初期作用油圧をP1=1.5に9/c7I
!からP3 = 3.5kg/Cfftへと漸増させて
、油圧機器3,3′へ作用させ得るものである。
なおローター15を作用位置F、 Rから中立位置Nへ
切換えた場合には、逆止弁41を挿入せる油通路40を
介し第3の油室33からタンクポート13方向に急速に
油のドレーンが行なわれて、第2のピストン17が急速
に原位置に復帰するものであり、このため例えローター
15を作用位置F、 Rから他の作用位置R,Fに急激
に切換えた場合にも、中立位置Nの経過時に支障なく第
2のピストン17の原位置復帰が行なわれるものである
第2の実施例 次に、第9,10図に図示の第2の実施例について説明
すると、この実施例では、前記の実施例における逆止弁
41を挿入せる油通路40を省略し、第2のピストン1
7に第3の油室33に開口する比較的広巾の油溝50を
形成すると共に、第2のピストン17周面に軸線方向に
沿い穿設形成せる溝穴51内にローター15に支持させ
たピン52を臨ませて、第2のピストン17をローター
15に相対回転不能且つ相対摺動自在に連動連結し、中
立位置Nでは上記油溝50がタンクポート13に連らな
る弁ケース11の油通路53に連通ずるが、作用位置F
、 Rでは油溝50と油通路53間の連通がローター1
5回転に伴なう第2のピストン17の回転変位で遮断さ
れるようにして、中立位置Nでのみ第3の油室33内か
らの油ドレーンを行なわせるようにしている。
油溝50が上記のように広巾のものとされていることか
ら、この第2の実施例のものでも、作用位置F、 Rか
ら他の作用位置R,Fに急激に弁5位置を移す場合でも
、上記他の作用位置R,Fに至る前に第3の油室33か
らの油ドレーン完了、第2のピストン17の原位置復帰
が保証されるものである。
考案の効果 この考案の油圧切換え制御弁が前述した構成に基づき、
第11図、第12図及び第13図の各図に図示の油圧切
換え制御機構と同様に、第8図に図示のような油圧上昇
特性を得させるものであることは前述した通りであるが
、上記各図のものが有する前述の不具合を解消した特有
の効果を奏すること、次の通りである。
すなわち第11図及び第12図のもので切換弁の中立位
置におき潤滑油の供給が不能となるといった問題点につ
いて言えば、この考案の油圧切換え制御弁は考案の作用
の説明において1潤滑油供給に関連した作用ヨとして前
述した通り、切換弁中立位置では減圧作用を行なわない
減圧弁機構により切換弁の各作用位置では、調圧弁にて
設定される正規高油圧を選択的に減圧することで所期の
油圧上昇特性を得ていることから、切換弁中立位置で正
規高油圧設定用の調圧弁にIJ IJ−フ動作を行なわ
せてそのリリーフ油を、二次調圧弁にて設定される潤滑
油圧で被潤滑部に供給することを可能とする。
なお切換弁を各作用位置へ移したときも潤滑油の供給が
実質的に途切れないように油圧回路を構成できることも
、前述した通りである。
次に第11.12.13図の各図に図示の油圧切換え制
御機構が成る一定低油圧までの油圧の上昇をゆっくり行
なわせるのに限界を有するといった問題点を解消した効
果について述べれば、考案の作用の説明において1油圧
漸増期間に関連した作用ヨとして前述した通り本案制御
弁は、ローター15が各作用位置へ移されたとき第2の
ピストン17をゆっくりと前進させて油圧の漸増を行な
わせるべく、該ピストン17背後の第3の油室33へと
入口ポート12から油をゆっくりと流入させるために設
けた絞り39について、その絞り度を特に大きくせずと
も長い油圧漸増期間が確保されるように作用するものと
なっており、しかもこれまた前述した通り出口ポート1
4.14側に位置する第1の油室18とタンクポート1
3側に位置する第2の油室19を連通させる、第1のピ
ストン16の絞り油通路21はその絞り度を小さくする
ほど油圧漸増期間を長(するように作用する。
したがってこの考案によれば、絞り度を大とすると目詰
りを起し易いのはもとより油温の変化とかポンプ吐出油
量の変動により油流れに対する抵抗を著変して油圧上昇
特性を不安定とする絞りに制約されることなく、油圧機
器に対する低油圧範囲での油圧漸増期間を長くして、高
トルクを伝達する油圧クラッチのような大容量の油圧機
器もショック無く極く安定に作動開始させることができ
る。
それでありながら本案油圧切換え制御弁は、他の不具合
の発生を極力抑えたものとなっている。
すなわち先ず一つには、この考案は切換弁中に減圧弁機
構を組込むことにより切換弁と減圧弁間の油路について
配管を要しないこととしているが、弁ケース11に形成
するポートを切換弁であるローター15の軸線方向でみ
て前方側から出口ポート14.14’、入口ポート12
及びタンクポート13の順で配置すると共に、ローター
15をして、減圧弁を構成する第1のピストン16と油
圧漸増用のピストンである第2のピストン17とを嵌挿
するための後端開放の中空部を有するものに形成し、入
口ポート12と出口ポート14゜14′とを接続するた
めの連通路は第1のピストン16の外周上でロータ−1
5中空部内に、また出口ポー)14.14’側から絞り
(絞り油通路)21を介しタンクポート13に油をドレ
ーンして減圧弁機能を得させるたせの油路における絞り
2に次側の部分は上記連通路と第1のピストン16によ
り分は距てられると共に後方のタンクボー113位置ま
で容易に導ける両ピストン16.17間の第2の油室1
9により、それぞれ設けることとして、上記の両ピスト
ン16.17をローター15に嵌挿した構造としている
から、切換弁中に減圧弁機構を組込んでいるに拘わらず
バルブ構造の長尺化が極力避けられるコンパクトなもの
となっている。
次にこの考案は減圧弁を利用するものでありながら、バ
ルブ操作を複雑としない。
。すなわち減圧弁を成る油圧範囲内(第8図の油圧P2
− P3の範囲内)でのみ減圧作用させるには、通例の
減圧弁であれば上記油圧範囲の少なくとも上限値(第8
図の油圧ア。
)を設定する操作を必要とし、また同上限の油圧を所定
通りに得るために減圧弁作置の加減を要することとなる
が、この考案は切換弁であるローター15を各作用位置
まで操作さえすれば、減圧作用が得られるのはもとより
第2のピストン17が油圧の作用で一定量β(第2図参
照)前進せしめれた時点での圧縮バネ20力に対応する
上限の所定油圧(第8図の油圧P3)で減圧作用を自動
的に解除するから、特別の操作とか操作量の加減とかを
必要としないものとなっている。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の第1の実施例を用いである油圧回路
の回路図、第2図は同実施例の縦断面図、第3図、第4
図及び第5図はそれぞれ、第2図の■−■線、IV−I
V線及び■−■線に沿った断面図、第6図及び第7図は
それぞれ、同実施例要部の部材の斜視図、第8図は油圧
作用を示す模式的グラフ、第9図は第2の実施例の縦断
面図、第10図は第9図のX−X線に沿った断面図、第
11図、第12図及び第13図はそれぞれ、この考案の
バックグランドとするところを説明するための油圧回路
図である。 5・・・・・・切換弁ないし制御弁、11・・・・・・
弁ケース、12・・・・・・入口ポート、13・・・・
・・タンクポート、14,14’・・・・・・出口ポー
ト、15・・・・・・ローター 15A・・・・・・切
換弁、15a・・・・・・操作レバー 16・・・・・
・第1のピストン、16A・・・・・・減圧弁、17・
・・・・・第2のピストン、18・・・・・・第1の油
室、19・・・・・・第2の油室、20・・・・・・圧
縮バネ、21・・・・・・小径油孔、22・・・・・・
油溝、23・・・・・・油孔、24.24’・・・・・
・油溝、25・・・・・・油溝、26・・・・・・油溝
、27・・・・・・油溝、28・・・・・・連通孔、2
9・・・・・・溝孔、30・・・・・・溝孔、31,3
1’・・・・・・油溝、33・・・・・・第3の油室、
34・・・・・・油通路、35・・・・・・油溝、36
・・・・・・油溝、37,37’・・・・・・油孔、3
9・・・・・・絞り(部)、40・・・・・・油通路、
41・・・・・・逆止弁、42・・・・・・第1のピス
トン16の大径部周面(遮断部)、50・・・・・・油
溝、51・・・・・・溝穴、52・・・・・・ピン、5
3・・・・・・油通路。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 1個の入口ポートと複数個の出口ポートと1個のタンク
    ポートとを形成された弁ケース内に、中立位置では上記
    した出口ポートとタンクポート間を連通させ各作用位置
    へと回転変位せしめられると上記した入口ポートと各出
    口ボート間を連通させるローターを嵌挿してなる油圧切
    換え制御弁であって、前記ローターの軸線方向でみて該
    ロータ=の回転操作手段を設けられた側を前方側として
    、前記ポートを前方側から後方側にかけ出口ポート、入
    口ポート及びタンクポートの順序で前後に齢艶させて弁
    ケースに形成すると共に、前記ローターに形成せる後端
    開放の中空部に第1のピストンと第2のピストンとを、
    その間に圧縮バネを介装して、前後に配し嵌装して上記
    中空部内に、第1のピストンの前方に位置する第1の油
    室と、該両ピストン間に位置し第1のピストンに形成さ
    れた絞り油通路を介し第1の油室に連通せしめられた第
    2の油室と、それぞれ形成し、また前記入口ポート側に
    位置する後方側の油孔ど前記出口ポート側に位置する前
    方側の油孔とをローターの内外に開口させて該ローター
    に形成すると共に、これらの油孔と連通し且つ上記した
    後方側の油孔を介し前記入口ポートに常時連通する溝孔
    を上記第1のピストンの外周面に設けて該溝孔を、前記
    した入口ポートと各出口ポート間をローターの中空部内
    を介し連通させるべくした連通路に構威し、上記第1の
    ピストンが若干量後退するとローター内周面との間で上
    記連通路を遮断する遮断部を該第1のピストンの外周面
    上に突設すると共に、上記した前方側の油孔を上記第1
    の油室に常時連通させる別の連通路を構成する別の溝孔
    を上記第1のピストンの外周面に形成し、さらに上記第
    2の油室を前記タンクポートに連通させる他の連通路を
    前記ローターに、上記第2のピストンが一定量以上前進
    せしめられると該他の連通路が該第2のピストンにより
    遮断される位置に配して、形成すると共に、上記第2の
    ピストンの背後において弁ケース内に、前記ローターが
    前記中立位置にあるときは前記タンクポートに連通せし
    められると共に前記ローターが前記各作用位置におかれ
    たときは絞りを挿入せる油通路を介し前記入口ポートに
    連通せしめられる第3の油室を形成したことを特徴とす
    る油圧切換え制御弁。
JP11310976U 1976-08-23 1976-08-23 油圧切換え制御弁 Expired JPS6028801Y2 (ja)

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