JPS6028522A - 二重撚糸式紡績装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明はドラフト装置により送り出された繊維束を加
熱しつつその進行方向を折り返してスピンドルの回転の
２倍の撚を加え、バルーン内部でパッケージに巻き上げ
る二重撚糸式紡績装置に関するものである。

従来技術 短繊維を引き揃えて加熱し、紡績糸を生産する方法とし
てリング紡績法が広く用いられている。

リング紡績法は再訪番手の範囲が広く良質の糸が得られ
るが、生産性が低い点及び巻き上げパッケージが小さい
ため玉揚げ回数が多くかつワインダ一工程を必要とする
点で問題がある。リング紡績糸を高生産で大きなパッケ
ージに巻き上げるためには、リング径を大きくしパッケ
ージを高速度で回転させる必要がある。ところがリング
径を大きくするどトラベラ走行速度が速くなり、リング
とトラベラの摩擦熱によってトラベラが高温どなり、糸
が変質したり糸切れが増加するだ１ノでなくトラベラ自
身の劣化が起こる。又、大きなパッケージを高速度で回
転させると空気抵抗も大きく、エネルギー消費が激増す
るという新たな問題が発生する。

これに対してドラ７１へ装置から送り出された繊維束を
加熱しつつその進行方向を折り返してスピンドルの回転
の２倍の撚を加え、バルーン内部でパッケージに巻き上
げる二重撚糸式紡績方法が提案されている。この二重撚
糸式紡績方法においては、紡績された糸を巻き取るため
のパッケージが紡績されつつある糸のバルーンによって
包囲されているため、パッケージを回転させるための動
力をバルーン外部から伝達することが辣しい。°すなわ
ら、唯一の動力伝達路はパッケージを使用する回転スピ
ンドルそのものであり、従来はその回転をギヤ、ベルト
等の機械的手段やクラッチ等の電気的手段又は磁気的手
段により伝達していた。ところが、ギヤ、ベルト、クラ
ッチ等を介して駆動する方法は機構的に複雑であり、し
かもパッケージ径又は糸張力を検出して回転速度をパッ
ケージ径の増大と連係して制御するための装置が必要と
なる等装置の大型化が避けられず実用化が困難であり、
実用化された場合にもコストが高くなるという問題があ
る。又、後者の磁石を回転させて磁力によりパッケージ
を駆動する方法は、機構的に簡単で実用性が高いが、渦
電流の発生による発熱やボビン支承体を固定するための
磁石の磁力との干渉等の問題点がある。

これらの問題点を解消するため本願発明者らはパッケー
ジをガスタービンにより回転させて紡績糸を巻き取る二
重撚糸式紡績方法を発明した。その場合タービンを回転
自在に支承するとともにタービンを駆動するための高圧
気体噴射孔を備えたボビン支承体に対して、前記高圧気
体の噴射方向によってはスピンドルの回転により前記ボ
ビン支承体が連れ回りしようとする力と相俟ってボビン
支承体をスピンドルの回転方向と同方向に回転さぜよう
とする力が大きく作用するため、ボビン支承体を静止状
態に保持するための磁石の磁力を強力にしなければなら
ないという不都合がある。

目的 この発明は前記問題点に鑑みてなされたものであって、
その目的はパッケージをタービンによって回転駆動する
ことによりパッケージを駆動するための駆動礪構を簡単
にすることができ、しかもタービンを回転自在に支承す
るボビン支承体を静止状態に保持するための磁石の磁力
を強力にする必要がない二重撚糸式Ｉｔｉ績装置を捉供
Ｊ−ることにある。

発明の構成 前記の目的を達成するためこの発明においては、バルー
ン内部に配設されるボビン支承体をスピンドルの上部に
該スピンドルに対して相対回転可能に支承づ゛るととも
にバルーン外部に該ボビン支承体を静止状態に保持する
ための磁石を固設し、前記ボビン支承体上にボビン支持
体と一体化されたタービンを回転自在に設け、かつ前記
ボビン支承体には前記タービン駆動用の高圧気体を噴射
する噴射孔を、前記タービンを前記スピンドルと同方向
へ回転させるべく該タービンの軸心に対して偏心的に配
設した。

実施例 以下この発明を具体化した一実施例を図面に従って説明
する。スライバを細化して連続的に供給するドラフト装
置１の下方には、スピンドル２がフレーム３及び支持筒
４に固定されたベアリング５を介して垂直状態にかつ回
転自在に支持され、その下端に嵌着固定されたプーリ６
を介してベルト７により回転駆動されるようになってい
る。第３図に示すように、前記スピンドル２には加熱さ
れつつ進行する糸Ｙをその進行方向を折り返してスピン
ドル２の上方へ導くため、一端が上方へ開口され他端が
スピンドル２の側方へ開口された導糸孔８が形成されて
いる。又、スピンドル２の外周には糸Ｙを前記導糸孔８
に案内する空気ノズル９．１０をスピンドル２と一体回
転可能に取り付けるための支持体１１がスピンドル２に
一体回転可能に１■着されている。前記両空気ノズル９
．１０はその糸通路に対して空気噴入孔が偏心的かつ下
流方向に向かって開口されており、前記スピンドル２の
回転により糸Ｙに加えられる実撚ど同方向への仮撚機能
と、糸Ｙの進行促進１ｍ　１１１：とを備えている。

前記支持体１１の下部外周には外周面が前記支持筒４の
内面に嵌着された環状の永久磁石１２と、その上下両面
に密着された環状のポールピース１３どが、支持体１１
に対して相対回転可能に′ｉｆｉ嵌されるとともに、ポ
ールピース１３の内周面に形成された突部に付着された
磁性流体く図示しない）によりシールされている。前記
永久磁石１２の内面に対応する支持体１１の外周面には
、空気室１４を構成する環状渦１５が形成されている。

前記空気室１４と外部圧力空気源（図示しない）とは前
記永久磁石１２とポールピース１３との間に形成された
空気通路１６を介して接続されている。

前記両空気ノズル９．１０には支持体１１に形成された
空気通路を通って前記空気室１４の圧縮空気が供給され
るようになっている。又、スピンドル２には前記空気室
１４の圧縮空気を後記するボビン支承体１７に設けられ
た空気室１８へ送るため、前記空気室１４に連通ずる環
状の空気室１９が形成されるとともに、該空気室１９と
前記空気室１８とに連通ずる一対の空気導通孔２０がス
ピンドル２の軸心と平行に形成されている。又、第１図
に示すように前記ドラフト装置１の下方にはスピンドル
２と同軸上に糸ガイド２１が固定されている。

第３図に示すようにスピンドル２の上部にはボビン支承
体１７がベアリング２２を介して該スピンドル２に対し
て相対回転可能に支持されており、該ボビン支承体１７
の上部に形成された空気室１８の内面には磁石２３が固
定されている。そしてスピンドル２が回転した場合にも
前記ボビン支承体１７をそれに追随して回転することな
く常に静止状態に保持するための磁石２４が前記磁石２
３と対向する位置に、前記フレーム３にブラケット２５
を介して固定されている。前記スピンドル２の導糸孔８
と連通するようにボビン支承体１７の中心にかつ前記ス
ピンドル２と同軸上に設けられたパイプ２６には、紡績
された糸ＹをパッケージＰに巻き取るボビン２７を支持
するボビン支持体２８がベアリング２９を介して回転自
在に支持されている。前記ボビン支承体１７の上面には
円筒状のボビンカバー３０が形成され、その内面には上
下方向に伸びるガイドレール３１が固着されている。前
記ガイドレール３１にはヤーンガイド３２が固定された
磁石３３が同ガイドレール３１に沿って上下方向に移動
可能に支承されている。前記磁石３３は糸Ｙのバルーン
を保護するため前記ボビンカバー３０の外側に設けられ
た円筒状の固定のバルーン保護体３４の外側を、シリン
ダ３５の作用により上下動する磁石３６を介して上下動
されるようになっている。又、前記ガイドレール３１の
上端に【よ前記ボビン支持体２８と一体に回転づるガイ
ド管３７の上端から出る糸Ｙを前記Ａ７−ンガイド３２
に導くコロ３８が回転自在に支承されている。

前記ボビン支持体２８の下部には外周面にタービン翼３
９ａが刻設された逆円錐台形状のタービン３９が一体に
形成され、前記ボビン支承体に形成された空気室１８の
噴射孔４０から噴射される圧縮空気により回転駆動され
るようになっている。

前記噴射孔４０は第４図に示すように前記タービン３９
をスピンドル２と同方向へ回転させるべく該タービン３
９の軸心に対して偏心的に配設されている。又、前記空
気室１８とスピンドル２の外周面とは、永久磁石４１と
、閉じた磁気回路を形成する一対のポールピース４２と
、該ポールピース４２の突部と前記スピンドル２の外周
との間に介在する磁性流体（図示しない）によりシール
されている。

次に前記のように構成された装置の作用を説明する。さ
て、機台が駆動されるとベルト７及びプーリ６を介して
スピンドル２が高速回転される。

ドラフト装置１により細化されフロントローラ１ａから
連続的に送り出される繊維床は、糸ガイド２１を経てバ
ルーン保護体３４に沿ってバルーニングしながら進行し
、空気ノズル９．１０へと導かれる。空気ノズル１０を
出た糸Ｙはスピンドル２に形成された導糸孔８にて進行
方向が１１１り返され、パイプ２６及びガイド管３７を
通ってパッケージ１〕の上方へ導かれ、コロ３８を経て
シリンダ３５の作動により磁石３６を介して上下方向に
往復動されるヤーンガイド３２に至り、該ヤーンガイド
３２により綾振りされながらボビン支持体２８と一体に
回転されるボビン２７上にパッケージ１〕として巻き上
げられる。バルーニング過程にある糸Ｙにはスピンドル
２の回転により加えられる実撚以外に前記両空気ノズル
９，１０により実撚と同方向への仮撚が加えられるため
、糸Ｙの収束性及び糸強力が向上し激しいバルーニング
にも耐えられ、糸切れが生じにくくなる。又、パッケー
ジＰを支持するボビン支持体２８は噴射孔４０から噴射
される圧縮空気により回転されるので、圧縮空気の空気
圧を制御しなくともパッケージＰの径の増大とともに自
動的に回転速度が低下し、糸Ｙが一部１−ルクでパッケ
ージＰに巻き」こげられる。

第４図に矢印Ｑで示ず同方向に回転りるスピンドル２に
支承されたボビン支承体１７にはスピンドル２の回転に
より矢印Ｒで示すようにスピンドル２の回転方向に連れ
回りする力が作用するが、磁石２３及び磁石２４の吸引
力により静止状態に保持される。又、ボビン支承体１７
には噴射孔４０から噴射される圧縮空気の反力が作用す
るため、タービン３９がスピンドル２の回転方向と反対
方向へ回転される方向に圧縮空気が噴射される場合には
、ボビン支承体１７には圧縮空気の噴射によりスピンド
ル２の回転による連れ回り方向と同方向への力が作用し
、ボビン支承体１７を静止状態に保持するためには前記
磁′ｃｉ２３，２４の吸引力を強力にする必要がある。

ところが、この実施例の装置においては第４図に示すよ
うに噴射孔４０からはタービン３９すなわちパッケージ
Ｐをスピンドル２と同方向へ回転させる方向に圧縮空気
が噴射されるため、ボビン支承体１７に対して第４図に
矢印Ｓで示すスピンドル２の回転による連れ回り力と反
対方向への力が作用する。このためスピンドル２の回転
による連れ回り力と前記噴射孔４０から噴射される圧縮
空気の反力による力とが互いにｎも消しあうように作用
するため、前記磁石２３．２４の吸引力が弱くともボビ
ン支承体１７を確実に静止状態に保持することができる
。

なおこの発明は前記実施例に限定されるものではなく、
例えば、圧縮空気に加えて他の高圧ガスを使用したり、
糸ガイド２１に加えて仮撚作用を有する空気ノズルを設
りるなどこの発明の趣旨を逸脱しない範囲において各部
の形状、構成等を任意に変更することも可能である。

効果 以上詳述したようにこの発明によれば、パッケージを回
転駆動するための駆動機構が簡単で小型軽■化でき、し
かも弱い吸引力の磁石でもボビン支承体を確実に静止状
態に保持することができるという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明を具体化した一実施例を示ず一部破断
正面図、第２図は第１図のＡ−Ａ線における拡大断面図
、第３図は第２図のＢ−Ｂ線における拡大断面図、第４
図は第３図のＣ−Ｃ線における断面図、第５画は同じく
第３図のＤ−Ｄ線における縮小断面図である。 ドラフト装置１、フロントローラ１ａ、スピンドル２、
ボビン支承体１７、空気室１８、磁石２３．２４、ボビ
ン支持体２８、タービン３９、噴射孔４０、糸Ｙ１パッ
ケージＰ０ 特許出願人　株式会社　豊田自動織機製作所代　理　人
　弁理士　恩１）＋＋９宣 １、事件の表示 昭和５８年特許Ｊ１１第１３５５８２号２、発明の名称 二重撚糸式紡績装置 ３、補正をづる者 事件との関係：　特許出願人 住所 氏　名　３２１株式会社　豊田自動織機製作所（名称） ４、代理人 住所　〒５００　岐串市端工＾町２番装置　＜０５８２
＞６５−１８１０（代表）６、補正の対象 ７、補正の内容 １、　明細書の発明の名称を「二重撚糸ｍｗｔｖｔ：備
えｆｃｍ維機械におけるパッケージ駆動装置」と補正す
る。 Ｌ　明ｍ沓の特許請求の範囲の欄の記載を別紙の通り補
正する。 ８、　明細ＩＦｊｇ２頁第６行の「ドラフト装置」を「
送出装置」と補正する。 ４、［第２頁！６〜７行（２）　ｒ［［Ｊ　’ｉ　ｌ［
細束又は糸」と補正する。 ６、同第２頁第９〜１０行の「紡績装置Ｊｔｒ紡績装置
、二重撚糸装置等の二重撚糸＊ｌＩＨｒｍえたａ維機械
におけるパッケージ駆動装置」と補正する。 ６、同第３負ｊｇ１７行の「使用する」？「支承する」
と補正する。 ７、　同第４頁第１１行「問題点がある。」の記載を次
の通り補正する。 「問題点がある。−万、送出装置から送り出された糸會
ＩＬＩ撚しつつその進行方向を折り点してスピンドルの
回転の２倍の撚を加え、バルーン内部でパッケージに巻
き上げる二重撚糸装置も提案されているが、パッケージ
の駆動には前記と同様な問題点がある。」 ８、　向Ｎ４頁第１４行「式紡績方法」ｔ「機構を備え
た繊Ｍ機械におけるパッケージの駆動方法」と補正する
。 ９　同第５頁第１１行の「式紡績装置」をｒｍａ＊全備
えた繊維機械におけるパッケージ駆動装置」と補正する
。 １０、同第６頁第６行の「具体化した」を［二Ｎ撚糸式
紡績装置に具体化した」と補正する。 １１、同第６頁第８行の「ドラフト装置」ｔ「送出装置
としてのドラフト装置」と補正する。 ’１２．ｖｊＪｖｔ、ｌｓ頁４ｉ１１行の「である。」
ｔ−［である。又、ドラフト装置に代えて送出装置とし
てフィードローラを配設し、繊維束に代えてそこから糸
を送り出すようにすれｄ二重撚糸装置としても同様に使
用できる。」 １８、同第１４頁第５行の「ドラフト装置」ｔ「送出装
置としてのドラフト装置」と補正する。 「２、特許請求の範囲 １．送出装置により送り出された繊維束又は光音加熱し
つつその進行方向を折り返してスピンドルの回転の２借
の撚を加え、バルーン内部でバッテにおいて、バルーン
内部に配設されるボビン叉承体全スピンドルの上部に該
スピンドルに対して相対回転用能に支承するとともにバ
ルーン外部に該ボビン文承体金静止状態に保持するため
の磁石を固設し、前記ホビン支承体上にボビン支持体と
一体化されたタービン（ｉ−ｖ転自在に設け、かつ前記
ホビン支承体には前記タービン駆動用の高辻気体全噴射
する噴射孔を前記タービン金前記スピンドルと同方向へ
回転させるべく該タービンの軸心に疋して偏心的に配設
したことを特徴とする二重撚糸機構ケ備えたｍ維機械に
おけるパッケージ駆動装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ドラフト装置により送り出された！１ｉｌｆ１束を
   加熱しつつその進行方向を折り返してスピンドルの回転
   の２倍の撚を加え、バルーン内部でパッケージに巻き上
   げる二重撚糸式紡績装置において、バルーン内部に配設
   されるボビン支承体をスピンドルの上部に該スピンドル
   に対して相対回転可能に支承するとともにバルーン外部
   に該ボビン支承体を静止状態に保持するための磁石を固
   設し、前記ボビン支承体上にボビン支持体と一体化され
   たタービンを回転自在に設り、かつ前記ボビン支承体に
   は前記タービン駆動用の高圧気体を噴射する噴射孔を前
   記タービンを前記スピンドルと同方向へ回転させるべく
   該タービンの軸心に対して偏心的に配設したことを特徴
   とする二重撚糸式紡績装置。 ２、前記噴射孔は前記ボビン支承体の上部に配設された
   ガス室の壁面に形成されていることを特徴とする特許請
   求の範囲第１項に記載の二重撚糸式紡績装置。