JPS6025661Y2 - 自動販売機の商品ラツク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はサーペンタイン式商品ランク、特にキャビネ
ットの商品収納庫内に商品ラックを前後に並べて塔載し
た自動販売機の商品ラックに関する。

清涼飲料入りの缶商品を販売する自動販売機では、缶商
品の種類の多様化および商品収容能力の増大化に対処す
るように、一般に同一機内に複数基の商品ラックが塔載
されている。

この場合の商品ラックの庫内配列は自動販売機の機種に
よって左右ないしは前後に配列される。

ここで商品ラックを前後に並べて塔載した自動販売機の
従来における一般例を第１図および第２図について述べ
る。

図において１はキャビネット、２は前面扉であり、キャ
ビネット１の商品収納庫３内には前後に並べて２基のサ
ーペンタイン式商品ラック４゜５が吊下げ金具６を介し
てそれぞれ個別にキャビネット１の天井に吊下げ支持さ
れている。

各商品ラック４，５は方形状の左右の側板７と、側板７
の間に架設して蛇行配列した多数のラックセグメント８
を組合わせて上下に延在する蛇行形状の商品通路９を形
成するとともに、該商品通路９の下部搬出端側には商品
搬出機構１０を設置して戒り、上部の商品投入口より投
入して通路９内に収納した商品１１を販売指令に基づく
搬出機構１０の動作によって搬出制御する。

商品ラック４，５より搬出した商品１１は下方のシュー
タ１２を経て前面扉の商品取出口１３へ送り出される。

なお投入口より投入した商品１１は矢印Ａのようにラッ
クセグメント８の上を転動して商品通路内を落下移動す
る。

またラックセグメント８は第２図イ、０＆こ示すように
、レール幅でか左右側板７の間に規制されるラック幅り
よりも狭く、かつ通路の中央に架設されている湾曲状部
材として戊る。

一方、自動販売機は小さな外形寸法のキャビネット内に
できるだけ多くの商品が収容できるよう商品収納庫内の
スペースを十分活かして商品収納効率を高めることが望
まれる。

このためには商品ラックに関して、ラック内の死角とな
る無駄なスペースをできるかぎり少なく構成することが
設計上の重要課題となっている。

この観点から第１図のサーペンタイン式商品ラックを考
察すると、商品通路９が蛇行しているために通路９の谷
となる蛇行凹部域（第２図イの符号Ｐで示す領域）が商
品収容に利用されない死角スペースとなっている。

この蛇行凹部域Ｐを商品収容効率向上に活用するために
、第３図のように左右側板７の奥行寸法を多少縮めて商
品通路９の山となる蛇行凸部が側板７の領域より多少側
方へはみ出すように構成し、かつ前後する商品ラック４
と５の相互間で一方の蛇行凸部が相手側の蛇行凹部域Ｐ
へ寸法ｄだけ交互に入り込むように蛇行通路のピッチの
山と谷を合わせて商品ラック同志を前後に重ね合わせた
ものが開発実施されている。

この組合わせ方式によれば、商品ラック４と５を前後に
並べた状態での全体のラック奥行寸法りを第１図と較べ
て縮減でき、それだけ庫内商品収容効率を高められる。

第３国力式による実際の組立構造の横断面図を示せば第
４図イのごとくである。

ところで第３図、第４図イのように組合わせた商品ラッ
クは商品収容効率向上の利点がある反面、庫内組立位置
でラック相互の間に相対的な左右のずれがあると、ラッ
ク内での商品搬送トラブルを引き起す下具合がある。

すなわち前後の各ラック４，５は第１図のようにキャビ
ネット１の庫内に個別に吊下げ支持されるわけであるが
、この組立工程において、商品ラック４と５の相対的な
重なり位置が多少とも左右にすれていると、第４図口の
組立状態になり、商品ラック４の側板７が商品ラック５
の商品通路９の領域内に入り込んで来る。

この左右のつれを図中ｅで示す。この際、後方の商品ラ
ック５の商品通路幅が符号ｅの幅の分だけ狭められ、商
品通路９が狭められたことにより、ラックセグメント８
に沿って転動する商品１１の伍長によっては、前方の商
品ラック４の側板７に接触し、商品１１は側板７に引っ
掛かって搬出不能となる。

しかもこのようなラック相互間の左右のすれは庫内組立
誤差によって生じることから、組立作業が極めて厄介と
なる等の難点があった。

本考案は上記の点にかんがみなされたものであり、前後
配列の各商品ラックの組立て作業を簡単にするとともに
、ラック相互間に左右のずれが残っていても商品の搬送
を確実に行うことのできる自動販売機の商品ラックを提
供することを目的とする。

以下本考案を図示の実施例に基づき詳述する。

第５図、第６図においてます便宜上前方の商品ラック４
を実線、後方の商品ラック５を鎖線で表示する。

すなわち前後に並ぶ商品ラック４，５の互に重なり合う
対向面側で、左右側板７にはその側縁の一部を切欠いて
切欠き凹所１４がそれぞれ形成されている。

この切欠き凹所１４は商品ラック４，５の左右側板７の
領域Ｄ’、 Ｄ“より後方ないしは、前方へ膨出して相
手側ラックの側板領域内の凹部域Ｐへ入り組む商品通路
９の蛇行凸部と対向する箇所に切欠かれている。

従って前記切欠き凹所１４は相手側ラックの蛇行凸部に
対する左右側力の逃げとなり、第６図の相対的な組立位
置から例えば商品ラック４が左右いずれの方向にすれた
としても、商品１１を商品ラック５のラックセグメント
８の凸部を転勤落下する際、相対する商品ラック４の側
板７に切欠き凹所１４が設けであることにより、商品ラ
ック５の商品通路幅が狭められることがなく、かつ商品
ラック側板と接触することがないので、第４図口で述べ
た搬送トラブルを防止することができる。

この関係は商品ラック４側の搬送商品に対しても同様で
ある。

上述のように本考案は第３図のことき各独立構成の商品
ラック同志を前後に組合わせて商品収納庫内に塔載した
商品ラックにわいて、各商品ラックの側板領域内に入り
込む相手側ラックの商品通路の蛇行凸部に位置を合わせ
て左右両側板に相手側ラックを搬送中の商品との干渉を
避けるための切欠き凹所を形成したものである。

従って各商品ラックの庫内組立位置が組立誤差から相対
的に左右につれていても、搬送商品と相手側ラックの側
板との干渉が避けられる。

かくして庫内商品収容効率を高めつつ、商品ラックの庫
内組立精度に厳しい条件を課す必要がなくなり組立が容
易となるなど、その実益は極めて大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来におけるサーペンタイン式商品ラックを塔
載した自動販売機の縦断側面図、第２図イ９口はそれぞ
れ第１図における商品ラックの一部の拡大側面図および
正面図、第３図は改良した組合わせ方式よる商品ラック
の基本構成図、第４図イ９口はそれぞれ前後の商品ラッ
クの正常な組合わせ状態および相対位置が左右にずれた
状態を示す第３図のＩＶ−ＩＶ線に沿う拡大横断面図、
第５図は本考案実施例の一部の構成を示す側面図、第６
図は第５図の■−■線に沿う横断面図である。 １・・・・・・キャビネット、３・・・・・・商品収納
庫、４゜５・・・・・・サーペンタイン式商品ラック、
７・・・・・・側板、８・・・・・・ラックセグメント
、９・・・・・・商品通路、１１・・・・・・缶商品、
１４・・・・・・切欠き凹所、Ａ・・・・・・商品の搬
送方向。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 左右側板の間にレールセグメントを架設配列して上下方
   向に延在する蛇行形状の商品通路を形成した各独立構造
   の商品ラック同志を、互に一方の商品通路の蛇行凹部域
   に相手側商品通路の蛇行凸部か商品ラックの側板よりは
   み出して相互に入り込むように前後に並べて商品収納庫
   内に塔載した自動販売機の商品ラックにおいて、各商品
   ラックの側板の内側に入り込む相手側ラックの商品通路
   の蛇行凸部に位置を合わせて各商品ラックの左右両側板
   に相手側商品ラックを搬送中の商品との干渉を避けるた
   めの切欠き凹所を形成したことを特徴とする自動販売機
   の商品ラック。