JPS60260699A - 銅材質を含む配管用洗浄剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は洗浄剤組成物に係り、特に各種工場又は家庭用
の配管等に付着した無機系、有機系スケールを効率良く
除去することができる洗浄剤組成物に関する。

［従来の技術］ 従来、各種工場や空調設備等の冷却水系、各種設備機器
の配管系、濾過器の濾材等に付着した泥、砂、腐食生成
物等の無機系スケールやスライム、藻類等の有機系ス゛
ケールの除去には、一般に過酸化水素が用いられてきた
が取り扱いに注意を要する。

一方、取り扱いが容易であるところから、一般家庭の台
所の排水管や風呂釜等に付着した汚れの除去には、過度
酸塩、一般には炭酸ナトリウム過酸化水素化物２Ｎａ　
ＣＯ３・３Ｈ２０２（以下「過炭酸ソーダ」という。）
が洗浄剤として広く用いられている。

［発明が解決しようとする問題点］ ところが、従来用いられている過炭酸ソーダ等の過度酸
塩は、 ■　溶解性が悪いため、十分な洗浄効果が得られない、 ■　未溶解の過炭酸塩が鉄等の配管等の洗浄対象部に付
着するため、これらの材質の腐食の原因となる、 ■　油脂、タンパク質等に対する洗浄力が弱い、 ■　洗浄力を高めるために、高ｐＨの溶液とすることと
なり、銅材質の腐食性も大きい、等の欠点を有していた
。

そこで、このような過炭酸塩による問題点を解決する目
的で、各種の配合剤を添加することが検討されているが
、いずれも配合剤による改良効果が十分でなく、また過
炭酸塩が不安定であるところから、配合剤の添加により
過炭酸塩が分解して洗浄力を失う等の問題かり、実用的
ではない。このようなことから、過炭酸塩の適用対象は
極めて制限され、従来、過炭酸塩を用いて大規模な冷却
塔等の洗浄を行なうことはなされていなかった。

本発明は上記従来の問題点を解決するべくなされたもの
であり、その目的とするところは、溶解性が高く洗浄効
果が大きいと共に、安定な洗浄剤組成物を提供すること
にある。

［問題を解決するための手段］ この目的を達成するために、本発明の洗浄剤組　゛酸物
は配合剤として重炭酸塩を添加してなるものであり、　
・・（ Ｃ・ 過炭酸塩及び重炭酸塩を含むことを特徴とする洗浄剤組
成物、 を要旨とするものである。

以下に本発明の詳細な説明する。

本発明の洗浄剤組成物は過度酸塩と重炭酸塩とを含有し
てなるものである。

過度酸塩としては過炭酸アルカリ金属、とりわけ過炭酸
ソーダが好ましい。本発明において、過炭酸塩の好まし
い含有量は１〜９０重量％、特に５〜８０重量％である
。

重度酸塩としては重炭酸アルカリ金属が挙げられる。具
体的には、一般に市販されている重炭酸ナトリウム（Ｎ
　ａ　ＨＣＯ３）　（以下「重曹」という。）が入手し
易く好適である０重度酸塩の含有量は５〜９０重量％、
とりわけ１０〜９０重量％とするのが好適である。

本発明においては、洗浄剤組成物に、更にアルカリ金属
水酸化物５〜７０重量％、銅用防食剤ｏ、ｏｏｔ〜５重
量％及びキレート剤０．０１〜ｌＯ重量％からなる群か
ら選ばれる１種又は２種以上を含有ｙせることにより、
その洗浄効果等の特性をより向上させることができる。

アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム等が挙げられる。

また銅用防食剤としては、ベンゾトリアゾール（Ｂ　Ｔ
）、トリルトリアゾール（Ｔ　Ｔ）又はこれらの塩が好
ましく、その好適な含有量は０．０１〜５重量％である
。

キレート剤としては、グルコン酸、ＥＤＴＡ（エチレン
ジアミン四酢酸）又はこれらの塩が挙げられ、その好適
な含有量は０．１〜ｌＯ重量％である。

本発明の洗浄剤組成物は、更に通常用いられるＡＢＳ、
オレイン酸ソーダ等の公知の界面活性剤、洞化側等を含
有させても良い。

このような本発明の洗浄剤組成物は、上記各種の配合剤
を混合した状態で、粉末状、造粒されたペレット状、錠
剤型で製造できるが、このような状態において、４０℃
で２週間以上、極めて安定に保存される。

本発明の洗浄剤組成物は、これらの配合剤を予め混合さ
れた状態で使用に供しても良く、また洗浄時に洗浄系に
別個に投入して洗浄液を調整するようにしても良く、い
ずれの場合においても優れた洗浄効果を発揮できる。

本発明の洗浄剤組成物は０．１〜２０（重量／体積）％
の水溶液として使用するのが好ましい。

［作用］ 以下、本発明の洗浄剤組成物に含有される各種配合剤の
作用について説明する。

重度酸塩は溶解促進剤として極めて優れた効果を発揮し
、過炭酸塩及びその他の配合剤の水分散性を飛躍的に向
上させ、その結果、洗浄剤組成物の溶解に要する時間を
大幅に短縮させることができる。

アルカリ金属水酸化物は、洗浄剤組成物のｐＨを上げ、
強アルカリとすることにより、脱脂力及び有機物等の分
解力等を高め、過度酸塩との相乗２　作用により洗浄力
を飛躍的に向上させることができる。

銅相防食剤は、銅材質の腐食の防止に効果的である。即
ち、過度酸塩は、１重量％程度の溶液でｐＨが約ｌＯと
なり、長時間の洗浄を行なうと銅材質を腐食させる。こ
の銅腐食は、洗浄剤組成物に重曹等の重度酸塩が配合さ
れている場合には、ＨＣＯ３−の影響を受けて更に進行
するようになり、しかも洗浄剤組成物にアルカリ金属水
酸化物が配合された場合には、洗浄溶液は強アルカリ性
となるため、なお更に銅腐食が促進されることとなる。

そこで、洗浄対象系に銅材質が存在する場合には、銅相
防食剤により銅腐食を防止するのが良い。

キレート剤は、スケール等の汚れの中に含まれる炭酸カ
ルシウム等の無機塩、酸化鉄等を封鎖し、過炭酸塩との
相乗効果により洗浄効果を大幅に向上させることができ
る。

その他、本発明の洗浄剤組成物に、必要に応じて界面活
性剤等を含有させることにより、洗浄力を更、３向上さ
せる。とがアきる。　５．（Ｃ・ ［実施例］ 以下に本発明を実験例、実施例及び比較例を挙げて更に
具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り
以下の実施例に限定させるものではない。

実験例１ １Ｍ容のビーカーにｔｉの市水を取り、マグネティック
スタラ−（回転速度５０ｒｐｍ）で撹拌しながら、第１
表に示す配合の洗浄剤１００ｇを各々投入し、それぞれ
の溶解所要時間を測定し、外観を観察した。結果を第１
表に示す。

第１表（％は重量％） 第１表より、本発明の如く重曹を配合することにより、
過炭酸ソーダが短時間で完全に溶解し、洗浄剤組成物の
溶解性が極めて向上することが認められる。

実施例１、比較例１ ５Ｘ　ｌ　Ｏｃｍの＃３００サンドペーパーにＩｇの活
性汚泥を塗り、これを乾燥したものをテストピースとし
た。１４１容のビーカーに１１の市水を取り、このテス
トピースを浸漬し、第２表に示す配合の薬剤を投入し、
マグネティックスタラ−（回転速度５０ｒｐｍ）で攪拌
し、５分後の洗浄溶液の濁度測定を行なった。また沈殿
物の量を観察した。結果を第２表に示す。

第２表より、重曹が含有されていると、洗浄剤組成物の
スケール除去能が大幅に向上することが明らかである。

なお、重曹と共にキレート剤を少量添加することにより
、洗浄剤組成物の溶解性は飛躍的に向上した。

なお、第２表において、過炭酸ソーダ沈殿物の量の判定
結果は次の基準によるものである。

＋÷・・・沈殿物が多量。

＋・・・わずかであるが沈殿物あり。

−拳・・沈殿物は殆どない。

第２表（％は重量％） 実施例２、比較例２ 動植物油脂、泥、スライム等のスケールが約０．５ｃｍ
の厚さに付着している厨房用排水管（直径２インチ、長
さ１０ｃｍ）を切り取り、２文のポリビーカーに入れ、
第３表に示す配合の薬剤２０（重量／体積）％を含有す
る洗浄溶液を投入し、３０分間マグネティックスタラ−
（回転速度５０ｒｐｍ）で攪拌した後、スケールの厚さ
を測定しスケール除去率をめ、また外観を観察し１ 第３表（％は重量％） 本・・水洗等の簡単な操作で容易に除去可能。

実験例２ １立容のビーカーにｌ立の市水を入れ、３ｃｍＸ５ｃｍ
、１ｍｍ厚さの純銅のテストピースを浸漬し、第４表に
示す配合の薬剤１０ｇを投入し。

２ マグネティックスタラ−（回転速度５０ｒｐｍ）で２時
間攪拌し、テストピースの腐食量を測定し、腐食速度を
めた。結果を第４表に示す。

第４表（％は重量％） 第４表より、洗浄剤組成物に銅用防食剤を含有させるこ
とにより銅の腐食が防止され、ＮａＯＨ等のアルカリ金
属水酸化物を含有させた場合においても、極めて効果的
に銅腐食が抑制されることが認められる。

実施例３ 高圧力ットを生じた空調冷却水系の冷凍機熱交チューブ
（付着しているスケールはスライムと土砂が主成分であ
る。）の洗浄を、第５表に示す組成の洗浄剤及び洗浄仕
様で行なった。なお洗浄はポンプによる循環洗浄とし、
洗浄剤による洗浄後水洗を１時間行なった。

第５表 ５ 洗浄の結果、冷凍機熱交チューブ内のスケールは完全に
除去され、冷凍機のゲージ圧（フロンＲ−１２）が、洗
浄前ｃｙ）１２．５Ｋｇ／Ｃｍ’から１０．３Ｋｇ／ｃ
ｍ″に回復し、電力消費量も１０％節減できた。

なお、洗浄中、冷却塔ビットに純銅及び鋼のテストピー
スをそれぞれ浸漬したが、これらに何ら腐食は認められ
なかった。

以上の結果から、本発明の洗浄剤組成物は極めて洗節力
が優れ、しかも銅、鋼に対する腐食性を小さくすること
も可能であることが明らかである。

［発明の効果］ 以上詳述した通り、本発明の洗浄剤組成物は、溶解速度
が大きくまたその洗浄力は極めて優れており、しかも長
時間安定に保存することができる。

従って、本発明の洗浄剤組成物によれば、あら　、１（
Ｃ・ ゆる洗浄対象物を短時間で効率良く洗浄することができ
、工業的に極めて有利である。

６

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. （１）　過度酸塩及び重度酸塩を含むことを特徴とする
   洗浄剤組成物。
2. （２）　過炭酸塩の含有量が１〜９０重量％であること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の洗浄剤組成
   物。
3. （３）　過炭酸塩が過炭酸アルカリ金属であることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項又は第２項に記載の洗浄
   剤組成物。
4. （４）　重度酸塩が重炭酸アルカリ金属であることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項ないし第３項のいずれか
   １項に記載の洗浄剤組成物。
5. （５）　、過度酸塩と重度酸塩とを含み、アルカリ金属
   水酸化物５〜７０重量％、銅相防食剤ｏ、ｏｏｔ〜５重
   量％及びキレート剤０．０１〜１０重量％からなる群か
   ら選ばれる１種又は２種以上を含むことを特徴とする特
   許請求の範囲第１項ないし第４項のいずれか１項に記載
   の洗浄剤組成物。
6. （６）　重炭酸塩の含有量が５〜９０重量％であること
   を特徴とする特許請求の範囲第４項に記載の洗浄剤組成
   物。
7. （７）　過度酸塩の含有量が５〜８０重量％であること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項ないし第６項のいず
   れか１項に記載の洗浄剤組成物。