JPS602757Y2 - 藁カツタ−における刃合わせ調節装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、シリンダ型の藁カッターにおいて、それの回
転刃と固定刃との刃合せを調節するための刃合せ調節装
置についての改良に関するものである。

シリンダ型の排藁カッターにおける回転刃と固定刃との
刃合わせの調節は、通常、回転主軸となっている回転刃
の回転軸の軸端部を軸支している軸受部材を、機枠に前
後に変位調節自在に支持せしめておいて、この軸受部材
を変位調節さすことにより、回転軸ごと回転刃の回転軌
跡を機枠に固定して設けである固定刃に対し進退さすこ
とで行なわれている。

しかし、この回転軸の軸端部を軸支している軸受部材の
、機枠に対するセット位置を変位調節することで行なう
刃合わせ調節は、回転刃の回転軸が、回転主軸になって
いて、一方の軸端部にあっては原動機の出力軸と伝導す
るための伝導プーリー及び伝導ベルトが設けられ、他方
の軸端部にあっては、藁カッターの切截室の入口に軸支
する送込ロールの回転軸に回転動力を伝導するための伝
導機構が設けられ、さらに、それら伝導プーリー及び伝
導ベルトならびに伝導機構を作業者に対して安全に囲う
伝導部カバーが、回転主軸の軸端部を軸支する軸受部材
の外周を大きく囲うように設けられることから、刃合わ
せのために、回転主軸の軸端部を軸支する軸受部材を動
かすには、まず、その軸受部材の外側に設けられている
伝導部カバーを外して軸受部材を外部に露出させ、次い
で、軸受部材を機枠に固定しているセットボルトを緩め
、しかるのち、軸受部材を機枠に対して変位させ、その
状態でセットボルトを締付けて軸受部材を機枠に対し固
定し、次いで取り外した伝導部カバーを装着するという
多くの作業を行なわなければならず、作業が著しく面倒
な問題と、伝導部カバーを外して露出させた軸受部材を
変位調節する際に、軸受部材の周辺に存在している伝導
ベルト・伝導プーリー伝導機構が、軸受部材を固定して
いるセットボルトを緩め、また締付ける操作ならびに軸
受部材を動かす操作の邪魔になって、作業がしにくい問
題とがある。

本考案は、この問題を解消せしめ、回転刃の回転軸の軸
受部材の変位調節する操作が、伝導部カバーの脱着作業
を行なわないで、しかも、伝導ベルト・伝導プーリー・
伝導機構に邪魔されることなく自由にかつ、簡単に行な
えるようにすることを目的とする。

そして、この目的を達成するための本考案による藁カッ
ターにおける刃合わせ調節装置は、回転刃８を支持して
回転する回転主軸７を軸支せる軸受部材６を、機枠１に
前後に変位調節自在に支持せしめ、この軸受部材６に基
端部を連繋した変位調節杆４０の前端側を、機枠１の前
後方向に沿い該機枠１の前端部に向は延出せしめて、機
枠枠１の側面に前記軸受部材６の外周を大きく囲うよう
設けられる伝導部カバー１２から前方に突出させ、その
延出端部４１を機枠１前端部に前後方向に変位自在に支
持せしめるとともに、所望の変位置に固定する締付ねじ
４２を螺合せしめて構威したことを特徴とするものであ
る。

次に実施の一例を図面に従い具体的に説明すると、第１
図において、Ａは機枠１にカッタ一本体ａを支架して構
成せるシリンダ型の藁カッターで、前記カッタ一本体ａ
の藁稈等の被切截資料を供給する供給樋２の基端部が接
続している後端側（第１図で左端側）には、供給樋２に
送給される資料を前方（第１図で右方）に送出するよう
回動する送込ロール３，４を収容軸架せるロール室５が
装設してあり、そのロール室５の前方に連続する主体部
には、前記機枠１に軸受部材６を介し横架軸支せる回転
主軸７を回転軸として回転する回転刃８ならびにその回
転刃８とすり合うよう配位して機枠１に対し固定装架せ
る固定刃すらよりなる切截機構を収容せる切截室１０が
装設してあり、その切截室１０の前面側に開放する排出
口に吐出樋１１が接続していることを従来公知のシリン
ダ型の藁カッターと変わりなく、それの前記固定刃すは
、前述のロール室５と連通している切截室１０の受入口
の下部に配位して機枠１に固定装着してあり、また、カ
ッター主体ａの側面の第１図で鎖線Ｗに示している範囲
には、回転主軸７から前述の送込ロール３，４に回転動
力を伝導する伝導機構を安全に囲うための伝導部カバー
１２が、第２図に示している如く前記回転主軸７の軸受
部材６を大きく囲い込むように装着されている。

しかして、前述の回転刃８の回転軸を兼ねている回転主
軸７を軸支する前記軸受部材６は、機枠１の上面に形設
せる取付台２０に、セットボルト９によりセットするが
、その取付台２０は、第３図に示している如く、前記セ
ットボルト９を嵌挿するボルト穴２１が前後方向の長孔
に形威しである。

そして、軸受部材６は、この取付台２０上に前後に摺動
自在に載置され、その状態で該軸受部材６の取付座板の
ボルト挿通孔に嵌挿した前記セットボルト９が、取付台
２０の前記ボルト穴２１；に貫通し、さらに、取付台２
０の下面側に当接した締付鈑３０のボルト挿通孔に貫通
し、その締付鈑３０の下面に突出する下端部にナツト９
０を螺合して締付けることにより、該軸受部材６が取付
台２０にセットボルト９によりセットさた状態′で、そ
のセットボルト９が前記長孔２１内を摺動する範囲内に
おいて、取付台２０上を前後に摺動変位し得るようにし
である。

そして、取付台２０の下面に当接せしめてセットボルト
９により軸受部材６と一体に緊縛せる前記締付鈑３０に
は、機枠１の前後方向に沿いその機枠１の前方に向けて
前端側か延出する変位調節杆４０の基端部が、一体に溶
着して連繋してあり、その変位調節杆４０の延出端部４
１は、第１図及び第２図に示している如く、前述した機
枠１の側面に取付けられる伝導部カバー１２から機枠１
の前端部に向けて突出し、前端はさらに前方に延びて、
機枠１の前端部に設けた透孔２２に摺動自在に嵌挿して
機枠１の前面側に突出し、その突出端部に設けた螺子部
に、前記透孔２２を設けた機枠１前端部を跨ぐように螺
合せる締付ねじ４２，４２により、機枠１に対し固定せ
しめである。

次に作用効果について説明すると、上述の如く構威しで
ある本考案手段においては、軸受部材６が機枠１に前後
の変位自在に支持されていて、その軸受部材６に基端部
を連結した変位調節杆４０が機枠１の前後方向に沿い機
枠１の前端部に向は延出せしめであることから、その延
出端部４１を機枠１の前後方向に動かすことで、軸受部
材６が前後に動いて回転刃８と固定刃すとの刃合わせ調
節が行なえるようになるが、この変位調節杆４０の延出
端部４１は、軸受部材６の外周を大きく囲うように機枠
１の側面に設けられている伝導部カバー１２から前方に
突出して、伝導部カバー１２の外に露出している部位で
あり、しかも、第１図及び第２図からも判るように、作
業の邪魔になるもののない機枠１の前端側であるから、
この変位調節杆４０の延出端部４１を動かして行なう刃
合わせ調節の作業は、伝導部カバー１２を装着した状態
のままで、しかも、作業に制約を受けずに広い空間で自
由に行なえることになって、軸受部材６を動かして行な
う回転刃８と固定刃すとの刃合わせ調節がきわめて簡単
にかつ、楽に行なえることになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施せる藁カッターの一部破断した側
面図、第２図は同上カッターの伝導部ケースを装着した
状態の同上側面図、第３図は要部の斜視図である。 図面符号の説明、Ａ・・・・・・藁カッター、１・・・
・・・機枠、ａ・・・・・・カッタ一本体、２・・・・
・・供給樋、３，４・・・・・・送込ロール、５・・・
・・田−ル室、６・・・・・・軸受部材、７・・・・・
・回転主軸、８・・・・・・回転刃、ｂ・・・・・・固
定刃、１０・・・・・・切截室、１１・・・・・・吐出
樋、１２・・・・・・伝導部カバー、２０・・・・・・
取付台、２１・・・・・・ボルト穴、２２・・・・・・
透孔、３０・・・・・・締付銀、４０・・・・・・変位
調節杆、４１・・・・・・延出端部、４２・・・・・・
締付ねじ、９・・・・・・セットボルト、９０・・・・
・・ナツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転刃８を支持して回転する回転主軸７を軸支せる軸受
   部材６を、機枠１に前後に変位調節自在に支持せしめ、
   該軸受部材６に基端部を連繋した変位調節杆４０の前端
   側を、機枠１の前後方向に沿い該機枠１の前端部に向は
   延出せしめて、機枠１の側面に前記軸受部材６の外周を
   大きく囲うよう設けられる伝導部カバー１２から前方に
   突出させ、その延出端部４１を機枠１前端部に前後方向
   に変位自在に支持せしめるとともに、所望の変位置に固
   定する締付ねじ４２を螺合せしめて構成したことを特徴
   とする藁カッターにおける刃合わせ調節装置。