JPS602511Y2 - 給湯・循環風呂釜の誤操作防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は一缶二水路式の給湯・循環風呂釜に於ける水栓と
ガス栓の開閉操作を互いに関連せしめて、給水給湯中は
風呂加熱が、或は風呂加熱中は給湯ができないようにし
たものに関する。

一般に普及している一缶二水路式の給湯・循環風呂釜は
、その操作機構がガス回路に於ては１止、１点火ヨ′給
湯（シャワー）Ｊ′風呂、に分けられていて、ガス通路
途中を一方は風呂加熱ガス通路に、他方は給水給湯水回
路と関連せしめて水流通時に開成する水圧応動弁を介し
た給湯加熱ガス通路に分岐せしめ、バーナを共用として
使用すると共に、給湯水回路は１開Ｊ′閉ヨに切換え操
作するようにしている。

このようにガス回路のガス栓操作と水回路の水栓操作を
夫々の操作軸で行なうようにした従来のものは、夫々の
操作軸が互いに関連せずに独立して操作できたので以下
の如ぎ欠点を有していた。

風呂水が満たされていない場合に給湯するとき、水栓を
開いたのちガス栓を１風呂ヨの位置にすると、給湯中は
問題ないが給湯を停止したときにはガス栓が１風呂ヨの
位置の為に依然としてガス通路は風呂加加熱ガス通路が
開いたままであるのでバーナの燃焼が停止せず、従って
空焚きを起こす危険があった。

また前項とは逆に、ガス栓を誤って１風呂ヨの位置にし
たのち水栓を１開ヨにした場合は、ガス栓の操作で既に
バーナが燃焼をはじめて給湯側熱交換器が過熱状態にあ
り、そこに低温水を流通せしめると一部に蒸発沸騰が起
こりこれが初期出湯に於て蒸気化して噴出することにな
って使用者に危険を及ぼすおそれがあった。

上記のような従来風呂釜の欠点に鑑みて本案が提供され
たもので、ガス栓と水栓の夫々の操作軸にカムを取着し
て、そのカムの間に該カムの作動に干渉する干渉軸を設
け、水栓が１開ヨのときはガス栓を１風呂ヨに、またガ
ス栓が１風呂ヨのときは水栓を１開ヨに操作できないよ
うに関連せしめて該操作を防止するようにしたもので、
以下に本案実施例につき図面に基づいて説明する。

図に於て１はガス栓操作軸で、２は水栓操作軸であり、
これら両操作軸は平行して設けられている。

このガス栓操作軸１にはその先端部に風呂加熱１止Ｉ点
火Ｉ給湯Ｊ（シャワー）Ｊ′風呂ヨの９０度区切り切換
えガス栓（図示せず）が設けられており、該軸の途中に
は略扇形に形成した切片からなるガス側カム３を該軸と
連動するように取着している。

水栓操作軸２の先端部には給湯水回路を１８０度回動で
開閉する水栓（図示せず）が設けられており、該軸の途
中にはガス側カム３と同じ高さ位置に水側カム４を該軸
を連動して回動するよう取着している。

該カム４の円周一部には凹欠部４ａを形成してなり、該
凹欠部と第１図図上で下側の円周縁とはなだらかなスロ
ープで接続形成されている。

５はガス側カム３と水側カム４が取着された前記両操作
軸の間であって該両軸に直交する方向に介在せしめた干
渉軸で、一端が水側カム４の凹欠部４ａに当接している
とき、即ち水栓が１閉ヨのときガス側カム３側に位置す
る他端は該カム３の回動を阻止しない位置に近接して臨
む長さとしている。

しかして該干渉軸５は支持枠６に進退自在に支持されて
おり、スプリング７で水側カム４方向に常時押圧されて
いる。

８は干渉軸５に取着したスプリング受である。

尚、ここで付着しておくならば、本実施例水栓、ガス栓
は全て図面上左回りでその通路を開成するものであり、
ガス栓の１点火ヨについてはガス栓操作軸１に圧電装置
、熱起電力による電磁安全弁等を関連せしめて設け、該
操作軸の回動操作で同時に点火作動するように構成して
もよく、或は圧電等点火装置は別個の操作で作動せしめ
、ガス栓側は単にパイロットガス通路を開くのみとして
もよい。

さらに、本案説明では所謂給湯について叙述しているが
、同時にシャワーとしても使用できることは勿論であり
、便宜上給湯につにて述べているだけである。

さらにまた、本案実施例水栓側カム４は凹欠部４ａを有
する形状としてるが、要するに干渉軸５を進退せしめる
だけであるから該カムを例えば一部に於て凸形状として
もよく、各種の形状が考えられること勿論である。

以上の構成にてつぎにその作用を説明する。

第１図の風呂釜罪作全停止時の状態から、まずパイロッ
トバーナ（図示せず）を点火する場合は、ガス栓つまみ
（図示せず）を１止ヨから１点火、の位置に回すとパイ
ロットバーナのガス通路が開成するので適宜の点火手段
で点火する。

パイロットバーナ点火後風呂水を加熱する場合は、ガス
栓を１風呂ヨ位置に回動ずればよく、そうすると風呂加
熱ガス通路を通って燃料ガスがメインバーナ（図示せず
）に流れパイロットバーナによって着火燃焼することに
なる。

この操作時のガス側カム３と水側カム４の位置関係は、
第１図に示す如く水側カム４の凹欠部４ａにスプリング
７の作用により干渉軸５が当接しているのでガス側カム
３は干渉されることなく回動でき、操作後の位置は第３
図に示す如きである。

従ってこの状態で水栓を開成せしめようとして操作軸２
を回しても、干渉軸５のガス側カム３に位置する端部が
該カムの周縁に当接して進出を阻まれるので回動するこ
とができない。

即ち誤操作が防止されるのである。

つぎに給水給湯をする場合は、ガス栓を１止ヨ１点火ヨ
或は１給湯（シャワー）Ｊに位置せしめておいて水栓を
開成するのであるが、このときはガス側カム３が第１図
、第２図に示す如く干渉軸５の当接する位置にないので
水栓操作軸２の回動が可能である。

そこで水栓を１開ヨに回動せしめると、水側カム４の凹
欠部４ａに当接している干渉軸５が該凹欠部を押し出さ
れて図上右方向に移動すると共に水回路に水が流れる。

しかしてこのときガス栓が１止ヨ或は１点火ヨの位置の
ときはメインバーナへのガス通路がガス栓に於て未だ開
成していないので給水のみができることになる、１給湯
（シャワー）Ｊの位置のときは燃料ガスが給湯加熱ガス
通路の水圧応動弁まで流れているのでこの状態で水栓を
開成すると、該水圧応動弁によりガス通路が開かれてメ
インバーナが着火し給湯できることになる。

このときの水側カム４とガス側カム３の位置関係は第２
図に示す如くである。

この状態に於ては、風呂水を加熱しようとしてガス栓を
１風呂ヨに切替えようとしてもガス側カム３の回動方向
に干渉軸５の一端が進出しているので回動を阻止され、
即ち誤操作を防止することができる。

以上述べてきたように本案は、−缶部水路式で、燃料ガ
ス通路を止、点火、給湯（シャワー）、風呂の順次回動
切替え操作で開閉するガス栓と水回路を開、閉の回動切
替え操作で開閉する水栓を設けた給湯・循環風呂釜にお
いて、平行に設けた水栓操作軸とガス栓操作軸間であっ
て該両軸に直交する方向に介設し且つ水栓操作軸側方向
にスプリング付勢した進退自在の干渉軸と、前記干渉軸
先端が臨む水栓操作軸部に取着し該操作軸の回動操作で
干渉軸を摺接により進出及び退出の二段階に進退位置せ
しめるカムと、前記干渉軸他端が臨むガス栓操作軸部に
取着し該操作軸が風呂の位置のときのみ前記干渉軸のガ
ス栓操作軸側移動を阻止して水栓開成を不能とし、干渉
軸が移動進出しているときはガス栓操作軸を風呂の位置
のみ回動できないように該干渉軸に阻止されるカムとか
ら構成してなるものであるから、二つのカムと一本の干
渉軸の極めて簡単な構成で使用者側においての誤操作が
完全に防ぎ得て信頼性を高めることができ、器体の損傷
人体の危険等を防止できる等優れた実用的効果を奏する
。

【図面の簡単な説明】

図は本案に係る誤操作防止装置の実施例を示すもので、
第１図は風呂釜の全操作停止時の位置関係を示し、第２
図は給湯操作時の、第３図は風呂加熱操作時の夫々の位
置関係を示す。 １・・・・・・ガス栓操作軸、２・・・・・・水栓操作
軸、３・・・・・・ガス側カム、４・・・・・・水側カ
ム、５・・・・・・干渉軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一缶二水路式で、燃料ガス通路を止、点火、給湯（シャ
   ワー）、風呂の順次回動切替え操作で開閉するガス栓と
   水回路を開、閉の回動切替え操作で開閉する水栓を設け
   た給湯・循環風呂釜において、平行に設けた水栓操作軸
   とガス栓操作軸間であって該両軸に直交する方向に介設
   し且つ水栓操作軸側方向にスプリング付勢した進退自在
   の干渉軸と、前記干渉軸先端が臨む水栓操作軸部に取着
   し該操作軸の回動操作で干渉軸を摺接により進出及び退
   出の二段階に進退位置せしめるカムと、前記干渉軸性端
   が臨むガス栓操作軸部に取着し該操作軸が風呂の位置の
   ときのみ前記干渉軸のガス栓操作軸側移動を阻止して水
   栓開成を不能とし、干渉軸が移動進出しているときはガ
   ス栓操作軸を風呂の位置のみ回動できないように該干渉
   軸に阻止されるカムとからなる給湯・循環風呂釜の誤操
   作防止装置。