JPS60258447A - 内燃機関の動弁系部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は自動車等の内燃機関の動弁系を構成する部材、
特にカムとの摺接のため、高い耐摩耗性等を必要とする
ａツカアーム、パルプリフター等に用いて好適な動弁系
部材に関する。

（従来の技術） 従来、内燃機関における動弁系部材は、一般に炭素鋼、
合金鋼、鋳鉄等により基体部分が形成され、かつその相
手部材との当り面に、耐摩耗性を高めるために浸炭焼入
れ、チル硬化、硬質クロムメッキ等が施され、あるいは
自溶性合金が溶射されたりしていた。

（本発明が解決しようとする問題点） しかしながら、浸炭焼入れしたものは耐スカッフィング
性が劣り、プル硬化したものは耐久性が劣り、また硬質
クロムメッキを施したものは耐久性が劣るととも罠局部
当りに伴う剥離や摩耗剥離を生じることがあり、さらに
自溶性合金を溶射したものは相手攻撃性が高くなって相
手部材の摩耗が激しくなる等、それぞれに問題を有して
いた。

本発明は、上記それぞれに有する問題点を解決して、耐
摩耗性、耐スカッフィングて優れ、しかも相手攻撃性の
小さい高品質の動弁系部材を提供しようとするものであ
る。

（問題点を解決するための手段） そして、上記問題点を解決するため、本発明は相手部材
との当り面を有する内燃機関の動弁系部材において、少
くとも前記当り面の部分を、硬質相５〜３０重量パーセ
ン）（ｗｔ％）、残部結合相からなる炭化物系焼結合金
で形成し、その内硬質相がクロム（Ｃｒ）の炭化物、Ｃ
ｒとタングステン（Ｗ）の固溶炭化物およびチタン（Ｔ
ｉ）、ジルコニウム（Ｚｒ）、バナジウム（ｖ）、ニオ
ブ（Ｎｂ）、夕／タル（Ｔａ）、モリブデン（Ｍｏ）の
Ｃｒとの固溶炭化物の１種または２種以上からなり、か
つ該硬質相中に占めるＣｒ炭化物およびＣｒとＷの固溶
炭化物の割合が７ＱＷｔチ以上であり、−万結合相が鉄
族金属から選ばれた１種または２種以上Ｋ　’１’　ｉ
＃　Ｚ　ｒ　ｅ　ハフ　二’ｙ　ム（Ｈｆ　）　ｅ　Ｖ
　＃　Ｎｂ　＊Ｔａ　、Ｃｒ　、Ｍｏ　、Ｗから選ばれ
た金属の１種または２種以上を５〜３Ｑｗｔ％固浴して
なることを特徴とする。

このような特定成分からなる炭化物系焼結合金ヲ、例え
ばロッカアーム、ノくルブリフター等動弁系部材のカム
との当９面に使用することにより、該動弁系部材の耐摩
耗性１．耐スカッフィング性を向上させるととも妊相手
攻撃性を小さくシ、さらに該動弁系部材に必要な耐衝撃
性を確保することができる。

以下、本発明の動弁系部材についてさらに詳細に説明す
る。

上記炭化物系焼結合金において、硬質相を５〜３０ｗｔ
％とじたのは、硬質相が５ｗｔ％未満であると、該焼結
合金自体の硬さが低下するために摩耗量が増大して実用
上の問題が生じ、一方それが３Ｑｗｔ％を越えると、相
手部材を著しく摩耗させるばかりか、靭性が低下して、
内燃機関の動弁系部材のごとく耐衝撃性が要求される部
材に不適となる理由による。

また硬質相を、Ｃｒの炭化物、ＣｒとＷの固溶炭化物オ
ヨＵ　Ｔｉ　、Ｚｒ、Ｖ、Ｎｂ、Ｔａ、Ｍｏ　ｏ　Ｃｒ
との固溶炭化物の１種または２株以上の組成としたのは
、Ｔｉ　、Ｚｒ　、Ｖ等のＯｒとの固溶炭化物か非常に
高硬度で、これらが動弁系部材の耐摩耗性をより向上さ
せる理由による。しかして硬質相中に占める前記Ｔｉ　
、Ｚｒ　、Ｖ等のＣｒとの固溶炭化物が３０ｗｔ％以上
になると相手攻撃性を増大させるので、Ｃｒ炭化物およ
びＣｒとＷとの固溶炭化物の硬質相中に占める割合を７
０Ｗｔ９６以上とした。

また、結合相は、硬質な炭化物からなる硬質相を結合し
かつ必要な靭性を与えるだめのもので、納付性、靭性、
強度等の面より鉄（Ｆｅ　）、ニッケル（Ｎｉｌ、コバ
ルト（ＣＯ）等ゐ鉄族金属から１種または２種以上を選
択し、また耐酸化性、耐食性等の面から前記鉄族金属に
’ｌ’ｉ　、Ｚｒ　、Ｈｆ　、Ｖ。

Ｎｂ　、Ｔａ　、Ｃｒ　、Ｍｏ　、Ｗから選択した１池
または２種以上を固溶させた。しかして、その固溶割合
を５〜３Ｑｗｔ％とじたのは、これらが５Ｖｔ％未満で
は結合相の硬さが低下して摩耗量が増大し、−万３Ｑｗ
ｔ％を越えると１．結合相が脆くなりかつ相手攻撃性が
太きくなる理由による。

さらに１上記構成からなる炭化物系焼結合金の硬さはＨ
ｖ２００〜６００の範囲、望ましくはＨｖ３００〜５０
０の範囲が適している。これは硬さ力Ｚ　Ｈｖ３００未
満では耐摩耗性に劣ゆ、一方硬さ力ｓ　Ｈｖ５００を越
えると相手攻撃性か大きくなるためである。

（実施例） 以下、本発明の実施例について説明する。

実施例１ 重量比テｃｒｙｃａ粉末：　７，５％　、　（Ｏｒ　、
ｗ）ｃ粉末：２．５％、Ｇｏ粉末：　６７、ｓｓ、ｃｒ
粉末ニア、５ｉＷ粉末；１５チを配合し、溶媒中で湿式
混合した後、該混合粉末を２０Ｘ１６Ｘ４日の平板形状
に型押し成形し、しかる後に真空中において１２００〜
１３００℃の温度で焼結した。次に前記のごとくして得
た焼結体（焼結合金）をロッカアームにロー付けし、後
パッド形状に加工して、これを添付図面に示した内燃機
関の動弁系に組付け、後述するエンジンテストを行った
。

図において、１は動弁系部材としてのスイングアー″ム
式ロッカアームであって、パルプ２およぴラッシュアジ
ヤス、り３に接する部分を含む基体部ＩＡは、従来のも
のと同様に炭素鋼もしくは合金鋼等によって製作されて
いる。一方、カム４に対して摺接する部分すなわちパッ
ド部ＩＢは、上記焼結体を固着し、所定のパッド形状に
形成されている。パッド部ＩＢを基体部ＩＡに固着する
手段は、ここではａ−付けが採用されており、この他に
も機械的カシメ、鋳ぐるみ等の任意の固着手段が適用可
能である。

エンジンテストは、上記動弁系を２０００ＣＣの６気筒
のガソリンエンジンに装着して、エンジン回転数１１０
０Ｏｒｐの無負荷にて２００時間運転した。このように
してエンジンテストを行った後、パッド部ＩＢの摩耗量
およびカム４の摩耗量を測定した。なお、上記焼結体に
関しては予めビッカース硬度計にて硬さを測定した。

以下、実施例１と同様にして焼結合金組成の異る実施例
２〜５の焼結合金および本発明の範囲を越える比較例６
〜８の焼結合金を得て、前記実施例１と同様に硬さ測定
を行いかつエンジンテストを行った。

これら結果を表にまとめて示す。

表 これより、実施例１〜５のものは、いづれもパッド摩耗
量、カム摩耗量とも少なく、その耐摩耗性、相手攻撃性
に優れていることが確認された。また耐スカッフィング
性についてもその優れていることが確認された。

これに対して、比較例６．７のものは、硬質相が３Ｑｗ
ｔ％を越えているため、著しく硬化し、かつカム摩耗量
を著しく増大させて相手攻撃性を増している。また引例
８のものは、逆に硬質層が５１ｓ未満であるため、硬さ
が低下し、かつノくラド摩耗量が著しく増大して耐摩耗
性の小さいことが確認された。

なお、カムとの当り面を有する動弁系部材としては、ロ
ッカアームの他にバルブリフタ等があり、本発明はこれ
らにも適用可能である。さらに動弁系の種類や盤式によ
っては相手部材との当り面のみならず、他の部分につい
ても本発明を拡大適用できることはもちろんである。

（発明の効果） 以上、詳細に説明したように、本発明Ｋか＼る動弁系部
材によれば、自体の耐摩耗性が向上するばかり′か相手
攻撃性が小さくなる効果を奏し、さらには耐スカッフィ
ング性が向上する効果も奏する。しかも結合相中にＷ　
、　Ｍｏ、Ｃｒ等を固溶させたことにより、耐熱性やエ
ンジンオイル中の不純物に対する耐食性を従来より向上
させることができた。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の動弁系部材の使用態様を示す斜視図である
。 １・・・ロッカアーム ＩＡ・・・基体部 １Ｂ・・・パッド部 ４・・・カム 特許出願人　トヨタ自動車１株式会社 同　住友電気工業株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）硬質相が５〜３０ｗｔ％で残部が結合相からなる
   炭化物系焼結合金であって、前記硬質相がＣｒの炭化物
   、ＣｒとＷの固溶炭化物およびＴｉ。 Ｚｒ　、Ｖ、Ｎｂ、Ｔａ、Ｍｏ　（７）　Ｃｒ　（！：
   １７）　固溶炭化１ａｌ（７）Ｉｌｌまたは２種以上か
   らなり、かつ＃硬質相中に占めるＯｒ炭化物およびＣｒ
   と■の固溶炭化物の割合が７９ｗｔチ以上であり、結合
   相が鉄族金属から選ばれた１種または２種以上にＴｉ　
   、Ｚｒ　。 Ｖ、Ｎｂ　、Ｔａ　、Ｃｒ　、Ｍｏ　、Ｗから選ばれた
   金属の１種または２種以上を５〜３Ｑｗｔ俤固溶してな
   ることを％徴とする内燃機関の動弁系部材。