JPS6026120Y2 - プツシヤ−型連続鋼片加熱炉におけるシフトスキツド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプッシャー型連続鋼片加熱炉におけるシフトス
キッドに関するものである。

プッシャー型連続鋼片加熱炉（以下単に炉と称す）では
、鋼片がスキッドと呼ばれる水冷パイプ上を滑りながら
移動させるが、その滑面が常時定位置にあるため、スキ
ッドシャドーや水冷パイプへの熱移動等により滑面部分
がスキッドマークと呼ばれる。

温度の低い部分が発生する。前記のスキッドマークは圧
延時に、板厚偏差や圧延圧力の増加等の悪影響を与える
ため、炉ではできる限り小さくする必要がある。

そこで、スキッドマーク軽減対策として、均熱帯を均熱
炉床としたり、高温帯では水冷パイプの影響を少なくす
るために、第１図に示すように水冷パイプ１上に装着具
２を介して断熱材３を設け、の上に耐熱鋼４を乗せたホ
ットスキッドや、径の小さいスキッドについては第２図
に示すように、クロスパイプ５を囲続するように曲げ加
工したカタツムリ型シフトスキッドや、大型スキッドに
ついては第３図に示すように、水冷パイプ１゜１′を２
分割してクロスパイプ５上でシフトし、一方の水冷パイ
プ１をスキッド受座６を介して床面７に固定腰他方の水
冷パイプ１′は下面に突片８〔ハ参照〕を固定し、この
突片８をスキッド受座６′に設けた固定部材９内に挿入
してピン１０により固定していた。

しかしながら、前記ホットスキッドについては、水冷パ
イプの影響は少なくなるが、スキッド自体のシャドー効
果があり、スキッドマークの軽減にあまり寄与しないの
が通常である。

又、カタツムリ型シフトスキッドでは、プッシャーによ
るスラスト力に耐え得る構造にするためには、それなり
の剛性が必要となる。

又、２分割のシフトスキッドについては、分割面の曲が
り（浮き上がり）が生じ、鋼片の突掛けや、裏面疵の原
因となる。

そのため、第３図において説明したような固定手段を用
いているが、この方法では、スキッドの熱膨張による伸
縮で作用するスラスト力を受け、これに耐える構造にす
るためには大型化せざるをえない欠点があった。

本考案は前記従来の問題点を解決することができるプッ
シャー型連続鋼片加熱炉におけるシフトスキッドを提供
するのが目的である。

本考案の構成を第４図以下に示す実施例に基き詳細に説
明すると、メーンスキツド１とシフトスキッド１′とを
夫々クロスパイプ５上に設けたスキッド受座６，６′上
に乗架して自由に鋼片１１の進行方向側に移動できるよ
うに形成腰シフトスキッド１′長手方向でクロスパイプ
５側と反対側の下面に突片１２を突出させ、床面７上に
設けた支持柱１３にピン１４で枢着してシフトスキッド
１′の矢印方向（第５図参照）へのスラスト力を受ける
ように形成する。

尚、シフトスキッド１′はメーンスキツド１よりも高さ
を低く形成し、上面に取付けるライダー１５、・・・に
おいて相互に高低差５（１０〜５−）を形成させる。

そして、シフトスキッド１′のクロスパイプ５側のライ
ダー１５にはテーパ一部１６を設けて鋼片１１の移乗を
容易に行えるように形成している。

又、シフトスキッド１′は第７図に示すように長手方向
に彎曲させて形成腰熱膨張による自由端の浮き上りを防
止できるように構成している。

尚、図中１７はクロスパイプ５の支持するライザーサポ
ートである。

本考案は前記のように構成したもので、鋼片１１は装入
側に設置した図示せざるプッシャーによって炉内に押し
込まれ、ノーンスキッド１上を滑りながら移動し、シフ
トスキッド１′に乗り移る。

この乗り移りと同時に鋼片１１の滑り面は、ある間隔で
シフトされたシフトスキッド１′上を移動し、メーンス
キツド１で発生したスキッドマークが加熱又は均熱され
て軽減される。

又、メーンスキツド１とシフトスキッド１′は夫々クロ
スパイプ５側が自由端になっているので、熱膨張による
伸縮を行うことができる。

本考案は前記のような構成、作用を有するもので、シフ
トスキッド１′を彎曲させて形成しているため、スキッ
ドに曲がりが生じて浮き上がるようなことがなく、鋼片
の突掛けによるパックリング及び表面疵が減少する。

又、両スキッド１，１′のクロスパイプ５上の端部は自
由端になっているため、クロスパイプ５に作用するスラ
スト力が小さくなり、クロスパイプ５が小型化すること
ができ、冷却水による損失熱を削減することができ、設
置費用が安価になる。

又、シフトスキッド１′をメーンスキツド１よりも低く
形成しているので、細片の移乗を円滑に行うことができ
るので、シフトスキッド１′のスラスト力を小さなピン
１４て受けることができる。

更に又、ホットスキッドを用いなくても、均熱炉床を必
要とせす、炉効率の良い加熱炉を設計することができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のホットスキッドの断面図、第２図イは径
小スキッドの平面図、口はその側面図、第３図イは大型
スキッドのシフト方法を示す平面図、口は側面図、ハは
要部の正面図、第４図は本考案に係るプッシャー型連続
鋼片加熱炉におけるシフトスキッドの一実施例を示す平
面図、第５図はその側面図、第６図は第５図のＡ部拡大
図、第７図はシフトスキッドの拡大側面図である。 尚、図中１はメーンスキツド、１′はシフトスキッド、
５はクロスパイプ、１３は支持柱、１４はピンである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. メーンスキツド１よりもシフトスキッド１′をクロスパ
   イプ５上で１段低くシ、両スキッド１．１′の端部を長
   手方向に移動可能に支持し、シフトスキッド１′の長手
   方向でクロスパイプ５側と反対側の下面をピン１４で支
   持柱１３に枢着し、前記シフトスキッド１′を長手方向
   に対して彎曲させたことを特徴とするプッシャー型連続
   鋼片加熱炉におけるシフトスキッド。